2011年09月12日
【注目!】『高校生クイズのヒーローたちに学ぶ 東大・難関大合格の勉強術』
高校生クイズのヒーローたちに学ぶ 東大・難関大合格の勉強術
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、聖幸さんの記事で、その存在を知った勉強本。勉強本オタク(注:勉強オタクにあらず!)の私としては、「すぐに紹介しなくては!」と、在庫切れのアマゾンをあきらめ、昨日リアル書店で購入して参りました(聖幸さんサーセン)。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
本書では2011年に東大・難関大学に入学をした高校生クイズ出場者6名に、その勉強法を教えてもらうべくインタビューをしました。一部大学受験用の部分もありますが、その大部分が私たちにも取り入れることができる勉強法でした。
彼らの話をきいてわかったのは“自分なりの方法を見つけ、それを極めた人”が難関大学の合格を勝ち取るということです。
「たりないものは何か」「自分にあった勉強法はどんなものか」。どんどん試し、そして自分に合わないと思ったものに固執せず、自分なりの方法をつくりあげる……。「合格」はその先にあります。
これは意外な掘り出し物かも!?
いつも応援ありがとうございます!
【ポイント】
●登場する「高校生クイズヒーロー」の皆さんの敬称は略させて頂きます。■1.あれこれ悩むより、まず手を動かす
暗いテンションでは覚えられませんよね。小さい声より大きい声で、小さい字より大きい字で、スピードを上げて書く! 集中力とテンションを上げて、裏紙とかにダーッと書いていくんです。(御手洗)
数学の証明問題などで、解答を読んでも理解できない問題があったら、とりあえずノートに書き写してみる。そうすると一度頭に入るので、それを咀嚼していける。とりあえず書くしかないという感じですね。(田村)
■2.教科書や参考書に線を引くのはNG
線を引くとそこしか見えなくなって、もしかしたら大事なところが他にあるかもしれないのに見逃してしまっている恐れがあります。重要なところにただ単に線を引いていくのは、オススメしません。(片渕)
よほどのことがないと、マーカーは引かないですね。人にもよると思いますけど、マーカーを引くとそれだけで勉強をしたつもりになって、「もういいかな」みたいに思ってしまうんです。(塩越)
■3.模試で一喜一憂せず復習にとりかかる
模試が終わると、すぐに予備校のラウンジで復習をしました。解けない問題があったら、「自分の分からない問題を、教えてくれてありがとう」と、むしろ喜ぶべきだと思います。(宮野)
点数よりも、解けなかった感触の方が大事ですね。なんとなく解けたりすることもありますけど、それでは毎回は成功しないので。自分でちょっとあやふやだなあと思ったときは、復習をします。(田村)
■4.英単語は耳から体にしみ込ませる
『速読英単語』(Z会出版刊)を使って、対応のCDを流しながら自分でも発音して覚えました。どういうつづりのときは、どういう発音になるのかを覚えてしまえぱ、つづりも忘れなくなり、テストのときけっこう書けるんですよね。(谷垣)
速読英単語 (1) 必修編 CD [改訂第5版]対応
最初、僕は音をないがしろにしていたんです。でも、結局言葉って文字だけじゃなく音が分からなければ意味がない。『DUO 3.0』(アイシーピー刊)という参考書のCDを流して、自分でも発音する、という方法で勉強しました。(片渕)
DUO 3.0 / CD復習用
■5.難解な文章への対応の仕方
一度読んでぜんぜん理解できないと思ったら、これは集中できていない証拠なので、外部を遮断してもう一回読みます。文章と対話をしているような感じで、テンションを上げて読むのがコツですね。(御手洗)
受験問題に出てくる現代文の文章って、高圧的に見えるんですよ。それを一度自分のレべルまで落とし込むために、簡単な図や絵を描きながら何が問われているかを理解していきます。この作業で、内容が自分のなかにすんなりと入ってきます。(宮野)
■6.焦ったら、思い切って立ち止まる
焦ってしまったら、とにかく落ち着くようにします。単純ですが、深呼吸が自分のなかではべストな方法です。気にしてもその点数は戻ってこないので、あきらめて次の問題に気持ちを切り替えます。
ちなみに失敗したときは、無理やり笑顔を作ると、案外、心が落ち着きます。引きつった笑顔でいいと思うんです。試験が終わった後など、よくニヤニヤしていましたね。(片渕)
焦っていると思ったら、時間のロスを承知で一度顔を上げて落ち着くことに努めます。そうして一度頭を冷やしてから、あらためて問題と自分の解答を見直します。(田村)
■7.友達と教え合う
予備校の自習室で勉強することが多かったのですが、そこで、友達と分からないところを教え合ったりしていました。友達に説明すると、自分が曖昧なところはつっこまれるので、分かったふりができないし、苦手なところが分かるんです。
【感想】
◆まず登場する「現大学生」である「高校生クイズヒーロー」ですが、冒頭の内容紹介にもあるように、皆さん、2011年に「東大・難関大学」に合格されてます。というか、6名登場して、うち慶応が一人で後は全部東大w
高校も開成やラ・サールを初めとして、その地方では有名な進学校ばかりです。
この6名以外に、東大他難関校に受かった方がいないワケではないのでしょうが、どういう基準で選ばれたのか興味があるところ。
どうせなら全員東大にするとか、別に2011年入学者にこだわらず、2010年や2009年の方も入れてもよかったような気がします。
◆とはいえ、本書で展開されている勉強法は、意外とオーソドックス。
「暗記するのに手を使う」「模試で一喜一憂しない」等々、類書でも言及されているものが目に付きました。
ただし、ポイントの2番目の「教科書や参考書に線を引くのはNG」というのには、ビックリ!
今回抜き出しているのは全員ではなく、各項目多くて2人、本書内でも登場するのは多くて4人なんですが、しっかり4人とも同じようなことを言っていました。
いくつかの論点では、表紙にも掲載されている茂木健一郎先生がコメントされており、ここでは「教科書程度の薄さのものを全部覚えてしまうようでないと、東大・難関大の受験はうまくいかないんじゃないかなと思います」とのお言葉が。
逆に言うと、そこまで優秀な頭脳でなければ、「線を引かないこと」にこだわらない方が良いでしょうし、むしろ「引くことで勉強したツモリにならない」ことの方が大事ではないか、と。
◆なお、第4章は「科目別勉強術」なので、社会人である私たちには、あまり活用しようがありません。
唯一(?)使えそうなのが英語で、読解や発音、リスニング等の勉強法が記載されていました。
上記ポイントの4番目でご紹介している2冊(バージョンがいくつかあったりするので、必ずしも書影のものとはかぎらないのですが)は、『速読英単語』は田村さん、『DUO3.0』は宮野さんも愛用したそう。
私自身は、高校が大学の附属校だったため、高校受験時の方がむしろ英語の実力はあったくらいで、この辺の教材は正直良く分かっていない(世代も違いすぎますし)のがツライところ。
社会人向けの英語本については、下記参考記事後半の吉澤 大先生のオススメ本を、参考にしてみてください。
参考記事:【英語学習】「留学なしでTOEIC985点 彼女は何を選んで勉強したのか」&「カリスマ税理士のオススメ英語書籍」:マインドマップ的読書感想文
◆本書は、新書サイズでインタビュー中心の構成のため、字数的には少ないものとなっています。
ただ、収録された勉強法自体は、ツボを突いてますし、たとえ資格試験であっても活用できるものが多々。
割愛した中で「勉強法は常に工夫し変えてよし!!」というのがあったのですが、本当にそうだと思います。
たとえば私は、暗記するのにいくら手を動かしても、頭の中で別のこと考えちゃって全然ダメでしたからw
来年以降、毎年シリーズ化されるかもしれない1冊!
高校生クイズのヒーローたちに学ぶ 東大・難関大合格の勉強術
第1章 ヒーローたちの暗記術
第2章 ヒーローたちのまとめ術
第3章 ヒーローたちの模試・過去問攻略術
第4章 ヒーローたちの科目別勉強術
第5章 ヒーローたちのテスト攻略術
第6章 ヒーローたちの心がまえ
第7章 ヒーローたちのモチベーションキープ術
巻末付録 ヒーローたちが語る高校生クイズ
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【必見】「再受験生が教える医学部最短攻略法」荒川英輔(2007年08月24日)
【編集後記】
◆今日の本に関連して。勉強が得意!になる本
ウチのムスメは小2にして既に勉強嫌いのようなので、私もこういう本を読んだ方が良さそうな。
ご声援ありがとうございました!
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