2011年09月15日
【42人の座右の書】『スミスの本棚 私の人生を変えたこの一冊』
スミスの本棚 私の人生を変えたこの一冊
【本の概要】
◆今日お送りするのは、テレビ東京ワールドビジネスサテライトの人気コーナーである「スミスの本棚」の書籍化本。某リアル書店を覗いたら、大々的に展開していたので即ゲットしました!
内容は、書影にもあるように、番組に出演した中から42人の皆さんが、オススメ本を紹介するというもの。
番組では放送されなかったインタビュー部分も含め、なかなか濃厚な作りとなっております。
読書好きならば要チェック!
いつも応援ありがとうございます!
【ポイント】
■1.小山薫堂(放送作家)小僧の神様・城の崎にて (新潮文庫)
秤屋で奉公をする小僧の「寿司を食べたい」という夢を、客である若い紳士が偶然を装ってかなえてあげるというあらすじで、小僧は紳士の正体を知らず、神様だと思い込む。高校生で初めて読んだときは、どちらかというと「小僧」の目線でした。いつか自分にもこういう神様が何かプレゼントしてくれたらいいなと思っていた。でも今は紳士のほうの目線で読みますから、こうやって人を喜ばせてみたいと思うんです。
■2.佐藤可士和(アートディレクター)
トレードオフ―上質をとるか、手軽をとるか
僕が尊敬している経営者からいただいて、とても面白かったんです。手軽さと上質さのトレードオフ(二律背反)というコンセプトで世の中を見ていくというテーマです。
自分が普段頭の中で考えていることが、この本を読むことによってとても整理されました。(中略)
手軽さと上質さのどちらかを軸にしなければならないと言っているのですが、一番重要なことは、どちらかを選んだからといってそれでおしまいではなく、手軽さの中にも上質さをひと振りするとか、上質さの中にも手軽さをひとふりすることが可能なんですね。
■3.寺田和正(サマンサタバサジャパンリミテッド会長兼社長)
情熱・熱意・執念の経営 すぐやる! 必ずやる! 出来るまでやる!
僕がとても尊敬している日本電産の永守重信社長の本です。一代で精密小型モーターの世界トップシェアの会社を築いた永守さんの言葉が、1ぺージにひとつずつまとめられています。これだと僕のような飽き性の人でもすぐ読めちゃうんですよね。それに、読むと勇気が湧いてきます。
たまたま永守さんと少人数で会食する機会があったんですね。そうしたら、始まって30分くらいで、自分は本当にまだまだだなと思いました。話を聞いてみたら、仕事の量もすごい。僕よりも10倍くらいの仕事量で、執着心は100倍くらいあるんです。
■4.迫本淳一(松竹社長)
決定力を鍛える―チェス世界王者に学ぶ生き方の秘訣
著者は22歳で世界チャンピオンになって、コンピューターと対戦したこともあります。勝負強さとはどういうことなのか興味があって読んでみたのですが、驚きました。チェスというと、論理的で、戦略や戦術が勝負の分かれ目なのかと思ったら、失敗から自分の弱みが何かを考えたりして、ものすごく人間臭いんです。しかもひとりで戦うのではなく、チームで過去の成績を分析したりするので、チームプレーも大切なんですね。(中略)
『決定力を鍛える』というタイトルなんですが、決定とはプロセスの積み重ねなので、決定力を鍛えるためにはどうやってプロセスを踏んでいくのかが重要ということが分かる。だから、仕事や私生活で思うようにいかないことがある人は、この本を読めば何かのヒントを得られると思う。非常に人間臭いので、読むと元気になりますよ。
■5.武田双雲(書道家)
人間関係が「しんどい!」と思ったら読む本
僕は書道のために、いろんな人の喜びや悲しみや苦しさを知りたいと思っています。心の機微が作品の素材なので。だから、自分の書道教室の生徒さんから吸収したり、こうした心理カウンセラーの本を読んだりしているんです。心屋さんの本は、学問チックではなく、人はなぜ苦しいのか、なんで人間関係がしんどいのか、ごちゃごちゃした部分を整理してくれる。これは、1000人以上のクライアントと向き合ったカウンセラーが、気持ちを楽にして生きるヒントをまとめた本ですね。
■6.山下洋輔(ジャズ・ピアニスト)
ネコはどうしてわがままか (新潮文庫)
ネコは人間を見ると、「にゃー」と言っていろいろなことを要求しますよね。でも人間が呼んでも来るとは限らない。無視したりする。これはなぜかなと思っていたらちゃんと回答が示されていた。つまり、母ネコと子ネコの関係らしいんですね。子ネコが鳴くと母ネコはどこにいても飛んで来るそうです。逆に母ネコが呼んでも行かなくてもよい。これはDNAに刷り込まれている行動なんです。人間に飼われているネコはオスでもメスでも大人になっていても、人間を母ネコとして考えているらしい。だって毎日エサをやって保護しているんですからね。こういう関係だから、ネコは常にわがままであってよい。
■7.米田幸正(スギ薬局社長(当時))
マイ・アメリカン・ジャーニー―コリン・パウエル自伝
経済や経営やマーケティングの本はたくさんあります。でも、こういった社会に対する自分の立ち位置やあり方を伝えてくれる本はなかなかない。30代、40代のビジネスマンが読んで、社会に対するコミットメントとは何か、自分がどう役に立つかということを考えてみてほしい。
【感想】
◆本書に登場する42人は次の通り。スミスの本棚 私の人生を変えたこの一冊:目次
経営者からアーチスト、プロスポーツ選手、女優さんとさまざまです。
そして、それぞれの方が、「視聴者のみなさんにお薦めしたい最高の1冊」を紹介する、というのがこの本(と言うか番組)の趣旨。
そもそも「ワールドビジネスサテライト」を見ている視聴者ですから、基本的にはビジネスパーソン向けを中心とした選書と言えます。
……割愛した中には「子どもに読んで欲しい」という選書をされた方もいらっしゃいましたがw
◆今回は特に、私自身が読んでみたいものを中心に選んでいます。
ですから、どうしても小説系は少なめ。
一方、『決定力を鍛える』のように、2年前に買ったまま、積読状態のものもあったりしてw
この記事のコメントで即買いしたのに、新刊じゃないので後回しにしたら、この有様ですよ。
……一時期この本、リアル書店で「テレビで話題!」とPOPが付いて平積みになってたのは、この番組で紹介されたからだったんですね。
◆ところで、もし自分がこの「スミスの本棚」に出演して本を紹介するなら、どの本を選ぶか?
今まで何度か、書店のフェアで選書したことはありますが、何も縛りがなく1冊だけ、というとなかなか難しいところです。
2年前の新刊JPさんの「夏の百選」では、これを選びましたが。
ベスト・パートナーになるために―男と女が知っておくべき「分かち愛」のルール 男は火星から、女は金星からやってきた (知的生きかた文庫)
参考記事:新刊JP 夏の百選
個人的にオールタイムで1冊選ぶなら、やはりこの本なんですけど、あまり多くの人に薦めるものでもないようなw
影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか
参考記事:【速報!】最強のビジネス本「影響力の武器」の[第二版]がいよいよ登場!!(2007年08月18日)
読者の皆さんの「最高の1冊」は何でしょうか?
◆本書は、ブックガイドとしての性質はもちろんのこと、その本を通じて、その紹介者の「人となり」というか「考え方」が分かるの点も良かったです。
薦める対象が「特定の誰」というように限定されると、その相手のことを第一に考えるものですが、逆に不特定多数の人に本を紹介する(しかもテレビに出演して)、という行為が、「いかに自らを雄弁に語るか」ということが良く分かりました。
ちなみにリアル書店では、本書で紹介されている本でフェアをやるとのウワサも。
それらの本が、マーケットプレイスで高値になるまえに、一足先にゲットすることをオススメw
読書の秋に向けて、押さえておきたい1冊です!
スミスの本棚 私の人生を変えたこの一冊
1章 困難に挑む人へ
2章 発想のヒントが知りたい人へ
3章 夢を追いかける人へ
4章 人生の転機にのぞむ人へ
5章 身近な人の幸せを大切にする人へ
6章 心を見つめたい人へ
7章 希望を探している人へ
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【編集後記】
◆長谷部、長友に続け、とドヤ顔で有名な(?)サッカー日本代表のGKの川島選手も本を出すようです。準備する力 夢を実現する逆算のマネジメント
これも一応チェックせねば。
ご声援ありがとうございました!
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