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2011年09月27日

【速読】『どんな本でも大量に読める「速読」の本』宇都出雅巳


どんな本でも大量に読める「速読」の本
どんな本でも大量に読める「速読」の本


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、勉強本マニアには『速読勉強術』でお馴染みの宇都出雅巳さんの最新刊。

『速読勉強術』と言えば、「高速大量回転法」が有名ですが、実はこの「高速大量回転法」は、勉強だけでなく、純粋な速読法としても効果があるようです。

出版社のサイトから。
挫折した人、身に付かなかった人、流行に乗り遅れた人、敬遠していた人、この1冊で大丈夫。技術不要の高速大量回転法を伝授します!
今回、本書を読んで、宇都出さんの速読に対する考え方が、結構私に近いことを初めて知りました!

0928追記

10/10までにご購入の方には、PDF原稿のプレゼントがあるそうです!


『どんな本でも……「速読」の本』・早く買ってもらった人へのプレゼントのお知らせ|実践で使える速読法・効率的試験勉強法 = 高速大量回転法


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【ポイント】

■1.速読には「ストック」の量や質が大きくかかわってくる
 私たちが何かを読むときには、これまでに自分が蓄えてきた知識や情報、経験などの「ストック(蓄積)」を使って読んでいます。そして、読む速さにはこの「ストック」の量や質か大きくかかわってきます。(中略)

 たとえば、もしあなたが速読法を学んでいないにしても、よく知っている内容の文章や本であれば、速く読めるでしょう。そのことからも、あなたが蓄えてきた知識・情報・経験などの「ストック」の重要性がわかってもらえると思います。
 ところが、肝心の「ストック」について、速読講座ではほとんど触れられていません。このことが、速読のウサン臭さの元であり、速読に挑戦した人の多くが挫折する原因にもなっています。


■2.「高速大量回転法」における絞り込み
(1)目次、まえがき・あとがきなど、本の内容が要約された情報に範囲を絞って読む
(2)見出し、キーワードなどに対象を絞って拾い読み、飛ばし読みをする

 このように、物理的に範囲や対象を絞り込めば、速読技術やストックの量・質にかかわらず、誰でも「高速」に読んで「大量回転」できます。こうしてストックを蓄えながら、だんだんと範囲や対象を広げていけばいいのです。


■3.「まえがき・あとがき」も読まずに"見る"
 目次と違って「まえがき・あとがき」は文章で書かれていますが、もちろん、ここも一字一句読んだり、じっくり読んだりするのではありません。できるだけ「音にしないで見る」「わかろうとしないで見る」を意識して、「高速」で読んでいきます。1回でわかろうとするのではなく、何回も繰り返して「大量回転」していきましょう。


■4.「本を読んだ」とは「要約が言える」ということ
 ためしに、目次、まえがき・あとがきから得た情報から、この本がどんな本かについて語ってみてください。あいまいなところはありながらも、かなり語れたでしょう。
 こう考えると、目次やまえがき・あとがきに範囲を絞って高速大量回転するほうが、本文を読むよりも「読んだ」といえるのです。
 もちろん、目次やまえがき・あとがきだけを読めばいいとか、それだけで本がわかるということではありません。とはいえ、10分あれば、繰り返し読むことでストックを蓄え、目次やまえがき・あとがきを速く、深く読めるようになります。よく知っている本に限らず、難しい本であっても、その本について語ることができるようになるのです。


■5.本文は見出しの拾い読みから入る
 いきなり本文をすべて読み、理解しなけれぱならないとなると、その分量に圧倒されてしまいます。ですが「まずは見出しだけでいい」となると、覚えるべき情報量が一気に少なくなるので、自分のコントロール下に置けるようになります。
 最初はわからなくても見出しを回転させて見ていると、何らかのイメージができて、なじんできます。それを土台にすれば、もし完全に理解できなかったとしても、本文もストレスなく読めるようになるのです。5〜6分で3回転を目標に読んでいきましょう。


■6.見出し読みは「新聞に目を通す」ような感覚で
 一面から終面のテレビ欄まで、順番にすべての記事をきちんと読み進める人は、めったにいないと思います。多くの人は、毎朝そんなことをしている時間はないでしょう。(中略)

毎日すべての記事を読まない、あるいは、しばらく新聞を読まなかったとしても、罪悪感を持つ人は少ないでしょう。けっこう自由に読んでいるのです。
 それなのに、本になると、とたんに身構えてしまうのが不思議なところです。
 新聞を読むときには自然と拾い読みをしているのだから、本でも実行してみてください。


■7.速読を加速させる「本へのあいづち」
 いきなり、賛成・反対、正しい・間違っていると評価判断を下すのではなく「そうか、この著者はこう思っているんだ」というように相手の主張をそのまま受け止めるのです。とりあえずは相手の話をいったん聴く、というイメージで考えてもらえばいいでしよう。(中略)

 速読教室の中には、「なるほど」と心の中で唱えることが、速読の究極のコツといっているところもあったりします。ぜひだまされたと思って、「なるほど」と心の中でつぷやきながら読んでみたり、まずは形からで、うなずきながら読んでみてください。


【感想】

◆今回は本書のメインテーマとなる「高速大量回転法」の具体的なやり方について、多めに抜き出してみました。

詳細については本書でご確認頂くとして、冒頭で触れたように、宇都出さんのお考えが、私が当ブログで述べてきた速読に対する考えに結構近いな、と思ったわけでして。

1つは「ストックの重要性」。

かつて小飼 弾さんに、どうしてあんなに速く読めるかを聞いた際に言われたのが、「0冊から100冊読むのと、1万冊読んでから100冊読むのとでは当然読む速度が違う」ということ。

●小飼さん速読中w


つまり、小飼さんや勝間さんは、膨大なストックをベースにして、速読をされているわけです。


◆もう1つが「新聞を読むような感覚で」ということ。

何を持って「本を読んだ」というかは微妙なのですが、例えば「新聞を読んでいる」と言う人のほとんどすべてが、単に「自分の興味がある部分を読んでいる」に過ぎません。

私自身「毎朝日経を読んでいます」と言ってますが、文字数から見たら、全体の5%ほどしか読んでいないわけです。

本を読む場合もこれと同じで、「必要な部分だけしっかり読んで、後は流す」読み方でも、「情報を得る」という目的に従うなら、別にそれでOK。

私の場合は、ブログで本を紹介する関係もあって、一応隅から隅まで目を通してますが、これはまた目的が違いますから。

この2点については「何の技術もいらずに速読ができる2つの心構え」とか言って、nanapiあたりで書こうかと思ってたのですが、先を越されました。

\(^o^)/ なんてこったい


◆ここまでが第3章で、第4章で宇都出さんは、「フォトリーディング」と「レバレッジ・リーディング」について「物申されて」います。

それぞれについて、効能は認めつつも、その「問題点」について提起(詳細は本書を)。

実は、宇都出さんご自身、「わたり歩いた速読教室・講座の数は10以上」「費やしたお金は200万円を超える」という速読マニアとのことなので、この2大読書法の実践者の皆様は、第4章は要チェックで。

個人的な見解としては、私はフォトリーはできないものの、それで得られるものには価値があると思いますし、レバレッジ・リーディングについては多読ではあっても、速読ではないので同じ俎上に乗せるのはどうかと思いますが、考え方として「新たな視点」を得られた気がしています。


◆私は今まで「高速大量回転法」とは、単に「速く大量に繰り返して読む」だけなのかと思ってましたが、キチンとした手順があることを本書で知りました。

「高速大量回転法」は、仕組みがシンプルなので、宇都出さんの過去の著作でも、とにかくその効能ばかりを力説していた感があったのに対し、本書はそれをキチンと速読のノウハウとしてまとめている点に価値があるかと。

さらに、上記で触れたように「速読」そのものの考え方にも言及されている点で、「個人的には」本書をオススメしたいところではあります。

ちなみに、私は速読に関する「ストック」を十分持っているため、本書もサクサク読み進められましたw


速読マニアなら一読の価値アリ!

どんな本でも大量に読める「速読」の本
どんな本でも大量に読める「速読」の本
第1章 内容を知っているから速く読める
第2章 「高速大量回転法」で速読を実現!
第3章 30分あればどんな本でも速読できる!
第4章 効率性を重視しすぎる「危険な読み方」
第5章 速読が本との出会いを広げる


【関連記事】

「速読勉強術」宇都出雅巳(2007年02月03日)

【速読】『超ビジネス脳の作り方 速読で脳と仕事が変わる!』(2011年02月17日)

【速読】『ほんとうに頭がよくなる「速読脳」のつくり方』苫米地英人(2010年09月15日)

【超実践的】「仕事に活かす! フォトリーディング」主藤孝司(2010年08月20日)

厳選! 「『現役・東大院生の速読術』」の超簡単な活用法5個(2010年06月19日)

【本リスト有】専門書を素早く読む5つの方法(2008年04月29日)


【編集後記】

◆アマゾンで「速読」でググって見つけた1冊。

速読で脳と仕事が変わる! (宝島SUGOI文庫)
速読で脳と仕事が変わる! (宝島SUGOI文庫)

文庫本なので一応元ネタをチェックしたのですが、目次からすると、どうもこの本の文庫化のようです。

お持ちの方はご留意を。


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2ヶ月前の10月初めに、『どん速』を早速読んで紹介してもらっていたブログを4つ、記事で取り上げました。    → さまざまなブログ書評を読んで新たな視点を知るあれから、2ヶ月間。さらにいろいろなブログで取り上げてもらっています。『どん速』でも書いているように
『どん速』を紹介しているブログはこちら【実践で使える速読法・効率的試験勉強法 = 高速大量回転法 】at 2011年12月01日 22:02
                               
この記事へのコメント
               
smoothさん

宇都出さんのブログから飛んできました。
購入を少しためらっていましたが、smoothさんの記事を読み、購入を決意しました。

10月10日までの購入者特典として、削除された原稿のPDFをプレゼントしてくれるようですし、早速購入します。
Posted by ガンジーナムナム at 2011年09月28日 02:40
               
>ガンジーナムナムさん

コメントありがとうございます!
購入を決められたそうで、嬉しいです♪

また購入者特典の件、お伝え頂き感謝です!
さっそく追記いたしました。

今後ともよろしくお願い申し上げます。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年09月28日 03:05
               
smoothさん

 私が書いた本を読んで、ご紹介いただきありがとうございます。

 私のブログに読者からの書き込みがあり、知りました。

 いつもながら、見事な要約に、書いた本人ながら、「なるほど」と改めて学ばせてもらっています。

smoothさんが考えられてきた速読の考えと近いということで心強いです。

速読を実践しようと思えば、おそらくこの本で書いてあるところに行き着くと思っています。

一度、速読について思い切り語りたいですね。

宇都出
Posted by 宇都出雅巳 at 2011年09月28日 10:04
               
>宇都出雅巳さん

著者様直々のコメントありがとうございます。
今までわかった気でいた「高速大量回転法」が、本書で初めて良く分かりました。

また、速読についても、私の基本的な部分での理解に近いですし、改めて自分自身納得しました。

考えたら、お付き合い(?)はずいぶん前からなのですよね〜。
機会がありましたら、ご挨拶させて下さいませ。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年09月29日 06:29