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2011年12月25日

東大教授も知らない『練習しないで、字がうまくなる!』の秘密


練習しないで、字がうまくなる!
練習しないで、字がうまくなる!


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、ちょうど年賀状で一言メッセージを書き始めた私には、グサッと刺さった1冊。

リアル書店で平積みになっていて、思わず買ってしまいましたw

アマゾンの内容紹介から一部引用。
字は練習せずともきれいに書けるようになります。
これは、決してウソではありません。本書を読めば、それがわかるはず。
従来のペン字本や通信講座が教えなかった、 悪筆・クセ字に悩む人のための時間と努力のいらない字の上達法。
本書では、それをお教えします。

著者の阿久津さんが「理系」なだけあって、ロジカルな指導法に目からウロコでした!

なお、タイトルは年内最後の(?)「ホッテントリメーカー」によるものです。


人気blogランキングいつも応援ありがとうございます!




【ポイント】

★本書はズバリ「TIPS勝負」の部分がありますので、ネタバレ自重しつつ軽めに書いていきます。


■1.毛筆のような特徴を持つ字を目指せ


◆プロから見てたいしてうまくないのに、素人からは「うまい」と言われる字の特徴とは、ズバリ「プロの書く字と共通点があるから」。

そして、そのように「うまく見える字」ほど毛筆のような特徴を持っているのだそうです。

本書で目指すのは、書道の字ではなく、あくまで「ペン字」なのですが、ゴールは「毛筆のような特徴を持つ字」。

本書ではサンプルとして「普通に書いた字」と「毛筆のような特徴を持つ字」を比較しており、確かに後者の方がうまく見えます。

ふーむ、そんなこと考えたこともなかったんですが……。


■2.道具を選ぼう


◆そのためには、まずは「道具を選ぶ」。

「毛筆のような」と言われると、真っ先に思い浮かぶのは「筆ペン」ですが、これは実は「上級者向け」の筆記具なのだとか。

では、どれが「ベスト」なのかと言うと、書く紙の素材や、字の大きさによって変わってきます。

もっとも使用頻度が高いであろう「ボールペン」については、「油性」「水性」「ゲル」とあるうち、本書では、はっきりどれが「ベスト」かを断言(ネタバレ自重)。

その理由も図解されているのですけど、指摘されて「なるほど納得」。

しかも本書では、ボールペンの軸に書かれた「インクのタイプ」まで確認すると言う抜かりのなさですよ……。

さすが理系は違うww



■3.下敷きを使おう


◆この年になって下敷きなんぞ使ったことはないのですけど、「うまく見える字」を書くためには下敷きは必須なのだそう。

下敷きにも硬いものと柔らかいものとありますが、使うのは後者。

その理由は、下記で言及される「太さに変化のある線が書きやすくなる」から。

本書ではプロの書家に、下敷きを使った場合と使わない場合で書いてもらったサンプルがあるのですが、素人の私が見てもあきらかに下敷きがあった方がいいです。

確かに、机の上に紙1枚を乗せて書いた字は「いつもにもまして下手」だった記憶がw

ベストはデスクマットだそうですが、あれは大きすぎるので、代わりにこんなのが。

共栄プラスチック 硬筆用ソフト透明下敷 A4判
共栄プラスチック 硬筆用ソフト透明下敷 A4判



■4.「起筆」「トメ」「ハライ」をはっきりさせよう


◆冒頭で触れたように、目指すべきは「毛筆のような特徴を持つ字」。

そこで意識すべきが、「起筆」「トメ」「ハライ」の3点です。

「起筆」とは書き始めの部分で、毛筆ならば筆を紙に置いたときにできるもの。

ただしペンだと無理やりにでも作る必要があります。


◆「トメ」は文字通り止めるだけ。

ただし、自分で止めたつもりでも、人が見て止まっているように見えなかったら意味がありません。

また、「トメ」と「ハライ」を間違えて覚えている方も要注意!

例えば、「京」という字の最後の8画目は、「右ハライ」ではなくて「トメ」です……って、私もてっきりハライだと思ってたクチなんですが。

そして「ハライ」は、サーッと流せばいいのではなく、キモは「●●●から徐々に線が●●なっていき、最後は●●が●●になる線」のこと(ネタバレ自重)。

うーん、今までペン字でこんなこと意識したこと全くなかったです。



■5.図形として整えよう


◆これも「目からウロコ」だったのですが、著者の阿久津さん曰く「字だと思うから難しい」「漢字は図形として考えたほうがよほど簡単」「自分の中では、図形的に考えたほうがきれいに書ける」とのこと。
どこからどこまで線を引くのか、左右の幅が同じになるように、均等、平行、二等分……そんなことを考えながら書くと美しい字が書けます。
その際注意すべきが、以下の3点です。

(1)「三」の形を意識する
(2)偏は右に揃え、旁(つくり)は真ん中に寄せる
(3)出っ張りをつくる


詳しくは本書を読んで頂くとして、上記ポイント4とこの部分は、やはり言葉だけではなく、実際の例を見ながらでないと分かりにくいかも。



【所感などなど】

◆なかなかに「気づき」の多いご本でした。

今回、直接的に「字がうまく見える」事に関係がないので割愛しましたが、本書の第1章では、「なぜペン字教室やペン字講座でうまくなれないのか」についても言及しています。

阿久津さん曰く「手本をまねる反復練習では非効率的だから」

しかもペン字の通信講座では、添削する人数を減らすため、自主的にやめてもらえるよう課題を急に難しくするのだとか。

ΩΩΩ<な、なんだってー

……こういうこと書いてあると、アマゾンレビューが心配なんですがw


◆ところで、本書の「はじめに」には、本書の内容を15分教えただけで、一切練習せずとも、字が見違えるように変わったサンプルが何点か掲載されています。

なるほど、単に「意識する」だけで、こうも字が変わるものなのだな、と。

リアル書店でパラ見した際には、どこをどう意識するのかは分かっていませんでしたが、読了してから見返すと、あそこをこうするように意識したのだな、と分かるワケでして。

私もこういう「意識」を持って、字を書いていこうと決意した次第です。


「うまく見える字」を目指したいなら必読!

練習しないで、字がうまくなる!
練習しないで、字がうまくなる!
1.なぜ達筆になれないのか?
2.道具を選べば見た目が変わる!
3.メリハリで日本語らしさが生まれる
4.下手だからこそ、ひと手間を惜しむな


【関連記事】

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【はがき道】「お客様の心に響く直筆三行はがき術」沼澤拓也(2007年05月27日)


【編集後記】

◆アマゾンランキングで見かけたのが、神田昌典さんの新刊。

『2022―これから10年、活躍できる人の条件』
『2022―これから10年、活躍できる人の条件』

考えてみたら、神田さんの新書って、今までなかったような……?


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この記事へのコメント
               
担当編集者の小野と申します。
ご紹介いただきありがとうございます!

字がコンプレックスの人って意外に多いと思うので、そういう人たちのお役に少しでも立てればと思っています。

ちなみに、私もミミズのような字を書いていたのですが、この本のおかげで字に関しては恥をかかなくなりました。


Posted by 担当編集者 at 2011年12月25日 15:37
               
>担当 小野さん

コメントありがとうございます。
私もさっそくこの本の内容を活かして、年賀状に一言添えております。
ホント、ちょっとしたことに気を付けるだけで、効果がでるものですね〜。

今後ともよろしくお願い申し上げます。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年12月26日 01:12