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2012年06月29日

絶対に公開してはいけない『心を上手に操作する方法』


心を上手に操作する方法
心を上手に操作する方法


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、前作『心を上手に透視する方法』が日本でもベストセラーとなったトルステン・ハーフェナー氏の新作。

今回は「透視」から「操作」ということで、相手との関係性的には一歩踏み込んだ内容となっています。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
ドイツで「マインド・リーダー」として活躍するトルステン・ハーフェナー氏が贈る、待望の最新刊。
前著『心を上手に透視する方法』は発売後たちまちベストセラーとなり、累計42万部を突破した。
その彼が本書では、嘘の見破り方から催眠術のやり方まで、「マインド・リーディング」の実践編のすべてを公開する。

当ブログではお馴染みの「アノ本」が、何とプッシュされまくりの巻!?

なお、タイトルは久しぶりに「ホッテントリメーカー」のお世話になりました。


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【ポイント】

■1.ミラーリングは慎重に行う
 体の姿勢をミラーリングするときは、小さいことから始めるといい。ゆっくりと一歩ずつだ。
 はじめはそっくり真似するのではなく、似たようなしぐさをするだけでいい。相手が両腕を組んだら、あなたは自分の右手で左腕を触る。つまり、相手の動作と似た動作を、縮小した形で行うのだ。こうした控えめな動きは効果的だ。
 さらに、相手の動作を真似るとき、同時にではなく30秒ほど退らせて行うミラーリングもある。すると、相手は何も気づかないまま、あなたとは波長が合うと感じるだろう。


■2.相手の反論を切り抜けて自分の意見を効果的に述べる方法
誰かが信念を声に出して言ったあとで、あなたがその信念に疑いを示したりしたら、強い向かい風が吹くのは当然だ。だから、まずは一歩下がる。やがて必ずあなたの出番が来るから大丈夫。ラポールを築くときはいつも、相手の目線から世界を眺めること。これが鍵だ。
 必ずしも相手が完全に正しいわけではない。しかし――ここが非常に重要なのだが――相手の目線に立てば、相手が正しいのだ。
 だから、まずは相手の立場になって、相手とまったく同じ行動をとり、とりあえず一歩引く。自分の意見をかたくなに通そうとしないこと。相手がすでにかたくなになっているのだから、あなたはもっと賢くふるまうことだ。


■3.高い商品を見せてから、手頃な値段の商品を見せる
 ある男性がスーツとワイシャツを買いに来たとする。手際のよい店員なら、まず高価なスーツを勧めてから、ワイシャツを勧める。ワイシャツも高いものを勧めるかもしれない。スーツに比べたら、ワイシャツのほうが安いに決まっている。安いものを先に勧めるより、この順番で商品を勧めるほうが、客がスーツとワイシャツの両方を購入する可能性が高くなる。(中略)

 僕自身、何年か前に車と自転車を購入した。あのときの自転車店はラッキーだった。車を買うために大金を出したあとだったので、二、三百ユーロの自転車もセール品のように感じてしまったのだ。


■4.ヒーラーや霊媒師にすがりつく人がいる理由
奇跡を起こすヒーラーと呼ばれる人や霊媒師にすがりつく人がいるのは、いつたいなぜだろう? そして、反対意見を言う人の話の説得力が増せば増すほど、自分の立場をよりしっかり守ろうとするのはなぜだろう?
 それは、一貫性の原理のせいだ。一度、真剣にヒーラーや霊媒師の助言を求めたら、周りの人から頭がおかしいと思われないように、一貫性を保とうと、助言者の味方をする。
 誰でも、他人に対して自分の正当性を示そうとする。逆風が強くなればそれだけ、自分の立場を守らなければならないという衝動も強くなる。それが賢明とはいえないが、とても人間らしいことは確かだ。


■5.紙に書くと不安が取り除ける
 最近、『ディー・ヴェルト』紙で読んだのだが、書くという行為は試験を前に不安な人にも有効だそうだ。この記事では『サイエンス』誌に掲載された「心理学――試験への不安を克服する、最近の研究」が紹介されており、目前に迫った試験への不安を抱える人が、短時間でも不安について書くことで、不安を取り除けるという。
 実験では、被験者の半数が、試験に対する自分の不安について短い文章を書かされ、もう半分は、ただ静かに座っているか、試験に関係のないほかの出来事について書かされた。不安について書かされたグループは、次の試験で成績が上がったという。


■6.嘘をすばやく見抜く方法
 まずは、最初から最後まで話をさせる。ただ耳を傾けよう。相手が長く話せば話すほど、こちらは有利だ。話が終わったら、今度は相手にもう一度今の話を、後ろから、つまり逆の順に話してもらう。嘘をついていたら、きちんと話せないはずだ。本当の話ならできる。ただし嘘の達人なら別だ。
 これは本当に効果がある。つくり話をしているときは頭の中が忙しく、普通は出来事の時系列を正確に覚えていない。だから、つくり話を後ろからは話せないことが多い。


【感想】

◆実は 本書で多くのページを割いているものの、今回バッサリ割愛しているお話があります。

それは「催眠術」。

本書では30ページ以上かけて解説がなされているのですが、実生活で使う用途があるかというと、ちと疑問な気がw

ただし、催眠に用いるテクニックで「五感すべてに働きかける」なんていうのは、プレゼン等でも使えそうです。


◆もう1つページが多いのに割愛しているのが、「顔の表情から心を読み取る」お話。

これは米テレビドラマ『ライ・トゥー・ミー』の主人公のモデルとなった、ポール・エクマンの本に詳しいそう。

ライ・トゥ・ミー 嘘の瞬間 DVDコレクターズBOX
ライ・トゥ・ミー 嘘の瞬間 DVDコレクターズBOX

本書では、「7種類の感情」によって起こる表情の特徴が、かなり詳しく写真入り(著者であるハーフェナー氏のw)で解説されているのですが、それら写真を掲載しないとご紹介が難しいのがツライところ。

そもそも「びっくりしたとき」と「驚いたとき」とで、違いがある、というのが目からウロコでした(詳細は本書を)。


◆さて、冒頭で『当ブログではお馴染みの「アノ本」』と申し上げたのは、こちら。

影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか
影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか

参考記事:【速報!】最強のビジネス本「影響力の武器」の[第二版]がいよいよ登場!!(2007年08月18日)

上記ポイントの3や4のお話は、まさにそうです。

元ネタとして使っているのに明かしていない本が非常に多い中、本書では「チャルディーニ」(『影響力の武器』の著者)の名前があちこちに見られました。

『影響力の武器』の愛読者(含む私)にとっては、既知の内容ではあるものの、新たな事例が加味されていたりしたので、良しとしましょうか。←偉そうw


◆本書のテーマである「人を操作する」ということに関して、著者のスタンスとしては、何か単独のスキルを用いるのではなく、上記のような複数のスキルによって行なうと考えるべきかと。

ちなみに第1章の冒頭で登場するのは「究極のカードトリック」であり、手品の要素も含まれています。

その方がショーアップ的な効果があるからかもしれませんが、そもそもこの方イケメンですしw

……ということで、最近アップされたYouTubeの動画がこちら(前作のプロモのようですが)。

注:動画削除されました💦

そう言えば、テレビではメンタリストDaiGoさんもブームのようですし、本書もまた「クル」のかもしれませんね!


前作がツボだったなら一読の価値アリ!

心を上手に操作する方法
心を上手に操作する方法
1 お気に入りの手品の種明かし
2 玄関先での心理操作
3 相手と「ラポール」を築く方法
4 世代別の特徴を意識する
5 催眠術の歴史をひもとく
6 催眠術の具体的な手順
7 他人を操作することの危険性
8 自分の「ものの見方」を操作する
9 相手に気づかれずに影響を与える
10 心理操作の6つの原理
11 なぜ、私たちはだまされるのか
12 決断するときに影響を受けるもの
13 相手を操る「質問の仕方」
14 「顔の表情」から心を読み解く
15 嘘を見破る方法
16 言葉の魔力


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【編集後記】

◆上記で登場した『ライ・トゥー・ミー』のポール・エクマンの著作から。

顔は口ほどに嘘をつく
顔は口ほどに嘘をつく

……中古でも全然値崩れしてないんですがーw


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