2011年03月03日
【知的生産】元祖カリスマブロガーに学ぶ知的生産の5つのポイント

アドガール 大手広告代理店新人日記
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、はあちゅうこと伊藤春香さんの新作エッセイ。サブタイトルが「大手広告代理店新人日記」というだけあって、某代理店への入社から現在までの日常を、軽快に綴ってらっしゃいます。
メインが広告業界のお話ですから、『きまぐれコンセプト』のようなネタがあるのは当然として、他にも「家族ネタ」や「過去ネタ」等、思わず「ウププ」となってしまうお話が多々。
ただし、当ブログ的としては、単に面白いだけでは「知的消費」に過ぎない(ってそれでも充分ですがw)ので、あえて「知的生産」「情報発信」に関係する部分を5つ取り上げてみました!

【目次】
◆アマゾンの目次欄に、ほぼ全て掲載されていますので、そちらをご覧ください。<目次>アドガール 大手広告代理店新人日記: 伊藤 春香
【ポイント】
■1.「これは」という人からは物おじせず積極的に学ぶ◆基本的には「人見知り」(本人談)のはあちゅうですが、メンター的な人に接する時は別で、質問攻めにするのだそう。
私は、「この人は!」と思う人に会ったら、「どうやったらその人がつくられるのか」を追求することに命をかけるのです。そういえば、そもそも伝説の「最高1日47万PVブログ」を一緒に運営したさきっちょにも、最初は取材で会いに行って、「一緒にブログをやってください!」と頼み込んだのだとか。
何を食べてどんな教育を受け、どんなことをしたらそうなれるのか。知りたい、知りたい、知りたいったら知りたい!
こういう時にものおじしないのが、秘訣と思われ。
■2.ハッタリ力を発揮する
◆ハッタリ力(りょく)とは「実力があるように見せること」。
ただし、単なるこけおどしとは違います。
ハッタリ力とは、ほぼ反射神経です。そして反射神経っていうのは、一朝一夕には身につかないのです。結局、それまでの人生をどういうふうに過ごしてきたかっていうのは、とっさの時の対応でわかるんだと思います。はあちゅうによれば「少なくとも私の人生では味方になってきたテクニック」だそうですし、前後の文脈からすると、某代理店に入社できたのも、このおかげのよう。
でも、もう少し踏み込んで書くと、自分への自信のあるなしに関わらず自信があるように振る舞うこと。(もちろん、あくまで謙虚に)
確かに同じ内容を発言するにしても、自信があるように振る舞った方が説得力は増します罠。
■3.ひたすら書く
◆書くことが好きな人は、アクセスうんぬんよりも、とにかく書いてます。
小学校1年生から、今までずーっと日記をつけています。本書では、その小学校〜大学生までの日記を読んでの感想が記されているのですが、これが爆笑モノw
(ブログを書き始めてからも、紙の日記も継続しています)
私にとって書くこと=発散行為なので、日記の目的は読み返すことではなく書くことです。
ただそれ以上に、現在のはあちゅうの文体のベースが、小3くらいまでにある程度固まっている(断定と丁寧が混じっている)というのがスゴイな、と。
■4.細部にこだわる
◆上記の文体とも関連するのですが。
広告制作の現場。それは職人たちの戦いの場……。コピーの「てにをは」やデザインお0.数ミリに魂を込める。情熱的なこと、この上なしです。語尾のちょっとした言い回しで、読後感や印象が変わるものだということを、私は知った。初めて。この会社で。今、無駄に倒置法を使った。えぇっと、話がそれましたが、コピーを決める時って、部屋の机に何十枚もコピーを並べていったり、時には壁に貼って見たりするんですよぉ。それで、ここを改行するか否か、なんてことをずーっと話し合ったりする。(中略)自らを「大ざっぱ」というはあちゅうですが、文体についてはこだわりが強いようで、その「断定」と「丁寧」を混ぜた文章は、「音読したときにしっくりくるリズム」があって変えられないそう。
コートのボタンが取れてても、くせ毛が多少目立っていても「まあいっか、このままで」と放置してしまう大ざっぱな私あhびっくりした。先輩方のこだわりっぷりに。その熱さに。でも、コピーにせよ絵にせよ、確かに並べて比べると全然違うのですよ。ちょっとしたことで大違いなんですよ。
なるほど、本書を読んでいても文章に抑揚というかリズムがあって読みやすいです。
多分、理詰めで言葉を選んでいるのではなくて、感覚的なものだと思いますが。
■5.ペンとメモを持ち歩く
◆実はこれは、本書からではなくて、昨日行われたUstreamの放送で言われていたこと(はあちゅう登場は14分位から)。
私、ノートとかペンを常に持ち歩いているんですよ。それで、思いついたことをいつも書きとめておいて、本業のコピーだったり、ブログだったりとか。ネタ帳ですよね。それがあるといいですよ。(31分位から)相変わらず仕事以外でノートを持たない漏れ涙目の巻www
やはり、結果を出す方というのは、常にメモをとる習慣があるようですね。
【感想】
◆基本的に本書は「ウケるネタ」「笑えるネタ」で構成されていますので、かなり捻じ曲げた(?)ご紹介の仕方かもしれません。それでもやはりはあちゅうと言ったら、元祖「カリスマブロガー」ですから、その成功の秘訣を知りたいモノ。
ネタを集めて書きとめ、それをひたすら書く(ただしこだわりを持って)。
さらに、学べる人からは貪欲に学び、自信があるように振る舞えばなお良し、と。
◆それにしても、はあちゅうが日記を小学校1年生から未だに続けている、というのはある種の「凄み」を感じました。
そもそも「書くこと=発散行為」ならば、この本で言うところの、軽いハイパーグラフィア(書かずにいられない病)のような。

書きたがる脳 言語と創造性の科学
ちなみにこの本、橋本大也さん大絶賛であります。
そういえば私も、ブログを始める前は、字数制限のある日記サービスで、音楽系の日記を書いていましたし、今はこのブログを毎日ほぼ3時間かけて書いているワケですから、似たようなものかも。
◆もちろん、本書はエッセイですから、堅いこと考えずに普通に読んでも全然OK。
思わず吹いたところに律儀に付箋を貼っていったら、結構な量になりました(ネタバレ自重しますがw)。
ただ、やはり私としては、はあちゅうの書く「人を惹きつける文章」に近づきたいな、と思うワケでして。
そういう点では、真面目なテーマのビジネス書より、本書のようなエッセイの方が、より切れ味が際立っていると感じた次第。
年は私の約半分ですが、書いた文字数は同じ位だったりしてw

アドガール 大手広告代理店新人日記
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【編集後記】
◆こんな本が出ていたなんて知りませんでした。
フォトリーディング英語勉強法
英語とフォトリーは相性良さそうですが、果たして……?

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