2012年11月14日
【独立志向】『フリーランスで食っていきたい!』池田園子
フリーランスで食っていきたい!
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、昨日の「未読本・気になる本」の記事でも人気だった1冊。「経験なし、実力なし、コネなし」という26歳のフリーランス・ライターである池田園子さんが、自らの体験やインタビューによって、実践的なフリーランス指南をしてくれています。
アマゾンの内容紹介から。
山あり谷あり!先輩フリーランサーが語るココが重要!サバイバルの武器になる25個のフリーランス力!フリーランスになる事務手続き・しておきたいこと。
フリーランサー志望の方はもちろん、会社員の方のセルフブランディングとしても使える内容だと思われ!
いつも応援ありがとうございます!
【ポイント】
■1.素直であることも才能初めて仕事をすることになった編集者から「こんな原稿ではダメ。読者に読ませる価値がない。私が直します」と言われたときにはショックを受けたものの、心して受け止めました。自分のものと直されたものとを見比べ、何が足りないのか、どう違うのかを理解するようにしました。
私はまだ駆け出し。よほど不条理なものでない限り「なぜこんなに直すんですか?」とべテラン編集者に盾突く意味はありません。指導された感謝を相手に伝えると「素直だから伸びる」と言われます。
■2.自分のこと、やってきたことをPRする
ここでフリーランスがしなくてはならないPRについて考えてみましょう。事務的な面でのPRで言うと、ポートフォリオまではいかなくても、仕事実績はすぐ示せるようまとめておくのがいいでしょう。
私は個人サイトに「Works」というぺージを設置して、執筆している媒体を明記し、そこから記事のバックナンバーへ飛べるようにしています。さらに自分のFacebookにもこのWorksというぺージのURLを貼り付け、どこからでも参照できる環境を作っています。
■3.誘われたら断らない
見たことのないもの、したことのない経験、初めて話をする人…確実に何かしら真新しいものに出会えるので、積極的に外へ出かけて行くのはいいこと。よく言われる「フットワークの軽さ」は持っておくべきです。特にフリーランスになりたての頃は、どんな場所へも足を運ぶようにしていました。「うーん? これ、気になるかな(悩み気味)?」と感じるところにでも行っていました。
当時は何が実を結び、何がそうではないか分かりません。だからとりあえず(この言葉はすきではありませんが)、出向くようにしていました。初期の頃はがむしゃらに進んでいいと思います。
■4.遠慮せずに提案する
出てきたばかりの自分が1人前の顔をして、何かしら提案してもいいのだろうか。こう思う必要はまったくありません。実際にフリーランスになって感じたことですが、常に新しい提案は大歓迎されています。(中略)
ぶつけてみると跳ね返されることもあります。それは自分の力が足りないせい。まだ甘いということでもあります。私も企画した案が「ちょとオチがどうかな」とか「切り口をもと変えてみて」と戻されることはあります。それでもやりたいことは提案して、カタチにするチャンスを手に入れましょう。
■5.出会いの後には即連絡を入れる
新規で出会う人には2つのパターンがあります。今後関わりたい人、特に関わらなくてもいい人のどちらか。この先もつながりたいなという相手には、御礼でも挨拶でも何でもいいので必ずその日のうちに連絡を入れます。とにかく早めな対応を心がけ、相手に自分のことを覚えてもらうようにします。
飲み会中に仕事の話になることがあります。「うちの媒体でも書きますか?」とか、そんな話になったらチャンス。そこでイエスと返事をしたあと、必ずお礼メールの中へその話を入れるようにします。過去の仕事実績などもURL1つでそっと織り込んでおくこと。
■6.〆切は必ず守る
〆切を守ることは当然で、最低限のことのはず。フリーランスにとっては「信用されること」が命。一度期限に遅れると少なからず信用を失ってしまいます。そうすると最悪、もうその取引先からの仕事は入ってこないかも。
逆に言えば「この人はきちんと〆切を守る」と思われるだけで仕事は途絶えません。
■7.原則来る仕事は断らない
まったくもって有名人でもない私がこれから大きくなっていくためには、いろいろな仕事をこなして実績を作る必要があります。スタートした当初は特に「まだ仕事は選べない」と思っていました。倫理に反した仕事(アングラ的な仕事)以外はやるぞと決めていました。(中略)
わりと工数がかかり報酬に見合ってないなと思った場合はどうするか? よくこういった質問をされます。悩むところですが「その仕事をすることは自分にとってプラスになるか」という観点で考えればいいと思います。さっき「原則」と書いたのはそのため。基本的には断りませんが、自分にとってまったくプラスにならない場合は受けません。
【感想】
◆もともとこの本は、昨日の記事でも書いたようにはあちゅうの紹介記事で知りました。そこに「ネットのヘビーユーザーなら必ず一度は園子ちゃんの記事を読んでいるはず」とあったものの、実はその時点では池田さんのお名前を意識してなかったこともあり、今一つピンと来ず。
ところが本書の中に事例として出てきたこのエントリーは、確かに見た記憶が!
彼が既婚者かどうか見破るポイント | nanapi [ナナピ]
実はこの記事は、まだ池田さんがライターを始める前に趣味で書かれたものの1つなのだそう。
積極的にアプローチしてきた男性と付き合ってみたら、どうやら既婚者っぽい!愕然としました。すぐにお別れしましたが、イライラは抑えられず、記事にすることで負の感情を昇華させました。バロスww
◆ところでこの記事、PVが5万を超えており、ナナピはサイドバーで「著者情報」も載せられるので、かなりのPRになったハズ。
上記のポイントの2番目では割愛しましたが、こうした「媒体でのPR」も大事なようです。
それに比べて私ときたら……。
女性からの相談にスマートに解答する方法 | nanapi [ナナピ]
著者情報が名前だけって、もう完全に終わってます罠ww
ちなみに池田さんの得意ジャンルの1つがこうした「恋愛ネタ」で、そういう点でも「モテ本好き」の私としては親近感をもった次第です(一方的にw)。
◆また、上記ポイントの4番目の「遠慮せずに提案する」を地で行ったのが、こちらの企画。
イケメンWEB男子カタログ | 女子力アップCafe Googirl
これがなんと、池田さんが「こんな企画がやりたいんですっ!」と媒体に提案して始まったのだそう。
連載が持てて、イケメンと知り合えて、さらにWeb業界で働く若手男子とつながりを持てると、まさにいいことづくめ。
こういう発想や行動力は、ぜひ見習いたいところです。
◆なお、今回抜き出したのは、第4章の「謙虚に身に付けておきたい! 絶対トクするフリーランス力」からなのですが、その他の章にも付箋はバシバシ貼りました。
中でも第3章の「フリーランスの先輩3人に食いつきインタビュー」は、フリーランスを志す方なら必見!
納品した後に値下げを要求されて、泣く泣く飲んだ話など、涙なくして読めませぬ。
「自分を安売りすると仕事は来るかもしれないけど、今後それ以上の価格で来ることはない」とか、リアル過ぎます。
それでも皆さん、フリーランスになったことを後悔しておらず、生き生きと働かれているのが印象的でした。
◆本書はフリーランス全般に関するものではあるのですが、やはり池田さんのような「ライター志望の方」には特に参考になると思います。
ちなみに池田さんが、会社で働きながらライターを兼業でされていた頃は、帰宅後朝の3時や4時まで記事を書いて、8時に起きていたのだとか。
実際、そのくらいの情熱がないと、フリーランスとして成功するのはなかなか難しいのかもしれません。
私は本業とこのブログだけでもイッパイイッパイですが、とりあえず、上記ナナピの「著者情報」くらいは何とかしなくてはw
フリーランス志望者ならマスト!
フリーランスで食っていきたい!
第1章 26 歳、等身大ライター、フリーランス1年生になるまで
第2章 経験なし、専門分野なしでも、やっていける「フリーランス戦略編」
第3章 フリーランスの先輩3人に食いつきインタビュー
第4章 謙虚に身に付けておきたい! 絶対トクするフリーランス力
おまけ フリーランスになる事務手続き・しておくべきこと
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【編集後記】
◆本書の最後に「おまけ」としてフリーランスの事務手続きがまとめられているのですが、そこで紹介されていた本。フリーランスを代表して 申告と節税について教わってきました。
毎年の税改正にも対応されているようです。
ご声援ありがとうございました!
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