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2012年08月06日

【心遣い】『ビジネス礼状の書き方』亀井ゆかり


ビジネス礼状の書き方
ビジネス礼状の書き方


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは「出した方がいい/出さなきゃいけない」と思いつつ、ついついないがしろにしてしまいがちな「お礼状」に関する1冊。

著者の亀井ゆかりさんは、「ビジネス系の手紙代筆の専門家となってから28年で30万通」という実績をお持ちのプロフェッショナルです。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
お詫び、断り、督促、依頼、通知、挨拶……ほとんどの手紙は「お礼状」のスタイルで書くことができるとし、成功を収めクライアントから喜ばれている。
その「普通に書けばただのビジネス文書」を「宝を生むお礼状」に変身させる技を披露する。

多くの依頼や相談を受けてきた中から、ビジネスの現場で求められる頻度の高いシーンを想定して例文を厳選。
すぐに役立つ[実践・手紙の書き方]を手ほどきする。

すべて文例付きなので、実際に役立つことウケアイです!


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【ポイント】

■1.礼をしたいことは具体的に感謝の言葉であらわす
お礼状では、仕事内容や結果をすべてをひっくるめて「よい仕事をありがとうございました」とまとめてしまうのでなく、その点について必ず取り上げて、おかげで助かったことやうれしかったことなど具体的に感謝のことばを表すと、こちらの誠意がより伝わり相手にも喜ばれます。


■2.出張先へのお礼状は、印象に残ったことに触れる
 出張するたびに送っていると葉書が何枚あっても足りない、なんて考えている人と、その手間を惜しまない人とでは、たった一枚の葉書の積み重ねで大きな差が出ることに驚かれることでしょう。(中略)

 出張の際の出来事や印象に残ったことなどひとこと触れると、そのときのことを相手に思い起こさせ、グッと身近な内容になって、より心が伝わりやすい手紙になります。


■3.紹介されたら速やかに結果を報告する
「人」の縁、「人脈」を結ぶ基本は信頼関係です。紹介された結果はできるだけ速やかに、報告しましょう。
 紹介者には紹介の責任が生じ、紹介された人との関係にも及ぶことですから、必ず成り行きを気にかけているはすです。一筆のひと手間を惜しまず、こまめな報告をすることは厚意をかけてくださった方への不可欠な配慮です。


■4.もてなしを受けたら、自分の言葉で
 ご長女の○○ちゃんが大きくなっていて驚きました。たった1年会わないだけで、子供の成長の早さには感動します。昨年はやっとドレミをおぼえたてのピアノも、今回は上手に「びっくりシンフォニー」を得意げに奏でていましたね。
 お礼状はもてなしを受けた日から、できるだけ早く出すのがマナーです。
 また、仕事上の関係者ではあっても、個人的なおつき合いの事柄ですので、かた苦しい形式よりも自分らしいきちんとしたことばで書くほうが好印象を得られます。


■5.こちらの不手際に関して出す際にもお礼を述べる
 このたびの弊店スタッフの不調法につきまして、心あるアドバイスを賜り心より感謝申し上げます。○○様のご指摘がなければと思いますと、身がすくむ思いです。
 2度とないよう自戒し、スタッフ全員に再確認を徹底いたしましたので、今後ともお見捨てなく、これからもお力添えくださいますようお願い申し上げます。まことにありがとうございました。
(1)お詫びでなく「ありがとうございました」と感謝のお手紙を出します。
(2)理由を簡潔に挙げて、相手の厚意に感謝します。
(3)お礼状とはいえ、お詫びの気持ちが伝わる一筆は必要です。また、許していただいたことをそのままにせず、活かせることを約束して、あらためて今後の変わらないお引き立てをお願いします。


■6.スポンサーへは報告を兼ねた挨拶をする
 おかげさまでイべントは無事盛況に終わり、早々集計いたしましたところ、収益金総額77OO万円となりました。この収益は薬品、食糧、衣料などの救助物資を運び、多くの恵まれない子供たちを救うため、寄付させていただきます。
 スポンサーとは、その活動やイべントに対して、物資や金銭の提供をする個人または企業のことで、多くは企業や商品の認知度や好感度、ブランド力のアップを目的としています。ですから、プロジェクトの成否や結果は非常に気になるところです。また、スポンサー依頼だけして、企画終了後はいい加減では無礼というより常識を疑われる問題といえます。報告を兼ねたご挨拶をもって気持ちよく完結しましょう。


【感想】

◆冒頭で申しあげましたように、本書は全ての項目について、最低1つの文例(多いものでは4つ)を収録しています。

上記ポイントの後半3つは、関連部分のみ抽出していますが、実際には「拝啓〜敬具」までのように、お礼状全文が掲載されていますので、アレンジすればまさにそのまま使用可能。

私は毎年お中元・お歳暮のお礼状の文面に悩む(そして1年置きに文面ほぼ丸写しするw)のですが、当分は本書を丸写し参考にしたいと思います。

特にこのお中元・お歳暮については、文例に加えて「差し替え・付け足し用の文章」まで付されているというありがたさ。

まさに、この部分だけでも本書を購入した意味がありました。←大げさw


◆もちろん、こうした「贈り物をもらった」というような分かりやすいケースではなく、本書では様々なシーンとそれに対応した書き方を指南。

上記ポイントの5番目のように「お詫び状」であっても、お礼を述べる、というのは、言われてみれば、なるほどです。

確かに、「クレームは宝の山」とも言いますから、「お礼を述べる」のも不自然ではないのかも。

ただし、お詫びの手紙には「どれだけ謝意を伝えるかが勝負」なので、「まちがってもついでの用事は書いてはいけない」という点にはご留意を。


◆また、本書で参考になったのは、「どういうシーンでお礼状を出すか」ということ。

「訪問面会に応じてくれた」

「遅くに遠い自宅まで送ってくれた」

「すばらしい講演をしてもらった」

「義理チョコをもらった」

等々、場合によっては「ほー、そこでお礼状を出しますか?」というケースもままあったりします。

ただ、これについては上記ポイントの2番目にもあるように、「出すことによって大きな差になる」可能性も大。

出して嫌がられることは基本的にないでしょうから、是非とも本書を参考にして、こまめに出したいものです(自分モナーw)。


◆ちなみに、こうしたお礼状はすべて「手書き」が基本。

「本当に大切な相手にまじめに何かを頼みたいのなら、必ず万年筆全文自筆の手紙を記念切手でお送り等するのが人間として当たり前」かどうかはさておき、相手によっては「手書きが常識」と思っているかもしれませんし、たとえ下手でも丁寧に書きましょう(自分も(ry)。

便箋や切手にまで凝りだすとキリがないのですが、それはまた別のお話なので、今回は割愛。

とにかく本書で、最低限「文面」については抜かりないようにしたいものです。


ビジネスパーソンなら1人1冊推奨!?

ビジネス礼状の書き方
ビジネス礼状の書き方
1章 ビジネス上のお礼
2章 紹介・情報提供・アドバイスのお礼
3章 厚意に対するお礼
4章 お願いを聞いていただいたお礼
5章 贈り物をいただいたお礼
6章 お悔やみへのお礼


【関連記事】

絶対に失敗しない『「一筆メッセージ」で仕事はうまくいく』マニュアル(2009年10月30日)

【5+2のツボ】「手書きお礼状で相手の心をつかめ」@日経産業新聞(2009年10月23日)

【Amazonキャンペーン有】「できる大人の“一筆添える”技術」むらかみかずこ(2009年03月24日)

【はがき道】「お客様の心に響く直筆三行はがき術」沼澤拓也(2007年05月27日)

「小さな会社は絵ゴコロはがきで儲けなさい!」竹田陽一・小串広己・小野宏美(2006年12月25日)

★『1枚のお礼状で利益を3倍にする方法―お礼状の皮をかぶった“営業状”』 朝日心月 (著)(2006年02月06日)


【編集後記】

◆当ブログでは大人気の大石哲之さんの新刊が登場!

思考力が目覚める ロジカル頭脳問題集 (新書y)
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これは読まねば!


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