2010年09月17日
【文具王流】『究極の文房具ハック』高畑正幸
究極の文房具ハック---身近な道具とデジタルツールで仕事力を上げる
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、TVチャンピオンの「全国文房具通選手権」連覇により「文具王」として名高い、高畑正幸さんの文房具を活用したライフハックの本。前作が、結構ガチな「文房具カタログ」だったので、本書もそのラインかと思いきや、意外と「Tipsが詰まったハック本」という感じでした。
アマゾンの内容紹介から。
文具王が実践するライフハックのすべて。規格統一・いちいち考えない・今すぐの環境・とりあえず・大胆一気・デジタルをアナログで。この6つで仕事力を増進。もちろん、高畑さん自筆のイラストも挿入されてます!
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
1.統の章 できる限り規格を統一する
アクリル板で書類のサイズを統ーする
ファイリングに「ゲージパンチ」を使う
手紙を標本化して保存する ほか
2.省の章 仕事を自動化していちいち考えることを省く
山根式封筒に「やることリスト」と「予定表」を貼る
校正はグリーンの蛍光ペンで行う
最新バージョンチェックにもグリーンの蛍光ぺンを用いる ほか
3.即の章 「いつか」ではなく「今すぐ」できるように環境を整える
雑誌はその場で破りながら読む
「テプラ」も常時接続しておく
電源アダプタは計3個を用意する ほか
4.仮の章 「とりあえず」を肯定する
「仮」を肯定して状況を改善する
充電池の「これ充電済みだっけ?」を解決する
インデックスと見出しを「仮」にする ほか
5.整の章 身のまわりはちょっと大胆な方法で一気に整える
机の裏側を開拓する
机の引き出しの中で充電する
べルクロを活用する<<モバイルPC編>>
6.Dの章 デジタルツールをアナログ視点で使いこなす
デジタルツールを使いこなす
アナログ情報をデジタル化する
書類はスキャンして拾てる ほか
【ポイント】
■1.ファイリングに「ゲージパンチ」を使う◆私たちが仕事で書類を綴じるときは、2穴がメインだと思いますが、高畑さんがオススメするのが「ルーズリーフ」でお馴染みの30穴(A4)や26穴(B5)。
これらの何が良いのか?
ゲージパンチで空ける30穴は、ー般的な穴空けパンチの2穴よりも、紙の縁の近くに位置している。このため余白の少ない書類でも、書類の本文に穴を空けてしまう恐れが少ない。
さらに重要なことは、穴の数が多い分「丈夫」だということ。2穴に比ぺて30穴であれば、一つの穴が負担するカは単純計算で15分の1。2穴パンチに綴じた書類とは比べものにならないほど、穴の周辺が傷みにくい。
丈夫である、というのは普通に考えて分かっていましたが、穴の位置が縁に近い、というのは気が付きませんでした。
カール ゲージパンチ・ネオ(26・30穴) GP-130B
少しお高いモデルも。
カール事務器 グリッサー SP-30N
■2.外出時の電源確保にエネループ
◆ガジェットの電源に多いのが「USB電源」。
iPhoneユーザーでもある高畑さんのオススメはお馴染み「エネループ」。
モパイル用の予備電池のおすすめは三洋電機の「eneloop mobile booster USB出力付リチウムイオンパッテリーKBC-L2AS」。USBコネクタが2ロあり、同時に2台の機器を充電できる。同時に二つも必要ないと思われるかもしれないが、実はこれに何度か助けられたことがある。もしもの時のためのバックアップだ。余裕があるに越したことはない。電気容量も小型充電池の中ではかなり大きいので、iPhoneなどでGPSなどを頻繁に使用するときには、大きな安心感となる。アマゾンでも評価が高いようですし、モバイラーは要チェックかと。
SANYO USB出力付きリチウムイオンバッテリー (専用高容量リチウムイオン電池使用) KBC-L2AS
■3.渋カラーのマーカーを使う
◆「やること」を明確にするのと同様、「やらなくてもよいこと」を分かりやすくする、というのも大切です。
高畑さんが実践されているのは、定型書類等の記入欄で、不要な項目や該当しない項目をグレーのラインマーカーで塗りつぶすというもの。
私のおすすめはゼプラの「マイルドライナー」のグレーと、同じくゼブラの「紙用マッキー」のグレー。特にマイルドライナーの、絶妙な色の薄さがよい。フリーダイアリーで31日の欄が不要なときなどにも、このグレーはちょうどよい。紙用マッキーは一見、太すぎると思われるかもしれないが、先端部分のカドの稜線を使うと、意外にも万能な使い勝手を発揮する。黒で塗りつぶすと主張が強すぎるとお感じならば、ぜひお試しを。
蛍光ペン マイルドライナー マイルドグレー 【WKT7-MGR】
ゼブラ 紙用マッキー グレー 細字+極細 WYTS5-GR
■4.よく使うフォルダ構成を用意しておく
◆これは文房具には関係ないお話ですが、「なるほど」と思ったのでご紹介。
PCのファイル保管の場合も山根式で、封筒と同様のネーミングで管理したフォルダに突っ込む方式を採用しているが、事の流れや必要書類がある程度決まっているなら、フォルダの中に、必要項目のサブフォルダを入れた雛型フォルダをあらかじめ用意しておけば、新たに発生したファイルを投げ込む場所をいちいち考えたり、その都度サプフォルダを作って項目名を記入しなくてすむ。これは楽なだけでなく、あとでデータを探す際にもとても便利だ。「メールの署名欄に雛型を登録しておく」というTIPSがありますが、それと似たような感じかと。
私も本業で使うファイルは、このやり方が使えそうです。
■5.テプラを常時接続しておく
◆キレイなラベルが作れるテプラですが、入力が面倒だったり、いちいち引っ張り出してきて作業をするのがおっくうになって、ついつい使わなくなることが多いです。
それを防ぐために高畑さんは、PC入力で使う「テプラ PRO SR3700P」をPC横に置き、常時接続。
もしあなたがビジネスパーソンで、デスクのどこかに辞書1冊分の隙間があるなら、SR3700Pの導入をおすすめする。このマシンを自分のデスクトップに、常時接続状態で待機させるのだ。ノートPCがメインならUSBハプに、前項のスキャナなどの機器と一緒に挿した状態で待機させ、デスクについたらハプに集約されたコネクタ1個をノートに挿せばすぐに使える状態にしておく(いちいち考えなくていい)。提出物でも、自分用の整理でも、美しくて耐久性があるこのテープに、デメリットは一つもない。私もメインPCがノートブックなので、常時接続という考えは捨てていたのですが、確かにUSBハブを使えばそれも可能です。
外付けHDと一緒にコレも検討しようかな……。
KING JIM ラベルライター テプラ PRO SR3700P パールホワイト
■6.インデックスはポストイットで
◆インデックスというとお馴染みなのが、シール式で真ん中に二つ折りにするタイプです。
しかし高畑さんが使われているのは「ポストイット フラッグインデックス」。
ポストイットでは簡単に剥がせる以上、「仮」ではないか、と思いきや、だからこそいい、とのこと。
多くのビジネスも"進化"の過程にある。エキサイティングに変化する分野ほど、その傾向は大きいのではないだろうか。であれば、そんな業務で使うファイルのインデックスを固定化するのは、非効率なだけでなく、危険ですらある。分類が固定化されると、せっかくの「新種」を、すでに時代遅れの既存の分類に押し込んでしまいがちだ。分類には常に変化に対応できるしなやかさが必要なのだ。だからインデックスは、常に「仮」の状態であるほうがいいと私は考えている。私の場合は、単に貼り付けちゃってから、漏れに気が付いて涙目になることが多いので、ポストイットでやった方が無駄がなさそうですw
3M ポスト・イット フラッグ インデックス 青 4.36×5.0cm パック 6822
■7.モバイルPCにベルクロを活用する
◆今回、本書に収録された写真を見て驚いたのですが、高畑さんは、「Macのディスプレイの背面にベルクロテープのメス」を貼り付けてらっしゃいます。
これで何をするかと言うと、外付けの周辺機器に「ベルクロテープのオス」を貼り付け、使用時に「ディスプレイの背面にくっつけてしまう」のです。
これで煩雑な周辺機器類を液晶ディスプレイの後ろに隠しつつ、本体と一時的に一体化できる。アンテナ類はもちろんだし、カードリーダーなども使いやすい位置に固定できて、なかなか快適である。
あとは、この見た目を自分なりに解消できれば……!?
なお、高畑さんの場合、カバンも内張がベルクロになっているため、移動時にガジェット類がしっかり固定される、という利点もありますw
【感想】
◆ボリューム的にこの辺で。最後の「Dの章」からは拾わなかったのですが、ここはもう、「自炊ネタ」がバンバン。
もちろん、「ScanSnap」や裁断機は当然として、リムーバーの「はりトルPRO」までもが登場するのが高畑さんらしいな、とw
それに伴い、iPadやEvernoteの活用法も紹介されており、ここだけでも1記事書けるほど。
特にiPadについては「対面状況でのプレゼンテーションなら、間違いなく最強のガジェットだ」と断言されているだけあって、非常に参考になりました。
それにしても、15年以上も前から、iPadのような製品が出ることを信じて、スキャンしていたなんて(詳細は本書を)。
◆一方、全く文房具関係ないネタもいくつかあって、「洋服」や「靴下」の整理術までもがw
なるほど、と思ったのが、「同じ靴下を15足買う」というハックで、どれとどれが正しい組み合わせかを考える必要なく、テキトウに2つ掴んで履けばいい、というのは一見不精ですけど、よく考えたら合理的です。
どちらか片方に穴が開いても、それを捨てればいいわけですしw
また、「出張ツールをユニット化する」というお話は、出張がある方なら参考になるハズ。
「サンダーバード2号が出動するときに、災害地の状況に合わせてコンテナを選ぶ方式と同じ」というのは具体例として笑いましたがw
◆本書は、「誠 Biz.ID」の「B-Hacks」という連載を元にされているそう(半分ほどかぶっているのだとか)。
「文房具ヲタ」の私としては、こうして1冊の本としてまとまると、やはり買わないわけにはいかないわけでしてw
ハック本は他にも色々ありますが、本書を通じて感じたのが、高畑さんのある種の「こだわり」。
「こうすれば便利」という次元ではなく、「なぜそうなのか」という次元まで高めてらっしゃるのが、本書の魅力だと思います。
単なるハック本とはひと味違う1冊!
究極の文房具ハック---身近な道具とデジタルツールで仕事力を上げる
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【文房具】アソシエの「最強の文具活用術」買いました(2010年04月06日)
【編集後記】
◆昨日のニコ生「ひろゆき×ホリエモン×勝間和代 『そこまで言うか!』」で知った1冊。“本物のお金持ち”と結婚するルール―ホリエモンの恋愛講座
女性向けらしいのですが、やはり気になりますねw
ご声援ありがとうございました!
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この記事へのコメント
TVチャンピオンは昔放送されていたのをよく観てました。競技の種目がやたらと偏っていたのを覚えています(セミプロの独壇場ですね)。
私の住んでいる地域ではテレビ東京系列の番組があまり放送されないので「2」があったことは知りませんでした。
文具王?高畑正幸?テレ東放送地域では有名なんですね。地域格差を感じます(笑)。
私の住んでいる地域ではテレビ東京系列の番組があまり放送されないので「2」があったことは知りませんでした。
文具王?高畑正幸?テレ東放送地域では有名なんですね。地域格差を感じます(笑)。
Posted by 読書ブログ屋 at 2010年09月17日 18:04
>読書ブログ屋さん
私はTVチャンピオンはそこそこ見ていたツモリでしたが、文具王の回は見過ごしていました。
高畑さんは、世間的にはテレビでしょうけど、私にとってはアソシエ等の雑誌や、誠Biz IDでの連載でお馴染み、といった感じです。
ですから、地域差はホントはないんじゃないかな、と。
私はTVチャンピオンはそこそこ見ていたツモリでしたが、文具王の回は見過ごしていました。
高畑さんは、世間的にはテレビでしょうけど、私にとってはアソシエ等の雑誌や、誠Biz IDでの連載でお馴染み、といった感じです。
ですから、地域差はホントはないんじゃないかな、と。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2010年09月18日 01:06
私は読書メモなんかでメモを書くので文房具とかにはけっこうこだわります。まだまだ自分の知らない物とかあるんだな〜と思いました。デジタル全盛の時代ですけどアナログにはアナログのいいところがありますよね。
Posted by タカダヨシヒコ at 2010年09月18日 04:55
この本も、前日のアメブロの本も、もろにツボです(笑)・・・って、そんなに拙ブログのデザイン凝ってませんが(汗)・・・この本を参考にちょっとイメチェンでもしてみようかと思います。
いつも良い本のご紹介をかりがとうございます。
ということで、2冊アマゾンアタック!!
いつも良い本のご紹介をかりがとうございます。
ということで、2冊アマゾンアタック!!
Posted by 川田浩志 at 2010年09月19日 11:45
>タカダヨシヒコさん
本来、「文具王」ってくらいですから、高畑さんはアナログがメインなのだと思ってたのですが、この本を読むと、かなりデジタルも取り入れられているようです。
私は手紙等はアナログが好き(手描き)なんですが、メモ等は自分の字が読めないので、出来る限りデジタルで取っているというw
>川田先生
アマゾンアタックありがとうございます(涙)。
そうそう、先生はアメブロなんですから、アメブロカスタマイズの本はマストだと思いますよ〜。
そしてこの本も、文具ヲタならマストな1冊でございます(笑)。
本来、「文具王」ってくらいですから、高畑さんはアナログがメインなのだと思ってたのですが、この本を読むと、かなりデジタルも取り入れられているようです。
私は手紙等はアナログが好き(手描き)なんですが、メモ等は自分の字が読めないので、出来る限りデジタルで取っているというw
>川田先生
アマゾンアタックありがとうございます(涙)。
そうそう、先生はアメブロなんですから、アメブロカスタマイズの本はマストだと思いますよ〜。
そしてこの本も、文具ヲタならマストな1冊でございます(笑)。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2010年09月19日 13:02
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