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2012年06月04日

【ホメ】『ほめる生き方』西村貴好


ほめる生き方
ほめる生き方


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、「泣く子もほめる!」(笑)ほめる達人である西村貴好さんによる、ほめ方の実践本。

「ほめ」に関する本は数多くあれど、さすが「ほめること」を生業にされているだけあって、技術的にも心理的にも腑に落ちました。

アマゾンの内容紹介から。
「ほめる」「ほめられる」ことで、人も組織も元気になり、活性化する。「ほめ達!」(ほめる達人)が増えれば、日本はもっと元気になる。

ほめることやほめられることが苦手な方には、ぜひお読み頂きたい1冊です!


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【ポイント】

■1.魔法のフレーズ「ほめ達! 3S+1」
(1)「すごい!」
(2)「●●●!」
(ネタバレ自重)
(3)「素晴らしい!」

 まずは「3S」ですが、この3つの言葉を、口癖のようにして反射的に使えるように心がけるのです。これが「ほめ達! 3S」です(「+1」については後述)。それだけであなたの「ほめ達!」指数が一気に達人レべルまで上がります。
「まず、ほめよ! それから考えよ!」
 この精神が大切です。

(詳細は本書を)


■2.アドバイスは「惜しい」から
「惜しいなぁ……」から入るアドバイスと、「あとな、もうひとつ言ってもいいかな……」に続くアドバイス。同じ内容だとしたら、どちらが相手の心に届いて行動を起こさせることができるでしょうか?
 もちろん「惜しいなぁ」から入ったほうです。
「惜しいなぁ」から「ただ、ここがちょっと違ってるねんな」と続くのに比べて、「だいたいお前な、ヒアリングから間違ってるぞ」と入って、「ここがちょっと違ってる」と続けられては、行動しようという気が起きません。しかも、指摘されたことも心に残りません。


■3.話の聞き方でほめる
 例えば、アルバイトが提案したアイデアを、社長が「面白いな、メモ取るわ」と言って聞いたらどうでしょう。
「社長はこんな思いつきだけでもメモを取ってくれた。それならもっとありますよ。お客さんがこんな会話をしていましたから、こういうサービスもあるんじゃないですか?」(中略)

 アイデアを集める話の聞き方をすると、相手はほめられた状態になるものです。そうすれば、自分のところにアイデアがどんどん集まってきます。メリットの高いほめ方とは、じつは話の聞き方であり、「メモを取る」ことだとも言えます。


■4.質問してほめる
 一般的に、「ほめる」という行為は、目下の者に対して「頑張ったね」「すごいね!」という場合が多いのですが、年齢の違いに関係なく使える方法があります。
 それは、「質問してほめる」こと。
 特に、年上の人をほめるとききに効易的な方法です。
 例えば、「どうしてそんなことができるんですか!?」という質問は、相手をものすごく認めていることになります。


■5.できるだけ小さな事実をほめる
 事実は、それがどれほど小さなものであっても、相手はそれを否定することはできません。
 例えば、接客中にお茶を出してくれたスタッフに対して、
「あのタイミングでお茶を出してくれて助かったよ、ありがとう。おかけで商談がスムーズに進んだよ」
のひと言。これは、かなりよいほめ言葉です。


■6.すぐにほめる
「いつほめたらいいのか?」という質問の答えは、「すぐに」です。
 人は、相手の本質を見抜こうとするときには、アクションではなくリアクションを見るものだからです。意識した行動ではなく、その人がフッと何気なく取る行動を見る。(中略)

 ですから、あなたにも、自分のリアクションで「すぐに」相手ををほめることができるレべルを目指していただきたいと思います。すると、あなたの人間力が圧倒的に上がります。ほめることによって自分のリアクションをを整えるのです。


【感想】

◆個人的な嗜好で、テクニカルな記述を中心に引用してみました。

実際、私自身何度かブログでも申しあげたように、自分がほめられることが苦手なためか、他人をほめることもちと苦手。

そんな私のような者にとっては、「ほめ達! 3S+1」は深く考えずに使えるテンプレートであり、試してみる価値はありそうです。

何たって、「まず、ほめよ! それから考えよ!」ですからw

一応本書では、詳しい解説や、いくつかの事例がありますので、是非そちらをご確認下さい。


◆また、上記ポイントの4番目の「質問してほめる」というTIPSは、以前こちらの本にあった、「ほめ言葉を受け入れてもらうために質問する」ことに通じるものです。

たった1分間で相手を引きつける話し方13のテクニック
たった1分間で相手を引きつける話し方13のテクニック

参考記事:【話し方】「たった1分間で相手を引きつける話し方13のテクニック」アラン・ガーナー(2010年06月06日)

本書によれば「質問すること」自体、「相手をほめている」ということになりますが、確かにそうかも。

ただ「すごいですね!」と言うだけより、「一歩踏み込んだ」ほめ方だと言えると思います。

すっかり忘れてましたが、留意しておきたく。


◆ところで西村さんは現在、『一般社団法人「日本ほめる達人協会」』の理事長という肩書をお持ちです。

本書の第2章では、その「日本ほめる達人協会」の「ほめ達!」検定3級の問題を解説。

といっても、3級は小学生でも受けられ、合否がないカリキュラムのようなものです(認定証はもらえますがw)。

たとえば、問題1は「自分が言われて嬉しいほめ言葉」

これは、「自分の価値を認められない人は、なかなか周囲の人の価値も認めにくい」ため、まず「自分の価値を認める」ことを意図したものです。

以降、問題5までこなすと、確かに「ほめ脳」に変わっていきそうな。

巻末には問題と模範解答もありますので、こちらも是非ご確認を。


◆西村さんは、単に、技術的にほめ上手になれ、と言われているのではなく、"周りに明かりを灯していくような"「ほめる生き方」を推奨されています。

だからこそ、本書のタイトルも、ほめる「技術」ではなく「生き方」なのだな、と思った次第。

人の価値を認め、ほめることによって、人間関係もよくなり、かつ、自分自身も輝くことができるハズ。

私のようにほめることが下手な人や、お世辞のように考えて嫌悪感がある方に、お読み頂きたい1冊です。


個人的に、ぜひ身につけたいスキルでした!

【関連記事】

【激ホメ?】『ホメ渡部の「ホメる技術」7』渡部建&テレビ朝日「お願い!ランキング」(2012年04月07日)

【2step方式】『なぜかモテる男のほめる技術』アダム徳永(2011年11月05日)

【人望?】『「人望」とはスキルである。』に学ぶ「ホメ」のポイント7選(2011年10月14日)

【話し方】「たった1分間で相手を引きつける話し方13のテクニック」アラン・ガーナー(2010年06月06日)

【コミュ力up!】『損しない人のほめ方の法則』澤村直樹(2011年03月27日)

【ほめ言葉】「ほめ言葉ハンドブック」本間 正人,祐川京子(2007年10月01日)


【編集後記】

◆これも一種の勉強本なんでしょうが。

エロ語呂世界史年号 (エロ語呂暗記法)
エロ語呂世界史年号 (エロ語呂暗記法)

確かに、理屈的には下ネタ等の方が、記憶に残りやすいんですよねw


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この記事へのコメント
               
素敵な書評をありがとうございます。
「ほめる生き方」著者の西村貴好です。

お読みいただき、
また、表面的なご紹介だけでなく、
「ほめる」ことを通じて、
また、ほめ達!検定を通して、
どのような社会になればいいと考えているかまで、ご紹介いただき、心から感激しております。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

感謝!

「在り難い」・・・・
本当の意味は「It’s a miracle!」

西村貴好
Posted by 西村貴好 at 2012年06月04日 11:04
               
>西村貴好さん

著者さま直々のコメントありがとうございます。
「ほめる」本なのに、ほめ足りないことが心配でしたが、大丈夫なようでほっとしました(笑)。

特に記事では触れませんでしたが、個人的には子育てに非常に役立つ内容だったと思います。
ありがとうございました!

こちらこそ、今後とも宜しくお願いします。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2012年06月05日 08:24