2010年12月09日
【稼ぎの秘訣】『年収が上がる人はどっち? 稼ぐ人の思考法』竹内謙礼
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【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、経営コンサルタントであり、またネットショップについてもお詳しい竹内謙礼さんの最新刊。先日、『30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人 稼げない人』というご本を紹介したばかりですが、本書でもズバリ「稼ぐ力」について論じられています。
アマゾンの内容紹介から。
年収300万円で終わる人、1000万円稼げる人。「稼ぐ人」に考え方を身につける40問。本書は「稼げる人」と「稼げない人」との違いを、質問形式で問うているのですが、意外と苦戦したのはヒミツです!←言いまくりw

【目次】
第1章 稼ぐセンスがあるのはどっち?
--「ビジネスの基本」はこうなっている!
第2章 成長する人材はどっち?
--「稼ぐ人材」はこう考える!
第3章 できる上司はどっち?
--「稼ぐチーム」はこう作る!
第4章 儲かる経営者はどっち?
--「稼ぐ経営者」はこう決断する!
【ポイント】
■1.プロは「内容」と「スピード」の両方を追求する「企画書を早く提出する」ということは、相手に「仕事ができる」という印象を与えるための、重要なポイントのひとつなのである。
「でも、スピードを重視して、内容が雑になってしまうと意味がないのでは?」
そう思った人もいると思うが、そもそも、「スピード」と「内容」を天秤にかけている時点で、その人は「稼ぐカ」が乏しいといえる。
会社や取引先からお金をもらっている以上、「プロ」の仕事なのだから、質の高い企画書をスピーデイに出すことは、大前提なのである。
■2.人の話を聞くときは、「メモを取るという態度」が重要
メモを取りながら話を聞いている姿を見ていると、話し手側は「真剣に聞いている」という、好印象のもとで話を進めることができる。真剣に聞いてくれる相手には、話し手もつい、冗舌になるものである。
また、メモを取っていることで、話し手も「もっと話をしても忘れないだろう」という安心感が生まれるため、新しい情報や補足情報なども、話しやすくなる。
■3.用事がなければ、どんなに素晴らしい名刺でも連絡はしない
名刺はそもそも、あいさつする際の、自己紹介のツールでしかない。
どんなに雰囲気のいい似顔絵や顔写真が入っていても、その人物やその会社に用事がなけれぱ連絡をすることはないのである。(中略)
「インパクトがある」と言う人もいるが、これだけ似顔絵や顔写真入りの名刺が普及していることを考えると、特別に印象に残るものでもない。
さらに、本当に自分にとって必要だと思われる人、覚えておかなくてはいけない人の名刺は、内容にかかわりなく大切に保管するものなので、名刺の作り込みと、渡した相手からの連絡がある確率には、相関関係はないといってよい。
■4.ホームページへの集客方法がよくわからない経営者が、「リニューアル」という安易な手段に走る
ホームぺージへの集客方法は、実店舗の集客方法と違い、戦略が非常に複雑である。
専門知識が必要なうえ、広告費も発生するので、経営者としては、おいそれとゴーサインを出すこともできない。
それに比べて「ホームぺージのリニューアル」というのは、非常にわかりやすい戦略といえる。実店舗のリニューアルと同じ感覚で、「一新すれば、売上が変わる」と、深く考えずに提案してしまうのである。
■5.事業がスタートしたら「人が嫌がること」でビジネスを拡大する
人が嫌がることとは、「結果が出るのに時間がかかること」「頭を使うこと」「手間がかかること」「お金がかかること」の4つである。
これら4つのことは、誰もがお金儲けで「やりたくないこと」なので、ここに重点を置いて日々の努力をすれば、おのずと成功の道が開けていくはずである。
■6.「伝統」を重んじて、会社の方向性を思い切って変えられない経営者は失敗するのが恐いから
結局、「伝統」を重んじている経営者は、会社の方向性を大きく変えて、失敗してしまうのが怖いために、「伝統を重んじる」という言葉のせいにして、逃けているだけなのである。
「伝統」のせいにすれば、いままでビジネスモデルを積み上げてきた、代々の経営者の責任になるし、自分は「伝統を受け継いだだけ」ということで、たとえ業績が悪くなっても、一人で責任を負うこともない。
けれども、これまで述べてきたように、「稼ぐカ」がある人というのは、「リスク」を恐れず、新しいことにチャレンジするものなのである。ましてや経営者ならなおさら、変化を恐れてはならない。
■7.仕事ができる従業員に頼るビジネスモデルは、儲からない
「稼ぐカ」を持っている人に頼るビジネスモデルは、成長しない。
なぜなら「稼ぐカ」を持っている人は、どこにでもいるわけではないので、そのような人に頼るビジネスモデルは、その人がいなくなったと同時に、衰退してしまうからである。
そのような、出会うか出会わないかわからない優秀な人材に頼るぐらいであれば、世の中にゴロゴロいる「稼ぐカ」が低い人に働いてもらうビジネスモデルを考えたほうが、事業が継続的に成長する確率が高くなる。
■8.富裕層向けビジネスは儲からない
「稼ぐカ」がない経営者は、安易に「お金持ちを相手にしたほうが簡単に稼げる」「お金がない人を相手にしても儲からない」とイメージで戦略を立ててしまう。
しかし、実際には、お金持ちを相手にするビジネスほど、成功させるのが難しい商売はないといっていい。
「稼ぐカ」がある経営者は、富裕層ビジネスのような、安直な商売には絶対に手を出さず、競合や市場の状況をしっかり考察しながら、できる限リローリスクでハイリターンなビジネスを見つけ出していくのがうまいのである。
【感想】
◆冒頭で申し上げたように、本書は各項目ごとに、二者択一の問題形式が出されており、それぞれが「稼ぐ人」と「そうでない人」の行動パターンとなっています。具体的な問題とその答えを抜き出してしまうと「ネタバレ」となってしまいますので、上記ポイントでは、今回の記事を読んだ後で問題を見ても、パッと見わからないように心がけたツモリ…って、よく読めば分かっちゃいますがw
ただ、本書を読む場合でも、できればすぐ答えを見ずに、自分で一旦考えて見ると良ることをオススメ。
なお、実際の本書の目次では、小見出しが問題となっておりますので、そこだけ見て回答するのも良いと思います。
◆私自身、すぐ分かる問題と考えても分からない問題があったのですが、参考までに分からなかった問題の一部がこちら。
『店頭に立って、お客さまを待ち続けている販売員、お客さまに背を向けて、作業をしている販売員』ちなみに、一番最後の問題は、ネタバレしてしまうと、『「ポエム集を売れば儲かる」と言う経営者』の方が、「儲かる経営者」なのだそう(理由については本書にて)。
『本を読んでビジネスノウハウを学ぶ人、ツイッターでビジネスノウハウを学ぶ人』
『既存の購入者に対してアンケート調査を行う人、関係ない一般の人にアンケート調査を行う人』
『新鮮な魚をたくさん仕入れたら売れると思っている魚屋さん、有名芸能人を呼んだら売れると持っている魚屋さん』
『東京の繁華街なら、「ポエム集を売れば儲かる」と言う経営者、「水商売の人向けのドレスショップが儲かる」という経営者』
ΩΩΩ<なんだってー
◆その問題に限らず、「今までの考え方が覆される」ものが結構ありました。
上記ポイントの中でも、例えば「名刺」のお話など。
普通に考えたら、普通の名刺よりも「似顔絵や顔写真入りの名刺」の方が良さそうなものですが、「用事がなければ、どんなに素晴らしい名刺でも連絡はしない」とバッサリです。
「『人間国宝名刺』を作ったsmooth」涙目の巻。
ハッ!似顔絵や顔写真が入ってないからいいのか?←そういう問題ではないw
◆やはり冒頭で名前を出した、『30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人 稼げない人』に比べると、本書はもうちょっと具体的というか、戦術論のレベルで展開されているので、「すぐに実践したい人向け」だと思います。
ただ、一部「読者のウラをかく」(?)ことに特化したような問題が含まれているのがアレですが、それはご愛嬌かw
また、前述の「名刺のお話」等、「それは違うのでは?」と突っ込まれそうな気がしないでもないものの、そういう場合は、「そういう考え方もアリだな」と「新たな気づき」に変えて頂ければ、と。
個人的にはちょっとしたパラダイムシフトを味わいました!

年収が上がる人はどっち? 稼ぐ人の思考法
【関連記事】
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【ヤバ本】『仕事は1日30分! ―お金と時間を増やすドラクエ流成功法』菅谷義博(2010年11月28日)
【仕事術】『残念な人の仕事の習慣』山崎将志(2010年09月21日)
【出世する仕事術】「仕事ができる人に変わる41の習慣 朝イチでメールは読むな! 」酒巻 久(2010年03月19日)
【編集後記】
◆昨日、地元書店で見かけて気になったのがこちら。
アフォリズム
パッと見、外国のものばかりで、それぞれキチンと原文も併記されていたのが好印象でした。
…って、原文だけだと意味分からないんですが(英語弱杉w)。

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