2012年04月02日
【心理ネタ】『仕事の厄介な問題は心理学で解決できる』匠 英一

仕事の厄介な問題は心理学で解決できる (KAWADE夢新書)
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、「心理学ネタ」で仕事の問題解決を図ろうとする1冊。タイトルが、どこかで見たことがあるような気がするのはご愛嬌w
アマゾンの内容紹介から。
初対面で失敗しない心理術、自分の評価をアップさせる心理術、相手を思いどおりに導く心理術、駆け引きを有利に運ぶ心理術……など、仕事の実践場面ですぐに使えて、よく効く心理技法を伝授!
この手の本は他にもありますが、読みやすくコンパクトにまとまっている点が良いかと。

【ポイント】
■1.初対面では私的な質問で共通点を見つける大切なのは、共通点を見つけること。質問はそのためにするのだと覚えておくといい。返ってきた答えに自分を重ね合わせ、「じつは私も……」と話題をつなげる。そうやって、おたがいのことを伝え合い、知り合うことで、親交が深まる。
たとえ自分の出身地が離れていたとしても、話のふくらませ方はいくらでもある。
「同僚に○○県の△△市の出身者がいます。春には桜がきれいだそうですね」などと、身のまわりの人の話につなげてもいい。
■2.初対面で子どもの頃の思い出話をする
たとえば、相手が同世代と思える場合、思いきって「私は○○年生まれなのですが、同世代ですよね?」と質問する。(中略)
子ども時代の流行にまつわる質問は、そのきっかけとしてぴったり。それだけで、相手の頭のなかには自然と当時の生活が思い浮かんでくる。
まるで子どものころにもどったかのような感覚になり、初対面の相手なのに昔から知っている人間のように思えてくる効果がねらえる。懐かしい思い出にすこしだけ触れて、通じ台うとわかっただけで、他人ではないような親近感がわいてくるから不思議だ。
■3.別れぎわの挨拶を相手に近づいてする
相手に近づくことは、「名残惜しい」「できればもっと一緒にいたい」といった気持ちのあらわれと心理学では解釈される。
つまり「あなたに好意をもっています」と、行動によって示すことになる。当然、相手の目には好ましく映り、好印象を残すことができる。
■4.会議で皆の意見をまとめる
そこで、ひとしきり意見が出たところで口を開き、それまでの議論を総括する。自分の考えも交えながら、それぞれの意見のポイント、それに対する反対理由、両者が同意できる点などを整理して提示するのだ。こうすることで、あなたはまるで会議のまとめ役のように皆の目には映る。
会議の進行をじっと観察していた上司からは、皆の交通整理をよくこなした、バラバラだった意見をうまくまとめたという高い評価を得られるだろう。
独創的な意見をなんとかひねり出そうとして失敗するより、皆の意見を取り入れ、まとめるほうが安全だし、それでいて有能であるとのイメージが皆の心に刻まれる。
■5.交渉時には相手の顔の左半分に注目する
商談の席で、こちらの提示に対して、相手が黙って考え込んでいるとき、あるいは「そんな金額では話になりませんね」と、すこし大げさなくらいに言い切ったときなど、顔の左半分はどんな表情を浮かべているかを確認してみるといい。
その態度とは裏腹に、「こちらの思惑どおりだ」「予想よりずっといい数字だ」などと、心のなかで思っていれば、左側にすこしだけうれしさがにじむかもしれない。口角がすこしだけ上がって、「してやったり!」という気持ちを露呈している可能性もある。
■6.ボディランゲージで説得する
たとえば、話をしながら、強調したいポイントで、一方の手を上下させる。
「弊社の○○であれば、この問題を解決できます!」(中略)
力強く相手に訴えながら、振り上げたこぶしを素早く振り下ろしてみる。手を開いたまま空手チョップのように振り下ろしてもいい。
日本人にとっては少々勇気のいるジェスチャーだが、これは「ケネディ・チョップ」といって、アメリカ国民から熱狂的に支持された故J・F・ケネディ大統領がよく使ったボディランゲージとして知られている。
こんな単純な手ぶりでも、熱意と説得力があるように相手の心に印象づけられる。
【感想】
◆本書のような「心理学ネタ本」は当ブログでも人気が高く、そのいくつかは、ホッテントリ入りしております。例えばこんなところが。
友達には秘密にしておきたい『90秒で好かれる技術』
リア充がひた隠しにしていた『敵を味方にする19のテクニック』
【話し方】「たった1分間で相手を引きつける話し方13のテクニック」アラン・ガーナー
これらに比べると本書は、どちらかというとやや軽め。
ただし、タイトルにもあるように、すべてを「ビジネスシーンでの問題解決」に結び付けている点が、個人的にはポイント高いです。
◆ちなみに、収録しているTIPSは意外と多め。
全8章でそれぞれ10前後のTIPSが紹介されており、全部で80前後にものぼります。
また、それぞれについて「名称」が付されているのもありがたいところ。
本書は「解決したい問題」が「小見出し」になっており、その最後に【ウィンザー効果】【ジョハリの窓】【ドア・イン・ザ・フェイス】といったTIPSの内容を表す「名称」がついているという。
ただ、ある程度、こういったネタをご存知なら、目次をサーッと見るだけで、内容があらかた分かってしまうという話もw
◆私もこれだけ(?)この手の本を読んでいる以上、やはり既知のものが多いため、今回もできるだけ馴染みの薄いものを選んだつもりです。
「質問は共通点を見つけるためにする」「初対面で思い出話をする」といったあたりは、類書でも見かけた記憶があるものの、実践しきれていないので、自戒の意味を込めて。
また、「別れぎわの挨拶を近づいてする」なんてのは、知っていれば難しくないTIPSなので、今後は必ず行いたく。
先日のオフ会では、近づくどころか、挨拶もせずに途中退場してしまったのですがw
ダメじゃん、自分!
◆というわけで本書は、どちらかというと、今までこうした「心理学ネタ」の本を読んでない方の方が、お得感が高い1冊だと思います。
もちろん、私のように「好きなジャンルなので1つでも新ネタがあれば買う」という方なら、買っても損はないですが(多分)。
それでもやはり「知ってるネタ」が多かったため、あっつーまに読み切れました。
……後は「実践あるのみ」ですね(それが大変!)。
幅広く心理学ネタを学べる1冊!

仕事の厄介な問題は心理学で解決できる (KAWADE夢新書)
1 するりと心に入り込む心理術
2 評価をグンと高める心理術
3 相手をうまく動かす心理術
4 隠した本音を見透かす心理術
5 駆け引きに強くなる心理術
6 「YES」を引き出す心理術
7 対人トラブル回避の心理術
8 モチベーションを上げる心理術
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【編集後記】
◆こちらは読みかけなんですけど、似たようなテーマとして。
影響力 物事を実現するために本当に必要なこと
結構骨太というか、読むのに骨が折れております。

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