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2011年02月03日

【必読!】『高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人』勝間和代


高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人 (小学館101新書 100)
高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人 (小学館101新書 100)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、勝間和代さん久々の新刊。

今までの日本で重用されていた「アカデミック・スマート」(学歴が高かったり、与えられた問題に対して良い解答ができる)ではなく、地頭の良い人材、いわゆる「ストリート・スマート」を目指すことを推奨されています。

アマゾンの内容紹介から、一部引用。
本書で勝間和代は、「本当に頭がいい人」を、ストリート・スマートと表現する。「ベルトコンベヤー」が壊れてしまった日本で、銘柄大学を卒業した「成績のよい」社員(アカデミック・スマート)が閉塞状況を打ち破れないのははぜか。逆に、ソフトバンク社長孫正義を代表とする“目標に向かって自分で道をみつけていける人たち"はどんなふうに考え、目標を実現しているのか。ストリート・スマート力は、訓練で身につくもの、と考える勝間が、ストリート・スマートな人たちの秘密を4つに分け、ひとつずつ丁寧に考えていく力作。
これからのビジネスパーソンが、目指すべき姿がここにあります!

思わず付箋も貼りまくり。

高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人













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【目次】

序章 頭がいい生き方のすすめ

1章 頭がいい人の7つの習慣 

2章 頭がいい人の7つのスキル

3章 新しい考え方をもたらす7つの視点

4章 頭をよくする7つの方法


【ポイント】

■1.ものを概念化する癖をつけると、情報の使い勝手がよくなる
 検索エンジンを使いこなすには、調べようと思った事象を抽象化するカが必要になります。物を見たときに、その特徴を見極めるには、日ごろから物を概念化して見ておくことが必要です。私は「五感でものを観察すべき」と言うのですが、色、形、におい、大きさ、触感、味、すべてが概念化できる情報になります。
 したがって、何かをひと目見たときには、すぐにその物体を情報としてとらえ、概念化する癖をつけるようにすると、情報の使い勝手がよくなります。


■2.さまざまな考えを「ことば」に置き換えておく
 ことばにするというのは、まさしく、さまざまなことを抽象化することなのです。頭に入れたものについて、私たちが意識して考えていないときでも、バックグラウンドで脳が自然にぐるぐる考えてくれています。パソコンで複数のソフトを立ち上げた時、作業していないソフトも裏で動いている感覚です。だから、検索キーワードではありませんが、ある程度、質問や内容をことばに落として、それを参照できるようにしておくと、脳は頭の裏側で勝手に、いろいろなものをくっつけたり、離したりしてくれて、しばらく時間が経つと「ヒラメキ」という形で答えを出してくれたりします。


■3.世の中に易行はほとんどない
 私はこういった、ムシがいい方法を「難行」の反対語として「易行」ならいました。易行はもともと仏教用語では、難行を自力で行う代わりに、「阿弥陀仏に願うと、極楽浄土に行ける」など、「他力本願の教え」です。残念ながら、世の中に易行で実現することは存在しません。私は、本を書くときに、一部の編集者から、売れるためにはなるべくふんだんに「易行」を書いてほしいと依頼をされ、そのたびに、反発を感じ、筆が進まなくなることがあります。
「世の中に易行はほとんどない」ということを知っているのも、まさしく、ストリート・スマートなのです。


■4.型にはまったテンプレート商売は、既に行き詰っている
これまで日本は、ベルトコンべヤーに乗っていれば、テンプレ商売以外の能力はほとんど必要とされなかったので、べルトコンべヤーへの乗り方や、はみ出ないやり方には長けているのですが、学校や企業でそれ以外の能力を育てる習慣はありません。
 でも、残念ながら、この日本においては、べルトコンべヤーは壊れてしまっているのです。べルトコンべヤーでできる仕事は、中国、べトナムのような新興国か、ITが代替してしまっています。あるいは日本に残っているべルトコンべヤー仕事は、大変な低賃金になっていて、いわゆる「ワーキングプア」状態です。


■5.ストリート・スマートは「つまらないことでも楽しむ」
 ストリート・スマートに特に特徴的なのは、「つまらないことでも楽しむ」能力だと思います。例えば、判断能力が弱い上司がいた場合、「こんなバカな上司と組まされて大変だ」と思って上司の批判をするようなことはせず、「こいつは80%失敗する占い師なんだから、天才かもしれない」あるいは「上司があれだから、部下の自分の活躍の場が増えている」と考えるわけです。


■6.労働生産性に注目する
 私は、「学生時代、ずっと1番だった人には気をつけたほうがいい」と思っています。なぜなら、1番を続けるためにはある意味、過剰なまでの投資を勉強に行わなければならないからです。例えば3000人受けたテストがあって、週に70時間勉強して1番の人と、35時間勉強して5番の人がいたら、私が雇い主だったら、後者の方を採用したいと考えます。


■7.ストリート・スマートはスピードを重視する
 ストリート・スマートの必要条件に、スピード感があります。正しいか間違っているかではなくて、間違っていたとしても、スピードを優先させ、間違っていたら改良すればいいと考えるのです。フィードバックの速さで失敗はカバーできるからです。
 もっとも、通常の多くの企業ではスピード感が失われ、実力が発揮できないようになっているのが大変残念なことです。ひとりひとりの実力を発揮しようにも、企業風土がボトルネックになってしまいます。
 しかし、本来は、目的意識を持って、ストリート・スマートに動くことで、人との結びつきも加速され、新しい知恵が生まれていくのです。

 
■8.「やる」と約束したら必ずやる
「嘘つき」とは、「やる」と言ったことをやらない人です。約束した日までに約束したことが果たされない、「〇〇さん、今度紹介しますね」と言ってまったく紹介しない。
 そういう人たちにとって、嘘は日常茶飯事です。「今度紹介しますね」と言って、その場で電話を本当にしたり、その日中にメールを打ったりしてくれる人と、いつまで経っても何もしてくれない人がいます。圧倒的に、前者のほうがストリート・スマートとしての実績が上がっています。


【感想】

◆正直、事前に予想していた内容よりは、かなりハードコアでした。

タイトルからして、学歴の有無とそのアウトプットについて比較するのかと思ってましたがあにはからんや

むしろ学歴関係なく、「どうしたらストリート・スマートになれるか」という点にフォーカスされており、当ブログの読者さん的にはツボなハズ。

さすが勝間さんがご自分のブログで、「知的生産についての自信作です」と言われていただけのことはあります。


◆かといって、「じゃー、これとこれをやったらなれるのね」と言うと、そうは問屋が卸さないワケでして、まさにそれこそ上記で挙げた「易行」

むしろ、日々の生活における目的意識や問題意識が大切です。

例えば、本書の打ち合わせ中にもらったどら焼きについて、勝間さんがあれこれ思考するお話が出てくるのですが、これが意外なまでにディープ。

種類の構成から、どういう用途の詰め合わせ商品か考察し、つぶあんとこしあんを食べ比べてみて、なぜつぶあんが定番になったか推測。

さらには店主になったつもりでマーケティングまで考えるという。

思わず「たかがどら焼きでそんなことまで考えてるんですかっ!」とツッコミを入れたくなる方が続出する予感w

でも、これこそが勝間さんが「ストリート・スマート」たるゆえんなんでしょうね。


◆そういえば、先日広瀬香美さんのコンサートの後に、勝間さんたちと焼肉を食べたのですが、ここでも勝間さんは、その「ストリート・スマート」ぶりをいかんなく発揮されていました。

そもそもノートパソコン広げっぱなしで、気になることがあるとすぐ検索。

おまけに、お店の仕入れのことまでヤケに詳しいのでどうしたのかと思いきや、以前来店した時にお店の人に色々聞いたのだそう。

こういうお肉を見ると、普通の人は「わー、美味しそう」で思考停止しちゃう(私もですw)ところ、勝間さんは肉を焼く無煙ロースターにまで探りを入れていたというw

ただの食いしん坊じゃなかったんですね!←失礼なw


◆ところで、私自身がストリート・スマートかと言うと、上記の6番目にもある「労働生産性」から考えると、結構ほど遠いかも。

だいたい、この記事書くのも、このままだと3時間コースですし。

また、「約束したことを全て果たしているか」を考えると、社交辞令で調子のいいこと言って、そのままになっているものがいくつかありそうな。

「このブログの背景を白くします!」とずいぶん前に言って、それっきりですもんね。

今後は、「易行はない」ことを心に銘じて、日々精進していきたいと、強く思っております。


これはオススメせざるを得ない1冊!!

高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人 (小学館101新書 100)
高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人 (小学館101新書 100)


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【編集後記】

◆土井英司さんのメルマガで知った1冊。

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高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人 (小学館101新書) 作者: 勝間和代 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2011/02/01 メディア: 新書 クリック: 9回 この商品を含むブログ (4件) を見る 読了直後のツイートは以下。 .bbpBox34861136746782720 {background:url(...
[本]酒の代わりに新書を一冊 - 『高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人』勝間和代【世界はあなたのもの。】at 2011年02月08日 19:14
                               
この記事へのコメント
               
すごい!
ブックレビューがわかりやすいです!
勝間さんがなぜこのタイトルにしたんだろうと、不思議でしたが伝わりました。
今から早速読みたいと思います。
頭を真っ白にして今度は私になりに。
こんなブックレビューを書ける文章力と読解力と感受性に尊敬いたします!
Posted by kazyu at 2011年02月03日 13:29
               
勝間さんの本の紹介、ありがとうございます。これからの時代、学歴が高い低いに関係なく「考える力の無い人」は淘汰されてしまうんでしょうね。中国の”蟻族(高学歴の若い失業者)の大量発生”は他人事ではありませんね。ホント。
Posted by 片木 at 2011年02月03日 20:55
               
>kazyuさん

コメント並びにお褒めの言葉ありがとうございます!
この記事がもし良かったとしたら、それは本が良いからだと思いますので、ぜひお読み頂ければ。

今後ともよろしくお願い申し上げます。

>片木さん

昔は学歴が高ければ、それだけである程度成功が保障されましたし、周囲にいる人も良かったものですが、今や、学歴だけではダメですし、ネットのおかげで付き合う人も自分で高めていけますからねー。

この本読んで、色々と考えさせられました。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年02月04日 07:13
               
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
Posted by 履歴書の書き方 at 2011年10月06日 02:06
               
>履歴書の書き方さん

コメントありがとうございます。
記事よりも本の方が魅力的なので、よろしくお願いしますw
またのお越しをお待ちしております〜!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年10月06日 11:19