2011年01月14日
【モテ】『すべてはモテるためである』二村ヒトシ
すべてはモテるためである (ムックセレクト)
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、10年以上前に出たモテ本(でも絶版にはなってない模様)。マーケットプレイスで高値がついてしまっている『モテるための哲学』(アマゾンレビューでは高評価!)は、この本の改題である旨オレクロさんに教えてもらい、さっそく読んでみました。
なるほど文庫化にあたって「哲学」とタイトルに入ったように、お手軽なノウハウ本とはちょっと違うテイスト。
思い当たるフシがないのに「なぜかモテない」方にとっては、現状の打開策になるかもしれない1冊です。
これは意外にスゴ本のヨカン!
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
1.オノレを知り、オノレの欲望を知りましょう。
どんなふうにモテたいのか?どんなふうにモテないのか?
なんとかしておいたほうがよいこと。
2 では具体的に、色道修行をしましょう。
どこで出会うか?誰を口説くのか?
どうやって口説くのか?または「恋」とはなんでしょう?
【ポイント】
■1.モテる奴は相手と同じ土俵に乗り、同じルールで遊べる方法を考える他人と(異性と)自分との関係についてちゃんと考える、ってことは「なるべくスムーズに相手と同じ土俵に乗っかって、相手と同じルールで遊べる方法を考えつく」ってことですし、明るい、ってことは「それを、さくっと実行しちゃう意志の力もある」ってことです。
■2.肉体的なコンプレックスの対応策
まずは、自分のコンプレックスハの原因が「治すことが可能な」ことなのか、、「ゴマかすことが可能な」ことなのか、どっちも「不可能な」ことなのかを、よく見きわめておきましよう。
次に。治すことやゴマかすことが可能な原因の場合には、それが「治すべき」ことなのか、「あなた自身が主体的に、どうしても、それを治したリゴマかしたりしたい」ことなのか、「どうも今の世の中では、こうじゃないほうがよくモテるということらしいから、治したリゴマかしたりできたらなー」程度のことなのか、この三つのうちのどれなのかを見きわめましょう。(中略)
つまり、かっこいいデブとださいデブのちがいは、おしゃれしてるかしてないか、ではないんです。かっこいいデブは、自分のデブさについて、「オレ、デブだけど、でもこれでいこう」って思って、開き直ってる。だから、おしゃれすると似あう。おしゃれしてるのにださいデブは「デブをごまかそう」と企んでおしゃれしてる。そのちがいです。
■3.おたく必ずしもキモチワルからず
あなたは自分がキモチワルがられてることを、自分がおたくであることのせいにしていませんか?
筆者は「おたく必ずしもキモチワルからず」と主張します。あなたは「おたくだからモテてない」んじゃなくて、あなたは「もともとモテない男、つまり自分がコミュニケーションしたい相手と同じ土俵に乗れない男であり、その現実から逃避するために、なにかにハマった」のではないですか?
■4.『さわやかなバカ』と『かんちがいしてるバカ』と『ガンコなバカ』と『かしこい人』の違い
多くの人が「もしかして私ってキモチワルいのかも」と無意識に思っちゃったり、意識して悩んじゃうものですが、生まれつきそんなことを思わなくてすむようにできている人が『さわやかなバカ』です。モテます。
じっさいに姿とか、やってることとかキモチワルいのに、自分が「キモチワルいと思われてるかも」と疑ったことがないやつが『かんちがいしてるバカ』。モテません。
「私はちゃんとしているんだから、私のキモチワルさは、他人にはバレてないだろう」とたかをくくってるのが『ガンコなバカ』。自信はあるように見えますし、たしかに社会的にはちゃんとしている人も多いんですが、かしこい女性にはモテません。
「たしかに私はキモチワルいかもしれないが、しかしそんなこと、いくら悩んでもムダだ」と考えついて、悩むのをやめ、同時に、なるべく他人からキモチワルがられないよう、できるかぎりの配慮をしてる人が『かしこい人』です。モテます。
■5.自分の「キモチワルサ」に勝つ
しつこいようですが、キャバクラはあなたが「女の子からキモチワルがられずに喋れる」ようになる練習をしにいくところですよ。
さあ、時間の許すかぎり、がんぱりましよう。あなたが「彼女がキモチワルがらないような男」として時間内ふるまい通せれば、お別れぎわに、彼女は携帯番号教えてくれる、かもしれない(あなたから訊くんですよ、黙ってても教えてくれませんよ)。
教えてくれたら、この勝負、あなたの勝ちだ。いや彼女に勝ったんじゃありませんよ。あなたは「あなたのキモチワルさ」に勝ったのです。
■6.男性の中に住みついている「アニマ」
男性のあなたの中に必ず住みついている女性のことを、心理学のことばで「アニマ」と言います。(中略)
あなたが、ある女性を好きになったとしたら、彼女と、あなたのアニマは、似てるはずなんです。すくなくとも、どっか一点共通占があるはずです。
ばっちり、ぴったり重なっちゃったら、それを「理想の女性が現実に現れた」と言います。さっき「男っぽい男ほど、女っぽいアニマが一人いる」って表現しましたけど、つまり、あなたが硬派な男であるってことは、あなたの中にはすごい強力ででっかいアニマが一人、でーんとひかえてる、ということです。
あなたがナンパ野郎で、毎日いろんな女の子をとっかえひっかえ、どのコと遊んでもそれなりに楽しい、女の子たちもみんなそれぞれ彼をけっこう好きになるとしたら、(ふつうはこういうのを「あいつは女に合わせるのがうまい」と表現しますが)あなたの中には、いろんなタイプのアニマが何人もいる、ということです。
人間は、自分のアニマと似たところのある異性を好きになるんです。
■7.女心がわかる男になる
たとえば。これは恋愛とか肉体関係が始まってからのことなんですが、あなたと現実の彼女とが、初めていっしょに泊った。彼女は初めてあなたの前で、メークをおとしてスッピンになった。または補正下着をぜんぷ脱いだ。
それを見て、あなたの心の中の男どもがいっせいに「ウェッ」という気分になったとします。彼女のことを愛してはいても、つい「ウェッ」となっちゃったりするのが男です。そんなとき、あなたのアニマが強い女だったら、「あんたたち、そんな顔するもんじゃないの!」と、あなたの中の男たちを、たしなめます。
すると、現実のあなたは、現実の彼女の前で「ウェッ」という顔をしなくてすみます。そういう男が、モテます。
【感想】
◆タイトルには「モテ」と入ってますし、実際に女性からモテるためにどうすべきか、について書かれてはいるものの、本書は基本的にはコミュニケーションについての本だと思います。…とはいいつつも、やたらと「キモチワルい」とか出てくるので、抵抗を感じた方もいらっしゃるかも。
この辺、本書を通して読む限りでは「イケてない」あたりに読み替えると良いような気がします。
ただ、「男性のキモチワルサ」は、女性は感じたとしても、罵倒する場合を除き、決して教えてはくれません。
本書では、多くの場面で、この「キモチワルサ」を指摘しており、今まで気が付かなかった方にとっては、それだけで「目からウロコ」となるハズ。
◆さて、その「キモチワルサ」に関連して、本書の最初の方では、男性を6つに分類しています(このうち、6については、さらに「かしこく見える人」と「かしこいのにバカのふりしてる」の2つに分かれているのですが、それはいいとして)。
1.かんじのいいバカ。2と3は「かんじわるいバカ」で4と5は「暗い人」。
2.かんちがいしてるバカ。
3.臆病なのにバカのふりしてる。
4.バカなのに臆病。
5.考えすぎて臆病。
6.考えられる人だが、臆病すぎない。
そして2〜5が「キモチワルがられる人」であり、そのまままではモテる可能性はまったくない、とのこと。
本書では、それぞれのパターンについて対処法が述べられていますが、詳細は本書にて。
結構キツいこと書かれているので、グサグサくるかもしれませんが……。
◆個人的には、ポイントの6と7に出てくる「アニマ」の話が腑に落ちました。
個人的な趣味で、ナンパ師さんのブログやTwitterをチェックしているのですが、本書のこの部分に当てはめて考えると「なるほど」と思うことしきり。
スゴ腕ナンパ師が「女にあわせるのがうまい」というのは、こういうことだったのか、と。
文庫本の方のアマゾンレビューに「すでにモテてる人にとっても、一読の価値大いにあり」と書かれているのもうなずけます。
と言うワケで、qqilleさん、どうっすかww
ただし、この「アニマ」に関する部分は、筒井康隆氏の『欠陥バスの突撃』という短編小説からヒントを得たとのことなので、収録されているこの本を、今更ながらアマゾンアタック!
陰悩録―リビドー短篇集 (角川文庫)
◆実際に女性を口説く練習の場として、キャバクラや風俗が登場するのは、これまた抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。
また、リズミカルな文体(私はかなり好きです)でありながら、やたらとカッコ書きが多くて、速読しにくいのも減点ポイントではあります(今回の記事もものすごくまとめにくかったです)。
しかし、マーケットプレイスで安値でゲットできる前提であれば、今まで当ブログ経由でモテ本をお読みになられてきた全ての方に、本書をお読み頂きたく。
読んだからといって、即、モテるとは限らないものの、「自分の何がいけないのか」が分かるのではないかと。
「モテてない人」にも「モテてる人」にもオススメ!
すべてはモテるためである (ムックセレクト)
【関連記事】
【全15冊+α】今年ご紹介したモテ本を振り返ってみました(2010年12月30日)■恋愛・モテ 人気記事(2010年01月01日)
【モテ】「草食系男子の恋愛学」森岡正博(2008年09月21日)
【モテ】「また会いたくなる人 婚活のためのモテ講座」大橋清朗(2009年01月27日)
【編集後記】
◆今日の本の関連本から色々漁っていて見つけたのがコチラ。話し方を変えると男と女は、もっとうまくつき合える! (王様文庫)
先日『ハイレベル面接術』をご紹介した伊東明先生のご本です。
伊東先生の書かれていることなら、きっと効果がありそうなw
ご声援ありがとうございました!
この記事のカテゴリー:「モテ・恋愛」へ
この記事のカテゴリー:「コミュニケーション」へ
「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
スポンサーリンク
この記事へのトラックバックURL
●スパム防止のため、個別記事へのリンクのないトラックバックは受け付けておりません。
●トラックバックは承認後反映されます。
この記事へのコメント
参考になる情報有り難うございます。
Posted by モテる男 at 2011年01月28日 19:30
>モテる男さん
参考にして頂き何よりでございます。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
参考にして頂き何よりでございます。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2011年01月29日 04:27
当ブログの一番人気!
10月10日まで
9月26日までのところ一部値引に移行して延長中
Kindle月替わりセール
年間売上ランキング
月別アーカイブ
最近のオススメ
最近の記事
このブログはリンクフリーです