2010年06月19日
厳選! 「『現役・東大院生の速読術』」の超簡単な活用法5個
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、当ブログでは手堅い人気の「速読本」。アマゾンのランキングで見るような売れ線速読本をスルーしておいて、こういうニッチ(?)な作品を選ぶのが、「速読通」なんです(ウソw)。
書影では帯が付いてませんが、実はこんな威勢のいいフレーズが!
誰でもこうなれるかどうかは別として(←ヲイw)、今回は、本書で展開されているテクニックの中から、個人的に重要だと思った読み方を5つピックアップしてみようかと。「1週間で50冊読めた!
50未満だった偏差値が3ヵ月で70を突破した!
1ヵ月でTOEIC950点取った!」
なお、タイトルは久々にホッテントリメーカー作でございます。
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
はじめに
本書の使い方
第1部 人生を切り開く速読術
速読は意外とカンタン!
速読の相乗効果も計り知れない
速読ビギナーの皆さんへ
速読習慣を身につけよう
脳をリラックスさせて効率アップ ほか
第2部 誰でも簡単速読トレーニング
<準備編1>集中力を高める脳内リラックス法
<準備編2>視野を広げる眼筋トレーニング ほか
<基本編1>知りたい内容は"目次読み"でつかめ
<基本編2>マンガ読みで本を"見る" ほか
<実践編1>視野を広げて「速読眼」をつ<る
<実践編2>究極の視点移動を目指す ほか
<応用編1>新聞速読テクニック
<応用編2>ビジネス書速読テクニック
おわりに
【5つの読み方】
■1.全体像をざっくりつかむ「目次読み」◆小飼さんに限らず「目次」の重要性については、多くの方が言及してらっしゃいます。
そこで、まず挙げておきたいのが、この目次を読む「目次読み」。
私は、目次はサーッと一通りは目を通しますが、「2、3回繰り返し」と言うのはやったことがなかったので、今後意識してみたいところ。まず、章立てとなる大見出しのみを、2、3回繰り返し見て、その本の全体の構成をつかんでください。それから、中見出し、小見出しへと項目を把握していきます。序文やコラムの見出しも必ず読みましょう。
また、目次をしっかり読むと、その本を読む「目的」となる部分がどこにあるかも見えてくるので、速読の際には必ず行うようにしましょう。
■2.キーワードを探る「漢字読み」
◆これは特に「日本語」だからこそできるやり方で、文章の中の「漢字」のみ拾い読みをするものです。
これは確かにそうなんですが、個人的には「漢字を読む」と言うより、「ひらがなを無視する」方が、良いような気がします。詳しい内容まではわからなくても、おおまかにどのようなことが書かれているか想像できます。それは、漢字がキーワードになることが非常に多いからです。
つまり、漢字を拾い読みすれば自然に速読ができるのです。
参考記事:【本リスト有】専門書を素早く読む5つの方法(2008年04月29日)
カタカナがキーワードになることもありますしね。
■3.スピードアップが図れる「ブロック読み」
◆本書は、この辺から「体育会系」のエッセンスが登場w
まずは「1行を3つに分ける」あたりから挑戦です。
線を引くのが面倒な方は、こういうメルマガを利用するのもアリ。一般的な縦組みの単行本であれば、1行が40字前後です。40字であれば、13字目と26字目の下に線を引きます。その13字を1ブロックとして目で追っていきます。
日本の名作を読みながら速読力を身に付ける [まぐまぐ!](「HTML形式メールマガジンを読む」をクリックして先に進みます)
識字幅を初級に設定すると、3分割になるのですが、1行が短いので中級(2分割)〜上級(分割なし)くらいが良いかも。
■4.キーワードを探す「スキャニング」
◆本書では「セスナ読み」と言われていますが、要は「スキャニング」のことです。
具体的には、「見開きを1,2秒でパラパラとめくる感覚」とのこと。スキャン(scan)とは、「細かく調べる」という意味で、身体の断層撮影で使用するCTスキャンなどでおなじみの言葉です。
速読テクニックでいうスキャニングは、「高速目的読み」のような意味です。本の中から自分の目的とする情報や知識を高速で探し出し、その近辺を読んで必要な情報をインプットします。
結局のところ、「目的が何か」がハッキリしていることが大事なんですね。パラパラやっているうちに、目的の情報や知識のキーワードが浮かび上がってきます。そのときには、めくる速度を落として必要な部分をしっかり読んで情報や知識をインプットします。
また、著者の原田さんによると、セスナ読みが最も役立つのは「資料調べ」だそう。
■5.10分であらましをつかむ「スキミング」
◆上記「スキャニング」と同様に、速読技術として広く知られているのが「スキミング」です。
私の場合、実はあまり「目的」を持って読書をしていないので、主に使っているのは、この「スキミング」になると思います。スキム(skim)とは「すくい取る」「かすめ取る」、スキミング(skimming)で「大まかな内容をつかむために文章などにさっと目を通す」という意味があります。速読の「スキミング」とは、重要な部分だけをすくい取って全体の内容を素早くつかむ技術です。
前項のセスナ読みは特定の部分を見つけ出して読み取るのに対し、スキミングは全体のテーマを理解するということです。
「本に対してフラットに対峙して、惹かれる部分だけ多少ゆっくり目に読んで、付箋を貼る」という感じですか。
【感想】
◆上記で挙げた読み方は、いずれも類書でも紹介されているものであり、必ずしも本書特有のものではありません。ただし、本書の大きな特徴として挙げられるのが、第2章の終わりの方にある「媒体ごとの速読テクニック」。
目次では「<応用編>」として記載されているものです。
全部で7つあって、その対象も「新聞」「ビジネス書」「英文」「雑誌」「Webサイト」「小説」「取説・契約書」と様々。
それらについて、いちいちこんな風に図解付きで解説があるわけです。
普通に速く読める人にとっては、他人から言われてやるモンでもないのでしょうが、「小説」等、日頃読まないものについては、私も参考になりました。
◆なお、上記では特にトレーニングを必要としない読み方ばかりでしたが、本書には「眼筋トレーニング」「視野拡大トレーニング」「縦読み法&横読み法トレーニング」といった「地道な訓練」も含まれています。
もちろん、ちょっとしたコツ(「漢字読み」等)を知るだけで、読むのは速くなりますけど、こうした「インフラ」を鍛えておくと、より一層効果が出てくるかと。
私自身、10数年以上前に通った速読教室では、毎回「視野拡大」「ブロック読み」等のトレーニングはしてましたし。
本当に速く読みたいのであれば、こういったトレーニングをおろそかにしない方が良いと思います。
◆本書は非常にお手ごろな値段だけに、ページ数も少なめ(127ページ)。
まぁ、最近バカ売れしている斉藤先生の新作も144ページなんですけどねw
いずれにせよ、「硬軟両サイド」から速読スキルを高める作りになっているので、速読をちょっと試してみたい、という方には悪くないと思います。
また、上記で触れたように、「媒体ごとの読み方の工夫」は、いい目のつけどころではないかと。
なかなか面白い速読本でした!
【関連記事】
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【速読】「すごい速読術」斉藤英治(2008年08月04日)
【試験仕様】「キャリアが高まる1日15分 速読勉強法」(2008年11月08日)
【オススメ速読本】「王様の速読術」斉藤英治(2008年06月29日)
【編集後記】
◆ちょっと気になる本。特別講義 コンサルタントの整理術
整理術は当ブログでも人気なので、押さえておきたいところです。
ご声援ありがとうございました!
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