2012年07月31日
【スゴ本】『黒川式 試験突破必勝法―資格三冠王が秘訣をすべて伝授する!』黒川康正
黒川式 試験突破必勝法―資格三冠王が秘訣をすべて伝授する!
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、「資格三冠王」こと黒川康正さんの、現時点での最新の勉強本。当ブログの読者様から、コメントで「黒川先生はオススメ」との情報を得て、この本を買ってみたところ、大当たりでした!
アマゾンの内容紹介から。
採用試験から資格試験まで、難関の壁を破る!ブラックボックス思考、バランスシート式決断法…、試験の神様の合格キーワードを集大成したバイブル。
本自体は薄いのですが、中身は濃い「スゴ本」です!
いつも応援ありがとうございます!
【ポイント】
■1.作業を因数分解して行う例えば、司法試験の論文式試験の時間は2時間だ。2問の出題なので1問につき1時間だ。だが、実際に問題を理解し答案を考える時間は1問につき15分程度しかない。それ以上の時間を費やすと、どうしても答案を書く時間が足りなくなるのだ。だが、これは逆に考えれば、過去問を解くだけなら、1問につき約15分あればいい。全部書かない分だけ短時間で済むし、思考訓練には十分だ。問題傾向の分析も可能である。私はこのようにして、1問につき45分の短縮を図り、すべての過去問を処理できた。
■2.1項目1枚のカードでいつでもどこでも復習
カードの利点は、情報の差し替え、追加、削除、組み合わせが思いのままにできることである。だから、カードの作成ポイントは、1項目1枚を原則とする。そうしないと、カードの利点が半滅してしまう。(中略)
私が資格取得を目指して学んでいた頃は、手帳型のケースに入った名刺大のカードを愛用していた。書くスぺースが比較的広く、透明なビニールのポケットに入れられるので、ケースに入れたままでも読めて使い勝手がとてもよかった。
情報カード 無地 名刺サイズ J884
■3.自分に合った参考書を選ぶ
参考書の内容は難しすぎては理解に時間がかかるし、簡単すぎてはあまり学べない。だから、"ややレべルが高いかな"と思うレべルがちょうどよいことが多い。(中略)
書店でどれを買うのか迷ったら、数冊の本を並べ、同じ項目があるところをそれぞれ開いて読んでみる。それを2〜3項目についてやってみれば、だいたい参考書の特徴がわかってくる。その中から自分の実力や性格に見合った1冊を選べばいい。
■4.わからない部分はブラックボックスに入れる
理解できない事柄は、その場で無理に解決しようとするよりも、ある一定の期間を経てから取り組んだほうが、スムーズに処理できることが多い。私はこのような方法や仕方を「ブラックボックス思考」と呼ぶ。(中略)
試験中でも、すぐに解けない問題は頭の中に入れておき、次の問題にかかれば、時間を有効に使える。他の問題を解いているうちに、答を思いつければ、最高の時間活用術となる。
■5.色別法で参考書をノート化する
私の場合、初めに章タイトルや節タイトルは、黄色の蛍光ぺンで塗る。(中略)
資格試験の場合、専門用語は確実に使えないと致命的ミスとなりやすい。そこで、最も目立つ赤の蛍光ペンを使用して塗る。同時に、その専門用語の定義の部分は緑の蛍光ぺンで塗る。(中略)
蛍光ぺンのほかに、ボールぺンも多用したい。蛍光ぺンが専門用語に限定して使うのに対して、色ボールぺンは重要項目の小見出しや重要語やキーワードなどに使用する。
まず、重要部分の小見出しには、赤ボールぺンで下線や傍線を引いて強調する。次に、重要語やキーワードがあれば青のボールぺンで下線を引き、さらに、それに続く説明の文章は色を変えて緑の下線や傍線を引くようにする。
こうするだけで、情報が重要度別に階層化され、後で読み返す際に、どこを重視して読めばよいのか一目瞭然となる。この色別法を採用すると、無印の本に比べて復習速度が10倍ぐらいアップする。
■6.スランプが来るのを"楽しみ"にする
病気は治療するより予防したほうが、コストを低く抑えられる。身体的にも精神的にもダメージが少ない。これはスランプでも同じで、「なるかもしれない」と恐れるより、まずできるだけスランプにならないように予防する。
そのうえで、スランプはやってくるものと考え、「スランプになったら、この本を読もう」とか「ドライブに行こう」などと準備をしておき、スランプがくること自体を"楽しみ"に変えてしまう。スランプに対して、やってきてもいいと覚悟を決めると、いざそうなっても深刻な状態にならない。心の準備もしているのですぐに立ち直れる。
【感想】
◆旧司法試験合格者の勉強本としては、先日、渡辺剛彰先生のこの本をご紹介したばかりでした。即戦力をつくる記憶術 (トクマブックス)
参考記事:【スゴ本?】『即戦力をつくる記憶術』渡辺剛彰(2012年07月14日)
ただ、渡辺先生の本が「記憶術」に特化した勉強本だとしたら、本書はかなり正統派な勉強本。
過去問の使い方やスケジューリングの仕方、そしてメンタル面までフォローしているという守備範囲の広さが魅力です。
また、黒川先生のご本は(時期的に本書ではないですが)、あの『スーパーエリートの受験術』で紹介されていますし、私のイチオシ本、『最短で結果が出る超勉強法』の著者である荘司雅彦さんも、黒川先生のスタイルに影響を受けているのだそう。
そういう意味では、私にとって「ツボ」だったのも当然のことかと。
◆さらに、上記ポイントの5番目でも分かるように、黒川先生、カスタマイズにも容赦がありません。
目次を使った勉強法はよく見ますが、開かなくとも内容と掲載ページが分かるようにするため、「縮小コピーした目次を本の表紙に貼る」ですとか、くぼみに指をかけるだけで、目次や索引にたどり着けるよう「本の目次や索引の前の部分のページを、親指がひっかかる程度の大きさにハサミで切りこみを入れる」なんて作業を推奨。
もちろん前小口にはボールペンで色分けしてインデックスを付けますし、オリジナルのしおりヒモも3本付けます。
こうして利用の際の1回1回のアクセス時間を短縮することによって、トータルでの時間節約にもなりますし、アクセスが容易になることで、利用回数も増える、と。
要は、「見た目などこだわるな」と言うことですね。
そう言えば黒川先生、公認会計士2次試験(7月)の際には、当時はエアコンがなかったので、外出着として通用しそうなパジャマを着て受験したそうですし(さすがに下は短パンだったそうですが)。
フリーダムすぐるww
◆個人的にスゴイな、と思ったのが、上記ポイントの4番目の「ブラックボックス思考」。
ここで言う「ブラックボックス」とは、自動販売機のように、中身が分からなくても「キッカケ」(お金を入れてボタンを押す)と「結論」(切符が出てくる)が分かっていれば、支障がないもののことを言います。
つまり、経緯等がわからなくとも、いったんそこに放り込んでおけば、いつか勝手に解決する、というお話で、これは私自身、税理士試験の試験勉強でも何度も経験しました。
しかし黒川先生は、それを「試験中に行なえ」、と。
今までの試験でも、問いを読んで分からずに飛ばした問題を、後になって再度挑戦したら解けたことがありましたが、これも潜在意識が考えていてくれたからなのでしょうか……?
読者の皆さんにおかれましては、今後の試験でぜひ意識してみて頂きたく。
◆なお今回は、引用量の関係で完全に割愛してしまいましたが、本書の第6章は「英語学習」について。
通訳試験と英検1級をパスされている黒川先生ですから、書かれている内容にも説得力がありました。
とにかく冒頭でも申しあげたように、ページ数が少ない割には文字数が多く、かつ、中身も濃いので、手頃な価格で入手できるのであれば、ぜひオススメしたいところ。
現時点でマーケットプレイスにある在庫の最安値が、送料を入れたら既にプロパーの金額(1,260円)とほとんど変わらないので、早いもの勝ちですね。
今読んでも色褪せない名著だと思います!
黒川式 試験突破必勝法―資格三冠王が秘訣をすべて伝授する!
第1章 黒川式 試験に勝つ基本ルール
第2章 黒川式 試験に勝つ技術(学習初期)
第3章 黒川式 試験に勝つ技術(学習後期)
第4章 黒川式 試験直前&試験当日の対策
第5章 黒川式 試験突破後の心得
第6章 黒川式 英語学習の技術
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【編集後記】
◆昨日の朝刊の広告で知った1冊。読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門
「月平均300冊、多い月は500冊以上」って、ハンパないです!
ご声援ありがとうございました!
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