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2012年01月09日

ビジネスの達人がこっそり教えてくれる『「先延ばし」にしない技術』の真実


「先延ばし」にしない技術
「先延ばし」にしない技術


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、かなり「当たり」な自己啓発本。

タイトルには「先延ばし」とありますが、「実行力」全般に関するTIPSが満載です。

アマゾンの内容紹介から。
「時間が足りない」人生に、サヨナラしたいと思いませんか? 15万人以上の行動習慣をあっさり変えた、「実行力」を身につける唯一の方法。

新年早々に読むには、うってつけの1冊!

なお、タイトルは今年初の「ホッテントリメーカー」作です。


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【ポイント】

■1.目標達成にはイメージするだけではダメ
 人生の成功を手にするには、目標を達成した場面をイメージする「ゴールの視覚化(Outcome-oriented Visualization)」よりも、目標までのルートを正しく捉える「プロセスの視覚化」の方が、ずっと重要なのだ。(中略)

 だから、決心を最後まで保って目標を達成するには、楽観的な態度だけでなく、悲観的な態度も併せ持つことが不可欠だ。なぜなら、願いさえすれば何でも手に入るという安易な考えよりも、成功に結び付くルートを探し出し、その過程でぶつかる問題を予想しながら、対策を立てることの方がより重要だからだ。


■2.未来から逆算する「逆算スケジューリング」は、ささいなことでも行う 
 逆算スケジューリングに熟達したいなら、ささいなことをするときでも、逆算して計画を立てる習慣を身につけるべきだ。たとえば、部屋の整理をするときでもあらかじめ最終的な期限を決めておき、おしまいから逆算して最終目標達成のためのポイントを探し出す。それから、いますべきことを選択するのだ。
 このように、小さなことを通じてトレーニングを積めば、キャリア管理のような人生の重要な局面にも効果的に応用することができるだろう。人間関係であれビジネスであれ、未来の時点から逆に見れば、現在の状況がはっきりと把握できるようになる。


■3.あらかじめ起こりそうなことを予想して対策を立てる
 わたしのところに相談に来る人たちは、さまざまな決意をする。ところが、彼らのうちの多くは、その約束を守れない。(中略)

 そういう人たちに、わたしはこう尋ねる。「決心を実行しようとしたとき、予想された突発事態は何でしたか? そして、それに備えた対策は何でしたか?」
 こんな簡単な質問をするだけで、言い訳はできなくなる。決心を途中であきらめる原因は意志薄弱や外部の妨害というより、対策をしっかり立てていなかったことにある場合がずっと多いのだ。


■4.億万長者は手紙やメールを返信するスピードが違う
 金持ちは暇だからだろうか? いや。彼らはどうせしなくてはならないことなら、早く処理する方が有利だという事実を、体験から知っているからだ。忙しい日常の中でも、スピーディーに決定する習慣が身についているのだ。(中略)

 スピーディーに反応すれぱ、どんな状況でも他人の好感と信頼を得ることができる。なぜなら、人は相手がスピーディーに反応してくれるとき、自分が尊重されていると感じ、相手を信頼できる人だと判断するからだ。電話やメールの応答が遅れたり、返事がなければ、その人が自分を無視したり侮辱しているように感じられると言う人も多い。


■5.「開始デッドライン」で先延ばしを防ぐ
実行力に優れた人の心の中には、実は「ふたつの締め切り」がある。仕事をいつまでに終わらせるという「終了デッドライン(Ending Deadline)」だけでなく、仕事をいつから始めるかという「開始デッドライン(Starting Deadline)」を持っているのだ。(中略)

創業の準備のように大きな仕事をするときだけでなく、メールを書いたり電話をしたりするときのように、日常の小さな仕事にもふたつの締め切りを決めておこう。


■6.すべてが実験だと思えば人生は180度変わる
 エジソンがふつうの人と違うのは、他の人が「経験(Experience)」と言うところを「実験(Experiment)」と考えた点だ。(中略)

 告白したい相手がいるのに、料金の払い戻しを受けたいのに、説得したい人がいるのに、「恥をかくのではないか」「言っても無駄だ」「あの人は駄目だ」と思えてしまうようなら、そのままあきらめるのではなく、その状況を実験だと考えよう。しっかり観察して、仮説を立ててみよう。解決策を導き出し、実験してみよう。断られるかも知れないとしても声をかけてみよう。


■7.付加価値の低い仕事に踊らされてはいけない
 一生懸命やっていても成果が挙がらない人や組織には、いくつかの共通点がある。
 まず、難しい仕事よりも簡単で慣れた仕事を選ぶ。次に、効果より効率のことを考える。そして、長期的な成果より目の前の結果に焦点を合わせる。
 重要でないことに大切なエネルギーを注ぐのはやめよう。意味のないことに利用価値の高い時間を使うほど愚かなことはない。


【感想】

◆本書は、各小見出しごとに読者からの質問があり、それに対する著者の回答、という形式を取っています。

そしてその最初の質問が「高級車の隣でポーズをとった写真を撮って成功した姿をイメージしているのに、なぜ成功できないのか?」というもの。

思いっきり自己啓発の王道的なTIPSなのですが、実際にこれで成功している人もいれば、質問者のように成功できない人(ほとんど大多数?)もいるわけで。

本書ではそれを証明するような研究――むしろイメージしない方が成功している――を紹介。

さらには、上記ポイントの1番目のように、「ゴール」よりも「プロセス」を視覚化せよ、と(詳しくは本書を)。

私はこの部分を読んで、購入を決意しました……って、自分ではそんな写真を撮ったことはないですがw


◆また、ゴールから逆算してスケジューリングする「逆算スケジューリング」も、やはり自己啓発本では比較的ポピュラーな内容です。

ただし本書では、仕事や人生の大事な問題にいきなり使うのではなく、常日頃から「ささいなこと」に用いることを推奨。

確かに「部屋の整理」の逆算スケジューリングすらできない人が、キャリアアップの逆算スケジューリングができるハズもないです罠。

同じように、ポイントの5番目の「開始デッドライン」でも、「小さな仕事から」使うことが推奨されており、この辺が本書の「実践的」な部分ですし、類書にあるテーマでも「ひと工夫されている」と言えるかと。


◆一方、各項目の最後には、コラムが付されていて、これもまた、なかなか興味深いものがいくつかありました。

「もし、あと5分しか生きられないとしたら……」というタイトルのコラムは、ロシアで銃殺刑を宣告された男が、最後に与えられた5分間に、過ぎ去った歳月を大切に使わなかったことを後悔する、というもの。

兵士たちが小銃を構えて狙いを定めて、いよいよという時、突如減刑の知らせがあり、男は一命をとりとめます。

その後、彼はこの時の5分間を思い浮かべながら、毎日を人生最後の日と考え重要な仕事を先延ばしにしなかったのだとか。

ちなみに「この男が誰なのか」を知ると、きっとその業績にも頷けるハズ(ネタバレ自重)。


◆さて、今回は特に、ご紹介するつもりで付箋を貼ったものの、分量的い割愛してしまったお話が多かったので、ひと言ずつご紹介しておきます。

●しようかどうか迷ったときがベストタイミング

●目標は大きく持っても、小さな単位から始める

●観察・記録は、自分をコントロールするのに最適

●やりたくない仕事から逃げるための一番簡単な方法は、その仕事と少しでも関係があって、しかも楽な仕事を見つけること

●人の頼みを断れないのは、自分の決定に責任を負いたくないからだという場合が多い


他にもあるのですがこの辺で。


自己啓発本として、かなりオススメ!

「先延ばし」にしない技術
「先延ばし」にしない技術
第1章 決心する 目的地がなければ始まらない

第2章 実行する 自分からやる。いますぐに始める

第3章 維持する 最後まであきらめない


【関連記事】

「その科学が成功を決める」がもっと評価されるべき5つの理由(2010年03月23日)

【成功法則】『アンフェアにたたかえ!』に学ぶ、成功者を支える6つの真実(2011年08月08日)

【成功本】「フォーカル・ポイント」が中身濃すぎな件(2009年10月04日)

【レバレッジ成功法】「面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則」本田直之(2009年01月15日)

【実践的成功本】「成功ハックス」大橋悦夫:マインドマップ的読書感想文(2008年11月28日)


【編集後記】

◆「成功法則」に関する本としては、個人的にはこの本がお気に入りです。

その科学が成功を決める
その科学が成功を決める

上記関連記事の最初にレビューがありますので、未読の方がいらっしゃいましたら是非!


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