2012年05月07日
【外見力】『「見かけ」が仕事を決める!』大森ひとみ
「見かけ」が仕事を決める!
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、「国際イメージコンサルタント」である大森ひとみさんの「外見力」の指南本。ファッションのみならず、ビジネスシーンにおける「立ち振る舞い」等のお話にまで踏み込んでいるのが本書の特徴です。
アマゾンの内容紹介から。
「外見力」があなたをグローバルリーダーへ導く。“世界の9人”に選ばれた著者が語る、セルフマネジメントの極意。あなたのビジネスに「成功」をもたらす座右の書。
自分の着こなしに今ひとつ自信のない方なら、必見の1冊です!
いつも応援ありがとうございます!
【ポイント】
■1.カルロス・ゴーン氏の「スーツを調整する技」(1)上着の下襟あたリを両手で持ち、少し肩をすぼめるなぜ、こんな動作をするのだろうか。実はこのしぐさ、椅子から立ち上がり人前に出るときに、スーツを整える基本動作なのである。(中略)
(2)上着を前に軽く引き寄せる
(3)同時に上着のボタンがかかっているかを確認する
ゴーン氏が見せたしぐさは、海外の紳士がよくする身だしなみを整え、気持ちを引締めるときの動作なのだ。
■2.ス一ツの購入時に役立つ「1+2+3=8の法則」
実際にスーツを購入する際、ぜひ覚えておいてほしいのが「1+2+3=8の法則」である。1着のスーツを買ったら、そのスーツに合うシャツを2枚、ネクタイを3本買っておく。そうすることで、6パターンのコーディネートができ、ノーネクタイの2パターンを合わせて、合計8通りの着こなしができる。とくに、シャツとネクタイをバラバラに買うと、どうしてもチグハグなコーディネートになりがちだ。最初にまとめて揃えておくことをお勧めしたい。
■3.ビジネスの基本は"ストライプタイ"
ストライプ柄は、もともとイギリスの連隊旗から発生している。プレゼンテーション、集団の団結や士気を高めるスピーチ、闘志を見せる場面にストライプタイが選ばれるのは、そうした"戦う"イメージに起因している。いわば、ビジネスにおける最も基本の柄といえるだろう。(中略)
パワフルでエネルギッシュなカラーメッセージの「赤」を取り入れれぱ、伝えたいメッセージはより鮮明になる。とくにコントラストの強いストライプタイは、挑戦的で躍動感があり、若々しく見える。
■4.格調と正統感を醸し出す"ダブルカフ"
商談中、両手をテーブルの上にのせて話す習慣のある欧米では、袖口気を使う。エグゼクティブたちは、上品で風格のあるイメージづくりとして、シャツの袖口をダブルカフ(フレンチカフともいう)にし、カフリンクスをつけることが多いようだ。とくにチョークストライプのスーツと合わせれば、伝統的で格調のあるスタイルが決まる。ルイス・ガードナー氏が著書『巨像も踊る』(日本経済新聞社)の表紙を飾っているのもダブルカフ姿だった。
■5.ビジネスシーンにふさわしい3つの香り
●ウッディ系……包容力がある温かさとエレガントさを表現できる
●スパイシー系……しっかりとした価値観、生き方を持っている男性像
●オリエンタル系……都会的で洗練された大人の男性像
■6.成功する8つの視線の置き方(抜粋)
●目を合わせる時間は3秒から5秒間。短いと逆効果。
●資料を見ながら話すときは、言葉の切れ目、文末に相手とアイコンタクトをとる
●話す相手か複数いる場合は、パートを切リ分け、ゆっくりと視線を全体に移していく
●話すとき目を閉じていないか注意する
■7.与えたい印象ごとにポーズを使い分ける
たとえば、アグレッシブな印象を出したいときは、足を自分から見て逆八の字に開き、かかとは男性の場合、握りこぶし2つくらいの間をあけて安定感を保って立つとよい。背坊は伸ばしたまま、上体をやや前傾すると迫力が増す。
堂々とした風格を強調したい場合は、背筋を伸ばして上体は胸を張り、息を吸って身体をやや引き上げるようにする。座っているときは、椅子に深く座り、首を伸ばして後ろに引き気味にすると緊張感や威厳が伝わる。お腹がたたみ込んだようになり、上体の姿勢が悪くなると、決まってあごが出てしまい、この姿勢ではパワフルな感じが出ない。
自然に語りかけるような親しみのある印象を与えたい場合には、背筋は伸ばすものの、息を吐き上体をややリラックスさせる。手をデスクので軽く組むなど、少し乗り出した感じにすると効果的だ。
【感想】
◆冒頭で申しあげたように、本書はファッション面だけでなく、「表情」や「姿勢」といった立ち振る舞いにまで言及しています。章で言うと、第2章が「ファッション(外見)」で、第3章が「立ち振る舞い」。
第1章はまえがき程度(12ページ)なので、本書は実質的に、この「2本柱」で構成されているわけです。
もっとも、第2章が85ページで、第3章が35ページという比率なので、基本的にはやはりファッション本と考えた方が良さげ。
「スーツの選び方」「シャツやネクタイの種類」「靴の選び方」等々のベーシックなお話についても触れられているのですが、類書ともかぶるので割愛しました(ないのかと思われた方はご安心を)。
◆その第2章に限らず、本書はフルカラーであり、当然収録されている全てのスーツ、シャツ、ネクタイ等もこんな感じでカラーで紹介されています。
どうも妙にキレイだと思ったら、本書の版元は、あの『MEN'S EX』でお馴染みの「世界文化社」さん。
どうりで類書とはひと味違う写真の数々だったわけです。
それもあってか、パラパラと眺めているだけでも、結構楽しめる中身になっているかと。
◆なお、上記ポイントの3番目ではネクタイの柄としてストライプを推奨していますが、必ずしもそうとは限りません。
本書では、著者の大森さんが「時と場合に合わせて」選んだお話が紹介されています。
とある企業の会長が、企業広告で某ハーバード大学の教授と対談する、という設定で
「わかりました。おそらく教授はあのアメリカンストライプのタイを締められるでしょう。ですから同じネクタイ柄にはならないほうがよいですね。小紋かヨーロピアンストライプのタイはお持ちですか?」なんてアドバイスをしているという。
「ええ」
「それから、モノクロの新聞広告ですから、ネクタイは紺か赤の濃い色にしてください。そうしないと、シャツの白と同化してネクタイを締めていないように写ってしまいます」
さすが「イメージコンサルタント」は違いますね。
◆また、今回は取り上げておりませんが、本書の第4章では、『「外見力」実践編』として、富士通総研の佐藤正春社長を初めとして、大森さんがスタイリングされている(と思われる)ビジネスパーソンが3人紹介されています。
いずれも「グローバルなエグゼクティブ」で、「外見力」にも抜かりなし。
もちろん、仕事も素晴らしいのでしょうが、隙のないスーツ姿からも「デキる」オーラが漂っております。
やはり、ある程度責任のある職についているのならば、「外見力」にも気をつかうべきなのだと思った次第。
ビジネスをより一層成功させたい方へ!
「見かけ」が仕事を決める!
第1章 成功の秘訣は「自分を可視化」すること
あなたの存在を効果的に印象づける
第2章 自分の「外見」をマネジメントする
「パワースーツ」で最高の自分を演出する法
「ネクタイ」は伝えたいイメージに合わせて選ぶ
失敗しない「シャツ」選びの極意
使っている「小物」で、その人の力量がわかる
自分の「サクセスカラー」を効果的に使いこなす
TPOに合わせた「外見力」を身につける
第3章 人を惹きつける“表情"“姿勢"“動作"のつくり方
あなたの「表情」と「姿勢」を魅力的に変える方法
自分の「動作」をマネジメントする
「声」と「話し方」を武器にする
第4章 「外見力」実践編 ビジネスにどう活かすか
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【編集後記】
◆本書を読んで、久々に買ってみようかな、と思ったのがこちら。MEN'S EX (メンズ・イーエックス) 2012年 06月号 [雑誌]
……子どもが生まれるまではちょくちょく買ってたんですけどね(遠い目)。
ご声援ありがとうございました!
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