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2010年06月16日

【ヤバ本】「出版で夢をつかむ方法」吉江 勝


出版で夢をつかむ方法
出版で夢をつかむ方法


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、著者志望の方なら「必読」のご本。

丸善オアゾの中の人のツイートを見て、その足で速攻で買いに行ってきましたw

まだアマゾンにも情報がないので、出版社サイトから。

普通のサラリーマンでも本を出すことで自分のビジネスを拡大し精神的にも豊かになれる!その具体的な方法を説くとともに、実例として出版で夢をつかんだ本田健氏、山田真哉氏、鳥居祐一氏らへのインタビューも掲載。

正直、お金とってセミナーできるレベルのコンテンツですよ、コレ…。


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【目次】

はじめに

第1章 本田健氏との対談
▼無料の小冊子をつくって10万人にプレゼント。それが編集者の目にとまって出版へ

第2章 無名のあなたでも商業出版できる方法

 誰でも本を1冊くらい書けるテーマを持っている
 1日に200冊以上も出版、新しい作家か求められている
 ネットの普及で、新人がデビューしやすくなっている ほか

第3章 本を出すと、あなたの人生はどう変わるか

 「本を出した人はすごい」という思い込みが世間には浸透している
 本を出すことで、お客様との信頼関係がつくりやすくなる
 自分のビジネスをたくさんの人に知ってもらえる ほか

第4章 出版社か採用したくなる「企画書」を書いてみよう

 企画書に必要なのは、この5つだけ
 「タイトル」は何よりも大事と心得よう
 「目次」は映画の予告編と考えよう ほか

第5章 出版社にはどのようにアプローチすればよいか

 企画書は2段階アプローチで
 企画書を送る前に、出版社に電話をする
 出版社から連絡が来たときに気をつけること ほか

第6章 あのべストセラー作家はどのように出版デビューしたか

 山田真哉氏 東京と大阪の書店を100店以上まわった
 和田裕美氏 自分がワクワワクする活動を続ければ、共感する人が現れる
 道幸武久氏 出版したあと、セミナーに100名以上の参加申込が ほか

第7章 ブック・ブランド・マーケティングで注意すべきこと

 読者の幸せを考えないと、本を出しても逆効果になる
 書いた本は、著者自身もセールスしなさい
 読者に無料のサービスを提供する ほか

おわりに


【ポイント】

◆今回はノウハウ部分は、ネタバレを極力自重させて頂きます。

ご了承下さい。

■本田 健氏との対談から

 ●本を売るための仕掛け

口コミが7次感染、8次感染するように、立体話法で書きました。
立体話法というのは、ひとつのことを聞いても、聞き手によって解釈が違うように聞こえるようにした、私が考えたオリジナル話法です。

 ●執筆方法について

基本的に、たくさん書いて、そぎ落とすのが僕のやり方です。
『ピンチをチャンスに変える51の質問』『きっと、よくなる!』(サンマーク出版)も実際のページ数の3倍以上書いて、その3分の2をスパッと切り捨てています。
そうすることで内容がよリブラッシュアップされ無駄のない本になるからです。

 ●ネガティブな意見を聞かない理由

僕の本は読んだ人全員に、何らかの気づき、勇気、元気や喜ぴを与えられるものにしたいと思って、祈リを込めて書いています。
また、どんな立場の人が読んでも傷つかない文章を目指しています。

 ●焦って将来後悔する出版はしてほしくない

出版だけをゴールとして、理念のない本を出したり、差別化するために過激な表現を使う人もいますが、出版は諸刃の剣でもあることも決して忘れないでください。


■自分のUSP(Unique Selling Proposition)の見つけ方

 ●自分が今までに時間とお金を最もかけた事象は?

 大切な時間とお金を使ったということは、それだけ熱意と情熱をかけているものですから大抵、アウトプットできるだけのリソースがあるはすです。

 ●友人やお客様(周囲の人)に自分の強みや個性を聞いてみる

身近な人に「私は何であなたのお役に立てますか?」「私がやって嬉しかったことは何かありますか?」とヒアリングすると、気づきを得ることが多くあります。


■ベストセラー作家に聞く

 ●山田真哉氏

 本は「タイトル、テーマ、タイミング」です。
 その中でも特にタイトルが重要だと考えています。
 私はいつも中味を書くのと同等のエネルギーをタイトルにかけているのですよ。

 ●和田裕美氏

 私が出版したきっかけは、勤めていた教材販売会社が日本撤退になって、仕事がなくなったからです。
 「これからどうしようかな?」と途方に暮れていたとき、誘われてたまたま行った異業種交流会で会った人に「今度、共同で本を出すのですけど、営業のパートを書いてみませんか」と声をかけていただきました。

 ●道幸武久氏

「出版したいと語る」「自分の役割を知る」他に、出版する具体的な戦術をあげるとすると、小冊子を書くのがよいと思います。

 ●臼井由妃氏

 この本の主旨に沿わないかもしれませんが、私は出版やセミナーでブランデイングするというのは、どうかなと思っています。
 仕事でしっかりした実績を残したうえで、それを本にしたりセミナーを開催して皆様のお役に立つ、これが王道だと思うのです。

 ●金森重樹氏

 最後にこれから出版する人にアドバイスすると、「出版からつながる何を実業として稼ぐか?」という着地点を見出し、自分自身はどういうポジションで売り出すか深く考えてから書くことです。(中略)

 必ずゴールを考えてからスタートしてください。
 実業から逆算して出版すればその本は単なる名刺代わりではなく、あなたにとって最高のブランディングツールになるはすですから。


■犯してはいけない2つの愚

 出版したこと自体がゴールになっている作者と、反対に過剰なバイブル商法に走ってしまい自分ではビジネスに加速をつけているつもりが逆効果になってしまっている作者が多く見受けられます。
 この2つの愚を犯さないように注意しましょう。


■本に入れるチラシは色に注意する

 重要なのは形式よりも色です。
 色は●●●●●●の反応が圧倒的に上がります。
 他の色(白も含んで)は総じてあまりよくありません。


【感想】

◆何だか上記でご紹介していない部分の方が、圧倒的に本書のキモのような気がしないでもないワタクシ。

出版を志す方のためのセミナーというかスクール、コンサルティング等の類は結構あるのですが、そこで有料で提供されているサービスに近い質のコンテンツが本書ではガシガシ書かれています。

CDや情報商材ではなく、本書は商業出版ですから、ある程度公開してもいいハズですけど、著者の吉江さんは良くても、競合他社の方はいい顔しないような…?

とにかく出版は、一度でも経験した方と、全く経験していない方との情報の非対称性が激しいので、それをキャッシュポイントにされている方がいらっしゃいます。

ただしテーマとして、それほど大きなマーケットではないので、少人数に高価格で提供しないとペイできないわけで、それがこのようにサラっと本として出されてしまうと、困る方が出てくるのではないかと。


◆それ故、今回思いっきり伏せたのは、第4章と第5章。

ここでは目次にもあるように、「企画書の書き方」「出版社へのアプローチ法」が述べられています。

企画書の方は、章末にいくつか「雛型」があるので、これを参考にすれば、少なくとも体裁としては整ったものが出来上がること必至。

まだ具体的にアクションを取ったことがない方でも、こうしたものに具体的に落とし込むことで、新たに見えてくるものがありそうな気がします。


◆結果的に上記ポイントでは、ほとんど「ベストセラー作家のお話」に終始することになってしまいましたが、実はこれがかなり濃い

初っ端の本田健さんのパートは、抜き出した以外にも付箋貼ってますし、第6章に登場する方々の話も、ご自分たちの著作では基本的に語るようなものでもないので、それぞれの考え方というか、スタンスが分かって興味深かったです。

臼井さんの「空気読まない」書き出しもステキですし、逆に金森さんの割り切った考え方も、潔くてシビレますねw

山田真哉さんも、今ではベストセラー作家さんですが、駆け出しの頃は、こんな苦労をなさっていたのか、という衝撃を受ける方もいらっしゃいそう。

一つ言えるのは、とにかく皆さん「工夫されてらっしゃる」、ということかと。


◆今はちょっと景気が落ち込んでいることもあり、ズブの新人さんよりは、ある程度権威のある硬めの本が売れているような印象を受けます。

それでも、皆さんにデビューのチャンスがないかというとそんなことはなく、むしろTwitterで、編集者とダイレクトにつながれる分、数年前よりチャンス自体は増えたのではないでしょうか?

以前、勝間和代さん本田直之さんが、ほぼ同時期に著作で「出版を目指すことの有用性」を説かれたことがあったように、具体的なビジネスと結びつけなくとも、出版することは、それだけでも大きな意味があります。

既に著者を目指している方だけでなく、ちょっと興味を持たれただけの方でも、本書を読むと、情報発信を意識してするようになるかも。

それと、ここだけの話、第7章では本の売り方にも言及されていて、ランキングの操(ry


読む人によってはどえらい価値がある1冊!

出版で夢をつかむ方法
出版で夢をつかむ方法


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【編集後記】

◆アマゾンでは一応「今日から発売」になっているのが、有吉弘行氏の新作。

お前なんかもう死んでいる ~プロ一発屋に学ぶ50の法則~
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さすがに面白そうですw


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