2011年09月18日
【裏ワザ?】『「銅メダル英語」をめざせ! 発想を変えれば今すぐ話せる』林 則行
「銅メダル英語」をめざせ! 発想を変えれば今すぐ話せる (光文社新書)
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、「目からウロコ」の英語勉強本。日経ビジネスオンライン連載中は、毎週アクセスランキング上位を維持してきたコンテンツの書籍化です!
アマゾンの内容紹介から、一部引用。
これまで軽視されてきた英語学習のカギ、それはコミュニケーション力。「英語嫌い」だった著者からこそできた、驚愕の勉強法がここに!
相手に伝える力を磨けば、使える英語=銅メダル英語はすぐに身につく。
「英単語だけのスピーキング」「聞き取れたフリで乗り切る」「発音の練習は一切しない」など、英語の専門家が絶対に書かない、驚きの上達ノウハウを公開する。
文法についての小難しい説明などは一切なし。
従来の英語学習をガラリと覆す実践の書!
いつも応援ありがとうございます!
【ポイント】
■1.ポイントは「必須語で話せ」英語を学び始めたばかりの人が注意すべき簡単なルールがあります。それは、「必須語を探せ」というものです。
日本文でも英文でも、文の中には必須の単語とそれ以外の、いわば、飾りの単語があります。ぼくが書いた先ほどの4つの英文をよく見てください。すべての文に共通の単語はひとつしかありません。それは stationです。それ以外は、「どこですか」に当たる部分が異なる表現で出てきます。
つまり、
必須語:駅、どこ
となります。それ以外は飾りです。だから、もし外国で道を聞くはめになったら、
"Station Where?"
でいいわけです。
■2.「書く」勉強は後まわし
率直に言うと、ぼくの学習法では「書く」をバッサリ切り捨てます。英語をマスターするまでのいずれの段階でも、書く練習は行いません。ぼく自身も書く練習はこれまでまったくしたことがありません。メール程度の文章なら、話す力がつけば書けます。正式な文章も、話す力と読む力の両方がついてくれば、自然と書けるようになってきます。
■3.和英辞典は積極的に活用する
ぼくの経験では、「これは英語でどう言うんだろう?」と思ったときは疑問のままにしておかないほうがいいようです。和英辞典を引いてしまうと日本語脳を使うことになるのは確かですが、こういう疑問が起きた時点で日本語脳はもう動いてしまっています。だとしたら、「知りたい気持ち」があるときが学びどきです。
■4.英会話の上達にはコミュニケーション語を覚える
コミュニケーション語とは会話を円滑に流す目的で発する言葉です。主に、挨拶、相槌、同意、反対、同情、鼓舞といったことを表わす言葉で、人とコミュニケーションを取るのに不可欠なものです。便利なことに、場面に応じて主語や動詞のところを書き換えることなく、そのまま口にできる決まり文句です。(中略)
電車の中でちょっと分厚い英語のテキストや、読みかけの小説などを開いている人をよく見かけます。こうした合間の時間は、コミュニケーション語の暗記にこそ最適です。しかも、この効果が予想以上に大きいことに多くの人は気づいていません。
■5.I(私)で文を始める
「英語で考えろ」といっても普通は簡単ではありません。ここではそれを一気に達成してしまう方法を紹介します。英語で考える癖をつける簡単なノウハウです。
ぼくの経験では、これからお話しする方法を使えばすらすらと英文がロから出るようになり、その英語がとても自然なものになります。その方法とはI(私)で文を始めることです。
もちろん、相手のことを話すときはYou(あなた)が主語だし、第三者についての話題ならHe(彼)またはShe(彼女)が主語になります。We(私たち)とかThey(彼ら)が主語になることもあります。ぼくが言いたいのは、ネイティブは「人を主語にして話し始める」ことが多いということです。
■6.通じる英語のアクセントのルール
・アクセントのある箇所は強く発音します。また、やや長めに発音します。
・アクセントがある箇所以外の音は弱く発音します。母音の音をぼかし気味に発音します。その分、子音の音が強調されます。
・特に注意したいのが、子音で終わる単語です。最後の子音はほとんど聞き取れない程度に発音するだけでかまいません。
■7.ビジネス会話は日常会話より簡単
ビジネス英語は日常会話よりやさしいのです。仕事力のある人がきちんと準備をすれば、英語力の不足はカバーできます。
その理由は「仕事におけるコミュニケーションの基本は数字と専門用語」だからです。会社は利益追求の集団ですから、特に数字が大事です。専門用語はほぼ名詞ですから、ポイントは数字と名詞になります。
【感想】
◆他にも付箋を貼ったところは多々ありましたが、この辺で。割愛した中で「なるほど」と思ったのが「ひらめき法」で、これは、頭の中に浮かんだもの(ひらめき)をその場で英語にしていく、というもの。
そう言えば、私がイギリスに短期留学した際も、とにかく頭の中で英語の独り言をぶつぶつ言っていました。
もちろん、英語で何というかしらない単語もあるわけで、その場合には上記ポイントの3番目のように、和英辞典を活用すべし。
本書でオススメされていたのは、アルク社の英辞郎です。
地球人ネットワークを創るアルク:スペースアルク
◆一方、上記ポイントの2番目の「書く勉強は後回し」以外にも斬新な提言がいくつもあり、下手に部分的に引用すると、誤解されそうなTIPSは割愛しております。
例えば「疑問文は使わなくていい」「英単語教本はつまらないからやらない」「電話のポイントは『いったん切る』こと」等々。
本書をしっかり読めば理解はできるものの、なかなか全面的に受け入れられない方も多そうな気がします。
結局のところ、全てがうまくいく魔法のような解決法はないわけで、「時間や手間」と「成果物」との「トレードオフ」を考えるべきなのだな、と。
そもそも、コロンビア大学ビジネススクールに入学時には、「学内最低の成績」だった本書の著者の林さんが、卒業時には「学校開設以来、最優秀の英語の成績」になれたのも、本書に書かれているような「奇襲戦法」(?)をとったからです。
いずれにせよ、本書のやり方は「名より実をとる」スタイルなので、単に「TOEICの点数を上げたい」というような方には向いて無いと思われ。
◆今回上記で抜き出したのは、第5章までの「銅メダル英語」の勉強法ですが、本書ではそれ以上の「銀メダル英語」「金メダル英語」を目指す方のための勉強法も収録されています。
詳しくは本書の第6章「銀メダル、金メダルをめざす人のために」をご覧頂くとして、教材として推奨されていたのが、お馴染みの『フレンズ』。
フレンズ I 〈ファースト・シーズン〉 セット1 [DVD]
そして、フレンズを観るなら、こちらのブログもお忘れなく。
シットコムで笑え! 海外ドラマ「フレンズ」英語攻略ガイド
まぁでも、本書でいう「銀メダル・金メダル」を目指す方は、本書以外の「ガチな英語勉強本」を読まれそうなw
◆つい最近も、はてな界隈ではこういった記事が人気になっています(具体的な勉強法は次回以降ですが)。
日本にいながら留学するより効果的に英語ができるようになった理由 – 3つの問題 | MakeLeaps Blog | Invoicing for Small Business
私自身は、「日本人のほとんどは英語いらないんだよ」という本の紹介までしておりますが、それでも「英語ができるようになりたい」というビジネスパーソンの多さを改めて実感したと申しますか。
ただし、その英語学習の上で、「目指すゴール」はどこなのか?
もし、上記で触れたように「名より実をとる」のであれば、本書は読む価値があります。
こんなやり方があったとは!
「銅メダル英語」をめざせ! 発想を変えれば今すぐ話せる (光文社新書)
目次】
第1章「銅メダル英語」でどんどん話せる
第2章 スイスイ上達できるのはこの勉強法だ
第3章 大事なところだけに集中する
第4章 発音とリスニングは勉強するな
第5章 ビジネス英語は交渉術だ
第6章 銀メダル、金メダルをめざす人のために
第7章 コミュニケーション力を磨くと心が通う
【関連記事】
【英語】『残念な人の英語勉強法』山崎将志(2011年02月14日)【英語】「英語多読 続けるコツ」@日経産業新聞(2010年09月23日)
【英語】『「伝わる英語」習得術』から学んだ「英語活用5つのツボ」&「勉強法4つのポイント」(2009年09月09日)
【英語】「レバレッジ英語勉強法」本田直之(2008年04月04日)
【英語】「英語学習7つの誤解」大津由紀雄(2007年08月19日)
【編集後記】
◆本書の巻末には参考図書として、上記ポイントの4番目の「コミュニケーション語」を覚えるための教材がいくつか収録されています。その中で「銅メダル英語」の初心者におすすめ、として紹介されていたのがこちら。
日常英会話表現4000―The simplest is the best
確かに、文章が短そうです。
ご声援ありがとうございました!
この記事のカテゴリー:「私と100冊の勉強本」へ
この記事のカテゴリー:「ビジネススキル」へ
「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
スポンサーリンク
この記事へのトラックバックURL
●スパム防止のため、個別記事へのリンクのないトラックバックは受け付けておりません。
●トラックバックは承認後反映されます。
この記事へのトラックバック
皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は2位、「にほんブログ村」は4位です。 ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。 今日は、書評記事となります。 最近読んだ本、 「銅メダル英語」をめざせ! 発想を…
「銅メダル英語」をめざせ!を読んで【シットコムで笑え! 海外ドラマ「フレンズ」英語攻略ガイド】at 2011年10月07日 15:41
この記事へのコメント
smoothさま
ご無沙汰しております。
「シットコムで笑え!」の Rach です。
この記事でご紹介されているご本では、『フレンズ』が教材として推奨されているのですね!
「こちらのブログもお忘れなく」との言葉とともに拙ブログをご紹介いただけて、大変光栄です。ありがとうございます!
林 則行さんのこのご本で、『フレンズ』をどのようにおすすめされているのか知りたくなり、smoothさんのブログからアマゾンに飛び、即効ゲットさせていただきました。
今から読むのが楽しみです。
拙ブログのご紹介、ありがとうございました。今度ともよろしくお願いいたします!
ご無沙汰しております。
「シットコムで笑え!」の Rach です。
この記事でご紹介されているご本では、『フレンズ』が教材として推奨されているのですね!
「こちらのブログもお忘れなく」との言葉とともに拙ブログをご紹介いただけて、大変光栄です。ありがとうございます!
林 則行さんのこのご本で、『フレンズ』をどのようにおすすめされているのか知りたくなり、smoothさんのブログからアマゾンに飛び、即効ゲットさせていただきました。
今から読むのが楽しみです。
拙ブログのご紹介、ありがとうございました。今度ともよろしくお願いいたします!
Posted by Rach at 2011年09月28日 13:46
>Rachさん
ご無沙汰しております。
また、本のお買い上げもありがとうございます(涙)。
私にとっては、『フレンズ』=Rachさんのブログ、と言ってもいいくらいですので、逆に変な形で荒れないといいな、とは思っております。
問題等ありましたら、速攻でリンク外しますので、おっしゃって下さい。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
ご無沙汰しております。
また、本のお買い上げもありがとうございます(涙)。
私にとっては、『フレンズ』=Rachさんのブログ、と言ってもいいくらいですので、逆に変な形で荒れないといいな、とは思っております。
問題等ありましたら、速攻でリンク外しますので、おっしゃって下さい。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年09月29日 06:32
smoothさま
温かいお返事ありがとうございました。リンクしていただけた件は本当に光栄に思っております。また、smoothさんのお返事を読んで、自分が「速攻」を「即効」と誤変換していたことに気づきました(笑)。さりげなく気づかせてくださり、ありがとうございました。
「銅メダル英語」をめざせ!は、大変興味深い本でした。スピーキングに重点が置かれていて、「話す」ことに億劫になりがちな日本人の背中を優しく押してくれる本だと思います。読むきっかけを与えて下さったことに感謝します。
こちらこそ、今後ともよろしくお願い申し上げます。
温かいお返事ありがとうございました。リンクしていただけた件は本当に光栄に思っております。また、smoothさんのお返事を読んで、自分が「速攻」を「即効」と誤変換していたことに気づきました(笑)。さりげなく気づかせてくださり、ありがとうございました。
「銅メダル英語」をめざせ!は、大変興味深い本でした。スピーキングに重点が置かれていて、「話す」ことに億劫になりがちな日本人の背中を優しく押してくれる本だと思います。読むきっかけを与えて下さったことに感謝します。
こちらこそ、今後ともよろしくお願い申し上げます。
Posted by Rach at 2011年10月07日 15:54
>Rachさん
再度コメントありがとうございます。
誤変換については、私も気づいてませんでしたw
この本、Rachさんや、Rachさんのブログの読者さんには必ずしもマッチしてないかな、とは思ったんですが、うまくまとめて頂き、またリンクも貼って頂き感謝しております。
今後ともよろしくお願いします!
再度コメントありがとうございます。
誤変換については、私も気づいてませんでしたw
この本、Rachさんや、Rachさんのブログの読者さんには必ずしもマッチしてないかな、とは思ったんですが、うまくまとめて頂き、またリンクも貼って頂き感謝しております。
今後ともよろしくお願いします!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年10月08日 07:39
当ブログの一番人気!
10月10日まで
9月26日までのところ一部値引に移行して延長中
Kindle月替わりセール
年間売上ランキング
月別アーカイブ
最近のオススメ
最近の記事
このブログはリンクフリーです