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2011年09月17日

これが決定版じゃね?とってもお手軽『デザインセンスを身につける』


デザインセンスを身につける (ソフトバンク新書)
デザインセンスを身につける (ソフトバンク新書)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、やはり先日の未読本記事にて取り上げた1冊。

著者のウジトモコさんは、『視覚マーケティング実践講座』で、多くのアルファブロガーのブログデザインをブラッシュアップされてきた方です。

参考記事:【ブロガー必見!】「視覚マーケティング実践講座」はお役立ち!(2009年09月16日)

アマゾンの内容紹介から一部引用。
仕事や生活のさまざまな場面で生きる「デザインの力」とは?デザインはだれにとっても他人事ではない。
普通のビジネスマンにもよくわかる、いちばんやさしいデザインの考え方入門。
アナタのTwitterアイコンは、それで大丈夫ですか?


なお、タイトルは久々にホッテントリメーカーにお世話になりました。


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【ポイント】

■1.誰だか分からないアイコンは意味をなさない
 誰かがつくったもの、何かに似ているもの、つまリアイデンティティとして独立性を保つのが難しいものを安易にアイコンに設定してしまうことは「デザインやブランデイングという知性」、つまり「あなたらしさについての差別化」に対する無頓着をさらしているのと同じことです。
 とはいえ、顔写真をさらすのをどうしても避けたい人はいるでしょう。
 そういった人でも、似顔絵や自分のブログのタイトル、所属する関係団体のマークなど、ともかく何か「自分らしさ」を表す手がかりになるものは持っているでしょうから、そこに注目するとよいと思います。


■2.アイコンにも使いたい黄金比と三分割法
 次のぺージの写真は、東海大学教授の芦田宏直さんです。哲学と教育がご専門で、ツイッターでの積極的な発言で知る人ぞ知る存在です(アカウントは@jai_an)。
 へーゲル、フロイトからアンチコミュニケーション教育、アンチキャリアウーマン、はたまた愛車自慢やおいしいうどんの評論まで、歯に衣着せぬ物言いが人気の芦田さん。そのアイコンに使われている写真に黄金比グリッドを重ねると、ちようど黄金螺旋と重なります。(中略)

 黄金比と三分割法はバランスのよさで知られています。先ほどの芦田先生のアイコンは、三分割法で見ても、視点のポイントがきちんとグリッドに重なっており、計算され尽くした構図になっているのがわかりますね。


■3.アングルが対照的な日本メーカーとグローバルブランド
 日本のメーカーが常にカタログカット(ハイアングル、製品カット)を主力広報などで使いたがる理由は、消費者から「商品がよく見えない」「天面がわかりづらい」などといわれることに神経質になっているからではないかと思われます。(中略)

 一方、グローバル展開で躍進を続けるほぼすべてのブランドは、「ローアングル」「アドバタイジング(広告向け)カット」のアングルを採用し、ブランドの価値と、デザインからの主張、「ね、ウチの製品って本当にクールでしよ? 格好いいですよね?」というような「見せ場づくり」と感情的価値の共有に集中しています。もちろん、公式サイトなどまでいけばカタログカットも見られます。


■4.京都のマクドナルドの看板は赤くない
 京都にあるマクドナルド(ハンバーガー)の看板の色が、全国のそれと大きく印象が異なることをご存じですか。京都では、通常ならマクドナルドと一目でわかる派手な「赤」が落ち着きのある「えんじ」に補正されていて、すっかり町並みになじんでいるのに驚きます。
 この赤からえんじへの色の調整は、京都という町の景観を保ったという素晴らしいエピソードであると同時に、自分(ここではマクドナルドのこと)が京都の市民になれるかなれないかは、色が決めたということでもあります。京都の色に染まったからこそ、出店を許されたわけです。


■5.「ふさわしさ」を理解すること
「センスのいい」誰かのデザインをあなたが取り入れても、同じように「センスがいい」と見られるとは限らないのです。
「ふさわしさ」すなわちトーン・アンド・マナーを理解すること。これこそ「デザインセンス」を語る上で最重要課題といえるでしょう。


■6.プレゼンに必要な「期待感のデザイン」
 実際の映像をご覧になった方も多いと思いますが、初代iPhone発表時のプレゼンの冒頭のシーンでは、薄暗い会場の中に、間接照明でリンゴのロゴマークが燦然と輝いていたのです。デザインの視点で注目すべきは、ジーンズルックのジョブズ氏ではなく、バックライトに照らされた、アップル社のロゴマークです。そこに表現されているのは「これから素晴らしいことが始まる!」という期待感のデザインです。
 映画の予告編などにも似た技法ですが「冒頭演出の技術」として、期待感のデザインはとても重要です。


■7.品質のいいフォントをセンスよく選ぶ
 もしも、「デザイン」ということにはさほど突き詰めた答えを必要としないまでも、誠実さや、高級感、本物感のあるプレゼンシートの作成が必要であれば、フリーではない有料のフォントについて知り(有料フォントでも、OSなどに付属しているフリーのものもあります)、選んだフォントの「ファミリー」で使用する(同じフォントの太さ違いでキャッチや本文を組む)ことをおすすめします。


【感想】

◆冒頭の『視覚マーケティング実践講座』でカスタマイズされていたのは、「ブログデザイン」ということで、内容的に理解しつつも、いざ実践となるとやりようがなかったワタクシ。

それに対し、本書の第1章で俎上に載せられたのは、ツイッターやフェイスブックのアイコンです。

「猫のアイコンじゃだめ」みたいなお話もあって、一瞬炎上するんじゃないかとビクビクしましたが、要はアイコンが本人以外の別の記号として捉えられてしまうリスクを覚悟しておく、ということ。

そもそも、犬や猫の顔を見分けられるのは、飼い主さんくらいであって、アイコンを見るその他大勢の人ではないですよね。

一応私も、Twitter、mixi、Facebookとそれぞれ「自分自身の」写真や似顔絵を使っているものの、これらすべてが同じ人物(私)であるとは分かりにくいかも。








◆一方、顔写真を使うのであっても、上記ポイントの2番目の芦田先生のように、黄金比や三分割法まで考えてやってらっしゃる方がいるとは驚きです。

さらに本書では、ジャーナリストの上杉 隆さんのアイコンがTwitterのタイムラインで目立つ理由も分析。



これは言われてみて「ナルホド」と思いました(詳細は本書を)。

私たちはそこまで意識しなくとも、写真のどの部分をどのようにトリミングするかによってで、見る人に与える印象を左右することは知っておいた方が良いかもしれません。

……上記の私の顔写真アイコンが「ぁゃιぃ」のは置いといてw


◆第3章では、ビジネスシーンに直接関係のある「プレゼン」でのデザインの考察が行なわれています。

興味深かったのが「失敗するプレゼンシートに見られる4つの問題点」。

その1番目が「期待感の欠如」であり、その真逆の例として挙げられていたのが、このジョブズの初代iPhoneのプレゼンの冒頭のシーンです。



サムネイルは途中の画像なんですけど、動画の開始4秒くらいで、確かに「バックライトに照らされた、アップル社のロゴマーク」が登場!

Ω<オラ、ワクワクしてきたゾ!(AA略)

残りの3つは本書にてご確認を。


◆もちろん、企業のロゴやホームページ、カタログ等の方が、デザインの重要性は明白でしょう。

しかし私たちビジネスパーソンも、パーソナルブランディングをする上では、ブログやTwitterの背景等にも気を配る必要があるワケで、Twitterのあんな小さなアイコンですら、「デザイン」の影響下に置かれていることは意識しておくべき!

深く考えずにアイコンを決めてしまった方は、本書を読んで再検討して頂きたいところです(自分モナーw)。

また、顔写真を使っている方でも、上記ポイントにあるように構図を意識すると、Twitterのフォロワーが増えるかもしれません。


自分ブランディングは、まずアイコンから!

デザインセンスを身につける (ソフトバンク新書)
デザインセンスを身につける (ソフトバンク新書)
はじめに
第一章 センスとは何か?
第二章 なりたい自分をデザインする技術
第三章 プレゼンはデザインで勝負
第四章 デザインでブランドが育つ
第五章 デザインがわかると未来が見える
おわりに


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【編集後記】

◆土井英司さんのメルマガで知った本。

実学 中小企業のパーフェクト会計
実学 中小企業のパーフェクト会計

お値段は高いですが、中小企業の経営に携わる方は読んでおいた方が良さげです。


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