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2011年07月27日

【オススメ】『20代の「働き方」』落合文四郎


20代の「働き方」
20代の「働き方」


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、以前『Yes,Boss!のすすめ』が当ブログで大人気だった、落合文四郎さんの新作。

本書も若手ビジネスパーソンが、仕事をするうえで心がけておきたいTIPSが満載でした。

出版社のサイトから一部引用。
最高の「20代」を送り、充実の人生を手に入れるための仕事術とは何か。
どんな時代でも求められる「実務能力」「話し方」「人間力」「精神力」……
いま頑張っている20代だけでなく就活中の大学生も、30歳を迎えたビジネスパーソンも必読です!
確かに30代以降でも得るところはありますが、どうせ読むなら早ければ早いほどリターンも多そうな1冊です!


人気blogランキングいつも応援ありがとうございます!




【ポイント】

■1.アウトプットすることで「何がわかってないか」を知る
 メモの量が力を発揮するのは、アウトプットの場合も同じです。アウトプットとは、自分の考えていることを文字に書き出すことです。
 自分が考えていることを文字に書き出してみると、思ったほどまとまっていないと気づくことがあります。しかし、その発見が大事なのです。自分が何をわかっていないかを知ること。それこそが、「わかる」ために一番必要なことだからです。
 自分が考えたこと、感じたことは、必ず書き出すようにしてください。


■2.「斜め上」の人脈づくりにエネルギーを注ぐ
 私は20代前半のときに、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)というコンサルティング会社に勤めていたのですが、そのとき積極的にやっていたのは、自分が関わっているプロジェクトに携わっていない先輩をランチに誘うことでした。(中略)

 この「斜め上の人間関係」のメリットは、いろいろな情報が入ってくるだけでなく、そのうち「彼は、勉強熱心だな」などといい評判が立つようになったり、やがて食事や飲み会に誘われることもあります。飲み会に出れば、最初のネットワークをもとに、また別のネットワークにも出会えます。
 私が20代で独立して起業しようとしたときに「落合がやるというなら力を貸そう」と協力してくれたのは、こういう中で信頼関係を築いた人たちでした。


■3.できないことではなく、できることに目を向ける
 仕事とは、何かを成し遂げるために行なうものです。できないことをあれこれ考えていても時間の無駄です。
 できないならば、どうすればできるのかを考える。そこでおすすめするのが「NO」と言わずに、「YES,IF」で答えることです。つまり、「できません」と答えるのではなく、「もし●●ということでよければ、できます」と答えるのです。


■4.相手の心を開く3つのキーワード「あなた」「今」「私」

(1)他でもない「あなた」
 訪問をしたときでも、「ご担当者様」ではなく、「他でもない○○様に会いに来た」ということを明確にする。名前を呼ぶのもその一つであり、その会社や部署の最近の取り組みを頭に入れておいて冒頭の話題にするのもいい手段となります。

(2)「今」しかないこの時間
 仕事ができる人が意識して常用する表現が「実は今」「ちようど今」「今、たまたま」「最近、こういう取り組みを」などといったもの。
 すべてが、「なぜ、今なのか」をアピールする言葉になっています。

(3)他でもない「私」
 相手のことをよく理解していることを示し、なぜ「今なのか」を伝えることができたら、次は「なぜ自分(自社)なのか」ということにポイントを移していきます。

(詳細は本書を)


■5.会話で打ち解けるには、相手との共通点を見つけること
 相手との共通点は、多ければ多いほど、また、その共通点に意外性があればあるほど、お互いの距離は縮まります。(中略)

 実際の打ち合わせの場では、本題以外の話題に使える時間はせいぜい3分くらいですが、一回の打ち合わせことに、相手との共通点を一つ見つけていこうとするだけでも、相手との関係性はどんどん密なものになっていきます。


■6.上司への報告の際の留意点
 まず、報告の際、忘れがちなのが「許可取り」です。相手が今報告を聞ける状況にあるのか、あるとしたらどのくらい時間を確保してもらえるのか。そこを押さえて初めて「報告のスタートライン」に立てると考えてください。(中略)

 無事に許可取りができたら、その次のステップは、話を「結論」から始めることです。(中略)

ここまでをまとめると、3つのパターンに落とし込むことができます。
1「〇〇の件の報告ですが、今△分、お時間よろしいでしょうか」
2「結論から申し上げますと」
3「理由は〇点あります」(理由の数は3つくらいまでが適当でしょう)


■7.叱られても「人と事を切り分ける」
「人」に対して叱られたと受け取れば、上司の叱責は「あなたは存在価値がない」という意味になって、これは深く傷つかざるを得ません。
 しかし、「事」に対する叱責と取れば、その意味が「あなたの今回の行動は、価値につながらなかった(が、あなた自身に価値がないわけではない)」となります。
 前者の受け取り方に比べると、「ショックを受けた自分の内面」よりも、「改善するべき行動そのもの」に焦点が当たっています。


【感想】

◆ちょうど3年程前、『Yes,Boss!のすすめ』というタイトルの書籍をリアル書店で見つけた際、まず、「どんなジャンルの」「どんな内容の本なのか」すら分からず、さらには「あまり知らない出版社」だったこともあり、私は全くと言っていいほど期待しませんでした。

それが手に取り、中を開いてパラパラ読んでみると、「あら面白そう!」←単純w

すぐさま購入して自宅でじっくり読み込み、その中身の濃さに驚嘆し、イキオイ余って、長々と書いたのが、こちらの記事になります。

参考記事:【オススメ仕事術】「Yes、Boss!のすすめ」落合文四郎(2008年07月10日)

「掘り出し物」と言っては失礼かもしれませんが、こういう想定外のうれしいハプニングがあるのが、リアル書店の醍醐味ですねw


◆『Yes,Boss!のすすめ』では、さすがにボストン・コンサルティング出身の落合さんだけあって、「いかにもコンサル」的なテイストだったのが、今回はそれほどでもなく。

ページ数も若干少なくなり、内容的にも、より読みやすくなっているのが、本書の特徴かと。

この辺は、その後の企業研修での体験が加味され、より「吸収しやすいTIPS」に絞り込んでいるのだと思います。

実際私も『Yes,〜』では理解しきれなかった部分もあったのですが、本書はほとんどありませんでした。

もちろん、それを実践しきれるか否かが問題であり、落合さんも本書の最後で「習慣化までいかないと成果にはつながらない」と言われているのですケド。


◆さて今回は、当ブログでもニーズのある「仕事術」部分を中心にご紹介しておりますが、丸ごと割愛した第5章は「自己投資」について。

こちらでは「新聞活用術」や「本の読み方」さらには「身だしなみ」についても言及されています。

最後の身だしなみは、それほど関係ないかと思う反面、初対面の相手に会ったり、飛び込み営業をするならば、やはり意識しておいた方が無難。

自分の会社ではOKの服装でも、相手にとっては失礼な格好かもしれませんし。

また、「本の読み方」は、これまた「いかにもコンサル」的なんですけど、詳しくは本書にてご確認をw


◆『Yes,〜』同様、本書も若手ビジネスパーソン向けであることは間違いありません。

ただし、新人向けの類書と違うのは、著者の落合さんが、年間400社以上の企業研修を行う「研修のプロ」であるということ。

その中には、当然新人研修も含まれるワケで、「何が問題」で「どうすれば改善できるか」もお分かりなんでしょう。

本書の「おわりに」で落合さん曰く、「社会人として絶対必要な基本能力を、具体的な方法を通して身につけられるようにしたのが、本書の狙いである目的」とのこと。

冒頭でも申しあげたように、読むならできるだけ早い方が良いのではないでしょうか?


手軽に読める割には、濃いコンテンツです!

20代の「働き方」
20代の「働き方」
はじめに 20代を絶対後悔しないために知っておくべきこと
1章 この「スタートダッシュ」で今後が決まる!
2章 絶対に必要な「好感度」
3章 ここで差がつく!「仕事を進める力」
4章 20代の間にしかできないこと
5章 これからの自分に「最高の投資」をしよう
おわりに 20代――最大限有効に時間とエネルギーを使ってベストな自分を手に入れる!


【関連記事】

【オススメ仕事術】「Yes、Boss!のすすめ」落合文四郎(2008年07月10日)

【仕事術】『入社1年目の教科書』岩瀬大輔(2011年05月22日)

【仕事論】「若者のための仕事論」丹羽宇一郎(2010年05月14日)

【オススメ】『35歳までに読むキャリア(しごとえらび)の教科書』渡邉正裕(2010年10月14日)

【スゴ本】『20代で人生の年収は9割決まる』土井英司(2010年12月21日)

社会人なら押さえておきたい『稼いでいる人が20代からしてきたこと』(2011年01月23日)


【編集後記】

◆ちょっと気になる本。

クリティカルシンキングの教科書
クリティカルシンキングの教科書

ロジカルシンキングともまた違うんですね、コレって。


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この記事へのコメント
               
「マインドマップ的読書感想文」を読ませて頂いております。

勉強法の本についてかなり分かりやすく
説明されていて、それもすごいスピード
でレビューを書かれていて、尊敬しています。

以前コメントさせて頂いたのですが、
最近ずっとコメントしていませんでした。

8月に本が出版されることになりました。
勉強法の本なのですが、気に入って頂けるとよいなって思ってます。

またコメントさせて頂きます!
これからもこの素敵なブログ、続けてくださいね^^
Posted by ご無沙汰しております! at 2011年07月27日 17:26
               
色々うんうんとうなずく項目がwww。

今年で27歳になるアラサー(?)ですが、「ホウレンソウ」の重要性がいまになってわかってきました・・・orz・・・。

更に、課長以上の方達は必ず相手に「いま、いいですか?」って聞いてるのを思い出した・・・orz・・・。
Posted by デッドリー at 2011年07月27日 21:33
               
>庵谷賢一さん

ご無沙汰しております(リンク先に飛ぶまでどなたか分かりませんでしたw)。
勉強本の出版おめでとうございます!
具体的な試験科目が絞られていると、なかなかご紹介しにくいところですが、まずはチェックさせて下さいませ。
また、ブログの応援ありがとうございます(涙)。
今後ともよろしくお願いします!

>デッドリーさん

私なんて、もはやアラフィフなのに、この本読んで「なるほどー」とか思ってますから、ご心配なくw
相手の状態を聞くのは、携帯では皆やってると思うんですが、目の前だとついつい見た目で決めちゃいますよね。
気を付けたいところです。

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年07月28日 02:24
               
コメント返し頂いてとても嬉しいです^^
本当にご無沙汰してしまいました!
けどいつもこのブログ見て元気もらってました!!

今度の勉強法は、色々な資格試験などに対応した勉強法の本になっております。

もしよかったら1冊献本させて頂ければと思っております^^

見て頂いて紹介できない!ってことだったら全然かまいませんし、smoothさんに見て頂けるということだけで嬉しいのですから。

もしOKならば、どこに送ればよいかご指示頂ければって思ってます!
よろしくお願いします^^
Posted by 庵谷 at 2011年07月30日 21:49
               
>庵谷さん

再度コメントありがとうございます。
献本に関しては、ホントきりがないので、まとめてお断りしております(スイマセン)。

ただ、勉強本であれば必ずチェックしますので、ご心配なく。
ご本の発売を楽しみにしております。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年07月31日 04:48
               
わざわざコメントありがとうございます^^
そうですよね、多くの方が献本されますよね!こちらこそおこがましいことを申し上げ、大変失礼いたしました。

書籍は8月終わり頃に発売する予定です。
smoothさんにチェック頂けたらとても嬉しいです!

ありがとうございます!!
Posted by 庵谷 at 2011年08月02日 22:53
               
>庵谷さん

折角のご好意をホント申し訳ございません。
本のジャンル的に、必ずしも書店にないこともありますし、下手すると丸の内の丸善まで足を運ぶ手間を考えると、心の奥底では「送って頂きたい」のが本音なんです。
ただ、そうして頂いちゃうと、どうしても義理が生まれてしまうので…(返報性の法則)。
ご理解頂ければ幸いです。

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年08月03日 05:20