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2011年06月16日

【講演会】「ヒットに方程式はあるか?」(ディスカヴァー21干場社長)に参加してきました




【はじめに】

◆昨夜は、丸ビルで行なわれたセミナー、夕学五十講「ヒットに方程式はあるか?」にお邪魔してきました。

講師は、お馴染みディスカヴァー・トゥエンティワンの干場社長。

おかげさまで、ディスカヴァーさんのヒット作のウラ話他、本好きにとっては興味深いネタがゲットできました。

有料のセミナーゆえ、ネタバレを避けつつも、簡単にご報告を。


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【ヒットに方程式はあるか?】

■1.ヒット作分析

◆まず導入として、『超訳ニーチェの言葉』と『年収10倍アップ勉強法』の売れ方を分析。

超訳 ニーチェの言葉
超訳 ニーチェの言葉

無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法
無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法

折れ線グラフで、平均的な本の売上と比較等されていたのですが、ニーチェの急上昇ぶりにはビックリですよ。

具体的に、どこでどういう取り上げられ方をされたか、等の解説もあって、やはり大きかったのがテレビ

いったんは落ち着いた売上が、再上昇するきっかけとなったのが、関西ローカルの番組の『ビーパップ!ハイヒール』だったそう。


◆一方、勝間さんの勉強本については、聖幸さんや私は、ある意味当事者だったので、懐かしく聞いていました。

この辺のいきさつ(と、その後の『新インディ』こと『勝間和代のインディペンデントな生き方 実践ガイド』の発売)については、私のこの記事に詳しいです。

参考記事:【回顧録】勝間さんの新刊について思うこと。(2008年02月29日)

勝間さんも、テレビに出るようにはなったのですが、それによって販促的な恩恵を受けたのは、この勉強本以降の他社の本だった、ということもあって、この『新インディ』発売に踏み切られた、とのこと。


■2.売れる本 2つの条件

◆えーっと、これってやっぱ「以下の2つです!」ってやったらネタバレですよね!?

しょうがないので、干場さんによる「売れない編集者の言い訳」あれこれ。

「良書は売れないもの」
「この本は出す価値がある」
「この本が分からないのは読者が悪い」
etc...。

思い当たるフシのある編集者さんは、ご注意を。

講座では、2軸のマトリックスで「ここが『革新的ベストセラー』です!」と指摘がありました。


■3.干場流小ワザ 十戒

◆本を作るうえで干場さんが心がけている「十戒」が列挙され、思わずメモしまくるワタクシw

ネタバレ気にしつつも、いくつかご紹介。


●神は細部に宿る

ホント売れる本って、ちょっとした行間の幅とか、フォントとかにまで気を使ってるものですよ、マジで。

ディスカヴァーさんの本って、この辺が抜かりないな、と。

●効率言うには10年早い

干場さんによると、「効率効率」言う人に限って、クオリティが高くないそう。

「労を惜しむな!」とのことです。

●吸うより吐け

インプットするより先に、まずアウトプットすると、インプットされるそう。

●解説するな、意見を言え

Twitterでも、意見を付さないでやたらRTしまくるのも考えものとのこと。

そう言えば、今回の震災で「1億総評論家になってしまった」と言うお言葉が、成毛眞さんのセミナーでもありました。


■4.質疑応答

◆最後の質疑応答のコーナーでは、いくつか質問が出たのですが、かいつまんで。

まずは、いきなり「原稿を持ち込みたいのだが」というリアルすぐる質問がw

それに対する干場さんの判断基準が、4つほど挙げられたので、その中から2つほど。

●そのテーマを語るだけの実績・経験はあるか?

今やちょっとググっただけで、本(のようなもの)が書ける時代です。

ですから、「そのテーマに相応しい著者であるか」は見るとのこと。

これは、私たちがリアル書店で本をチェックする時も同じですね。

●人はいいか?

やはり著者と編集者は一緒になって本を作っていく以上、「人」となりも見るそう。

そう言えば、干場さんが最初に小宮一慶さんを口説いた時は「小宮先生は、話は面白いけど本はつまらない」と言ったとか。

ただ読む方からしてみたら、ぶっちゃけ「本が面白ければ、人はどうでもいい」部分もあるのですがw


◆もう1つ「なぜニーチェを選んだのか」という質問もありました。

これも、実はニーチェの前から、ディスカヴァーさんには同じテイストのシリーズがあったのだそう。

バルタザール・グラシアンの 賢人の知恵
バルタザール・グラシアンの 賢人の知恵

中国古典の知恵に学ぶ 菜根譚
中国古典の知恵に学ぶ 菜根譚

アランの幸福論
アランの幸福論

それぞれ地味ではありますが、5万部以上出ているとのこと。

こうした「種まき」の延長線上にニーチェもあるわけで、そこにちょっとしたセレンディピティが加わって、あのようなミリオンセラーになったのだと言えましょう(ネタバレ自重)。


【感想】

◆質疑応答まで入れれば丸々2時間、「干場弓子・オンステージ」状態でした。

途中、席を設置されていたディスカヴァーの編集者さんに話を振りつつ、かなり「ぶっちゃけ状態」だった気がw

少なくとも、以前、東京国際ブックフェアでお話をお伺いした時よりもフランクでした。

私はリアルで何度もお会いしているので別に驚きませんが、初めての方だと、随分とキャラが立ってる社長さんだと思われたかもw


◆また、今回はかるーく流してご紹介しておりますが、ホントはもっと濃厚なお話がいくつもありました。

アイデアの出し方のお話や、電子書籍のお話等々、現場にいた方だけのシークレットネタ、ということで。

いずれにせよ、一般的な重版率が25%という現在でも、逆に75%重版がかかっているというディスカヴァーさんを率いている社長さんのお話だけあって、学ぶべき点は多かったです。

ちなみに個人的に、一番ウケたのは、「10万部いくのはどこか●●な人」というお話でしたけどねw

干場社長、貴重なお話ありがとうございました!


【関連記事】

【メモ】東京国際ブックフェアにディスカヴァーの干場さんの講演を聞きに行ってきました(2009年07月09日)

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この記事へのコメント
               
きゃあー、スムースさん、いらしてたの? ありがとうございました!!
結構、会場中見渡せて、お一人お一人のお顔、見えていたつもりだったのですが。。。気がつきませんでした、ごめんなさい(イメージ変えました?)でも、気がつかなくてよかったかも。緊張しちゃったかもしれないのでww
いずれにしろ、最近お目にかかっていないので、お会いしたかったですーー!
そろそろ、ビジネス書もまた、出し始めてます。よろしくお願いいたします!
Posted by 干場弓子 at 2011年06月17日 00:45
               
うわ、smoothさんもいらしてたんですね!
ずーーーっと憧れている方なので、お目にかかりたかったです(>_<)
Posted by 踊るOL。 at 2011年06月17日 00:54
               
>干場社長

ご挨拶もせずおいとまして失礼しました。
いつも通り(?)後ろの方に位置しておりましたので、気が付かれなくて当然かと。
むしろ、干場さんがバンバン指されていたので、見つからなくて良かったですw

また面白そうな本がありましたら、ご紹介させて下さい。
今後ともよろしくお願いします。

>踊るOLさん

記事拝見しました。
私と違って、ちゃんと書かれてるw
私自身については、ブログのイメージと実物とが違うので、顔出ししない方が良い(by 本田直之さん&田島弓子さん)という話がありまして…。
でも、いつかどこかでお目にかかれましたら!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年06月17日 05:56