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2012年01月27日

【超集中!】『光速の暗記・勉強法』永野彰一


平成生まれの資格王が教える光速の暗記・勉強法
平成生まれの資格王が教える光速の暗記・勉強法


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、タイトルはちょっとぁゃιぃ勉強本。

とはいえ、中身は結構「ハードコア」なので、ゆめゆめ舐めてかからぬよう!

アマゾンの内容紹介があんまりなので、版元のサイトから一部引用。
14歳から資格取得を始め、18歳にして100の資格を取得した天才が教える必殺勉強法です。
資格試験短期合格を目指す人必読の一冊です。

「超短期合格3点メソッド」とは、超短期の資格取得を達成するための実践方法であり、 【時間】【集中】【マインド】の三つの要素で構成される自己管理のポリシーを指します。
そして、「超短期合格3点メソッド」はこの三つの要素について「徹底したセルフイメージの更新」と「ブレークスルーの達成」の実現をはかるための、 今日から実践可能な、すぐれて具体的な取り組みの集合といえるでしょう。

思ったよりも斬新な内容だったのが、うれしい誤算でした!


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【ポイント】

■1.勉強は終了時間が来たら必ず止める
 そして、ここからがさらに大事ななことですが、あらかじめ決めた時間量に達したら、何が何でも一切の言い訳を排して問題集を閉じてください。これは参考書を読んでいるような場合でも同じです。ここで断固として本を閉じて学習を止める習慣をつけなければ、いつまでたっても時間効率は改善されません。時間効率を改善するための具体的な方法は、次章以降の【集中】【マインド】の部分でも触れますが、とにかく時間が来たら本を閉じて学習を終了してください。
 このとき本を閉じられない人は、まだまだ時間は無限にあるという認識から脱却できていないといえます。時間は有限で少なく、あをたはその時間の範囲内で成果を出していかなければならないのです。


■2.「意識のノイズ」を排除するため「考えても無駄なこと」のリストを作る
あなた自身が日頃頭に浮かべがちなことのなかで「考えたところで事態が改善しない物事」のうち、考える回数の多い順に5つをリストに書き出してください。そしてあなたはそのリストをつねに肌身離さず持ち歩き、リストアップした5つの項目を諳んじることができるようにするのです。さらに学習しているときに目に付くところに同じ内容のリストを貼り出してください。(中略)

 意外に思われるかもしれませんが、これを行うことで、あなたはリストに書き出した5つのことを次第に考えないようになっていきます。学習の最中にこの5つのうちのどれかひとつでも頭に浮かんだとしても、それと同時に「考えても無駄」なことであると反応して、集中の切れ目なく学習に戻っていくことができるようになります。


■3.自分の「集中度」の測り方
 時計は普通、どこからでも見やすい場所にあるものですが、この見やすい場所にある時計をあえて隠します。(中略)
 しまい込んだら、学習スタートです。
 集中力が切れるまで学習をし続けてください。いまが何時何分で学習のスタートからどれだけの時間が経過したのか、一切気にせずに学習をし続けてください。
 学習をスタートして少しでもほかのことをしてしまったり、ほかのことを考え始めてしまったらそこで学習を中断し、何分のあいだ学習し続けられたかをまず自分で予測してください。そして引き出しにしまった時計を取り出して時刻を確認してください。
 このとき時計が示す「経過時間」が「あなたが集中を持続できる時間の限界」です。
 そして自分の予測した学習持続時間と実経過時間の比率があなたの「集中度」です。


■4.「受からない受験生」の姿をイメージする
 資格合格の強いイメージを持つことと同様、あるいはそれ以上に大切なイメージングの対象があります。それは「試験に受かりそうもない受験者」のイメージです。
 傍で見ていて「この人はおそらく合格しないだろうな」という人はどこにでもいるものです。言葉は悪いですが、こういう人たちは反面教師としてとても強い存在感を持ってしまうものです。そしてそうした人たちの姿や失敗を誘発している要因を材料にしながら、「どうしても試験に落ちてしまいそうな人」のイメージをあなたのなかで作り上げてください。(中略)

 馬鹿げた話に思われるかもしれませんが、こうして「駄目なパターン」をつねに意識することが、適切なマインドの持続に効果的なのです。

(詳細は本書を)


■5.準備不足でも受験する
 受験をし、残念ながら不合格となった場合と、受験せずにただ試験をやり過ごしただけの場合とでは、その後のマインドのありように大きな差が出てきます。次回の試験にもう一度再挑戦するのなら、それはなおさらです。自ら立てた計画の遂行に失敗し、最後に不合格という結果を突きつけられるという経験は、どれだけ恥ずかしくても受け止めておくべきものなのです。試験中に満足に回答できないときの気分、手ごたえもなく試験会場を後にするときの気持ち、そして最後に突きつけられる不合格という結果。これらはどうあっても身をもって知っておくべきものです。これは、どれだけのお金と時間を無駄にしたのかを正しく思い知る唯一のチャンスでもあります。


■6.過去問による学習範囲の絞り方
 過去問を手に入れてまず私が行うことは、過去5年間(試験問題のボリュームによっては10年間)にわたり、1度も出題されていないカテゴリの学習範囲を洗い出すことです。次に行うことは、同じ範囲で過去に1度だけ出題されているカテゴリの範囲を洗い出すことです。この洗い出し作業を実施することで、過去にまったく出題されていない範囲と、1度だけしか出題されていない範囲を把握するのです。そしてこれ以外の範囲、つまり過去問で2度以上の出題があったカテゴリだけで合格ラインを超えることができるかを検討するのです。検討の結果、2度以上の出題回数を持つカテゴリに学習を絞っても合格ラインを超えることができるとわかれば、過去の出題が0回または1回のカテゴリの範囲を「学習しない範囲」として切り捨てます。


■7.最大効率を生む「10時間学習法」
【集中】のメソッド―(11)で述べた通り、集中の持続が可能な時間量は、1日の終わりに向かって右肩下がりに減少していきます。休憩を挟んでも、集中の持続には限界があります。その日2度目の学習時間は、1度目の学習時間を超えることができず、その日3度目の学習時間は、2度目の学習時間を超えることができません。(中略)

 私の場合、この不思議な原則を逆手にとり、休日など、長時間にわたって時間を確保できる日の時間割を必ず以下のように設定し実行していました。
・1回目の学習―午前8時〜午後12時(4時間)
・2回目の学習―午後13時〜午後16時(3時間)
・3回目の学習―午後17時〜午後19時(2時間)
・4回目の学習―午後20時〜午後21時(1時間)


【感想】

◆私のように、数多くの勉強本を読み続けていると、どうしてもやり方というかネタが過去の類書とかぶることは避けられないものです。

例えば「まとめノートを作らない」「過去問を解く」「繰り返し何度も覚える」等々。

それぞれの本は、類書を読んでいることを前提としていない以上、ある程度の「ネタかぶり」は避けられないものですが、こと本書においては、類書とかぶらないネタが多いのには驚きました。

例えば上記ポイントで挙げたもののほとんどが、「勉強本マニア」である私が記憶になかったのですから、本書の「斬新さ」(?)が伺われるというものです。

もちろん、これはあくまで著者である永野さんの体験から導き出されたものなので、必ずしも万人に当てはまるかどうかはわからないのですが、それにしてもユニークであることは変わりありません。


◆上記ポイントのいずれもが、個人的にはグサっときたのですが、中でも6番目の「過去問による学習範囲の絞り方」は、目からウロコでした。

短期間に最大の効率を求めると、こういうやり方になるのだな、と。

自分でも経験があるのですが、どうしても「勉強してない範囲からの出題」が怖くて、あれもこれもと手を伸ばしたくなるものですが、それではいかん、と。

それでも、想定外の部分から出題された場合にはどうするか?
その問題は解く必要がないのです。それ以外の問題で合格ラインを超えるように学習をしたわけですから恐れるにたりません。
なるほど〜!!


◆本書は第3章で「時間」について、第4章で「集中」について、そして第5章で「マインド」について言及しています。

逆に言うと、「暗記術」とか「解答法」といった「いかにも勉強本」という話はほとんどなしw

要は、それ以前の部分において、大抵の勝負は決まってしまうということかと。

キチンと時間を使い、万全の集中度でやるべきことをこなし、日々合格者のマインドを持って生活する……。

言葉にすると簡単ですけど、「ハイペースな時期には3日で1つの資格を取っていた」永野さんの言葉だけに、ある意味本質を突いているのではないかと。

ちなみに本書のキモと言えるのは、上記の3つの章であって、それ以外はぶっちゃけ、TIPS好きな方は読み飛ばしてもいい(ry


◆本書の終わりに、著者である永野さんの取得した資格が列挙されているのですが、「これだけで独立できる」というようなものは見当たりませんでした。

帯にも「私はひとつの資格をわずか1時間以内の学習で取得してきた」とあることからもわかるように、そのほとんどが小型資格ではあります。

それでも、「超短期合格3点メソッド」と呼ばれる「時間」「集中」「マインド」については、資格試験の受験生であれば、参考になることは間違いナシ!

特に受験生活が長期に渡っている方(かつての私w)は、本書を読んで今一度、自分のやり方を見直して頂きたいと思います。


ストイックなまでに勉強したい方に!

平成生まれの資格王が教える光速の暗記・勉強法
平成生まれの資格王が教える光速の暗記・勉強法
第1章 男子中学生、「資格」と出会う!
第2章 「超短期合格3点メソッド」なら資格は3日で取れる!
第3章 「時間」のメソッド―「時間」を手なずけるための実践!
第4章 「集中」のメソッド―最大強度の「集中」を手に入れるための実践!
第5章 「マインド」のメソッド―「受かる人」のマインドを獲得する!
第6章 「超短期合格3点メソッド」による超効率学習の実践!
第7章 100の資格を取得して、世界はこう変わった!


【関連記事】

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【スゴ本】『勉強法最強化PROJECT』牛山恭範,斉藤将人,石原伸浩(2011年06月19日)

【資格取得!】「難関資格が働きながらラクラク取れる勉強法」福田 稔(2009年07月23日)

【実直!】「もっと効率的に勉強する技術!」高島徹治(2007年08月13日)


【編集後記】

◆こちらは永野さんとは逆に「53歳を過ぎてから」91もの資格試験に合格された高島さんの新刊。

図解・資格王が選んだ[合格保証]勉強法
図解・資格王が選んだ[合格保証]勉強法

上記関連記事の最後が高島さんの本ですが、かなり真っ当なスタイルでした。

永野さんのご本と併せてどうぞ。


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この記事へのコメント
               
SMOOTHさん

SMOOTHさんの未読リストで気になっていた本なのでGOODタイミングでした。

考えても無駄な事リストは、未来への不安、過去への後悔と浮気しがちな意識を、「いま・ここ」に集中し、脳内ひきこもりから脱出する手段として有効かもしれませんね。

小池龍之介さんの「考えない練習」を繰り返し読んでいたので、その考えと通じる所あります。
Posted by がってん at 2012年01月27日 12:08
               
>そのほとんどが小型資格ではあります。

早稲田はなかなかの大型資格かと
Posted by まい at 2012年01月27日 15:22
               
未読リストに掲載されていた時に最も興味を惹いたので、一番早く感想が載ってうれしいです。
ためになりそうなので、明日本屋に行って探してみようと思います!
Posted by よん at 2012年01月27日 22:41
               
>がってんさん

一応、勉強本マニアとしては、この本を一番最初に読みたかったものでw
「考えても無駄なことリスト」は、私はやったことはないのですが、がってんさんのお話を聞くと、まんざらでもないような気がします。
自分がそういう状況になるようだったら、1度試してみようかと。


>まいさん

マジレスすると、早稲田は「資格」とは違いますよねw

ただ、100ある資格のうち、もっとも取得に時間がかかったのが「日商簿記の2級の14日」だそうなので、おそらく早稲田入試(法学部)が最も大型であることは間違いないですね。


>よんさん

お待ちいただき感謝です♪
もし、何らかの資格等を取得される予定であれば、読む価値があると思います。
あと、本屋さんもいいのですが、ある程度大きな書店でないと扱ってないと思いますので、ここでアマゾンアタックすることをオスス(ry
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2012年01月28日 01:24
               
想定外の問題への対処方法など
たいへん参考になりました。

ありがとうございます。
Posted by 酒井利美 at 2012年03月19日 19:12
               
>酒井利美さん

コメントありがとうございます。
勉強本オタク(笑)の私もうなったくらいなので、この本、なかなか侮れないと思います。
参考になって幸いです。

今後とも宜しくお願いします!

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2012年03月20日 09:44