2012年07月19日
すぐに使える『しゃべらない会話術。』テクニック7選

口べたでも、話術に頼らずみるみる会話が楽になる! しゃべらない会話術。
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、「しゃべりが本職」であるスピーチコンサルタント・村松加王里さんによる会話術の本。しゃべり方もさることながら会話におけるコミュニケーションのテクニックが満載でした。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
黙っていても、
相手がどんどんしゃべり出す!
あなたはみるみる好かれ出す!
口べたを直すなんて、もったいない!
今日からでも試したい、会話コンプレックスを武器に変える28のテクニック。
……タイトルは「ホッテントリメーカー」作なので、本記事で抜き出しているのは「7選」ではなくて「6選」なんですがー。

【ポイント】
■1.スピードとスケールを意識する人の動作は、その人の精神状態を映す鏡と言えます。小さくせかせかした動作は、相手に落ち着きなく映ります。焦りや不安、余裕のなさがそのまま出てしまっているように見えるのです。
逆に姿勢をよくして、できるだけ大きくゆっくりとした動作を意識してみてください。それだけで、どっしりと落ち着いた頼もしい印象となります。
■2.言葉に表情を生み出す5つのS
試しに「そうですか」という言葉に次の感情を乗せて言ってみてください。
驚き……Surprise
茶化し…Spoof
残念……Sorry
疑い……Suspect
共感……Sympathy
「そうですか」の短いフレーズにこれらの感情を込めるだけで、それぞれまったく違う印象に変わり、言葉が生きてくるのがわかりますよね。「そうですか」と言われた方も、次の言葉を発しやすくなります。しかも、5種類の「そうですか」の言い方それぞれで、話の展開も変わってくるでしょう。
■3.「Yes、but」ではなく「Yes、and」
トークのテクニックとして「Yes、but」という話法をよく耳にします。これは相手に反論する際に、いったん相手の主張を全面的に受け止めてから(Yes)、こちらの主張を展開する(but)という趣旨のものです。
しかし、普段の会話での傾聴リアクションとしてべターなのは、「Yes、and」です。
もし、相手の話に異論を唱えたい場合でも、「なるほど、でもですね……」ではなく、「へー、それから?」「なるほど、それで、どうなったの?」と続けていきましょう。決して、相手の話を否定してはいけません。
■4.Stop and Go
「Stop and Go」はサッカーなどのスポーツでよく使う言葉です。文字通り、いったん止まって動き出すという一連の動きのことを言いますが、これは会話にも応用できます。会話中、相手の話をあえて止めてから、続けるのです。こうすると、話に関心があると受け取られて、相手のトークにもエンジンがかかってきます。たとえば、
A「雑誌のクイズに応募したら、当選しちやった! なんと景品は40型のテレビで、ブルーレイ搭載なのよ。これが……」
B「ちょっと待って! すごいじゃない! ブルーレイ搭載のテレビだって? それで、それで?」(中略)
と続いていきます。このように、テンションが高く、興奮している人の話をいったん止めると、さらに話が盛り上がっていきます。
■5.相手がよろこぶ「さしすせそ」のあいづち
褒め言葉はそれだけでも相手が喜び、深いコミュニケーションに発展します。それをあいづちとともに、相手の話に挿入していくのです。
それでは、あいづちと相性のいい、好感度が上がる褒め言葉を語呂合わせでご紹介します。(中略)
さ……さすがです
し……しびれます
す……素敵です、すごいです
せ……絶対
そ……尊敬します
■6.会話の流れを一瞬で変えるテクニック(抜粋)
1.過去形を使ってまとめる
2.次の約束をする
3.あいづちのテンポを変える
4.質問で話の方向性を変える
5.褒めてから切り捨てる
(詳細は本書を)
【感想】
◆タイトルに大きく「しゃべらない会話術」とあったので、どんだけ奇をてらったスタイルなのかと思いましたが、意外と(?)真っ当なコンテンツでした。そもそも人は本来「自分のことを話したがる」もの。
本書では、ハーバード大学での実験結果が紹介されているのですが、質問に対して「他人のこと」と「自分のこと」と選んで回答させ、「他人のこと」を語った場合にはお金をもらえる、という条件であっても、自分の事を語る人が多かったのだそう。
関連記事:【脳科学】「自分語り」には食べ物やお金で感じる喜びと同じ感覚があることが判明 会話でもSNSでの発信でも同様 | ライフハックちゃんねる弐式
ですから相手を乗らせて、どんどん話すように仕向けることができれば、自分がしゃべらなくてもいいワケです。
◆そこでまずは、相手の話を「傾聴せよ」と。
上記ポイントの2〜4番目はいずれも「傾聴リアクション」のテクニックになります。
特にポイント2番目の「言葉に表情を生み出す5つのS」というのは、私は初見でしたが、効果がありそうな予感。
キモは、リアクションとして「何を言うか」ではなくて、「どう言うか」(感情面で)ですね。
◆逆に、あいづちとして「何を言うか」が、ポイントの5番目。
ここでは「ほめ言葉」との合わせ技となっており、これまた効果がありそうです。
ただし、これらは同じものを連続で使わずに、順番でまわしていくのがコツ、とのこと。
個人的には、目上の人に使ってみたいところです。
◆ポイントで最後に挙げたものは、第5章の「かわす技術」から。
この章では、見出しのタイトル通り、正面から受け答えせずに、逃げたりスルーするテクニックが紹介されています。
ポイントで挙げた中の「褒めてから切り捨てる」というのは、言葉尻だけだと物騒ですが、要は、相手が延々と話し続けている状態から、いったん「さすがですね」などと言って褒めておいてから「そういえば〜」と別の話題に移るというもの。
いきなり「ところで〜」と切りかえしを入れるより、自然に話題が変えられるハズです。
◆冒頭で触れたように、本書はテクニカルな記載が多い作品でした。
ただし、あくまで「会話術」ですから、プレゼンスキルや説得力が増すワケではないので、その辺はご理解のほどを。
また、記事では特に触れませんでしたが、こういう会話術はモテにも繋がるかと。
男性以上に女性は語りたがるものなので、本書のTIPSを活かして、会話を弾ませて頂きたく。
「コミュニケーション強者」を目指すために!

口べたでも、話術に頼らずみるみる会話が楽になる! しゃべらない会話術。
1.心を楽にする技術
2.共感する技術
3.盛り上げる技術
4.伝える技術
5.かわす技術
6.魅せる技術
7.ワンランク上の伝える技術
【関連記事】
【知らないとヤバい?】『会話力の基本』に学ぶ「言い回し」の7つのポイント(2011年05月26日)【会話術】相手を傷つけないようにモノをいう「8つのポイント」(2011年05月08日)
【これは使える!】「“聞き上手”の法則―人間関係を良くする15のコツ」澤村直樹(2010年01月23日)
【会話】「初対面でも会話術で好感」@日経産業新聞から学んだ6つのコツ(2010年01月21日)
【これは使える!】「キラークエスチョン」山田玲司(2009年08月19日)
【編集後記】
◆本記事のタイトルでお世話になった「ホッテントリメーカー」の作者であるphaさんが、いよいよご本を出されます!
ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法
私はホントこの「ホッテントリメーカー」にお世話になっておりますので、わずかばかりですが支援させて頂きました。
pha著「ニートの歩き方」特設ページ
皆さまも宜しければ、ぜひご本をご覧になってみて下さい。

この記事のカテゴリー:「コミュニケーション」へ
「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
スポンサーリンク
この記事へのトラックバックURL
●スパム防止のため、個別記事へのリンクのないトラックバックは受け付けておりません。
●トラックバックは承認後反映されます。
当ブログの一番人気!
2月27日まで
2月28日まで
Kindle月替わりセール
年間売上ランキング
月別アーカイブ
最近のオススメ
最近の記事
このブログはリンクフリーです