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2012年07月02日

【1分?】『寝る前1分記憶術』高島徹治


寝る前1分記憶術
寝る前1分記憶術


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、「勉強コンサルタント」である高島徹治さんの勉強本

高島さんは「53歳から始めて91の資格を取得した」という方だけあって、シンプルながらも、納得できるやり方でした。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
誰もが無駄にしがちな就寝前の時間。ただボーっとしているだけなんてもったいない。

睡眠記憶の仕組みを最大限活用する方法――寝る前の1分間に、どんな勉強をすればいいのか――を「勉強コンサルタント」の高島氏が伝授します。
記憶力の落ちる中高年になって資格試験に次々合格した効率的な記憶・暗記ノウハウです。

おそらく皆さんが今おやりになっている勉強法と併用できるのではないか、と。


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【ポイント】

■1.寝る前の勉強は「小・略・短」にする」
「小」とは、あまり大げさなことはしないということです。小さな勉強、小さな読書、小さな復習、小さなチェックに限定します。(中略)

「略」とは、何をやるにしても省略型でいこうということです。全部覚えようとしないで「大事なところを少しだけ」という姿勢を維持します。(中略)

「短」は、短い時間にとどめることです。「ついつい長い時間やってしまった」とならないように気をつけなければなりません。目標時間は、あくまで1分間です。


■2.高島流「いいとこ取り速読術」
 文章には段落があります。改行せずにつながっているかたまりです。最近の本は読みやすくするために改行を多くしている傾向がありますが、それでも段落は3〜4行程度で構成されているのが普通です。その段落ごとに、最初のセンテンス(句点の「。」で終わっているところまで。センテンスが長い場合は読点の「、」まででも可)と最後のセンテンスだけを拾い読みしていきます。
 英語の長文読解では、段落の中に含まれている重要なセンテンスは1つだけというルールがあります。これを「トピックセンテンス」といいます。トピックセンテンスは、段落の冒頭か末尾のほうにあるケースが多いのです。


■3.「3つのサイクル」で理解を深める「3回転学習法」

 ●1周目=サラブレッド学習
「いいとこ取り速読術」によって全体像を理解する。
目次チェックは必須。
競走馬のサラブレッドのように高速で読む。

 ●2周目=ブル学習
じっくりと読んて学ぷ。
重要箇所には蛍光ペンなどてマーキングする。重要ポイントの暗記用カードまてつくれば完璧。
雄牛(ブル)のようにゆっくり進めるので、「ブル学習」と命名。

 ●3周目=記銘学習
マーキングした箇所だけを拾って、覚えているかどうかをチェック。つまり、復習段階。
ブル学習で暗記用カードをつくっておけば、本がなくても、いつてもどこても復習てきる。


■4.リラックスして覚える「パラパラ眺め読書法」
 寝る前1分に、本文全体をただパラパラめくるだけという学習法もお勧めです。パラパラめくっていれば、必然的にマーキングしてある重要事項が次々に目に入ってきます。
 この場合は、どこかで引っ掛かっても止めずにひたすらめくっていきます。「明朝勉強しよう」といった約束もしません。写真集でも眺めているように最後までめくっていき、そのまま眠ってしまいます。
 これは"無意識の学習"といえます。無意識ではありますが、潜在意識の中にしっかり入り、脳は記憶の対象として眠ってからの記憶の整理・定着作業の仲間に含めてくれます。どこかで引っ掛かりを感じた箇所があるとしたら、脳はそのことも覚えていてくれます。


■5.暗記用カードは最小字数でシンプルにつくる
 シンプルにつくることに共通しますが、1枚のカードにギッシリ書くこともダメです。行数にしてせいぜい3行、文字数にして最大50字くらいでしょうか。記憶効果がいいのは30字くらいです。
 こういうものを書く場合は、当然、箇条書きです。50字になったとしても、箇条書きなら、3つか4つのセンテンスに分けられるはすです。1センテンスでダラダラ書いてしまうと、覚えられなくなります。
 字数が多くなったり、細かなところまで書きたくなったりしても、重要な事柄以外は捨てることが大切です。欲張りは、記憶効果を薄めるだけです。


■6.マーキングは回数で色分けする
 難しい資格試験の「ブル学習」には、同じ参考書を2回、3回とじっくり勉強する場合があるのですが、そのときも1回目と2回目、あるいは3回目とそれぞれマーキングの色を替えています。
 こうすると、本当に重要な箇所は必然的にダブってマーキングすることになります。また1回目と2回目、3回目と重要に感じる部分が少しずつ変わることもあるので、その履歴が色によってわかるのです。
 このカラーリングは、復習(記銘学習)のときに威力を発揮します。核心的な知識が色の重なり具合によって一目瞭然となるからです。


【感想】

◆お手軽風な本のタイトルとはうらはらに、結構「王道的なTIPS」が並んでいた本書。

本のタイトルを見て「寝る前1分の勉強だけでいいのか!」と思ってしまわれた方、申し訳ございませんでした

もちろん、上記ポイントの4番目の「パラパラ眺め読書法」は、パラパラ眺めるだけですから、「寝る前1分」でも可能なものの、さすがにこれだけで資格試験を突破するのは、ちと難しいかと。

実際、高島さんも、この読書法は上記ポイントの3番目の「3回転学習法」における、「サラブレッド学習」を行った本の内容をなぞるのに最適だと言われています。

ですから、それ以降の学習法である「ブル学習」「記銘学習」は別途行う必要があるわけで。


◆ちなみに、この「3回転学習法」については、本書のメインテーマではないため、本書内でも上記引用部分程度にしか説明されていません。

気になる方は、以前ご紹介したこの本で比較的しっかり言及されていましたので、ご参考まで。

もっと効率的に勉強する技術!
もっと効率的に勉強する技術!

参考記事:【実直!】「もっと効率的に勉強する技術!」高島徹治(2007年08月13日)

高島さん、こちらの本では「朝学習」を説いてらっしゃるみたいですねw

ただ、本書でも「目覚めた直後の復習」が大事だと言われてますので、特に矛盾しているわけではないと思います(詳細は本書を)。


◆なお、他の本からの引用部分なので上記では割愛しましたが、寝る前に学習するだけではダメで、しっかり睡眠を取る必要がある模様。

米国の精神医学者スティックゴールド曰く、「新しい知識や技法を身につけるためには、覚えたその日に6時間以上眠ることが欠かせない」のだとか。

出典は、お馴染み池谷裕二さんのこの本です。

記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方 (ブルーバックス)
記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方 (ブルーバックス)

つまり、「寝る前の学習」+「6時間以上の睡眠」のセットで考えるワケですね。

ちなみに、私は資格試験の受験勉強勉強始めてから、夜6時間以上眠った記憶があまりないのですが、それが敗因だったのか(今さら)。


◆また、同じく割愛した中では「試験で役立つ4つの記憶法」なる部分がありました。
(1)頭出し記憶法
(2)数字転換記憶法
(3)ゴロ合わせ記憶法
(4)語源式記憶法
ボリュームの関係で載せきれませんでしたが、資格試験を受ける上では、こうした記憶術もいくつか試してみて、自分に合うものを活用すれば良いのではないでしょうか?

ゴロ合わせなら、この本もオススメw

マンガでかんたん!暗記丼 歴代の首相も!世界の国名も!難読漢字も!
マンガでかんたん!暗記丼 歴代の首相も!世界の国名も!難読漢字も!

参考記事:【語呂合わせ】『マンガでかんたん!暗記丼』が、結構キテる件(2011年12月02日)

個人的には、上記『もっと効率的に勉強する技術!』ほか、高島さんの著作をお持ちでない方なら、一読の価値はあると思います。


毎日1分でも積み重なれば、大きな結果になるハズ!

寝る前1分記憶術
寝る前1分記憶術
第1章 モノを覚えるのは寝る前がいい
第2章 脳を喜ばせれば記憶力は向上する
第3章 寝る前1分は「怠け者」の勉強法
第4章 寝る前1分の記憶効果を高める仕掛けづくり
第5章 寝る前の習慣を変えれば、人生はうまくいく


120704追記:
ダイヤモンド・オンラインさんで本書が取り上げられました!

勉強してすぐ寝ると、 次の日もずっと覚えている|寝る前1分 記憶術|ダイヤモンド・オンライン


【関連記事】

【実直!】「もっと効率的に勉強する技術!」高島徹治(2007年08月13日)

【語呂合わせ】『マンガでかんたん!暗記丼』が、結構キテる件(2011年12月02日)

【勉強法】『「1分スピード記憶」勉強法』宇都出雅巳(2012年04月06日)

【記憶法?】『ビックリするほどよくわかる記憶のふしぎ』榎本博明(2012年03月10日)

【オススメ】『受験脳の作り方―脳科学で考える効率的学習法』池谷裕二(2011年12月09日)


【編集後記】

◆書影がないのですが、比較的最近出た本。

やった者勝ち!パーフェクト記憶法語呂で覚える合格英熟語300―暗記が苦手な東大合格生が考えた得点になる英熟語攻略
やった者勝ち!パーフェクト記憶法語呂で覚える合格英熟語300―暗記が苦手な東大合格生が考えた得点になる英熟語攻略

そもそも私は英語勉強してないのですが、「語呂」を使うやり方は気になりますw


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