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2011年01月23日

社会人なら押さえておきたい『稼いでいる人が20代からしてきたこと』


稼いでいる人が20代からしてきたこと
稼いでいる人が20代からしてきたこと

Kindle版アリ

【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、自己啓発本の新刊。

タイトルの初っ端に「稼いでいる」なんてフレーズがあったので、一瞬ぁゃιぃ系かと思ってしまいましたが、むしろ、かなりオーソドックスな内容でした。

アマゾンの内容紹介から。
サラリーマンの生き方研究の専門家が「年収1800万円VS600万円」1000人実態調査から導き出す、より豊かで幸せな人生を送るための52の方法。
本書内でも、その「年収1800万円以上の人」と「年収600万円台の人」それぞれ500人ずつに行ったアンケートの結果が項目ごとに提示されており、これがなかなか興味深かったです。

そしてタイトルはお約束の(?)、「ホッテントリメーカー」作でございますw


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earn / mikecohen1872



【目次】

基礎編

3つの学び
学んだ人と学ばなかった人の違い
投資を惜しまず学習しよう ほか

「仕事に学ぶ」編

ビジョン
スキル
人間力 ほか

「独学で学ぶ」編

 生きのびるために学び続けよう
 勉強を1週間のスケジュールに組み込もう
 勉強嫌いを克服しよう ほか

「人に学ぶ」編

 人からの学びが一番大きい
 フロー人脈、アクティブ人脈の管理法
 人脈づくりはまずは社内から ほか


【ポイント】

■1.異動は飛躍のチャンス
 南カリフォルニア大学のモーガン・マッコール教授は、優秀な人たちはその成長過程でどのように「ひと皮むける」体験をし、成長していくかについて、十数年にわたって調査を行い分析した結果、「困難をともなう経験が成長を促す」と言ってる。
 また、ハーバード大学のJ・P・コッター名誉教授によると、全米の成功するリーダーには4つの共通する要素があるという。
 多様な経験、人間関係、ミスへの対応、ストレスマネジメントである。「多様な経験」とは、職場や仕事が変わることで、それによって飛躍的に成長することだ。


■2.出世する人の3つの共通点

●自信因子
 これまでのいろいろな職場で自分は実績を上げてきたし、これから別の仕事や別の会社に変わっても、自分は成果を上げる自信があるというものである。

●戦略因子
 自分が仕事の場面で、いろいろな提案をして、実行に努め、また部下にも戦略を示し、事業部や会社の経営戦略に貢献してきたということである。

●調整因子
 自分はある課題の遂行のために、人や時間や予算等のさまざまな要素を調整して、推進してきたということである。


■3.稼ぐ人は前倒し派が多い
 アンケートで、「金曜の夜、何をしているか」という質問に対し「翌週の準備をしている」と答えた人が「稼ぐ人」のほうが多く、「稼げない人」では、「その週のまとめをしている」という人が多かった。つまり、「稼ぐ人」は、前倒し派が多いのだ。
 なぜ前倒し派のほうがいいのか。まず、前倒し派の人は、早く仕事を終えてしまうので、自分の持っている時間やエネルギーのうち、その仕事が占める割合が少なくてすむ。その分、脳をからっぽにして、次のエネルギーをチャージしたり、勉強をしたり、別の仕事のプランニングをしたりする時間が多くなるわけだ。


■4.「ネガティブフィルター」でものごとを見る人の簡単な改善法
 その方法とは、寝る前に、今日あったできごとの中から、よかったことを3つ書く。これだけである。セリグマン教授は、これを1週間続けるとうつスコアが激減し、幸福度スコアが日を追って確実に増え続けていることを発見し、そのプログラムを提唱している。
 試しに私の教え子の大学生たちに1か月間やってもらったが、みな効果が感じられたという。


■5.本は汚しながら読む
 勉強は、汗をかかないと身につかない。汗をかくとは、ノートをとったり、何回も書いて覚えたり、身体で覚えるということ。効率は悪いがこうして身についたことはなかなか忘れない。本を汚すとは、本にフセンを貼ったり、直接どんどん思いついたことを書き込んだり、線をひいたりして、ぐちゃぐちゃにして1冊を終わらせる。
 この本から得たことで、ほかにも転用できそうだと思うノウハウは、手帳に控えたり、コピーをとってファイルしたりしてストックしておく。


■6.稼ぐひとはアウトプットを意識している
 アンケートの結果を見てみよう。
「稼ぐ人」の63.1%が、20〜30代の若い頃から勉強の成果をアウトプットする場を作っている。一方「稼げない人」は47.3%。15.8ポイントの差がある。「稼ぐ人」は若いうちから勉強にアウトプットを組み合わせ、学びの成果を体感して勉強する、という好循環を実現していた率が高いのだ。


■7.お金の動きから世界を見る
 余裕資金の中から、10万円でもいいから、ドル、投資信託、株式など、元本保証ではない金融商品を買う。元本保証でないことがポイントだ。リスクのあるものに投資することで、人はお金の動きにセンシティブになる。たとえば、海外旅行に行くために円をドルに換えたとしよう。すると、急にレートが気になるようになる。毎朝、新聞で今1ドルはいくらだろうと確認しないではいられなくなる。


【感想】

◆冒頭で申しあげたように、本書は「アンケート調査の結果」が、多くの項目でバックボーンとなっています。

そのアンケートについてもうちょっと詳しく触れておくと、「西山経営研究所では、2009年2月14日から16日にかけて、40歳以上の、個人年収1800万円以上の人(以下「稼ぐ人」)と、年収600万円台の人(以下「稼げない人」)それぞれ500人ずつにアンケート調査を行った」ということで、そもそも対象となっている層が「全て40歳以上」なのがミソ。

つまり、現時点で「若くして財をなした人」や、「就職氷河期でフリーター」の40歳未満の人は含まれていません。

そのせいなのかは分かりませんが、ほとんどの項目で「なるほどね〜」「そうだよね〜」の連続。

例えば、読書量も勉強量も稼ぐ人は稼がない人の約2倍だったり、年間自己投資額も、ほぼ同様だったりします。


◆一方、「年収アップにつながった勉強は?」という問いに対する、「稼ぐ人」のベストスリーの『1位「経営学」、2位「IT知識」、3位「語学」』のうち、「経営学」が1位、というのは、いかにも40歳以上だからのような!?

個人的には、若くして稼いでいる人が、経営学の勉強をしている、というのはあまりピンときません(もし勉強しているならスイマセン)。

この辺、先日ご紹介した、ちきりんさんの『ゆるく考えよう』にあったように、「数十年で変わること」については、あまり神経質にならない方が良いのかも。

ただ同様に、「時代の流れと関係ない部分」については、普遍的であるでしょうし、私も取り入れたいところ。

さっそくポイントの4番目にあった「よかったことを3つ書く」というのを、私もGoogleカレンダーでアカウントを1つとって始めてみましたw


◆なお、勉強については、本書でも現在の自分の仕事や将来に結びつくテーマについて行うことを推奨していますが、それ以上を目指す方のために、書籍が何冊か紹介されています。

例えば経済学の中級編としてこちらが。

スティグリッツ入門経済学 <第3版>
スティグリッツ入門経済学 <第3版>

この本は損益分析を深く研究されたい方向け。

政策分析入門
政策分析入門

こちらはお馴染みのマーケティング本。

コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 基本編 第3版
コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 基本編 第3版

他にも興味深い本が何冊かありましたので、興味のある方は本書にてご確認を。


◆本書は、オーソドックスな内容である分、非常に読みやすく、流れるように読み切ってしまいました。

先日ご紹介した『30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人 稼げない人』に比べて、「稼いでいる人」のハードルが低い分、実現性も高いハズ。

また、奇をてらったところもないですし、「これから自己啓発したい」、という方にはオススメできます。

ただ、逆に言うと既に大量の自己啓発本を読みまくっている方には、若干物足りない気がしないでもなく。

……とここでそう言っておいても、結局買っちゃうのが自己啓発書好き」なんですけどネ(自分モナーww)。

今回は7つしかご紹介してませんが、本書には50超のポイントがありますので、気になる方は、本書をご覧下さい。


自己啓発書好きの秘孔を突く(?)1冊!

稼いでいる人が20代からしてきたこと
稼いでいる人が20代からしてきたこと


【関連記事】

【スゴ本】『20代で人生の年収は9割決まる』土井英司(2010年12月21日)

【3000万】『30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人 稼げない人』竹内正浩(2010年12月06日)

【自分軸の大切さ】『「思考軸」をつくれ』出口治明(2010年06月27日)

【処世術】「認められる力 会社で成功する理論と実践」太田 肇(2009年02月26日)

「仕事は、かけ算。」鮒谷周史(著)(2006年06月14日)


【編集後記】

◆今日の気になる1冊。

挫折力―一流になれる50の思考・行動術 (PHPビジネス新書)
挫折力―一流になれる50の思考・行動術 (PHPビジネス新書)

産業再生機構にいらっしゃった冨山和彦さんだけに、この内容は説得力がありそうです。


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この記事へのコメント
               
とっても、勉強になりました!

ありがとうございます!
Posted by 齊藤正明 at 2011年01月23日 17:02
               
>齊藤正明さん

コメントありがとうございます。
お互い20代は過ぎてますが、地道に頑張りましょうw
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年01月24日 06:29
               
いつも拝見していますo(^▽^)o

本日の件で、質問をさせてください。

いいこと3つを書くためにカレンダーってどう使うのですか?

私もGoogleカレンダーは使っています。
Posted by ラッキー at 2011年01月24日 20:40
               
>ラッキーさん

はじめまして、コメントありがとうございます!
えっとですね、私も普通に使ってるGoogleカレンダーはあるのですが、一緒にしちゃうと見にくいので、アカウントから分けちゃいました。
ブラウザごと(IEとクローム)にアカウント分けているので、開けば即、カレンダーか、3つの記入用かに分かれています。
別アカの方は、それ専用にしているので、月表示であっても3つちゃんと読めるんで、いい感じですよ。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年01月25日 07:48
               
はじめまして。

参考にさせてもらいます。

これからもがんばってください!
Posted by 高村孝次 at 2011年01月25日 09:47
               
>高村孝次さん

はじめまして、コメントありがとうございます!
このブログが何かの参考になれば幸いです!
今後ともよろしくお願いします!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年01月26日 07:37
               
20代では無いですが、とても参考になりました。
『稼ぐ人は前倒し派が多い』これは確かにうなずけますね。
Posted by FMAction at 2011年02月28日 12:21
               
>FMActionさん

はじめまして、コメントありがとうございます。
この本、タイトルには「20代」と入ってますが、気にしないで読んで頂ければ、どの世代でも参考になりますよね〜!
そして私は前倒しがなかなかできないタイプなのですがw←ダメじゃんw

今後ともよろしくお願い申し上げます。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年03月01日 04:33