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2010年12月21日

【スゴ本】『20代で人生の年収は9割決まる』土井英司


20代で人生の年収は9割決まる
20代で人生の年収は9割決まる


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、つい先日、話題の『KAGEROU』とアマゾン総合1位を争った、土井英司さんの最新刊。

当ブログでは、アマゾンキャンペーン等で1度記事にした本は、再度取り上げないことが多いのですが、本書は別

「想定外に濃い」と言うか、かなり実践的な「働き方のノウハウ」が詰まっていました。

また、これから就職される方や、転職される方にとっては、「面接スキル」も身に着くことウケアイ。

30代以降であっても、「使える1冊」に仕上がっています!


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【目次】

第1章 三〇歳までに「仕込み」は終わらせる

第2章 二三歳までに 高い評価で入社する

第3章 入社〜二五歳 体を使って会社に尽くす

第4章 二六〜二八歳 自分のナンバーワンをつくる

第5章 二九〜三〇歳 会社の外に出てみる

第6章 三一〜三五歳 組織を切り盛りする


【ポイント】

■1.強みは組み合わせることにより成功率が高くなる
英語、IT、営業、何にしろ、「あいつの強みは〇〇だ」と一言で語られてしまうようではアウト。自分より英語ができる人、ITに強い人、営業成績がいい人がいれば、そこで価値がなくなります。(中略)

 しかし、強みを組み合わせるこことでシナリオは変わります。転職市場をみれば、わかるはずです。「ITが得意な人」も「英語ができる人」も「数字に強い人」もたくさんいるけれど、「ITも、英語も両方できる人」は、なかなかいません。三つ組み合わせたら、もっと少ないのです。へッドハンターがほしがるのは、そうした人材です。
 組み合わせが「意外・多数・複雑」だと、ほかに代わりのいない人材になれる。これは一つの道を究めるより、ぐんと成功率が高い作戦といえます。


■2.志望動機として言うべき「3つのなぜ?」
「なぜこの業界なのか?」については、他業界との比較の視点を入れつつ、業界の存在意義を語ること。(中略)

「なぜこの会社なのか?」については、業界のなかでその会社が占めるポジション、その会社の特性を明確に述べられるようにしておくこと。(中略)

「なぜ自分なのか?」については、罠があります。それは、ぴとりよがりに強みをアピールして、自爆してしまうこと。


■3.自己PRでは、出来事と反応をセットにする
 自己PRで企業が聞きたいのは、ありのままのあなたです。自己PRが真実だと信じてもらうには、自分が人生のイべントや他者に対してどう反応したかをアピールするとべスト。「怒られたときにどう対処したか」「不測の事態をどう切り抜けたか」。出来事と反応をセットにすることで、説得力が増すのです。
 これから自己PRをつくる人は、人でも出来事でも、外部のものと触れたときの自分の反応を意識するといいでしょう。


■4.「ただの夢」ではなく「金になりそうな夢」を語れ
 その会社で自分は何をしたいのか、夢を語ることは、悪いことではありません。
 ただし夢には「金になりそうな夢」と「ただの夢」があります。もちろん、語るべきは前者。世間の人はあまり言わないかもしれませんが、ビジネスパーソンとして、僕ははっきり書いておきます。夢とお金を切り離してはいけないと。(中略)

「旅行が好きなので、御社が今やっているような個性的なプランをたてるのが夢です」などと、その会社がすでにやっていることの延長線上で語る夢はすぺて、消費者レべルの「ただの夢」です。
 一方、「金になりそうな夢」は、会社の発展につなかる要素を含んでいます。


■5.たった一つの「湿ったスノーボール」をつくる
 やればやっただけ成果が出る「コア」がスノーボールだと、バフェットは教えているのでしょう。長い坂は、継続していくという忍耐。時間をかけて、やればやっただけ成果が出るスノーボールを転がしていけぱ、気がついたときあなたは、とんでもない大きな雪球を転がしているでしょう。これがキャリアの成功のプロセスです。
 ちょっと特殊な「たった一つの自分の強み」は何か?
 それはまわりを巻きこみ、やればやっただけ成果が出る「湿ったスノーボールなのか?」

 この二点を真摯に問えば、不安に負けてあれもこれも手を出し、半端な勉強を繰り返すような過ちを犯さずにすむはずです。

スノーボール (上) ウォーレン・バフェット伝
スノーボール (上) ウォーレン・バフェット伝


■6.目に見える成果を出すと同時に、終わりなきゴールを持つ
 筋金入りのリアリストとして僕は、20代のうちに目に見える成果を出すことは、これからのキャリアに不可欠だと断言します。ほしい結果から逆算し、やりたいことではなくやるべき仕事をし、着実に実績を出すこと。これはなにがなんでも達成ずべきです。
 同時に終わりなきゴールを持つこと。これも20代の若き日でなければできない、何があっても忘れてならない大切なことです。一生かけても満足しない何か、やってもやっても「自分なんてまだまだだ」と努力が続けられる何か。それを持っている人といない人とでは、「幸福」という観点で決定的に道が分かれていくはずです。


■7.転職によって「評判と信頼」を確立する
 会社が変わることによって、ホームランの真価を問うこともできます。すなわち、「会社の看板があったから打てたホームランなのか、本当に自分の実力で打ったホームランなのか」ということ。
 転職したあとも確実なヒットやホームランが打てたとき「ああ、環境や社風のせいではない。この人は本当に実力がある」と、広く認められるようになります。

 もしも起業したい、フリーになりたいというなら、いきなり独立する前に、一度転職し、変化を経験しておきましょう。そこでまたホームランを打ち、名を売っておくのです。自分で商売をやっていくならある程度の資本が必要ですが、「評判と信頼」もまた不可欠の自己資本。つくっておくに越したことはありません。


■8.「真実の社風」が表れるのは、会社が言っていることではなく、やっていること
「社員一人一人を大切にするのが、我が社の信念」とウェブサイトに書いてあっても、福利厚生はぼろぼろ、評価体系も曖昧ならば、そんな信念は社長の妄想です。
「業界に一石を投じるような、新しいことをやりたい」と経営幹部が語っていても、その会社が出す商品は常にどこかの二番煎じだったら、真実の社風が見えるのは後者です。「当たりか外れかわからないクリエイティブな商品開発を良しとするのではなく、他社が先行開拓した市場で、オリジナリティはなくても堅実に売れそうなものをつくる社風」だとわかります。


【感想】

◆本を読んで付箋を貼る際、必要以上に貼ってもご紹介できないことは明らかなので、最近はある程度抑え目にしているのですが、本書は絞りきれずに参りました。

さすがに前作から3年半以上間が空いただけあって、「ネタも充実」

その間行われたセミナーや講演会、特典CD等で半ば「マル秘ネタ」として語られていたようなものも散見されました。

本書ではサラッと書かれてますけど、セミナーで「これ聴けただけでも元取れた!」思っていた漏れ涙目の巻www

意地でも具体的にどれとは言いませんけどねっ!


◆そこで、今回泣く泣く(?)割愛したネタを、せめて小見出しだけでも列挙しておこうかと。

●わらしべ長者の勝因は、わらを手放さなかったこと

●大企業で活躍する人の「5つの資質」

●自己PRは「4つのP」を考える

●自分が「お金と時間を使ってきたもの」を書き出す

●「得意分野」はプライベートからしか生まれない

●会社の看板より効果的な「自分のキャッチフレーズ」を考える

●マネジャーの給与が高いのは、2倍働くからではない
etc...

さすが、ひと足先に読み終えた某氏(って誰だよw)が、「土井さんを知らない人にもリアル書店などでも売れる予感」と言われただけのことはあるな、と。


◆また本書の魅力は、本文だけでなく、各章の終わりにテーマごとに収録されている「ブックガイド」にもあります。

今まで土井さんのメルマガを読んでいたり、セミナーに出た者としては「納得」のセレクト。

6章×6冊の計36冊中、当ブログでご紹介済みなのは11冊でした(読了済みなのは14冊)。

折角なので、取り上げたものを中心に、各章ごとに1冊ずつ掲載してみます。

キャリアショック ―どうすればアナタは自分でキャリアを切り開けるのか? SB文庫
キャリアショック ―どうすればアナタは自分でキャリアを切り開けるのか? SB文庫

参考記事:【オススメ】「キャリア・ショック」高橋俊介(2009年04月11日)


ビジネスマンのための「発見力」養成講座 (ディスカヴァー携書)
ビジネスマンのための「発見力」養成講座 (ディスカヴァー携書)

参考記事:【コンサルタントの視点】『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』小宮一慶(2007年10月24日)


影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか
影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか

参考記事:【速報!】最強のビジネス本「影響力の武器」の[第二版]がいよいよ登場!!(2007年08月18日)


ある広告人の告白[新版]
ある広告人の告白[新版]

参考記事:「ある広告人の告白」デイヴィッド・オグルヴィ(著)(2006年07月12日)


ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)
ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)

参考記事:【スゴ本】『ストーリーとしての競争戦略』楠木 建(2010年10月20日)


自分の小さな「箱」から脱出する方法
自分の小さな「箱」から脱出する方法

いずれも「激オススメ」級のスゴ本なので、未読のものがありましたら、ぜひご一読を。


◆本書は、タイトル通り、「若手ビジネスパーソン」に向けたものではあります。

ただ、冒頭で申し上げたように、「転職」を意識されている方なら、30代以降であっても、読むべき価値は大きいと思われ。

また、「セルフブランディング」を考えるなら、いくつであっても読んでおくべきではないでしょうか。

長年「土井ウォッチャー」wをしてきた私のような者ではなく、むしろ土井さんのことを知らない方にも読んで欲しい1冊です。


全てのビジネスパーソンにオススメ!

20代で人生の年収は9割決まる
20代で人生の年収は9割決まる


【関連記事】

【伝説】『「伝説の社員」になれ!』土井英司(2007年07月10日)

【オススメ】『35歳までに読むキャリア(しごとえらび)の教科書』渡邉正裕(2010年10月14日)

【選ばれる人】「プロ・ヘッドハンターが教える仕事ができる人のひとつ上の働き方」兼本尚昌(2009年07月17日)

【オススメ】「キャリア・ショック」高橋俊介(2009年04月11日)

【新ビジネス・ゲーム】「会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール」福沢 恵子,勝間 和代(2007年06月20日)


【編集後記】

◆土井さんをご存じない方や、比較的最近知られた方のために、土井さんのデビュー作もご紹介。

成功読書術 ビジネスに生かす名著の読み方
成功読書術 ビジネスに生かす名著の読み方

後のブックガイドのはしり、というか、収録作全てオススメです。


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この記事へのコメント
               
この脅迫じみた書名ってどうなんでしょうね?
Posted by 547 at 2010年12月21日 10:00
               
こんにちはぁ マインドマップさん。

20代と書いてあり、スルーしようと
思ったら・・
セルフブランディング法とか
勉強になりそうですね♪
Posted by イヴォンヌ at 2010年12月21日 16:33
               
>547さん

先日はミスタイプの件でご指摘ありがとうございました。

んー、書名については著者マターというより出版社マターなんで、なんとも言えないのですが、危機感を煽る、というのは、1つの手法ですよね。
当然、それがイヤで手に取らない人もいるのですが、色々考えた末のタイトルなんだと思います。

>イヴォンヌさん

20代と決め付けないで、ぜひお読み頂きたく。
ホント、付箋貼りまくりましたし。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2010年12月22日 06:33