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2011年08月08日

【成功法則】『アンフェアにたたかえ!』に学ぶ、成功者を支える6つの真実


アンフェアにたたかえ!―上位1%の成功をつかむ秘密の力
アンフェアにたたかえ!―上位1%の成功をつかむ秘密の力


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、「企み系」が好きなワタクシとしては、タイトルだけで「即買い」してしまった1冊。

ただし、原題("The Real Truth about Success")には「アンフェア」の文字はなく、その内容も多少あざといとは言え、思ったよりも真っ当(?)でした。

アマゾンの内容紹介から。
上位1%の成功者は「秘密の強み」を持ち恐れずに利用する。自分だけの強みを作り出し、最適な分野と結びつける。積極果敢に強みを利用する。強みを生かすプロセスを反復する。重要なのはアンフェアな戦略―自分だけの強みを生かし、最初から有利なたたかいの仕掛けるのだ。10年にわたる約5000人の成功者への調査をもとに成功神話の嘘を暴き、これまで語られなかった競争を勝ち抜く秘密を明かす。
今回は、本書のなかでまさにその原題に近い、成功者を支える「人間の6つの真実」という部分について取り上げてみます!


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【人間に関する6つの真実】

■1.話し上手より聞き上手に親近感を抱きやすい
 商品がなんであれ――製品、マネジメント・スタイル、戦略、解決策、アイデアなど――人は話し上手よりも聞き上手から買う。
 では、なぜ聞くことがそれほど有効なのか? それは聞き上手が少ないからだ。人間は耳を傾けるのが得意ではない。その悲しい事実が聞き上手を引き立てている。国際リスニング学会によれば、私たちが「耳を傾けている」はずの時間の75%は、気が散っていたり、別のことを考えていたり、ぼうっとしていたりするという。


■2.自分を否定してこない人間に賛同しやすい
 上位l%の成功者にこの種の障害について尋ねてみたところ、共通点が見つかった。完全に間違っている人を前にしたとき、成功者は決して「間違っている」という言葉を使わない。その代わりに、言葉とボディランゲージで、「あなたには同感できないが、話を聞く用意はある」ということを伝え、相手から、さらなる情報を引き出す。


■3.自分の手助けで生み出された解決策には価値を認めやすい
人間とはナルシストなので、すでに自分で考えていたアイデアは最高に聞こえる。しかも、そのアイデアが相手から聞かされたとなれば、完璧だ。まさに自分が考えていたことを代弁してくれていると思った瞬間、なんであれ、それはもう名案になるのだ。
 そこで、こちらは合意点を見つけ出し、それを盛り込んだ案を提示する。そうすれば、相手は解決策を考えつくのに自分も一役買った気になるだろう。同じアイデアでも、他人の口を経由するとはるかに重要に思えてくる。


■4.どんなに優れていようと複雑なプロセスは放り出しやすい
可動部分が多くて複雑であるほど機械は壊れやすい。そんな機械工学の基本ルールがビジネスにも当てはまる。ものごとはなるべく単純明快を心がけよ。複雑すぎるという印象を与えると、相手は、プロセスに疑問を持ったり、ケチをつけたり、くだらないものと見なしたりするかもしれない。とかく私たちは、頭の切れる、有能な人間だということを証明したくて、上層部の人間に対して複雑な情報を提供しようとする。ところが、CEOは箇条書きが5項目以上あるメモを渡されると、無視するか、さもなければ部下のだれかにパスする。しかも、そのだれかとは実のところ大きな決断を下す権限を持っていない人間だ。


■5.べストであろうとなかろうと安心できるものを選択しやすい
相手が安心するような提案ができれば、べストの提案でなくても価値は上がる。最高の製品やアイデアや解決策が提供できるならまことに結構だが、成功をより確実なものにしたければ、だれもが親しみが持て、自分の好みに合うと思えるものにすべきだ。


■6.自分を大切にしてくれるリーダーに従いやすい。また、そういうリーダーは部下から最高のパフォーマンスを引き出しやすい
 上位l%の成功者たちは、大事にされていると感じた人間が献身的になることを理解していた。相手を大切にすれば、パフォーマンスが上がるのだ。逆に、部下を大事にしなければ得られるものは少ない。大事にされている人間はより安全に仕事を行ない、勤務中に事故を起こしにくくなる。消耗品扱いされているという感じが少ないほど、人はより誠実で生産的になるものだ。


【感想】

◆本書の第2章では、この本を作るにあたって、著者たちがいかに苦労したかについて描かれています。

それは、「10年にも渡る成功者たちに対する5000件近くのアンケート、電話インタビュー」という数字のお話ではなく、むしろ成功者たちが「真実を語らない」ことにありました。

曰く、彼らは「勤勉である」「周到に計画を立てる」「非常に活動的である」といった、よくある自己啓発本にあるような「模範解答」を連発。

しかし、全く同じことをやっても成績がパッとしない人はいくらでもいます。

そこで著者たちは、成功者たちにそのことをあえて指摘し、「本当の要因は他にあるのでは?」としつこく食い下がり、その秘密を「告白」させたのだとか(怒り出した人もいたそう)。


◆確かに、成功の要因に家系や人脈があったとしても、それを口にしたがらないケースは多いです。

例えば、ニコラス・ケイジがあのフランシス・フォード・コッポラの甥だったというのは、私は初耳でしたし、パリス・ヒルトンに至っては、親の財力にものを言わせて、パパラッチの一団を雇い、自分を追いかけさせたのだとか。

そもそも著者自身、大企業の地方支社において、優秀な上司の下で働いていたところ、上司を引き抜くつもりでやってきた本社のお偉方に、「上司よりも身なりがしっかりしていて、大局的見地から話ができた」がゆえに引き抜かれています(実力が伴わなかったので、最初は苦労したらしいですが)。

つまり、「必ずしも、最も優秀な人が成功するわけではない」ということ。

それをもって、本書では「アンフェア」と呼んでいるワケですが、このくらいのことで「間違っている!」と言っても、実際にそういった様々な要因が成功と失敗を分けているワケです。


◆そして、特に本書で強調されているのが「自分の強みを活かす」こと。

かつて、オプラ・ウィンフリーは、ニュースキャスターとして生き残りたければ「イメージチェンジせよ」と言われたそうなのですが、彼女は逆に「視聴者が自分自身に重ね合わせる」キャラクターを活かして、現在の地位を築いています。



また、嘘か本当か分かりませんが、忙しい医者に時間を作ってもらいたい薬品会社は、MR(医薬情報担当者)に「若くてブロンドの美人」を担当させるとか。

もちろん、先天的なものだけでなく、後天的に身に付けた「強み」についても触れられていますが、詳細については本書にてご確認を。


◆個人的に面白かった事例が、「スペイン語なまりの英語を話す食品卸売業者」の例。

彼は全米の小売店と取引したいと思っていましたが、英語がなまっているため思うようにいきません。

ここでビジネス書好きなら(?)「英会話をもっと練習する」となりそうなところ、彼は発想を変えて「ヒスパニック・フードを専門に売り込む」ことにします。

彼は元々、ヒスパニック系の人間がどんなものを欲しがっているか知っていましたし、その食品についても詳しかったので、その外見や話し方ともあいまって、ビジネスは大成功。

なるほど、これこそ「自分の強みを活かす」ことだな、と。


◆ところで、以前当ブログでご紹介した本で、やはり成功者(≒稼いでいる人)にインタビューしている作品がありました。

30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人 稼げない人
30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人 稼げない人

参考記事:社会人なら押さえておきたい『稼いでいる人が20代からしてきたこと』:マインドマップ的読書感想文

稼いでいる人が20代からしてきたこと
稼いでいる人が20代からしてきたこと

参考記事:【3000万】『30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人 稼げない人』竹内正浩(2010年12月06日)

これらに比べると、本書は少々「裏側」と言うか、あざとい部分も含まれているかな、と。

ただし本書は『「成功」について論じてはいるものの、「幸せ」を論じていはない』と断言している点に、誠意を感じました。


上位1%の成功者になりたい方へ!

アンフェアにたたかえ!―上位1%の成功をつかむ秘密の力
アンフェアにたたかえ!―上位1%の成功をつかむ秘密の力
第1章 成功神話の嘘 なぜ私たちは信じてしまうのか?―真理とは、たいそうな話に聞こえないもの
第2章 インタビューから告白へ―嘘の裏に隠された真実
第3章 持って生まれた強みを掘り起こす―身長が二一八センチあればダンクシュートできるのに!
第4章 それでもフェアにたたかうのか?―自分だけの強みをつくる
第5章 御曹司を狙え―個人的な資源や人脈を利用する
第6章 成功にまつわる真実―ベストが選ばれるとは限らない
第7章 現実を見よ―外側から内側へ 他人からどう見られているかを考える
第8章 やる気の問題―思考を行動へ移すには
第9章 行動と適応力がチャンスをつくる―成功パターンを確立する
第10章 怠け者の読者のために―この本を読破したふりをしたい人のための簡単なアドバイス


【関連記事】

社会人なら押さえておきたい『稼いでいる人が20代からしてきたこと』

【3000万】『30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人 稼げない人』竹内正浩(2010年12月06日)

【スゴ本】『20代で人生の年収は9割決まる』土井英司(2010年12月21日)

【自分の"強み"を調べてみました】「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」マーカス・バッキンガム(2008年06月26日)

「成功遺伝子―この行動が8つのDNAを目覚めさせる」トーマス・L・ハリソン (著)(2006年05月12日)


【編集後記】

◆本書内で一番登場していたのが、この本。

まず、ルールを破れ―すぐれたマネジャーはここが違う
まず、ルールを破れ―すぐれたマネジャーはここが違う

『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』と違って、マネジャー向けらしいので、中間管理職の方なら読んでおくべきかも。


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この記事へのコメント
               
最近当ブログの読者になりました。本の紹介が詳しく、とても参考になります。早速購入しようと思います。
Posted by たかひろ at 2011年10月01日 10:47
               
>たかひろさん

初めまして、コメントありがとうございます!
また、当ブログを購読頂き、ありがとうございます。
個人的に良かった本ばかり紹介しておりますので、また覗いてみてくださいね!

今後ともよろしくお願いします。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年10月02日 00:26