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2011年05月09日

【自炊】『机も頭もすっきり! デジタル化情報整理術』いしたにまさき,松田ぱこむ


カラー版 机も頭もすっきり! デジタル化情報整理術 (COLOR新書y)
カラー版 机も頭もすっきり! デジタル化情報整理術 (COLOR新書y)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、お馴染み「みたいもん!」のいしたにまさきさんが、IT系の著作も多い松田ぱこむさんと組んで出された1冊。

「自炊」や書類のスキャンを中心とした「情報のデジタル化」について、手際よくまとめられています。

アマゾンの内容紹介から。
積み上がった名刺や紙資料が机の上で雪崩を起こして、いざ必要なときに見つからない。増え続ける雑誌や本、溢れる本棚を何とかしたい。出先で確認したい資料を会社に忘れてきてしまった……。
パソコンとスキャナさえあれば誰でもかんたんにできる「デジタル化」で、こんな悩みはすっきり解決します!
便利なクラウドサービスや手持ちのスマートフォンを使いいつでもどこでも情報にアクセスできる環境に早変わり。
ラクして情報を整理、活用する方法をお教えします!
私自身は不得手な分野なのですが、新書なのにカラーページや写真が豊富で、思わず買ってしまいましたw


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【ポイント】

■1.情報完全自動化の2つの落とし穴
 今の技術を使えば、情報整理の完全自動化は夢ではありません。ただし、そこには2つの落とし穴があります。
 ぴとつには汎用性が失われること。(中略)
 もうひとつは、結局どうでもいい情報がただ増えるということです。

(詳細は本書を)


■2.関係書類一式を1つのファイルにする
 名刺や紙資料を効率よくスキャンするコツは、一束の書類を1つのファイルにするだけではなく、関係した紙書類や名刺も1ファイルにまとめておくことです。
 ある会議で使われた資料、そこでもらった名刺、取ったメモ。これらを1つのファイルにしておくことで、あとから検索しやすくなるというメリットがあります。


■3.断裁と断裁状態のチェックはワンセットと考える
 断裁がうまくいかず、ぺージがくっついていたり、ぺージの端が折れていると、ドキュメントスキャナでの読み込み時にエラーになり、その度にスキャン作業がとまってしまいます。エラーの原因は、可能なかぎり事前に摘み取っておきましょう。


■4.大きな原稿のスキャンはA3キャリアシートで
 広げてもA3サイズ以内に納まるのであれば、A3キャリアシートによるスキャンも可能です。会議資料など1枚の用紙であれば、これで対応できます。
 読み取り面を外側にして原稿を折り、折り目側を右上(ScanSnapにセットする際は左下)にして、A3スキャンシートにはさんでから、スキャンしてください。表面と裏面が1枚の原稿として保存されます。

Fujitsu FI-511ES ScanSnap A3キャリアシート5枚セット
Fujitsu FI-511ES ScanSnap A3キャリアシート5枚セット


■5.Kindleは自炊用PDFビューワーとして使える
 Kindleは、iPadの登場以前から日本国内で購入できましたが、マニアックな設定変更をしないと日本語が読めないという問題がありました。最新版でようやく日本語表示にも対応しましたが、肝心の日本向けのKindleストアが未オープンのため、英語を苦にしないユーザーでもなければ敷居は高く、もっぱら「自炊」派のPDFビューワーとして使われています。文庫本を「自炊」したのならKindleで手軽に読書を楽しめます。


■6.特定ベンダーのアプリに依存しない
 かつて購入した名刺管理ソフトが、しばらくしてアップデートが打ち切られ、テキス卜化した氏名や住所などのデータ移行が難しくなったことがありました。それ以来、名刺に限らず、あらゆるデジタル化において、特定べンダーのアプリに依存しないよう気をつけています。将来さらに便利なアプリやサービスが出てきた際にいつでも乗り換えられるよう、フォーマットは汎用性のあるものに限定し、さらに元データは極力残しておくのが原則ですね。本の自炊データにも同じことが言えます。(山口真弘氏)


【感想】

◆リアル書店で買った時には気がつかなかった(というか、装丁見ても分からないハズ)のですが、本書はタイトルの冒頭に「カラー版」と付いているいるだけあって、新書としては珍しく、カラー写真やカラーイラストを実現しています(一部2色刷り)。

そしてキモとなる「断裁〜スキャン〜クラウド化」といった一連の作業も、写真で詳しく解説。

ScanSnapの設定方法等まで掲載されているので、実際にこういったガジェットをお持ちの方には、役に立つと思います。

ただ、当ブログの記事のスタイルとしては、写真やイラスト中心の、いわゆる「図解本」ですと、書きにくいことは事実。

結果的に上記で取り上げたのも(当たり前ですが)テキスト部分だけとなっております。


◆また、本書は「半自動化」を推奨しているだけあって、ドキュメントスキャナでスキャンしたデータも、保存先をEvernoteDropboxに指定。

その設定方法等も図で解説されています。

同様に、デジカメで撮った写真も、「Eye-fi」を使えば、flickrにタグ付きでアップロードすることが可能。

Eye-Fi Connect X2 4GB EFJ-CN-4G
Eye-Fi Connect X2 4GB EFJ-CN-4G

ちなみに、この「Eye-fi」は橋本大也さんもご愛用のよう。

なるほど、作業が効率化されるだけあって、手放せないようですね。


◆そして第7章の「その道のプロに聞くデジタル化スタイル」には、その橋本大也さん、堀 E.正岳さん山口真弘さんが登場。

上記で取り上げた山口さん以外のお二人のお話も大変興味深かったです。

特に、あの大ヒット商品「●●●」(ネタバレ自重!?)が、今ではお払い箱だとか……。

そう言えば、最近ネットでもあまり見かけませんが、こういったガジェットは、橋本さんが言われるように「一定期間熱中して、次へ乗り換えていく」ものなのかもしれません。


◆私自身は、相変わらず本に書きこみもできないような人間なので、自炊からは程遠いのですが、本書のように自炊や、その先の活用法等について分かりやすく書かれた本が出てくると、そろそろ「紙」にこだわるのも潮時なのかな、と思ってみたり。

もっとも私の場合、PDFビューワー以前に、iPhoneもiPadも持ってない状態ですから、ここからどこまで挽回できるのやら。

本書のコンテンツの一部である各種ガジェットやサービスの取説的な内容は、ムック等ではよく見かけますが、逆に新書で出してもらえると、手元に置いておける利点があります。

机の上に置いて自分にプレッシャーでもかけてみますかね……。


「自炊」に留まらず、その先への「水先案内人」となる本です!

カラー版 机も頭もすっきり! デジタル化情報整理術 (COLOR新書y)
カラー版 机も頭もすっきり! デジタル化情報整理術 (COLOR新書y)
はじめに
「デジタル化」の駒は揃った/デジタル化のメリットとは/ポイントは「半自動化」!
第1章 デジタル化でこんな悩みがすっきり解決!
第2章 デジタル化の流れと必要なもの デジタル化の流れ
第3章 デジタル化の第一歩! 雑誌や本を切ってみよう
第4章 スキャナを使ってどんどんデジタル化していこう
第5章 スキャン後にやっておこう――PDF編集、OCR、バックアップ
第6章 デジタル化情報を活用しよう
第7章 その道のプロに聞くデジタル化スタイル


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【編集後記】

◆本書でも断裁の解説で写真登場していたのが、定番のこちら。

プラス 断裁機 裁断幅A4 PK-513L 26-106
プラス 断裁機 裁断幅A4 PK-513L 26-106

置き場所以外については、アマゾンでも高評価ですね(でもそれが大事)。


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