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2010年12月15日

意外と知られていない『就職しない生き方』のテクニック10選


就職しない生き方 ネットで「好き」を仕事にする10人の方法
就職しない生き方 ネットで「好き」を仕事にする10人の方法


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、ネット界で活躍する皆さんの「『好き』を仕事にするスタイル」を収録したご本。

今年の4月に出てすぐに買ったのに、つい読みそびれて積ん読状態になっておりました。

それが最近、ちょっと真面目なお仕事系の本ばかり取り上げていた反動で(?)、ふと読み出してみたら、かなりハマってしまったというw

「会社勤め」に疑問を持ったことのある方なら、要チェックです!

なお、タイトルは久しぶりに「ホッテントリメーカー」にお世話になりましたw


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【目次】

Chapter1 マニュアル世代だから就職も起業もマニュアル通りやりました--学生社長からリクルート社員に転身後、ふたたび独立 古川健介

Chapter2 今なら起業しないで「まぐまぐ」やったかも--「おもしろいこと」をやり続ける「まぐまぐ」開発者 深水英一郎

Chapter3 坊さんは、なるよりも続けるのがむずかしいかと…--ニコニコ動画で仏教を説く現役住職 蝉丸P

Chapter4 自分だけのコンセプトが見つかればそれで食べていけるんです--半農半X(X エックス=天職)をコンセプトにUターン半農生活 塩見直紀

Chapter5 家元宅に住み込み修行の日々、ネットだけが世界への懸け橋だった--ネットで飛躍した脱サラ茶人 堀内議司男

Chapter6 要望にこたえるうちいつのまにか「社会起業家」と呼ばれていた--阪神大震災ボランティアとのネット交流が人生を変えた 佐藤大吾

Chapter7 選ばれる側がいやなら、選ぶほうになればいいんです--元引きこもりのJASDAQ最年少上場IT社長 家入一真

Chapter8 ほんとに好きなことだけやってる人が集まれば大きなことができる--産学官連携事業の雄、”天才プログラマー” 登 大遊

Chapter9 100億行かない会社なんて、いかにもハンパでしょ?-ー100億円を稼き出した「想定外」の元IT社長 堀江貴文

Chapter10 もし失敗したら、いいネタにできるじゃないですか!--元巨大掲示板2ちゃんねる管理人 西村博之

Appendix 就職はしたけれど、社長になってしまいました--巻末対談 古川健介×西村博之


【ポイント】(敬称略)

■1.優秀じゃない人が成功するには「得意なことだけをやる」(古川健介)
 好きなこととか、やりたいことじゃなくて、得意なことです。(中略)

 これは「スキル」じゃなくて、「性質」の話なんです。
 固有の「性質」がまったくない人は、いないですよね。
 だから、自分では自覚がなくても、人から客観的に見ると「得意だよね」っていわれることが、なにかあるはずなんです。(中略)

 なんでもやろうと思うと、優秀な人にはかなわない。
 得意なところだけがんばるほうが、合理的です。
 得意な部分を限界まで活用して、一点突破する、というイメージです。


■2.まず自分の役割を決める(蝉丸P)
(「仕事にやりがいを求めてはいけないのでしょうか」という問いに対し)自分の役割や立場が定まってないときには、「やりがい」というのは最終目標にならないと思います。ロールプレイングゲームでも、まず自分の役割が何か? ということを決定し、周囲が認めてはじめて、やりがいが出てくる。自分の役割を決めないまま、「夢」や「自己実現」というあいまいなイメージに踊らされて、自分探ししたり、システムに疑問を持ったりしても、まず根本が定まってないと見当はずれになる。
 順番が逆というか、まず役割(ロール)の決定が先だと思いますね。
 起業するとか就職をしないという形式の話ではなく、それが最優先だと思います。


■3.自分だけの「X」=「天職」をみつけよう(塩見直紀)
 「エックス」は人によって違うものですから、いままで長く続けてきたことや、お金や時間をかけてきたこと、なぜか気になって何度も思い返すことなどが、ヒントになると思います。
 もちろん、今の仕事やアルバイトなどと関係があるかもしれませんよ。
 「自分の棚卸し」をして、キーワードを紙に書いてあげてみるといいと思います。
 「可視言語化」する、「見える化」することが大事ですね。


■4.夢が見つかっていない人への5つのアドバイス(佐藤大吾)
 自分の夢がまだない場合、やっておくといいいことが、5つあります。

(1)は、お金を貯めておくこと。(以下全て詳細略)
(2)は、長い旅に出ること。
(3)は、本を読むこと。
(4)は、友だちを作ることです。これはぜひ、学生時代にやっておくべきですね。
(5)は、インターンをやってみること。


■5.まわることが分かってから会社を作る(登 大遊)
 会社を作ったら、毎月人件費などの固定コストがかかってきます。そのコストがかかってきても、絶対に大丈夫だということがわかってから、会社を作ればいいんです。
 会社がいやだから、脱サラして、とりあえず会社を作ってみた、なんていうのは、ダメですよ。
 売り先が決まって、仕入れ先と卸先も決まってから、やればいいんです。
 だから、学生なら大学のリソースを、社会人なら会社のリソースを最大限に使って、先にその準備をしてから、起業することだと思います。


■6.自分が何をするとき苦労しないか考える(登 大遊)
 できるだけ苦労なしでできることで、世の中に役に立ててる方法が、必ずあるはず。自分がなにをするとき、なにをするときに苦労なしでできるかを、頭を使って考えるんです。
 こう言うと、苦労しないでできる仕事なんてあるわけない、と言われるんですが、「そんな仕事はない」んじゃなくて、まだ誰もやっていない、というだけのこと。
 それをしないで、つまらない仕事のくりかえしでいやだいやだって言ってる人は、近い将来、仕事がなくなりますよね。


■7.技術者としてのコンプレックスから一流の経営者を目指した(堀江貴文)
 僕が会社経営をちゃんとやろうと思ったのは、プログラミングもある程度できるけど、エンジニアとして二流だっていうコンプレックスがあったから。
 ライブドアに、Perlの日本語化ですごく有名な、ダン・コガイっていうエンシ二アがいたんだけど。
 彼とかは、プログラマーとしては一流だと思う。僕は、プログラマーとしては、かなわない。(中略)

 僕は、そういうのはできなかった。
 技術者としては二流だったから、経営者として一流にならないとだめだ、と思ったんだよ。
 それが「世界一の企業を目指す」っていうモチべーションだった。


■8.会社をやめる前にやめて大丈夫か確認しておく(西村博之)
ほっといてもなにかするタイプの人と、ほんとうに何もしない、消費者にしかなれない人がいるんですよ。
 会社をやめる前にたとえば、ちょっと休職でもしてシミュレーションしてみて、その間に、自分がなんかしたくなる人かどうか、確かめてみることですね。
 仕事でなくても、たとえばプログを毎日書くとか、生産的なタイプの人は、なんとかなる可能性がある。
 でも、そこでほんとになにもしない人は、なんとか就職して、会社やめないほうがいいですね。


【感想】

◆本書に登場される10人は、皆、「まっとうな会社勤め」とは違った人生を歩まれてきた方ばかりです。

ゆえに、今現在、企業に属していて、内部で出世を志す方には、正直なところ活用できる部分は少ないかと。

逆に、「いずれ独立したい」ですとか、「好きなことをビジネスにしたい」といった夢がある方には、参考になる点が多々。

具体的に「これこれをやりなさい」という話ではなく、ひとつの「考え方」として、自分には新鮮でした。


◆特に「好き」とか「やりがい」よりも、自分の「コア」を見つけるべき、といった論調がいくつかあるのは、興味深いところ。

「得意なこと」(古川健介氏)、「自分の役割」(蝉丸P氏)、「X=天職」(塩見直紀氏)、「苦労なしでできること」(登 大遊氏)等々、「その人独自の特徴」にフォーカスしている感じがします。

この辺は、『さあ、才能に目覚めよう』で言うところの、「強み」に通ずるのかな、と。

一方で、堀江貴文氏のように、コンプレックスから進むべき道を変えて、経営者を目指したような方もいらっしゃいます。

まさか、お馴染み小飼 弾さんが、こんな形で関係されていたとはw


◆今回、一番付箋を貼りまくったのは、上記ポイントで唯一2箇所抜き出した、登 大遊氏でした。

登氏は、リンク先をご覧頂ければお分かりのように、1984年生まれの、まだ26歳。

プログラマーとしてIPAより「スーパークリエータ/天才プログラマー」認定されているだけでなく、高校の頃から既に会社を作ることを志していたのだそう。

そして、そのきっかけとなった本がこちら。

闘うプログラマー[新装版] ビル・ゲイツの野望を担った男達
闘うプログラマー[新装版] ビル・ゲイツの野望を担った男達

1冊の本との出会いが、こうして人生を決めることもあるのかと、なかなかに感慨深かったりw

それは別としても、登氏の「起業」「仕事」についての考え方は、非常に的を射ており、このパートは本書の中でも見逃せないところかと。


◆本書の中では、巻末の西村博之(ひろゆき)氏と古川健介(けんすう)氏の対談も読みどころのひとつ。

日頃ひろゆき氏は、目上の人に対して、敬語を使いながらもズバズバ切り込んでいくのが特徴なんですけど、けんすう氏は年下であり、また旧知の仲ということもあってか、タメ語でぶっちゃけトークを展開しているのが新鮮でした。

と言うか、けんすう氏は学生の頃、ひろゆき氏に「就職しないと俺らみたいになっちゃうよ」と言われて、いったんはリクルートに就職したというw

そのけんすう氏も、結局は独立してしまったワケですし、今現在、高校生や大学生の方が本書を読まれたら、「就職するだけが働くことじゃないんだ」と、道を誤りそう起業を志しそうな。

何たって、私のような自営業者でも「会社作るのもいいかも」と思ってしまったくらいですからw


起業・独立をお考えになるなら、必読!

就職しない生き方 ネットで「好き」を仕事にする10人の方法
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【関連記事】

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【スゴマニュアル】「完全網羅 起業成功マニュアル」ガイ・カワサキ(2009年06月07日)

【スゴ本!】「はじめの一歩を踏み出そう」マイケル・E・ガーバー(2008年09月10日)

【起業センス】「なぜ、ベンチャーは失敗しやすいのか?」真田哲弥,東京大学起業サークルTNK(2008年02月04日)

【起業&仕事術】「なぜ、週4時間働くだけでお金持ちになれるのか?」ティモシー・フェリス(2007年09月27日)


【編集後記】

◆手帳を買っても2ヶ月で使わなくなる私が、タイトル見て「ワシのための本じゃ〜!」と手に取った1冊。

手帳なんていらない ソーシャルネットワーク時代の情報整理術
手帳なんていらない ソーシャルネットワーク時代の情報整理術

でも、中身見たら、「iPhoneマンセー」(´・ω・`)ショボーンの巻www


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