2011年04月20日
【本】「今こそ読むべき本」@日経ビジネスアソシエ
日経ビジネス Associe (アソシエ) 2011年 5/17号 [雑誌]
【はじめに】
◆昨日発売されたアソシエ最新号は、お待ちかねの読書特集号!過去記事を漁ったところ、丁度1年前の今頃も同じような特集でした。
参考記事:【本】今回のアソシエは「読書特集」です!(2010年04月20日)
今年は「今」ではなくて「今こそ」なのがミソのよう。
なお、下記目次をご覧頂くとお分かりように、特集の中では「災害を乗り越えるためのブックガイド」なるものもあり、確かに「今こそ読むべき」なのかもしれません。
「全440冊」、今まさに、読書好きなら避けては通れない号です!
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
(読書特集部分のみ)
1.新しい働き方・生き方を見つける26冊
2.今、仕事に役立つ本72冊
3.ヒットの仕掛け人が読む22冊
4.人生を豊かにする本70冊
5.災害を乗り越えるためのブックガイド
6.若手研究者が推奨する専門書
COLUMN
ナガオカケンメイ氏の「地域再生のために読むべき本」
凄腕書店員が薦める最新ビジネス書47冊
ビジネスマンよ、「進化論」を正しく学ぼう ほか
【ポイント】
■1.今、仕事に役立つ本◆カテゴリーは、「経営戦略」「ビジネスモデル」「プレゼン/コミュニケーション」「ソーシャルマーケティング」「思考・発想」「企業統治」「リーダーシップ」「起業」「英語」「中国」「中東」の全11項目。
各分野の専門家の皆さんが、それぞれ3〜10冊ほど選書されています。
当ブログ的に関係のあるカテゴリーからいくつか。
●経営戦略(守屋 淳氏)
決定力を鍛える―チェス世界王者に学ぶ生き方の秘訣
「『決定力を鍛える』の「我慢できるうちは負けろ」は戦略の至言です」
●プレゼン(ガー・レイノルズ氏)
ガー・レイノルズ シンプルプレゼン
ガー・レイノルズ氏が提唱するシンプルプレゼンを習得できる本。"伝説の講義"を80分の映像にまとめたDVD付き。百聞は一見にしかず。
●ソーシャルマーケティング(熊坂仁美氏)
インバウンド・マーケティング
フェイスブックやツイッター、ブログなどといったソーシャルメディアを組み合わせた次世代のマーケティング手法を提示する本。(後略)
●起業(磯崎哲也氏)
新訂 孫子 (岩波文庫)
「計画を入念に立ててから始めるのではなく、走りながら考えることが大事。実行して修正し、顧客や競合の出方に応じて臨機応変に対応する。その意味においては大企業の経営論よりも、常に戦いながら兵站や駆け引きの方法を書いた『孫子』の兵法の方が役立つ。」
■2.書店員オススメのビジネス書47冊
◆大手チェーンのビジネス書担当の方々によるレコメンド集からも何冊か。
世界で生きる力――自分を本当にグローバル化する4つのステップ
世界経済フォーラムや国連で活躍するトップファシリテーターが「世界に通用する人物像」を示す。必要なのは、直視する力、学ぶ力、連帯する力、助け合う力。(有隣堂 鈴木宏昭さん)
それでも人生にイエスと言う
著者は『夜と霧』のフランクル先生。病に倒れたり困難に陥った時に読むべき本の王道で、とても読みやすい。どんな人生にも意味があると知れば、救われる。(同上)
戦略シナリオ 思考と技術 (Best solution)
ロジカルシンキングの入り口として最適。私の場合、入社3年目に上司から薦められてこれを読んで初めて、学生から勤め人になった気がした。仕事の土台になる本。(三省堂 鈴木昌之さん)
ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)
企業の戦略とは何かを把握したい人は、まずこれを読むべし。500ページもの大著では異例の「です・ます調」の文体がいい。内容がしっかり頭に残る完成度の高い本。(同上)
参考記事:【スゴ本】『ストーリーとしての競争戦略』楠木 建(2010年10月20日)
プロフェッショナルマネジャー
ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が自らのバイブルとしている書。実際にどう経営判断して難局を切り抜けていくのかを描いている。新入社員にもオススメ。(ブックファースト 鹿熊 結さん)
◆そしてこの企画で、最も推薦する人が多く、注目されていたのがこちらの本だそう。
人を助けるとはどういうことか 本当の「協力関係」をつくる7つの原則
なお版元の岩田大志さんによると
特に読んでほしいのは、支援者が陥りやすい6つの罠(同書77ページ)。善意が、支援が、一方通行にならないために留意すべきことが書かれています。とのこと。
■3.人生を豊かにする本
◆こちらでは、ビジネススキル系以外の本が多数紹介されています。
カテゴリーも「小説」「世界史」から「宇宙」「環境」、さらには「教育」「ランニング」と多岐に渡っており、自分自身、いかに偏ったジャンルしか読んでないか実感したという。
その中から、時間を作ってでも読んでみたい本を少々。
●小説(上阪 徹氏)
クライマーズ・ハイ (文春文庫)
「横山さんは、一番好きな作家。現代小説として、今の人間が抱えている深い部分をしっかり追求しています」
●環境(藤倉 良氏)
安全。でも、安心できない…―信頼をめぐる心理学 (ちくま新書)
安全を訴えるにはデータや事実を積み上げるだけでは足りない。必要なのは「信頼」を得ること。まさに今、日本で問題視されていることだ。
●教育(親野智可等氏)
子どもの話にどんな返事をしてますか? ―親がこう答えれば、子どもは自分で考えはじめる
全世界で売れている名著。親子の会話の具体例がたくさんあるのがいい。自分が忙しい時、話しかけてきた子供にきちんとした言葉を返せないのは、親としての会話スキルが不足しているため。自分がイライラしていても、頭を切り替え、子供が納得するような言葉を選んで伝える。そうすれば愛情が届き、子供は心が満たされる。
■4.大災害を乗り越えるためのブックガイド
◆今まで何度もあった読書特集でも初めてであろう、今回ならではの企画。
「トラウマ」「仕事術」「地震・津波」「経済政策」の4点から、スペシャリストが選書しています。
●トラウマ(宮地尚子氏)
災害がほんとうに襲った時――阪神淡路大震災50日間の記録
阪神・淡路大震災の時、精神科医はどう行動したか。東日本大震災にネットで一部公開され、話題となった『1995年1月・神戸』を再編集、新稿を加え緊急出版(4月20日刊行予定)。
●地震・津波(都司嘉宣氏)
間違いだらけの地震対策
『間違いだらけの地震対策』を読むと、地震による被害は発生する地域によって実に多様で、杓子定規な防災対策だけでは不十分なことがわかる。(後略)
●経済政策(飯田泰之氏)
復興計画 - 幕末・明治の大火から阪神・淡路大震災まで (中公新書(1808))
「『復興計画』は、やや総花的ですが、日本が大きな災害から立ち直る時に歩んだ道筋を見せてくれます。復興とは、それ以前への回復ではなく、新しい社会への再生なのだということがわかります。(後略)」
【感想】
◆相変わらず大量に割愛しておりますが、ご勘弁を。特にPart6の「若手研究者が推奨する専門書」は、結構興味深い選書だったので、今回の記事とは別に、もうちょっと掘り下げてみるつもりです。
また、今回は全体を通して、やはり「震災後の世界」というテーマが潜んでおり、Part5の「大災害を乗り越えるためのブックガイド」以外でも、関係書籍が何冊も挙がっていました。
それはもう「何を読むか」以前の「どう生きるか」という部分を多くの人が意識しているからではないか、と。
◆なお今回は、過去に当ブログでご紹介した本を取り上げるのは、最小限に留めております。
今までですと、過去の記事のリンクを貼ることにより、「どのような本なのか」をお伝えしてきたのですが、むしろ未読本をピックアップした方が、皆さまのニーズに合うのではないかと判断した次第。
もっとも、当ブログでは偏ったジャンルを深堀りしておりますので、過去の記事を貼りたくても貼れない本がほとんどなんですが。
と言うか、本来読書は、今回の号のように幅広く読むべきであることは、重々承知しております。
◆ちなみに今号には、「アソシエ読書手帳」が特別付録として添付。
これは「必読本100冊」について、購入日、読了日、読書メモ等々を記入するものです。
実際に、このとおりに100冊読み切れば、深みのある読書体験ができそうな。
私は当ブログの性質上、ちょっとトライできませんが。
読書好きなら押さえておくべき1冊!
日経ビジネス Associe (アソシエ) 2011年 5/17号 [雑誌]
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【読書術】『頼れる!読書術』@週刊東洋経済(2011年01月18日)
【編集後記】
◆リアル書店で見つけてゲットした本。身近なもので生き延びろ―知恵と工夫で大災害に勝つ (新潮文庫)
身近なもので防災グッズをとっさに作るようで、面白そうです。
ご声援ありがとうございました!
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