2010年07月08日
【着こなし】「優れたリーダーが実践する イメージチェンジ成功法」に学ぶ7つのポイント
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【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、二人の女性著者による「イメージ戦略本」。タイトルからも分かるように、ある一定年齢以上の方向けなので、その分、身だしなみも高級志向な感じです。
ただし、単にファッションだけではなく、マナーや立ち振る舞い、さらにはエチケットにまで言及しているのが本書の特徴かと。
アマゾンの内容紹介から引用します。
今回は、汎用性の広そうなものを7つ選んでみました。タフなボス、エレガントなエグゼクティブ、フレンドリーなリーダー、コンサバティブなマネジャー――目指すイメージはどのタイプ? セールス・交渉から職場の活気まで左右する役職者の外見・印象を10倍良くする方法。

【目次】
第1部 イメージ戦略の基本
第1章 外見を強みに変える考え方―セルフイメージで人生は変えられる
第2章 ビジネスリーダーのイメージ戦略
第3章 イメージ戦略を立てる
第2部 イメージ戦略のABCルールとアクションプラン
第4章 見た目のルール
第5章 行動のルール
第6章 コミュニケーションのルール
第7章 変身するアクションプランを立てる
第3部 イメージ戦略を形にする
第8章 充実したワードローブのつくり方
第9章 ディクショナリー
第10章 グローバルリーダーを目指す
【ポイント】
■1.感じの良い地顔になるため、自分の顔つきのフィードバックをもらう◆魅力的な顔つきになるには、ホンモノの鏡を見るだけではなく、他人からのフィードバックを受けることも大事です。
そのときのコツは、日頃から関係性がある人だけではなく、コンビニの店員さんや、レストランの給仕さんたちの態度を見ること。
ふと思い出したのですが、外国のお店で買い物をすると、よくいい笑顔で挨拶してくれたものなんですよね。これは「さりげなく感じよく」を練習するのにはうってつけの場です。こちらがあまりにもニコ二コして愛想がよすぎるのも変。コンビニで買い物するのに、思いを込めすぎても相手は戸惑ってしまいます。ていねいだからシンパシーを呼ぶ、というわけでもないのです。この微妙な加減、バランスが大切。わずか数十秒から1分ほどの短い人間関係ですが、よい感じを相手にギフトします。「ありがとう」と言ったり、微笑んでみたり。
日本のコンビニあたりですと、店員さんが、こちらの顔を見ないことも多いもんですが、めげずに挑戦してみたいところです。
■2.ポジティブライン、ネガティブラインの流れに注意する
◆私も知らなかったのですが、右肩上がりの線を「ポジティブライン」、右肩下がりの線を「ネガティブライン」と言うのだそう。
この場合、前者は「上昇エネルギーの流れ」なので、これをイメージ戦略に応用します。
典型的なのが、ネクタイのストライプ。
例えば、これは「ポジティブライン」。
注:以下、掲載している商品の画像は、単にどういうものかを分かり易くするために用いているのであって、本書で推奨されている商品ということではありません。

反対にこちらの商品群のうちのストライプのものが、「ネガティブライン」になります。

◆ちなみに、この部分を読んだとき、急いで自分のネクタイをチェックしたのですが、全部右肩上がりでしたw
同様に、アマゾンで画像を探すために20ページくらいチェックしたものの、ほぼすべて右肩上がりで、上記のネガティブラインの例は、例外と言ってよいほど。
皆様のワードローブもおそらく問題なく「ポジティブライン」だと思います。
ただ、万が一そうでないネクタイがあった場合には、イメージ戦略的にはNGなので取扱いにはご注意を。
■3.リーダーシップには4つのスタイルがある
◆本書では、簡単なテストによって「自分自身をどう見ているか」が判定され、それによって、次の4つのスタイルが決定されます。
●フレンドリー
●コンサバティブ
●エレガント
●タフネス
下図はこれらの関係性を、マトリックスで表したもの。
強い影響
距離をおいた関係性
↑
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エレガント | タフネス
|
柔 |
ら | 堅
か ←――――――――――――――――→
い | い
|
|
フレンドリー | コンサバティブ
|
↓
あまり強くない影響
近い距離感
◆そして、それぞれのスタイルごとに、レベル1〜4の「ドレスコードの組み合わせ」があるのですが、かなり細かくなってしまうので、ここでは割愛(スイマセン)。
ちなみに、ドレスコードの「レベル1」は、かなり堅めで、正式度も高く、その項目もスーツはもちろんのこと、シャツ、タイ、ベルト、靴、靴下、眼鏡等々、かなり細かいです。
逆に「レベル4」だと、バックオフィスワーカーのタイプと言うことで、コーデュロイジャケットやジーンズも許容されていたり。
もちろん、業種や会社ごとのドレスコード等もありますので、そのまま鵜呑みにはできませんが、世間一般的な常識を知る上では、参考になるハズ。
■4.磨いていない靴を履かない
◆これは、子どもが生まれてからの私も反省すべき点なのですが。
なお本書では、著者がシャンパンで靴を磨いたときの話が掲載されています。靴が磨かれておらず、着用者がしばらく靴の手入れを怠っていると、見る人にはすぐにわかります。適切に磨かれた靴は輝いており、靴の最初の形状がはっきりと維持されています。靴を長い間履き続けて適切な手入れをしていないと、形は崩れてみすぼらしく見えます。スーツ、シャツ、ネクタイがどれだけ洗練されていても、靴のせいで服装全体が台無しになります。
冗談ではなく、シャンパンに含まれている炭酸が革の光沢を増すのだとか。
このTIPSはコチラの本からのものだそう。

365 Style and Fashion Tips for Men
■5.顔形でシャツの襟が決まる
◆シャツの襟は、顔形や首の長さによって決定されます。
●細い顔の人
●長い顔の人
●丸顔の人
また、夜遊び人には人気の高い襟も、首が短いと、余計に首の短さを強調してしまうので、要注意。あなたの顔には、狭いスプレッドカラーのフレームが地番よく合います。小さな襟や丸い襟は一切避けましょう。襟先は少し細くて長くてもOKです。
■6.靴もリーダーシップイメージに合わせる
◆上記3で登場した4つのスタイルごとに、靴も適したものがあります。
●フレンドリー
●コンサバティブ
●エレガントコンサバティブリーダのシューズにはオックスフォードがよりフォーマルです。スリッポンはやや略式ですが、デザインによってはビジネスでも受け入れられています。(後略)
●タフネスエレガントリーダのビジネスシューズは、フォーマルなオックスフォードが公式です。スリッポンの靴を試してはいけません。(後略)
ビジネスシューズは黒のプレーンなオックスフォードタイプをはきます。濃いブラウン系をはくことでフォーマルさを保ちつつ個性を出すこともできます。
■7.各国ごとのビジネススタイルについて
◆着こなしについては、基本的には万国共通なのですが、国ごとに考え方等が異なることもあります。
相手に不快感を与えないために、知っておきたい知識がいくつか。
●ドイツ
●イギリスビジネスの服装は保守的。濃色のスーツがすべて。通常無地を着る。自己主張が薄く控えめであることが重要。
●イタリア保守的な服装が重要。濃色のスーツが一般的。(中略)
オックスフォード靴をはく。ローファーはフォーマルとされないので避ける。
そういえば、イタリアでは靴は皆茶色で、黒い靴はお葬式くらいでしか履かない、と大昔に何かの雑誌で読んだ記憶が。質がよくおしゃれな服装が重要。ビジネスでの身なりは重要であり、成功を示すものである。おしゃれで品質のよいスーツが好まれる。ネクタイとスーツはしゃれたものであれば明るい色でも可能。
【感想】
◆今回、自分でまとめていて難しかったのは、本書がかなりのページを割いて、各アイテムについて、4つのスタイルごとに解説をしていた、という点。上記では特に「靴」にだけ言及していますが、実際にはスーツやシャツを初め、ほぼ全てのアイテムについて、靴と同じように解説がなされています。
言い換えれば、その「スタイルごとのアイテムの選択法」が、「本書のキモ」とも言えるワケで。
特に、当ブログの読者さんの属するスタイルが1つに絞れるのであれば、そのスタイルごとにアイテムを抜き出しても良かったのですが、そういうわけにもいきませんでした。
◆一方、当ブログ的に面白い、と思ったのが、最後の国ごとのビジネススタイルのお話。
上記は一般的なドレスコードの内容ですが、本書の終章では、ロンドン、パリ、ローマ、ワシントン、シンガポールのイメージコンサルタントから、その国ごとのエグゼクティブスタイルについて証言を集めています。
例えばフランスだとこんな感じ。
海外に出張される機会がある方で、エグゼクティブらしく振舞いたい方は、この部分は必読かも。私の国のフランスのエグゼクティブスタイルは、とても保守的で、とてもエレガントです。他の国と比べて、私たちは服装の細部に注意を向けます。たとえば、フォームが完璧であること、色が調和していること、カフリンクスは目立たない上品なもの、靴は一流のものであること、などです。(後略)
もっとも、アメリカはワシントン在住の方の発言であり、東海岸と西海岸では、また違っていそうですが。
◆また、本書はイメージ戦略の本であるにもかかわらず、ビジネスマナーやエチケットについても言及されているのが興味深いな、と。
挨拶や紹介の仕方や、スモールトークの仕方、というのは、結局役職者として、当然マスターしていなくてはいけない、ということなんでしょうね。
さらには、イメージチェンジをする上での「アクションプラン」の中には、「教養」の項目が15個もあるという。
そしてそのアクションステップも、2週間のケースと3ヶ月のケースが併記されているわけでして、後はもう実践あるのみですよ。
リーダーでなくとも、着こなしに戸惑いがあるなら押さえておきたい1冊!

優れたリーダーが実践する イメージチェンジ成功法
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【編集後記】
◆丸善オアゾで先行発売されているコチラの本が、結構な人気だとか。
スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則
これは私も絶対買います!

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