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2011年09月05日

【読心術】『心を上手に透視する方法』トルステン・ハーフェナー


心を上手に透視する方法
心を上手に透視する方法


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、「ドイツで35万部を突破し、10か国以上に翻訳されているベストセラー」

著者のトルステン・ハーフェナーは、本国では「マインド・リーダー」として活躍し、講演会やセミナーのほか、テレビやラジオにも出演しているのだそう。

アマゾンの内容紹介から。
心を透視するのに「超能力」はいらない―なにより必要なのは「観察力」である。日常生活で使える「マインド・リーディング」のメソッド&テクニックを多数紹介。
「相手を観察すること」で、こんなに色々なことが分かるとは!


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【ポイント】

■1.目を見開くのは、「もっと知りたい」と言うサイン
 目が大きくなるのはいつでも、「たった今起きたこと、耳にしたことについて、もっと知りたい」という意味だ。(中略)
 このことを知っておくと、ビジネスにも役立つ。取引の最中にクライアントの目が大きくなったら、売り手にとって非常に重要なサインだ。プロならばそれをしっかリキャッチし、ポイントを押さえた質問をして、完璧な成果を引き出すだろう。
 逆に相手の目が細くなったら、まだ情報が足りないと思っているということだ。この場合、すでに提示した情報をもっと詳しく知らせることが大切だ。


■2.相手の肩が前に出たら納得していない
 普通、誰かと話すときは、肩の向きを相手と平行にする。そういう姿勢を変え、突然肩を前方に乗り出したなら、バリアを張りたいことを意味する。その人は何かに納得しておらす、距離をとろうとしているのだ。
 このサインが示されたらもっと突っ込んだ話をして、重要な点についてもう一度説明する必要がある。


■3.腕組みのサインは正反対であることも多い
ほとんどの人が腕組みを防御のサインと見なし、相手がちゃんと話を聞こうとしていないと解釈する。しかし、正反対であることも多いのだ。
 パーティーで、2人が話をしているとしよう。突然片方が、腕組みをした。このしぐさはほとんどの場合、その場にいるほかの人に対して、会話の邪魔をしないでほしい、話に口を挟まないでほしいというサインなのだ。


■4.指でトントン叩くのは終わらせたいサイン
 ほとんど無意識に行っている動作の1つに、指で何かをトントンと叩くという動作がある。議論しているときに相手がテーブルの上や椅子のひじ掛けをトントン叩いたら、相手がこの会話を終わらせたいと思っていることを示している。理由はいろいろある。ストレス、フラストレーション、この場を去りたいという願望、あるいは用事があるなどだ。そうするとあなたが何を話しても、相手はあまり熱心に聞いていないだろう。それを察知さえできれば、どんな対応をとればよいか考えられるだろう。


■5.足は手と同じように解釈できる
 相手が会話に積極的か消極的かを知りたけれぱ、足をちらりと見てみるといい。考えが相手にはっきりとわかってしまうのを避けるために手を動かそうとしない人も、それが足に表れていることがある。
 たとえば何かに納得していないときや、会話を終えたいと思っているとき、できることなら指でテーブルをトントン叩きたいときがあるとする。それを足で行うとすれば、足を揺するという動作が表れる。


■6.「これは誰にも言わないで」と言うと、人は耳を傾ける
 誰かに本当に話を聞いてもらいたければ、小声で「秘密をお教えします」と言えばよい。誰もが即座に、あなたに耳を傾けるだろう。なぜなら、秘密はいつでもワクワクするものだからだ。もちろん、違う言い方もある。

・「この話はほかの誰にも言わないと約束してください」
・「いつもはこんなことを話さないのですが……」(中略)

と言えばよいのだ。


■7.否定の表現で相手を操る言語テクニック
 わざと否定の表現を用いることで、相手の考えをある方向に操ることができる。このときは「〜をするな、〜したい場合以外は」のように言えばいい。ここにいくつか例を示そう。

・「このDVDブレイヤーを買わないでください。画質が一番よいものが欲しいと思っている人以外は」
・「この本を読まないで。今度の試験で本当に優秀な成績をとりたい場合以外は」


【感想】

◆本書は「透視する」というタイトルではありますが、実際には相手のことをこと細かく観察して、情報を得るというスタイル。

広く知られているところでは、相手の目を観察して、目の動きで何を考えているか分かるというものがあります。

例えば「視覚的イメージ」なら目が上に動き、「何かの響き、音や言葉」なら真横、などなど。

本書では図解入りで解説されていますので、気になる方はご確認を。

ちなみに左利きの人等、少数の人はこれと逆になるのですが、そういう場合でも「その人なりに一貫性のある反応を示す」ので、そのパターンが分かれば問題ないのだそう。


◆目以外でも、身体からは様々なサインが出ており、それらが列挙されているのが、本書の第2章。

上記以外にも例えば「口」について、こんな面白い計算の実験が。
 口を開けて、あごを下げてみよう。しばらくそのままでいる。そのままの状態で、目を大きく開いてみる。そして次の計算をしてみよう。
7×8+12=?
 口を開けて計算をしたら、いつもよりも時間がかかっただろう。そして答えを出すのに、どうしても口を閉じたくなったのではないだろうか?
これまた詳細は本書にて。

他にも、私たちの習性として、「赤ん坊を見るとき、首を傾ける」なんてのは、言われるまで気づきませんでした。

これは赤ん坊に対し「僕は危ない人じゃないよ!」と非言語コミュニケーションをとっているから。

実際の赤ん坊じゃなくて、モニターに映った赤ん坊を見てもそうなってしまうあたりが、「無意識のサイン」たるゆえんなのでしょうね。


◆一方第3章では、相手のことを読み取るだけではなくて、コントロールするテクニックが披露されています。

割愛したところでは、アメリカの催眠術師、オーマンド・マッギルの「確実に暗示をかけるための4つの法則」なんて、タイトル的に、そのまま1つのブログ記事にしたいくらい(内容は王道的ですが)w

上記ポイントでは、6,7番目がそうですが、いずれも「言葉の力」を利用しています。

他にも「売り上げを倍増させる魔法のフレーズ」として挙げられていたのが、「〜だけ? それとも〜も?」
・「フライドポテトだけにしますか? それともケチャップとマヨネーズもつけますか?
……確かによく使われている気がw


◆もちろん「身体のサイン」の読み取り方は、下記関連記事でご紹介した類書でも触れられていますし、かぶるものもいくつかありました。

ただ、今回私が「なるほど!」と思ったのが、「腕組みのサイン」。

セミナーの懇親会等で、込み入った立ち話をする際、私は無意識のうちに腕組みしていることが多いのですが、決してお相手を拒絶しているわけではありませんでした(気にされた方がいたらスイマセン)。

むしろ、会話に集中したいという気持ちが強かったためであり、上記ポイントの3番目の部分を読んで、腑に落ちた次第。


これは結構ビジネスでも使えるかも!?

心を上手に透視する方法
心を上手に透視する方法
はじめに
第1章 世界は、あなたが考える通りにある
第2章 「身体」を見れば、「心の内」がわかる
第3章 「暗示の力」を使いこなす
第4章 メンタル・トレーニング
第5章 意識を「今このとき」に集中する
第6章 はかり知れない「可能性」
おわりに


【関連記事】

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【ウソ看破?】「相手の隠しごとを丸ハダカにする方法」デビッド・J・リーバーマン(2010年04月02日)


【編集後記】

◆久しぶりの文房具ネタのご本。

文具の流儀: ロングセラーとなりえた哲学
文具の流儀: ロングセラーとなりえた哲学

定番モノの本ということで、『究極の文房具ハック』に近い感じなのかも。


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