2011年12月27日
【心が折れる前に】『職場の弱者につけ込む意地悪な命令・要求を賢く断る生き残り話術55の鉄則』神岡真司
職場の弱者につけ込む意地悪な命令・要求を賢く断る生き残り話術55の鉄則
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、職場のパワハラやクレーマーの抗議から身を守るための1冊。おどろおどろしいタイトルに惹かれて(?)、つい買ってしまいました。
アマゾンの内容紹介から。
立場が上の相手や、強気の相手にひるんでしまい、何の主張もしないままに屈服させられたり、あなたにはまったく非がないのに、巧妙に責任を押しつけられたりしたことはありませんか?本書は、こんな口惜しい場面で、上手に「NO!」と断ることで、あなたの存在感を高め、周りから認められる方法を紹介していきます。帯にあるように「新人・若手社員、パート、アルバイト、気の弱い上司」の方は必読です。
いつも応援ありがとうございます!
【ポイント】
■1.パニック状態での緊張緩和法パワハラ上司に怒鳴りまくられたり、悪質クレーマーに高圧的に迫られたりした時、たいていの人は緊張して、どう対処してよいかわからず、パニックに陥ります。(中略)
こんな場面では、呼吸が短く荒くなっていますから、お腹いっぱいにゆっくり空気を吸い、ゆっくり吐き出す要領で、落ち着いた深呼吸を行います。
そして、全身が固くなっていますから、身体の筋肉を緩めるべく、肩のカや腕のカを脱力するように心がけます。
■2.怒っている相手には無機質に対処する
怒りに震えて迫って来る人に対して、こちらも怒ってノーと言ったならばどうでしょう。両者の怒りの炎は燃え盛るばかりで、一向に噛み合わないはずです。
あるいは、怒って向かってくる人に対して、へらへらと笑い、ふざけた態度でノーと言ったのでは、これまた相手はますます怒りを増幅させるだけでしょう。
怒っている相手を冷静にさせる一番よい方法は、無機質に対処することなのです。
相手の怒りに同調(ペーシング)することなく、冷静に落ち着いた態度で、「なにをそんなにお怒りですか?」などと、平常心で対処してやるのが最も効果的なのです。
■3.自分の扱い方を他人に教えているのは自分
あなたが、いつも下品に振る舞っていれば、やがて周囲は必ず、あなたを下品にしか扱ってくれなくなります。
あなたが気高く、清廉な振る舞いをしていれば、やがて周囲もしかるべき人格を備えた人物として扱うようにもなるのです。
したがって、常日頃から、態度・言動には十分な注意が必要です。
とりわけ、初対面時の「初頭効果」は重要です。
あなたという人物が、いかなる人間であるかというイメージが、一瞬にして相手に決定づけられるからです。
■4.相手の不遜な台詞には逆質問で問いかける
相手をパッシブタイプと見てとるや、すかさずアグレッシブタイプになることで、主導権を握ろうとする人は、世の中によくいます。
相手よりも優位な立場、強い立場にあることを、恣意的に悟らせて、関係を固定化したいのです。そのほうがなにかと便利だからです。
こういう関係性に陥らないためには、アグレッシブな攻勢を受けた時に、そのまま緊張して、恐縮するがままに受け入れていてはいけないのです。
相手の不遜な言葉を、すかさず受け止めて、そのまま逆質間で問いかけます。
(詳細は本書を)
■5.「オウム返し」で愚痴の台詞と向き合わせる
愚痴を言う人は、繰り返し自分の窮状を訴え、「な、そう思うだろ?」「そうだろ、ひどい話だろ?」と同調を催促します。(中略)
こんな愚痴の堂々巡りの会話から逃れるためには、「オウム返し」の手法を使って、愚痴を言っている本人に、鏡の前に立つように、自分自身の言葉に向き合ってもらうのがよいのです。
「愚痴を言う醜い自分」に気がつけば、自然に愚痴は止まります。
(詳細は本書を)
■6.他人の雑談の中断には「会話の相殺テクニック」を
話の好きな人は、聞き手を驚かそうとして、「○○って知ってた?」などと尋ねる形で話を振ってきます。
そこでもちろん「知りませんでした」と驚いた表情で受けてあげるのですが、ここで突如として別の話を振り向けるのです。
しかも、こちらからも「コレ知ってました?」と尋ねる形をとるのです。
これで主導権がこちらに移り、相手の関心事も飛んで行ってしまいますから、話を終息させることができます。
(詳細は本書を)
■7.他人の心ない言葉を額面どおりに受け止めない
人格否定の台詞を投げつけられた時には、絶対に肯定してはなりません。
他人を不快にさせる言葉を投げつける人物は、卑しい心根の持ち主です。
なにを言われようと、自分の心の中で「なにを言ってるんだ。それはあなたのことでしょう」とただちに反発して考える習慣を持つようにすべきなのです。
【感想】
◆本書は、冒頭の第1章と最後の第6章以外は、各小見出しごと、ほぼすべて会話の具体例が収録されています。しかも、最初が相手にやりこめられるパターンで、その後に正しい応対が列挙されるという「Before & Afer」方式を採用。
確かにその方が分かりやすいのですが、意味が通るような形で引用してしまうと、それだけでかなりのボリュームになってしまうので、今回は会話例は丸ごと割愛しました(すいません)。
ただ、上記ポイントの4番目は「逆質問」だけだと分からないのと思うので、簡単に解説すると、相手から「おいおいどういうこと?」「うちの会社をなめてんの?」等の発言があった場合に、それぞれ「どういうこと? とおっしゃるのは、どういうことですか?」「御社をなめるとは、どういうことで?」と聞き返すこと。
その際「しれっと」言うのがミソなのらしいのですが、この記事だけ読んで真似して「火に油を注ぐ」羽目になっても困りますので、やはり詳しくは本書にてご確認を。
◆また、その他のケーススタディとしては、このようなものが。
●上司からの無理な要求を断り、上司の行動を悔い改めさせる
●飲めないお酒を強要し、断ると不機嫌になる上司をかわす
●自慢話ばかり聞かせる上司や先輩をシャットアウトする
●こちらのミスに乗じて大きな譲歩を迫るお客様をかわす
●不可抗力や不幸を主張して要求を通そうとする相手をはね返す
いずれも一歩間違うと、社内での出世が夢と消えたり、対外的な問題になりかねないので、実際にこの本を読んだとしても、ご注意ください。
◆ちなみに私の場合、酔った上司と「オレの酒が飲めないのか?」「飲めません(キリッ)」というやり取りをしたこともあるようなヤカラです。
しかも私の父は、いったん怒り出すと手がつけられないタイプだったため、私は本書で問題にしているようなパワハラに近いものを子供の頃から受けていました。
そのおかげで(?)他人から怒鳴られたり、高圧的な態度で出られても、あまり動じないので、ぶっちゃけ本書に収録されているTIPSのいくつかは、あまり必要ないかも(オイコラw)。
ただ、「終わらない雑談」や「しつこい愚痴」等、相手に悪気のない場合の対処法は取り入れたいな、と思っております。
◆いずれにせよ、本書で指南されている対処法は、私自身が全然使ったことのないものなため、効果のほどについては言及しにくいところ。
上記ポイントの3番目の「初頭効果」じゃないですが、今さら上司への対応を急に変えて、大丈夫かな、とも思ってみたり。
それでも、実際にパワハラやクレーマーに悩まされている方にとっては、本書は問題解決のヒントになるかもしれません。
帯に書いてあるように「心が折れる前に読む」ことをオススメします。
泣き寝入りしないために!
職場の弱者につけ込む意地悪な命令・要求を賢く断る生き残り話術55の鉄則
第1章 なぜ、あなたはイヤなことでも拒否できないのか?
第2章 怒られている状況から脱出するためのテクニック!
第3章 上から目線の不本意な要求を断る会話テクニック!
第4章 巧妙な断りづらい要求を断る会話テクニック!
第5章 ストレスがたまる職場の不愉快な言動を取り除く会話テクニック!
第6章 こうすれば動じない強い心が育める―心のコントロール法!
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【編集後記】
◆昨日のお買いもの。ニンテンドー・イン・アメリカ: 世界を制した驚異の創造力
成毛眞さんの絶賛レビューを見て、思わず買ってしまいましたw
ご声援ありがとうございました!
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