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2012年09月19日

【仕事術】『どんなにバカな上司の下でも成長できる仕事術』に学ぶ7つのNG




【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事の中でも、特に気になっていた1冊。

確かにタイトルは挑発的ですが、若手の働き方を指南する「仕事術本」として、得るべき点が多々ありました。

アマゾンの内容紹介から。
いくら不満を並べても上司は変わりません。尊敬できない上司は「お客様」だと思って仕事をするのです。お客様だと思えば腹も立たなくなるでしょう。実際、あなたの仕事の評価をするのは会社の上司です。見方を変えれば、上司はあなたのお客様そのものです。尊敬できない上司の下でこそ、あなたは成長できるのです。

そこで今般、本書の中から、特に「耳イタイ」NGを7つ選んでみましたので、ご覧ください!

……ところで、帯で本書を推薦されている、成毛 眞さんは、どんな上司だったのか!?


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【7つのNG】

■1.上司から仕事を教わろうと思わない
 お客様から仕事を教えてもらおうとは思わない。これは当たり前ですが、同様に上司から仕事を教わろうとせず、自分が調べる、お客様である上司に教えてやる気概を持つ。そうすれば、"いちばん大切なお客様"である上司から仕事がもらえるようになり、負のサイクルは正のサイクルに逆転します。


■2.上司には反論しない
わかりやすく言えば社員とは、株主であるオーナーの意向に沿って、社長以下から与えられた仕事をするもの。それに背き、反論したら即クビ。本来はそれが原則です。日本の会社では、この当たり前の原則が曖昧になっているのです。
 外資系の会社に入ればいっそう明確です。入社の際に取り交わす契約書には、この点が明記されています。上司の命令には常に「Yes, sir」。それができない社員はすぐに会社から追い出されます。


■3.「自分探し」をしない
「自分探し」のつもりで入った会社で自分探しができなければ、それは不満を感じるでしょう。でも現実に、会社の仕事は自分探しではありません。会社に入ってそれに気づいたら、どうすればいいのでしょうか? あくまで「自分探し」にこだわるのか、さっさとあきらめて一生懸命仕事をするか。
 答えは簡単です。会社の仕事は自分探しではなかった。気がついたら幻想を捨てて、仕事に逼進する。


■4.20代のうちから「ワークライフバランス」を考えない
 私は、昼も夜も仕事に関する勉強をし、仕事に関係する自己啓発に取り組む人間でないと、会社で生き残れないのが現実だと思います。会社員にとっても厳しい時代に突入しているのです。流行を鵜呑みにして、20代からワークライフバランスを考える人は負け組になる心配があります。そもそも仕事ができない人は、会社でも世間でも相手にされません。仕事が何より第一です。よく「仕事と愛する人、どちらを取る」なんて耳にしますが、経済的独立をしている人ならまだしも、仕事がないと"愛する人"にもそっぽを向かれてしまいます。


■5.「副業」なんて考えない
 副業に逃げている限り、いまの仕事に対する不平不満は根本的には解決しません。自分自身が、その課題と真っ直ぐ向き合い、改善する姿勢を持っていないからです。仕事に真摯に向き合っていない社員の思いには、上司も同僚も敏感です。不満があるから、もし周りに同情してもらえると思ったら、それは甘えでしかありません。会社の同僚だって、一生懸命仕事をしている前提でこそ「仲間」なのであって、会社から逃げて、副業にうつつを抜かしている同僚には冷たい気持ちを抱くのが普通です。


■6.平社員の間は異業種交流会に行かない
 社会人になった当初、名刺を集めることに喜びを感じる時期があります。有名な企業の偉い人たちと交流を得たように感じるのですが、実際にはそうではありません。相手は、肩書きのないあなたとビジネスの話をしようとは思いません。対等の立場でないと、ほとんどまた会うメリットはないからです。
 何度か行くうちに私も現実に気がつきました。
 名刺に肩書きがないうちは、異業種交流会に行っても無駄なのです。


■7.会社から派遣されない限り、海外留学に行かない
 私は、さまざまな実例も見てきて、また留学した経験者の例などを総合して、「会社から派遣されない限り、海外留学に行くな!」と助言します。会社を辞めて、自費で留学するリスクは大きすぎます。資産があり、その損失やコストの分くらい痛くないという環境なら言いませんが、そうでないなら、自費ではたいてい投資に見合いません。
 大事なことは、「会社から投資される人間になれ!」ということです。


【感想】

◆本書の終章では、著者の緒方さんが、なぜ本書を執筆されることになったかについて触れられています。

曰く、部下だったの頃、上司をバカだと言いながら、実は上司のせいにして自分の甘さをすり替えていた、とのこと。

そして、緒方さんに限らず、なぜ上司のことを「バカ」だと思ってしまうかの理由が第2章で挙げられており、これがなかなか納得できるものでした。

中でも「第1志望でない会社に入ってしまったから」「希望していない部署に配属されてしまったから」あたりは、身に覚えのある方も多そうな。

特に前者の場合、「こんな会社に入ったばかりに、こんなバカな上司しかいないんだ」という思考になってしまっても不思議ではありません。

一方、何度かご紹介したことのある、私の会社員時代の隣の課の新人クンは、後者の理由で上司に反発していました。

異動の辞令を受け、イキオイで部長の机を蹴り上げた彼は、その後ジプシーの様に転職を繰り返したと聞きましたが、今どこで何をしているのやら……?


◆もちろん、本当に「アレ」な上司の方もいるわけで、それについては第1章に詳しいです(この章は反面教師として読んで頂きたく)。

ただし大事なことは、冒頭の内容紹介にもあるように、たとえそういう上司であっても、「大切なお客様」として仕事をする、ということ。

上司をバカにしても何も始まりませんし、また上記NGの2番目にあるように、すべては「Yes, sir」で対応すべし。

この部分を読んで、思わずこの本のことを思い出しました。

Yes,Boss!のすすめ―最初の3年で仕事のプロになろう!
Yes,Boss!のすすめ―最初の3年で仕事のプロになろう!

参考記事:【オススメ仕事術】「Yes、Boss!のすすめ」落合文四郎(2008年07月10日)

新人時代の仕事のやり方について、テクニカルな記述が多いので、こちらもオススメ。


◆さて、肝心の(?)成毛 眞さんですが、本書の第4章にチラっと登場されています。

波乱万丈な銀行生活の後、緒方さんが転職した先が、成毛さんの興された会社であるインスパイア。

ITスキルが低かったのに「スーパーITコンサルタントチーム」に配属された緒方さんは、成毛さんに「誰が、こんなヤツを入れたんだ!」と怒鳴られたのだそう。

そこから緒方さんは巻き返し、後に成毛さんから貴重なアドバイスを受けることになるのですが、詳細は本書にて。

……個人的には、成毛さんがマキャベリ並みの傍若無人ぶりを発揮するところを読みた(ry

成毛眞の超訳・君主論 (メディアファクトリー新書)
成毛眞の超訳・君主論 (メディアファクトリー新書)

参考記事:【成毛流】『成毛眞の超訳・君主論』(2012年01月06日)


◆お気づきだとは思いますが、今回取り上げたNGのいくつかは、よくある自己啓発書の内容を否定するような教えとなっております。

「ワークライフバランス」「副業」「異業種交流会」「海外留学」等々。

一方で、推奨されているのが「遮二無二働く」こと。

王道過ぎて「身も蓋もない」とお感じになる方もいらっしゃるかもしれませんが、それこそが遠回りなようで、実は無駄のない生き方なようです。


豊かな会社人生を送るために!

どんなにバカな上司の下でも成長できる仕事術
どんなにバカな上司の下でも成長できる仕事術
序章 仕事で大切なことは、実は「バカ」だと思った上司から学んだ
第1章 こんな上司は、たしかに「バカ」かもしれない
第2章 あなたが上司を「バカ」だと思うのには、理由がある!
第3章 あなたの上司を「いちばん大切なお客様」と思いなさい
第4章 バカな上司の下だからこそ、仕事にだけ集中せよ!
第5章 バカな上司のここだけはマネするな!
第6章 バカな上司の下だからこそ、自分のスタイルをつくれ!
終章 自分が上司になって、はじめて気づいたこと
おわりに


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【オススメ仕事術】「Yes、Boss!のすすめ」落合文四郎(2008年07月10日)


【編集後記】

◆昨日ゲットした1冊。

その人脈づくりをやめなさい (PHPビジネス新書)
その人脈づくりをやめなさい (PHPビジネス新書)

いつもの千田さんの本に比べて密度が濃いです!


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