2011年05月28日
【成功本!?】『バカになれる人はバカじゃない』小宮一慶

バカになれる人はバカじゃない
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、ご存知小宮一慶さんの最新作。昨日の記事でも触れたように、某カリスマ店員さんが激プッシュされているのを見て、負けじと購入致しました。
アマゾンの内容紹介から。
成功している経営者たちの少なからぬ人たちが、「バカ」になって、黙々と履物を揃えたり、トイレ掃除を欠かさず行っていたりしているといいます。なるほど私も、付箋を貼りまくりました!
それは、小事こそ大事ということを彼らは知っているからです。
本書は、愚直に見えてもほんとうは大切な「成功の原理」をまとめた、珠玉の一冊。
びっくりするほど人生が変化する方法が、詰まっています。

【ポイント】
■1.頭で考えるよりも、手を使う私は自分がどんな状況になっても、心が折れない自信があります。そう思えたのは、何より実際に自分が行動してきた経験があるからです。
「頭は臆病だが、手は臆病ではない」
これは、私に手を使って掃除をすることを教えてくれた、鍵山さんに教えてもらった言葉です。
■2.新聞記事を書き留める
セミナーを聞きに来る若い人たちに必ずやってもらうことがあります。それは毎日、新聞を読んで、気になった記事を書き留めることです。
それはなぜかというと、「一歩踏み込む」習慣をつけてもらいたいからです。(中略)
新聞はだれでも分かるように分かりやすく書いてあります。でもそれを読んで、分かったつもりになってはいけない。書き留めると、理解の仕方が格段に違います。ただ読むだけでなく、書き留めるという一歩踏み込んだ行動の大事さを、実感してもらいたいのです。
■3.「一人前」ではなく「一流」を目指す
これは私の持論ですが、人はだれでも「一人前」にはなれます。どんな仕事でも何年かやっていれば、右から左に人並みにはこなせるよようになる。一人前になるとはそういうことです。でも、「一人前」と「一流」は違ないます。
多くの人は「一人前」になった時点で満足してしまいます。なぜならそれで食べていけるからです。そして遊びや趣味に時間をとられてしまう。
でも、できるならばたくさんの人を幸せにする存在になるほうがいい。
自分はこれで生きようと仕事を決めたら、「一流」を目指すべきです。
■4.「人生のステージ」を上げるためには仕事のオファーを断らない
だから私が思うのは、仕事のオファーがあったときは、原則として断らないほうがいいということです。
もちろん条件や時間が合わないこともあるでしょうし、体を壊してまで引き受ける必要はありませんが、そうでなければやったほうがいい。仕事のステージを上げていくためには、与えられた仕事に自分のべストで相手の期待以上に応え続けていくことが大事だからです。
お願いされたことに対して、できない理由を考えるのではなく、できる理由を考える。やれるか、やれないか分からないけれど、やれるかもしれないと思ったら、やってみるべきです。それがきっと、次のチャンスを生みます。
■5.仕事を「手段」にしない
利益を追求するのは、仕事が「手段」です。良い仕事を追求するのは、仕事が「目的」です。どちらがより儲かるかというと、良い仕事を追求するほうなのです。
なぜならお客さまは、「お客さまのために良い仕事をしようとしている会社」と「金儲けがしたいと思っている会社」と、どちらが好きかと言われたら、良い仕事をしてくれるほうに決まっているからです。つまり金儲けのために仕事をしようとすると金儲けすらできません。
■6.仕事の時間外に仕事の「本質」を勉強する
だれしも仕事の経験を積んでいくと、仕事の幅が広がり、判断することも増えて、重要度が増していきます。そういう役職に就いたとき、方向性を誤ることなく、高度な仕事ができるかどうかは、本質を勉強することでしか身につかないものにかかっています。
本質は、仕事の時間以外のところで、自ら勉強するしかありません。週に2時間でも3時間でもかまいません。自分の仕事の本質的なことを勉強してみてください。
■7.悔しさや反発だけでは、大きな成長は生まれない
私はよく講演会で申し上げるのですが、悔しさや劣等感をバネにして、それをエネルギーにしている人は、バネの分しか伸びません。バネは縮んだ分しか伸びないからです。(中略)
でもそれ以上伸びたいと思ったら、悔しさをバネにするのではなく、謙虚に省みて自分が足りないことを認め、どこをどう補えばいいか反省しなければいけません。そして次へのステップにするのです。
【感想】
◆私は本でもネガティブワードを避ける傾向があるので、最初、本書を書店で見かけたときにはスルーしておりました。しかし今回、本書を読んで、タイトルにある「バカになれる人」の「バカ」とは、ネガティブワードではないことに納得。
むしろ「愚直」と言い換えてもいいような気がします。
ですから、本人にとっては真面目な行為でも、逆に傍から見たら「バカ」にされそうなものもいくつか。
本書の「はじめに」にある、「履物をそろえる」もそうですし、上記ポイントの「新聞記事を書き留める」もそうかもしれません。
◆そして本書には、「とことんバカになる」ための3つのステップが。
1.他人が言っていることを、そのまま受け入れる
2.良いと思ったことで、リスクの少ないことは何でもやってみる
3.……ネタバレ自重(スイマセン)
とにかく、「考えるだけで済ませてしまう」のが、一番良くないよう。
よって、本書を読んで「分かったような気になる」のもご法度です。
私の場合、新聞記事の代わりに本から抜き出してるので、それで許してもらいたく…?
◆なお、割愛した中では、曹洞宗のお寺の住職だった、故・藤本幸邦さんのお話が印象的でした。
曰く、人間は"4つの世界"を大事にして生きなければならない、と。
藤本さんは、「自分」「自分の家族」「会社や仕事」「社会」の4つの1つひとつを団子にたとえ、「4つの団子のど真ん中を、串団子の串が突き通すような生き方をしなさい」とおっしゃられたそう。
ところで、自分自身を省みるに、すべてが中途半端な気が。
私も本書にあるように「バカになってやってみる」必要がありそうです。
◆当ブログでご紹介してきた小宮先生の作品は、比較的テクニカルな色合いが強いものが多かったと思いますが、本書はそれらとは違い、人生や仕事の「本質に迫る」1冊でした。
つまり、本当なら「技術」や「ハウツウ」を学ぶ前に読んでおくタイプの本であるということ。
とはいえ、単に精神論や抽象論ではなく、ビジネスシーンに落とし込まれているのが、小宮先生ならでは、かと。
若い人のみならず、私のようなアラフィフでも読んでおきたい力作です。
小宮流「成功法則」をお試しアレ!

バカになれる人はバカじゃない
・ 小さな行動を変えない限り、人生は変わらない
・ 頭で考えるよりも、手を使いなさい
・ 「一人前」が「一流」になるためにやるべきこと
・ 「楽ではない仕事を楽しくやる」のが最強の働き方
・ 仕事の時間外に仕事の「本質」を勉強する
・ 自分にしか照らせない片隅を照らせられるか?
・ 自分の運命に着火してくれる人に出会う方法
・ 「利」と「義」が一致する生き方こそ、最高の幸せ
・ 「バカになる」ための三つのステップ
・ 死を恐れるよりも、「死の準備」のないことを恐れたほうがいい など
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【編集後記】
◆今日のご本の中で、小宮先生の人生が好転するきっかけとなった作品として紹介されていたのがこちら。
論語の活学―人間学講話
さっそくアマゾンアタックしました!

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この記事へのコメント
項目7はめっちゃ胸に突き刺さる感じですねw。
「自分を客観的に見る」というのは非常に重要な要素なのですが、実行するのが本当に難しい。
「自分を客観的に見る」というのは非常に重要な要素なのですが、実行するのが本当に難しい。
Posted by デッドリー at 2011年05月29日 10:33
私の本についての丁寧な書評有難うございます。きちんとお読みいただきとてもうれしく思っています。
自分でも、愚直に、一歩踏み込んで、そして始めたことは続けるということを心がけています。
今後ともよろしくお願いします。
自分でも、愚直に、一歩踏み込んで、そして始めたことは続けるということを心がけています。
今後ともよろしくお願いします。
Posted by 小宮一慶 at 2011年05月29日 11:17
>デッドリーさん
コメントありがとうございます。
私も「自分を客観的に見る」ことは難しいと思います。
ただ、たとえばブログなら、アクセス数やRSSリーダー登録数など、「数字」で表現できるので、それを持って客観的と言えるかも。
>小宮先生
著者様直々のコメントありがとうございます。
記事では触れませんでしたが、ご病気のことや、フリーペーパーのことなど、私が読ませて頂いた本では確か記されてなかったハズのエピソードには少々驚きました。
私も本書にならって、愚直に努力したいと思います。
ありがとうございました!
コメントありがとうございます。
私も「自分を客観的に見る」ことは難しいと思います。
ただ、たとえばブログなら、アクセス数やRSSリーダー登録数など、「数字」で表現できるので、それを持って客観的と言えるかも。
>小宮先生
著者様直々のコメントありがとうございます。
記事では触れませんでしたが、ご病気のことや、フリーペーパーのことなど、私が読ませて頂いた本では確か記されてなかったハズのエピソードには少々驚きました。
私も本書にならって、愚直に努力したいと思います。
ありがとうございました!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年05月30日 05:06
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