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2011年12月14日

社会人なら押さえておきたい『報われない人の9つの習慣』


報われない人の 9つの習慣 (青春新書プレイブックス)
報われない人の 9つの習慣 (青春新書プレイブックス)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、小宮一慶先生の最新刊。

本書では特に若い人に向けて、習慣や考え方の改善を説いてらっしゃっていて、「小宮テイスト」が炸裂しておりますw

アマゾンの内容紹介から。
多くの人が「間違った努力」をしている。「頭をよくするための速読」「効率化のために仕事をスピードアップ」「目標は長期から短期に落とし込む」のどこが間違いなのか? どうすれば報われるのか。人気コンサルタントが「なれる最高の自分」になる最短の方法を教える。
なお、本書は極めて真面目なご本なのですが、タイトルは「ホッテントリメーカー」作でございます(小宮先生ごめんなさい)。


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【ポイント】

■1.ネガティブ思考を直すには人をほめる
 この点に注目して私が考えた「ネガティブ思考解消法」は、人をほめることです。意識して「人をけなす」の反対をするわけです。
 人をほめようとすれば、人の良いところを見ようと努力します。もちろん、どんな人でも、良い面とそうでない面がありますが、良い面を積極的に見るわけです。これが、積極思考――ポジティブ思考につながるのです。


■2.できる理由を考える癖をつけるために勉強する
 そして「できない理由」ではなく、「できる理由」を考える癖をつけなくてはいけません。そのためには、とにかく「やってみる」という体験を持つことが必要です。
 例えば、朝30分、どこかで勉強する習慣をつけるといいでしよう。早めに家を出て、会社の近くにあるカフェで、始業前の30分を勉強にあてるのです。これは実行するという習慣とともに勉強もできますから一石二鳥です。
 電車の中で新聞を読んで最新の情報を集め、次に30分間、カフェで勉強する。これを一年でも続けていけば、やらない人とは圧倒的な実力の差がつきます。確かな達成感も生まれます。


■3.自分にも世の中にも良いことをする
 私利私欲をなくすというのは、自己犠牲をしろということではありません。宇宙の原理に従って、宇宙(世の中)を発展させるように仕事をすれば、周りにいる人も自分も幸せにするように良く生きられるという意味です。ですから、自分が良い仕事をすることで、自分も世の中も良くなる方向に向かうと確信して行動することが大切なのです。


■4.若いうちから100%の力を出す訓練をする
 20〜30代で、自分のエネルギーを100%出す訓練をしていれば、その習慣は年を重ねても維持できます。ところが、若いときに80%程度の力しか出さないことに慣れてしまうと、40〜50代になってパワーを出そうとしても出せなくなってしまうのです。
 運よく管理職、役員に昇進したとしても、十分には務まらないでしょう。


■5.「一人前」は二流の別名と心得る
「一人前」と「一流」は、まったく違います。
 一人前とは、右から左に仕事をこなせるようになった状態のこと。厳しい言い方ですが、ようやく二流にたどりついたレべルで、スタートラインに立ったにすぎないのです。
 問題は、そこから一流をめざすかどうかです。ところが、ほとんどの人は、一人前になった時点で努力をやめてしまう。
 確かに、一人前になれば、周囲は文句を言わないし、自分のカでそこそこ食べてもいけます。でも、もうひと頑張りすれば、一流になれるのです。一流になれば、それまでとはまったく違う世界が開けてきます。「なれる最高の自分」にもなれるのです。


■6.他社でも通用する能力を身に付ける
 本当の「実力」とは、他社でも通用する能力のことです。自社でしか通用しない能力は実力ではなく、「世渡り」です。(中略)

 社内で少々昇進したからといって、浮かれてはいけません。これだけ情報が行きかう時代です。本当に実力かあれば、へッドハンティングの話の1つや2つ、来ていて当然です。


■7.人脈を得るには「他人から欲しがられるレベル」に自分を高める
 では人脈は何で決まるか。結論は、「あなたが差し上けられるもので決まる」です。
 相手の欲するものがあれば、すぐに人脈ができます。
「差し上げられるもの」は、お金でも人柄でも美貌でも良いのです。お金持ちに人脈があるのも、それが理由です。性格が良い人も、美人もすぐに人脈ができます。(中略)

 反対に、差し上げるものがないのに、欲しいと思っていても、それはかなわないと思った方がいいでしょう。
 こう考えてくると、若い人にとって、人脈をつくる王道は、知識や仕事の腕、そして人格を「欲しがられるレべル」まで磨き上げることだといえるでしょう。


【感想】

◆本書はタイトルに「9つの習慣」とありますが、具体的に「何か習慣を9つ改善しましょう」、というお話ではありません。

下記目次にあるように「性格」「時間」「原理・原則」「収入・お金」「勉強」「目標」「リスク」「働き方」「リーダーシップ・人脈」の「9つの分野」において、それぞれいくつかの「誤った習慣」が小見出しにあり、それを小宮先生が正す、という構成になっています。

数えてみたら、小見出し(項目)の数は全部で81。

つまり、実際には81個の改善項目が挙げられているわけです。

よく私は「1冊の中で1つでも実践できるものがあれば」みたいな言い方をしますが、本書の場合、逆にこれだけ項目があると、全てクリアできている(1つの問題もない)人はいない気がw


◆特に本書で一貫して言われているのが、「最高の追求」。

何度か出てくるフレーズに「なれる最高の自分」というものがあるのですが、そのためには妥協を許しません。

上記ポイントの5番目にあるように、「もうひと頑張り」を私たちに求めてらっしゃいます。

そして、今回は割愛しましたが、「GOODではなく、GREATを目指せ」と。
「良好(グッド)は偉大(グレート)の敵である」

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則
ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則
つい妥協しがちな私には、大変耳イタイお言葉です。


◆また、他にも割愛した中に「もっと良いやり方がないか考える」というお話もありました。

これは例えば、社内で何か「難しい事務処理」があった場合に、「難しいまま」解決したり、スキルアップしてはいけなくて、本質的な解決策を考えよ、ということ。

言われてみれば、目の前に何か問題があったら「もっといい方法はないか?」「根本的にやり方を変えるべきではないか?」と考える前に、とりあえず始めてしまうワタクシ。

このブログも1エントリーに2〜3時間とかかっているのは、何か根本的に間違うているような。

皆さまにおかれましても、ノウハウやスキルアップで解決しようとする前に、一度考えてみて頂きたく(もちろん自分もですがw)。


◆やや多作な小宮先生のご本ゆえ、内容的に一部過去の著作とかぶる部分(特に第5章)がありますが、個人的には色々と勉強になりました。

特に、先日のスティーブ・ジョブズの死以後、「安易に妥協しない」という気持ちが高まっていた自分には、本書の「なれる最高の自分になる」という考え方は響いたワケでして。

そのためには、やはり「間違った習慣」は改めねば。

本書を読んで、「GOODではなくGREAT」を目指したいと思います。


「なれる最高の自分」になるために!

報われない人の 9つの習慣 (青春新書プレイブックス)
報われない人の 9つの習慣 (青春新書プレイブックス)
第1講 「性格」についての報われない習慣
第2講 「時間」についての報われない習慣
第3講 「原理・原則」についての報われない習慣
第4講 「収入・お金」についての報われない習慣
第5講 「勉強」についての報われない習慣
第6講 「目標」についての報われない習慣
第7講 「リスク」についての報われない習慣
第8講 「働き方」についての報われない習慣
第9講 「リーダーシップ・人脈」についての報われない習慣


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【実践】『たった1分でできて、一生が変わる!魔法の習慣』から学んだ8つの習慣(2010年08月28日)


【編集後記】

◆久しぶりに土井英司さん小飼 弾さんという東西の横綱が揃ってご紹介された本。

グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ
グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ

これはやはり、チェックしておかねば。


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この記事へのコメント
               
拙著『報われない人の9つの習慣』に丁寧な書評をいただき感謝しています。この本のメインテーマはご指摘のように「なれる最高の自分」を目指すということです。だれも自分にしかなれませんが、そのなかでベストを目指したいですね。
引き続きよろしくお願いします。
Posted by 小宮一慶 at 2011年12月16日 07:56
               
>小宮一慶先生

著者様直々のコメントありがとうございます。
いつもながら先生のご本には、学ぶべき点が多いです。
私自身、まだまだ甘いのでもっと自分を追い込みたいと思いました。
今後とも宜しくお願い申し上げます。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年12月17日 03:44