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2011年10月27日

【アマゾンキャンペーン有】『幸福の商社、不幸のデパート』水野俊哉


幸福の商社、不幸のデパート ~僕が3億円の借金地獄で見た景色~
幸福の商社、不幸のデパート ~僕が3億円の借金地獄で見た景色~


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、水野俊哉さん久々の新刊。

今までの作品でも断片的に触れられていた、著者としてデビューする前の「経営者としての体験」を赤裸々に綴ったものです。

それはまさに「天国から地獄」。

サブタイトルにもあるように「3億円の借金地獄」を背負った水野さんの経験から、私たちも多くのことを学べるに違いありません。

なお、本日からスタートするアマゾンキャンペーンのお知らせもありますので、お見逃しなく!


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【ポイント】

■1.お金を目的に働いても幸福感は味わえない
 死ぬはど頑張れば、人生で一度くらい金にまみれた生活を送ることはできるかもしれない。
 だが金を目的にして働いて、多くの人に尊敬される永続的な成功がもたらされることはない。そして、使いきれないくらいの金をつかみ、どんなに派手な暮らしをしても、それだけで人は幸福感を味わうことはできない。
 少なくとも、誰かと比ぺて勝っている負けているという発想をしている限り、いつまでも心の安らぎを感じることはできないのだ。


■2.ITバブル時代の錬金術
 金田さんを筆頭に渋谷の裏側には、得体の知れない闇紳士というか、いま思うと経済ヤクザみたいな連中もいっぱいいて、渋谷に集まってきた若者に夢と資金を提供していた。
 具体的にいうと、まず会社をいくつか設立し、経営者志望の若者を代表取締役に据えて、経営指南をしながら売り上げをつくらせる。
 そうやってしばらくしたらその会社を先に上場したIT企業に売却したり、何らかの商取引で売り上げを急激に増やして上場させてしまうのである。


■3.薬物中毒のような借金の苦しみ
 中小企業の経営者であれば、手形の決済日に万策尽きて目の前が真っ暗になりかけた午後2時30分くらいに突然どこかより入金があり、その足で午後3時ぎりぎりに返済した経験がある方もいるだろう。こういったときの解放感は、冗談ではなく失禁してもおかしくないくらいのレベルである。
 逆にいえば、それだけの苦しみから逃れるためであれば、人は時に犯罪的な行為に手を染めてしまったり、もはや永久にこの苦しみから抜け出せないと悟れば、いともあっさりと自死を選んでしまってもおかしくない。
 僕も「資金繰りがつかなかったらどうしよう」という恐怖感と、「いや、大丈夫だ。これまでも数々の修羅場を乗り切ってきた」という気持ちがごちゃまぜになり、頭の中は堂々巡りを繰り返していた。


■4.「心の中にある答え」が見つかるまで歩いてみる
 あのころの僕のように人生に行き詰まり、迷いの森をさまよっている読者に言いたいことがある。
 頑張っても頑張っても自分の人生がどうにもならなくなったとき、ひとりでどこかへ歩き出してみてはどうだろう。
 会社や先輩や恋人や友だちとか他人とのしがらみにとらわれていては、本当の答えなど見つからない。
 本当の答えはいつも君の心の中にある。
 それが見つかるまでひとりで歩いてみよう。
 海や山や川や星が見えるところまで。


■5.貸付額と怒りの大きさは反比例する
 1億借りている相手よりも、数万円の小口の債権者のほうが「ふざけるな」「ぶっ殺すぞ」「人非人」などとボルテージが高く催促も執勧であるケースが多い。(中略)

 つまり、もしも倒産寸前の資金繰り状況になったら、銀行などに払うまとまった金額を一度ストップしてでも、数万円の小口債権をきれいにしておいたほうがいい。
 本当に金に詰まると数万円の金も払えなくなるので、手遅れにならないうちにこれはやっておくぺきだ。
 少額債権者が多く残っていると、往生したくなるほど辛い目に遭うことだけは間違いない。
 お金に関しては、こういったところでも経験が出るものである。


■6.返済は「人→モノ→金」の順で
 では、もし返済不能になったらどうしたらいいか。
 ほとんどの経営者は、従業員の給料や取引先への支払いを後回しにして金融機関への返済を優先してしまう。「金(金融機関への返済)→モノ(取引先への支払い)→人(従業員への給与、自分への給与)」という順番である。
 ところが金に詰まっている会社は、ほとんどの場合、金融機関への返済で資金が尽きてしまう。しかし、よく考えてみれば会社のために一生懸命働いている従業員に給与を払わなかったり、取引先への仕入れ代金が払えなければ死活問題である。
 これでは金融機関のために働いているようなものだ。
 だから支払いの順序は「人→モノ→金」が正解ということになる。


■7.目に見えない大事なものに気づく
 人はどうして失ってからはじめて大事だった物事に気づくのだろうか。
 家族への愛や健康、命など、お金より大事なものは、目に見えないだけに、普段はそのかけがえのなさに気づけない。
 それは「ある」ことに慣れてしまい、やがて「ある」ことが「当たり前」になるからだ。
 同じように「ない」ことにも人は慣れてしまう。
 僕は億の負債がなくなることによって、生命の重み、貴重さ、かけがえのなさに気づいた。
 灰色の世界しか見えなくなっていた僕にとって、世界は圧倒的に美しく、ただ存在するだけで、かけがえのない価値を持っている。


【感想】

◆今までの著書でも、水野さんが会社の経営に失敗し、多額の負債を背負ったことは触れられていましたが、その詳細について初めて詳しく述べたのが本書ということになります。

そもそも、どういう事業かも知らなかったのですが、今回それが明らかに(ネタバレ自重?)。

その華やかな事業内容を知れば知るほど、なるほどまさに「天国」から「地獄」です。

本書では早くも第2章で「転落」の兆しが見え始め、章の終わりでは「クーデター」が勃発。

ただ、今までの著作では「追い出された」という表現になっていたと思うのですが、その時のクーデターは未遂に。

代わりに、首謀者とその子飼いの部下が会社を去ることにより、水野さんはさらに窮地に立たされることになります。


◆第3章では資金繰りに苦しむ様子が。

当時上場を目指すために、水野さんの知らないところで行なわれていた、「架空取引による横領」や「業者からのキックバック」等々の背任行為が明らかになります。

最終的に水野さんはその責任を取って、会社を抜けることになるのですが、会社の負債には水野さん自身の連帯保証を入れていたので、返済義務は水野さんのまま。

そしてここからが、本当の「地獄」の始まりでした。

夜は借金の取り立てが来ないので、昼間は外にいて深夜に自宅に戻るものの、待ち伏せされて債権者に上がり込まれて以来、「隣の家の庭の木が人に見えて」夜でも簡単には家に入れなくなったとか。
 毎晩、少し離れたところから、それが木なのか人なのか30分くらい迷っていた。
 しかし、一晩中立ち尽くしているわけにもいかず、渾身の勇気で一歩ずつ近づくと、いつもその影の正体はただの木なのだった。
……これが「借金取りにおびえる」ってことなんですね。


◆第5章でやっと借金から自由になれるのですが、この辺のテクニカルな話については、専門の本もありますし割愛します。

一応、水野さんの救世主となった川原愼一先生のご本を。

先輩!お金の相談に乗ってください! ―再生の超プロが教えるリスク管理とリカバリーの方法
先輩!お金の相談に乗ってください! ―再生の超プロが教えるリスク管理とリカバリーの方法
「先輩!住宅ローンで新築マンションを買いました!」「そうか…。君の家計は『債務超過』じゃないか?」「えっ!?」「『貸借対照表』と『キャッシュフロー表』は本当に大丈夫か?」財務3表で見れば9割の家計が破綻している!?会話調ですらすら読めるお金のバイブル。
事業をなさってない方でも、マンションのローンをお持ちなら読んでおいた方が良いのかも。

実際、水野さんも川原先生に会ってなかったら、どうなったことか。


◆著者デビュー作である『成功本50冊「勝ち抜け」案内』を書くようになった経緯や背景については、そちらのあとがき等にも詳しかったと思うのですが、読んだ当時は「借金を抱えていた」というのも軽く考えていたワタクシ。

しかし実際には、ここまでキツいものだったとは、まったく想像しておりませんでした。

なるほど、こうした経験を踏まえて読んだ「成功本」ですから、それは身に染みるものであったであろうことは容易に想像できます。

その他の水野さんの作品も、改めて読み直すと、新たな発見がありそうな気が。


そんな水野さんだからこそ書けた渾身の1冊です!

幸福の商社、不幸のデパート ~僕が3億円の借金地獄で見た景色~
幸福の商社、不幸のデパート ~僕が3億円の借金地獄で見た景色~
Chapter 1 欲望とカネの世界
Chapter 2 こうしてお金の流れは止まる
Chapter 3 脱出不能の借金の穴
Chapter 4 地獄で知った「お金のからくり」
Chapter 5 幸福の商社、不幸のデパート


【アマゾンキャンペーンのお知らせ】

◆本書の発売を記念して、本日よりアマゾンキャンペーンが行われます。

「幸福の商社 不幸のデパート」発刊記念 購入者キャンペーン

特典が多すぎて、収拾がつかなくなっているのですがw


■日時

●2011年10月27日(木)〜10月31日(月)


■特典

1.11月20日「幸福の商社 不幸のデパート」発売記念 トークショー3名様ご招待!
新刊発売を記念して行われるスペシャルトークショー「僕たちの視た景色」(出演 水野俊哉 中川淳一郎 山本一郎(切込隊長)他))にキャンペーン応募者から抽選で3名様をご招待。

2.「幸福の商社 不幸のデパート」サイン本 5名様プレゼント!(抽選)

3.水野俊哉 著作 全国10名様プレゼント!

4.「幸福の商社 不幸のデパート」表紙POP 30名様プレゼント!

5.「幸福の商社 不幸のデパート」発売記念 水野俊哉インタビュー音声ファイルプレゼント(全員)

6.水野俊哉 出版セミナー理論編 11月13日(日)12月8日(水)各1名様ご招待!

7.「幸福の商社 不幸のデパート」発売記念セミナー・交流会 in 大阪/名古屋/東京(11月3日、5日、12日)各2名様ご招待!

SPECIAL特典1.「幸福の商社 不幸のデパート」を10冊以上購入の方を水野俊哉主催「SCMクラブ」第2回もしくは水野俊哉主催 豪華お食事会へご招待します!

SPECIAL特典2.「幸福の商社 不幸のデパート」を50冊以上購入の方を水野会会員と認定!

SPECIAL特典3.「幸福の商社 不幸のデパート」を100冊以上購入の方を水野俊哉出版セミナー実践編 第11期 平日コースもしくは水野俊哉SCMセミナー 3rdシーズンに半年間、受講料無料でご招待します!

申し込みフォームその他の詳細は、キャンペーンサイトをご覧ください!

「幸福の商社 不幸のデパート」発刊記念 購入者キャンペーン


【関連記事】

【成功本!】『成功本50冊「勝ち抜け」案内』水野俊哉(2008年02月05日)

【壮絶!】「借金の底なし沼で知ったお金の味 25歳フリーター、借金1億2千万円、利息24%からの生還記」金森重樹(2009年02月09日)

【確かにスゴ本】「雷撃☆SSガール」至道流星(2009年12月12日)

【隠れた名著?】「成功学キャラ教授 4000万円トクする話」清涼院 流水(2008年02月16日)

【豪華キャンペーン有】「知っているようで知らない 法則のトリセツ」水野俊哉(2009年02月27日)


【編集後記】

◆「多額の借金」というと、やはりこの本を思い出します。

借金の底なし沼で知ったお金の味 25歳フリーター、借金1億2千万円、利息24%からの生還記
借金の底なし沼で知ったお金の味 25歳フリーター、借金1億2千万円、利息24%からの生還記

こちらも読んでいてかなりヘビーでしたが、かなりの力作。

詳細は上記関連記事にて。


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「幸福の商社 不幸のデパート」(大和書房)   本日(28日)発売ですが、 27日よりキャンペーンスタートということもあり、 受講生、関係者、全国の読者より多くのメールをいただきました。 本日は昨日の恋愛セミナーのあとの懇親会などがあり、 ゆっくりPCでチェックする
「幸福の商社 不幸のデパート」(大和書房)本日発売!【水野俊哉の日記】at 2011年10月28日 00:43
               
  「幸福の商社 不幸のデパート」(大和書房)     紛れもなく「水野俊哉史上 過去最高傑作です!」   自信を持っておススメできるので、ぜひ読んでみてください。 ●早速 ご紹介いただきました! マインドマップ的読書感想文 http://smoothfoxxx.livedoor.biz/arch
「幸福の商社 不幸のデパート」(大和書房)ご紹介ありがとうござい【水野俊哉の日記】at 2011年10月29日 18:56
                               
この記事へのコメント
               
smooth さま


少し遅くなりましたが、書評ありがとうございます。

これまでとは作風が違いますが、とりあげていただいて嬉しいです。

今後ともよろしくお願いします。

水野より
Posted by 水野俊哉 at 2011年10月29日 06:12
               
>水野俊哉さん

著者様直々のコメントありがとうございます。
何でこんなに物語形式がお上手なのか不思議だったのですが、元々はこっち側の作品を書かれたりしていたんですね。
ポッと出のビジネス書の著者さんが、物語形式で書くのと出来が違うわけがわかりましたw

今後ともよろしくお願いします。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年10月29日 08:34