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2012年07月12日

【電通式?】『戦略おべっか どんな人でも、必ず成功する』ホイチョイ・プロダクションズ


戦略おべっか どんな人でも、必ず成功する
戦略おべっか どんな人でも、必ず成功する


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、昨夜緊急で記事にした『新東京いい店やれる店』と一緒にゲットした、同じホイチョイ・プロダクションズの手による1冊。

天下の電●(伏せる意味無しw)の営業さんたちが駆使する、マル秘コミュニケーションテクが満載です!

アマゾンの内容紹介から。
合理的経営と思われがちな外資系ビジネスマンにおいてすら、ゴマすりは生きていくための必須条件である。ましてやそれは、日本のサラリーマンにとって絶対に必要な「武器」である。先生不在、先輩不在、大人不在の現代、誰も教えてくれない社会人として生き延びる具体的マナーを厳選、新社会人はもちろん、転職先でも、後輩指導にも役に立つ、ありそうでなかった実用コミュニケーションバイブルが出来上がった。

最終的に世の中を動かしているのは、「理」よりも「情」なのだな、と思わせられること必至かと。


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【ポイント】

■1.名刺は1ミクロンでもいいから、相手より下から出す
日本には昔から、目下の人間は、目上の人間より高い位置に立たない、という明快な習慣がある。
 名刺交換も原理は同じ。自分の名刺は、相手の名刺より1ミクロンでもいいから下から差し出すべきだ。こうするだけで、年配の得意先には好印象を与えられる。逆に上から出したら、その生意気な第一印象は一生キミにつきまといかねない。その1ミクロンは、人生で最も重要な1ミクロンである。


■2.どうでもいい小さい仕事ほどすぐに片付ける
 小さい仕事――たとえば、ちょっとした調べ物、コピー、届け物、こうした誰でもできる簡単な仕事は、やろうと思えばすぐにできるし、早くやってみせれば、大きい仕事を成し遂げたのと同じだけの印象点が得られる。逆に、簡単な仕事をいつまでも放っておくと「こんなこともできないのか」と悪印象を残す。小さな仕事はすぐゴミになる。だから、小さい仕事ほど、早く片付けなければならない。
 何から片付けたらいいかわからないくらい仕事がたてこんでいるときは、すぐできる小さな仕事から順に片付ける。これが、得意先や上司に認められるための正しいプライオリティである。


■3.3日後に1OO%の答えを出すより、翌日60%の答えを出す
 そもそも、仕事の出来・不出来は主観に過ぎない。ある人はキミの仕事ぶりを100点と評価しても、別な人は30点と評価するかもしれない。だが、速さは客観だ。一番最初に出された答えは、それが合っていようが間違っていようが、誰の目にも一番最初に出された答えである。それに学生の試験じやないんだから、ビジネスでは、一度出した答えを、あとから手を回して修正することもできる。
 だから仕事は、出来のよしあしより、速さを優先すべきだ。


■4.会議中に携帯電話を受けるときは、事前に了解を得ておく
会議中に携帯に出る、メールを見るという行為は、「会議より、こっちの方が大事」と言っているのと同じで、出席している得意先や上司に無礼である。
 会議の最中に、自分の携帯に電話がかかって来ることがあらかじめわかっている場合は、会議前に、「途中、電話を1本受けてもよろしいでしょうか」と断って、みんなの了解を得ておこう。こうすれば、かえって律儀なヤツと好印象を得ることができる。


■5.見送りはタクシーが角を曲がるまでおじぎをつづける
 昔、電通・博報堂の若手営業の人々と、六本木の同じ店で2晩続けて会食をしたことがあった。みんなに見送られてタクシーで帰る際、六本木交差点で曲がる直前に後ろを振り返ると、博報堂の営業は解散していたが、電通の営業はおじぎをつづけていた。
 後で訊いたところ、電通の若手は先輩から、「シビアな得意先は、タクシーが角を曲がる際、営業がおじぎをつづけているか確認するために必ず振り返る。だから、途中は顔を上げていてもいいから、曲がり際だけは絶対におじぎをしていろ」と教わったそうだ。
 一流料亭の客の見送りと、方法論は同じである。


■6.土下座は一晩置いて翌日みんなでする
 広告界には昔から「土下座」という謝罪の切り札がある。土下座の達人に言わせると、この切り札を切るにはタイミングが重要で、最初にお詫びにすっ飛んでいったときに土下座しても、得意先の怒りは頂点に達していて「土下座すりゃいいってもんじやない!」と怒鳴られるだけ。一晩間を置き、相手が少し冷静になったとき、上司と一緒に行って、みんなで並んで土下座した方が、効果は10倍高いという。


【感想】

◆いかがだったでしょうか?

若く、仕事ができる方ほど、こういった「気配り」を軽視(?)する傾向にあると思うワタクシ。

そういえば、先日もこんなエントリーが話題になっていました。

「本当に大切な相手にまじめに何かを頼みたいのなら、必ず万年筆全文自筆の手紙を記念切手でお送り等するのが人間として当たり前」 - Togetter

「当たり前」かどうかは私も疑問に思いますが、結果を出している人は「相手のニーズ」というか「相手の常識」に合わせているハズ。

実際、私が入った保険屋さんも、依頼状ではなくてお礼状ですけど「和紙に毛筆」&「記念切手」でしたからねw

いずれにせよ、人に「何かをお願いする」なら、その人の「常識」に合わせなきゃだめでしょう、ってこと。


◆その点本書は、電通の営業さんに代々伝わる「得意先のお偉いさん」の心を射止めるためのテクニックをまとめたもの。

ちなみに著者のホイチョイ・プロダクションズさん(というか、本書の場合リーダーの馬場康夫氏)は、かつて大手電機メーカーの宣伝部にいて、電通や博報堂の営業たちとよく接していたのだそうです。

そして、競合プレゼンで博報堂の方が良くても、たいてい電通の扱いになってしまうのを、「日頃のおべっかや付け届けで上司たちを抱き込んでいるからだ」と嫌悪していたのだとか。

ところが仕事を続けるうちに少しずつ考え方が変わり、こうした「気配り」こそが人の心を動かすのだと気付いた、とのこと。


◆そう、「気配り」も立派なクリエイティブである、と。

例えば、「鬼十則」で知られる元電通の故吉田秀雄氏は、得意先を接待する際には、靴を脱いであがる料亭に連れて行き、なじみの靴屋に客の靴の寸法をこっそり測らせ、後日ピッタリサイズの靴をプレゼントして、相手を驚かせたのだそう。

また、その吉田氏に招かれて電通に来た小谷正一氏は、パントマイムの第一人者、マルセル・マルソー氏を日本に招いた際、部下にマルソー夫人の買い物のお世話をさせ、夫人が迷って買わなかった方を全て記録し、それを購入。

夫妻の帰国時にそれをまとめて箱に入れてプレゼントし、マルソー氏に「コタニの招きなら、いつでも日本に来る」と言わしめたのだとか。

ちなみに、この小谷氏のエピソードは、こちらの本でも紹介されていましたね(参考記事では触れておりませんが)。

「サービス」をサービス!
「サービス」をサービス!

参考記事:【おもてなし】『「サービス」をサービス』指南役(2009年08月06日)

この本、運が良ければ(?)私が書いた推薦文が載ってる帯が付いているかもしれませんw


◆さて、この吉田氏や小谷氏のような「大がかりな気配り」もさることながら、本書で提案されているのは「小さな貸し」をつくる技術です。

今回は割愛しておりますが、「安物のペンを2本いつも持ち歩き、相手がペンを忘れてたらさっと渡す」「飲み会やゴルフに写真係を用意し、後で撮った写真を届ける」なんて「細かな気配り」が多々。

項目が多すぎるので、目次は当エントリーでは割愛しましたが、アマゾンの目次ページにはガッツリ収録されております(なぜか順番や内容が一部違うのですがw)ので、ぜひご確認を。

こうした気配りをおろそかにして、実力があるのに負けるのはシャクじゃないですか。

……もっとも、私が本書の内容について納得しているのは、年を取ったからかもしれませんがw


実は若いうちから読んでおきたい1冊!

戦略おべっか どんな人でも、必ず成功する
戦略おべっか どんな人でも、必ず成功する


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【人心掌握】有吉弘行の人心掌握術がスゴすぐる件(2009年04月18日)


【編集後記】

◆今日のご本のベースとなる「代理店的接待」が数多く収録されているのが、私も購入したこちら。

気まぐれコンセプト クロニクル
気まぐれコンセプト クロニクル

連載25年というのもスゴイですが、冗談だと思っている接待がホントだったりするのが地味にワロエナイというw


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