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2010年06月14日

【元ネタ本?】「なぜ、この話し方だと成功するのか」アーチ・ラストバーグ


なぜ、この話し方だと成功するのか―あなたを売り込む最高の技術
なぜ、この話し方だと成功するのか―あなたを売り込む最高の技術


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、オフレコで「某著名著者が激賞していた」と教えてもらったスキルアップ本。

先日小飼 弾さんに速読してもらったところ、「5冊くらいのタネ本になっている」と言われた隠れた逸品でもあります。

アマゾンの内容紹介から。

話し方で、いつも損をしていませんか? 「この話し方」なら相手は絶対、あなたの話に耳を傾ける! 相手が自分に最高の印象を抱き、好感度と能力を高く買うテクニックのすべてを紹介する。

ちなみにアマゾンでの本書の商品説明は、当時在籍していた土井英司さんが書かれてらっしゃいます。


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【目次】

第1章 コンピタンスとライカビリティの技術

第2章 ライカビリティが身につく表情とふるまい方

第3章 話し上手は正しいサインを送る

第4章 スピーチが上達したければ短い文で話す

第5章 メディアであなたの主張をアピールする応答術

第6章 交渉を成功させる基本原則と3つのI

第7章 最高のあなたを「面接」で売り込む

第8章 会議で成果を生み出すリーダーシップ術


【ポイント】

■ライカビリティ(相手に好感を抱かせる資質)の重要性

彼ら(大統領候補)は本当だったら「自分がいかにフレンドリーな人物か」をアピールすべき機会で、ことごとく「自分がいかに大統領らしく見えるか」に執心していた。それは、本当の自分を見せる手段を彼らが知らなかったからである。
 レーガンはそれを知っていた。だからこそ、人々は彼を好きになることができたのだ。


■耳ざわりな「会話のクセ」に敏感になる

「ええ…」「ああ…」といった意味のない言葉は決して使わないこと。その代わりに、無言のままでいい。そしてその間にしっかりと考えるのだ。(中略)

「耳ざわりなポーズ(小休止)」について、その弊害を知っているだけでは十分ではない。自分自身がそれをやってしまっていることに意識的にならなければ改善は見込めないからだ。


■正しいアイコンタクトとは

 私の場合は相手の口を見ることにしている。相手の口から言葉が発せられるその口元を見ていると、相手の会話の内容をよりよく理解できるように思える。(中略)

 覚えておいてほしいのは、見つめられているほうの相手は、あなたが目を見つめていなくても、それに気がつくことはない、ということ。アイコンタクトとは、相手を凝視してお互いがぎこちなくなるためのものではない。それは相手を見ること、それだけのことなのだ。


■オープン・フェイス―「私はあなたが好きです」

 これこそが私が誇りを持って行っているトレーニングの中核にあたるものだ。これこそあなたに勝利と成功をもたらしてくれる顔だ。(中略)

「オープン・フェイス」とは、眉毛をすこし上げて額に水平な線ができるようにしたときの顔だ。
 この顔をすると、温かみと他人に対する思いやりを示す顔になり、生き生きとして見える。


■人前で緊張するのを防ぐには横隔膜を使って呼吸する

 適切な呼吸のリズムを保っているとき、息を吸い込むと横隔膜は下がる。息を吐き出すと、今度は横隔膜が上がる。これが肺を押し上げる形になって、空気を排出させることになる。(中略)

 実は、横隔膜式呼吸法のパーフェクトな例といえるのが、「あくび」と「ため息」なのだ。そして就寝中、仰向けに横たわっているときには、誰もが正しい呼吸法ができているものだ。


■サインは、話していないときでも送っている

 私がここで指摘しておきたいことは、自分が話していないときでも、油断せずに関心がある様子を見せることだ。(中略)

 キャリアアップのためには、上手に話すのと同じくらい、「相手の話を聞く」ことも大切なことだ。その両方をなくして、コミュニケーションは成立しない。そしてここでもまた、相手への気配りや興味、関心を示すためのコツは、"オープン・フェイス"を使うことにある。


■聴衆をしっかりと引きつける「アイコンタクト・スピーチ」の2つのルール

 ●ルール1  聴衆から目を離しているときには、話さない。

 ●ルール2 事前に原稿を準備するときには、「センテンスをできるだけ短くしておく。2行以上の長いセンテンスは書かない。原稿を書くときのフオントは大きめにしておく。


 (詳細は本書を)


■対メディアでは、相手の質問を「変換」してから答える

あなたはまず、相手の質問からネガティブな言葉、批判的な言葉、メデイアが使いたがる興味本位の言葉をすぺて取リ除いて、「冷静な質問文」をつくること。
 そして、その質問文に答えるのだ。その際には誠実に答えること。これが最も重要なことだ。その際、質問をした相手があなたに言わせたがっている言葉や、興味本位で人々の関心を引きつけるためだけの言葉にひっかかって、それをロにしてはいけない。


【感想】

◆目次でご覧頂いたように、本書の1~4章と8章あたりは、一般的なビジネスパーソンが活用できる内容になっています。

逆に、ごく一部の方に有益なのが第5章の「メディアであなたの主張をアピールする応答術」

普通、質問でこういう「ひっかけ」があることはマレだと思います。

ただし、そのレアケースでメディアの「罠」にはまってしまうと大変なので、対応する可能性のある人(って誰w?)は熟読しておいた方が良いかも。


◆本書にはその「罠」の具体例として、著者のトレーニングを受けたボルボ北米支社の会長が、直後のテレビ番組でインタビュアーに受けたこんな質問が載っています。

「現在製造されている車はどれもクズ鉄だっていうことは、誰もが知っていることです。なぜ、あなたはそうしたクズ鉄を製造する事業にたずさわっているのですか?」

いかにも感情的な対応をしちゃいそうな質問ですねw

実際、トレーニングを受けてなかったら「ボルボはクズ鉄ではない!」と答えていたところ、その会長は、テレビでこう回答したのだとか。

「スウェーデンにおけるボルボの平均寿命は19.5年であることを、ここで述べておきましょう。私自身、これを非常に誇りに思っています。現在の自分の車を今後20年間も乗り続けることを想像してみてください。それ以上に私が誇りに感じているのは、ボルボが自動車産業全体の安全基準の標準にもなっていることです」

なんと見事な切り返しw

他にも、マスコミ等の「取材の対応」にも、この「質問を変換する」テクニックは使えそうです。


◆一方、私が是非とも取り入れたいのが「オープン・フェイス」

確かに自分が話をしているときに、相手がこういう顔をしてくれると、積極的に受け入れてくれる印象を受けますよね。

個人的には「額に水平な線ができる」ことを意識するよりは、眉を上げて、目を見開いたほうが良さそうな気が。

本書には「ひとりでできる効果的なエクササイズ」も収録されていますので、お試しアレ。


◆実は、本書の後半の6,7,8章は自分がそういうシチュエーションがほとんどないため、丸ごと割愛してしまいました。

この辺も「交渉」「面接」「会議」といった場面がある方なら、一読の価値はあります。

本書は、技術的な記述が多いので、ノウハウ系の本がお好きな方なら結構ツボかも。

絶版(?)なのか、マーケットプレイスでお安く入手できる点も「ポイント高し」です。


私はさっそく元とってますよw!

なぜ、この話し方だと成功するのか―あなたを売り込む最高の技術
なぜ、この話し方だと成功するのか―あなたを売り込む最高の技術


【関連記事】

【話し方】「たった1分間で相手を引きつける話し方13のテクニック」アラン・ガーナー(2010年06月06日)

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【論理的な話し方】「ロジカル・コミュニケーション」安田 正(2008年05月10日)


【編集後記】

小飼さんオススメの、勝間さんの新刊。

不幸になる生き方 (集英社新書) (集英社新書 547C)
不幸になる生き方 (集英社新書) (集英社新書 547C)

今回は(?)、当ブログ的にもアタック可能かとw


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