2010年06月04日
【ノマドなう!】『「どこでもオフィス」仕事術』に学ぶ8つのポイント
「どこでもオフィス」仕事術―効率・集中・アイデアを生む「ノマドワーキング」実践法
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、モバイルマーケティング・コンサルタントの中谷健一さんによる、今流行りの「ノマドワーキング」の指南書。Twitter等ですでに献本を受けられた方のツイートを目にして、思わず都内某有名書店まで地下鉄に乗って捕獲しに行きましたよ。
…献本受けないと、書籍代だけでなく交通費も余分にかかるというジレンマw
アマゾンの内容紹介から。
確かに、「HACK!シリーズ」が好きな方ならツボかも!なぜ、喫茶店のほうがはかどるのか。オフィス・ルノアール/スターバックス/ファミリーレストラン/マクドナルド/電車 etc.。iPhone×モレスキン、クラウド×レッツノートを活用し、仕事に合わせて戦略的に「働く場所」を使い分けながら、必ず成果を出す方法。書斎のいらない勉強法にも最適!小山龍介氏推薦!
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
●第1章 会社員でも実践できる「ノマドワーキング」
・働く場所を自由に選ぶ時代
・集中できる場所がデスクとは限らない
・ロケーションフリーという発想 ほか
●第2章 ノマドワーキングの「基本ツール」
・ノマドワーキングの3大基本ツール
・外で仕事をする際のカバンの中身
・会社と外をつなぐクラウド ほか
●第3章「オフィス環境」の選び方
・仕事の内容でオフィスを使い分ける
・大前提は「無線LAN」と「データ通信サービス」
・電源の確保 ほか
●第4章 「デジタル管理」で情報は活用できる
・情報はデジタルで管理すると、どこでも活用できる
・デジタル管理の4つのメリット
・情報を活用する「CSESサイクル」 ほか
●第5章 仕事とオフィスの「マッチング」
・オフィス・ルノアール(左脳系)
・オフィス・スターバックス(左脳系)
・オフィス・ドトール(左脳系) ほか
●第6章 働き方を進化させる「クラウド活用術」
・共に学ぶための「スライドシェア」
・学びを共有する「ソーシャル勉強法」
・ユーストリームでライブ中継 ほか
【ポイント】
■1.情報漏えいのセキュリティに要注意◆これは「電車にパソコンを忘れる」という物理的なお話ではなく、外で作業をする場合における、無線LANでの情報漏えいや、覗き見等に対するもの。
特に後者はあまり対処されていないような。
本書で紹介されているOAフィルターがこちら。万全を期して、喫茶店で企画書を作成するなら、周りの人から見えにくい場所で作成するとか、のぞき見防止のOAフイルターなどを装着することをお勧めします。
KOKUYO OAフィルター (のぞき見防止タイプ)ハイグレードタイプ12.1型用 EVF-HLPR12
私も外でなんぞ作業しないくせに、何故かこの手のフィルターを貼っておりまして、確かに斜めからは見えません。
ただし、正面から見るときでも微妙に暗いので、その辺はトレードオフだと思われ。
■2.ノマドにオススメ、「レッツノート」
◆ノートPC、特に持ち歩かれる方には前々から人気のあった、パナソニックの「レッツノート」。
著者の中谷さんはこのように評されています。
一時期、ネットブックが話題になったことはありましたが、やはりそれらとは比較にならない位、様々なアクシデントを想定して作られている模様。レッツノートは無線LANのデイップスイッチによるオンとオフ、蛍光灯下では見えなくなってしまうほど暗い設定(省電力)にできるパックライトの明るさ調整、メモリー効果によるバッテリー劣化を防ぐエコモード(省電カモード)など、電源に関する工夫がこれでもかと盛り込まれています。(中略)
また、本体重量が軽いところもノマドワーキングでは大切なポイントです。
さらに、ノートPCの破損原因の第一位の「落下」、第二位の「水による破損」に対応しているという安心感があります。
売り上げランキング: 122340
…さすがにお値段は高めですがw
■3.ノートはアナログも併用する
◆「ノマド」だからといって、何も全てデジタルである必要はありません。
中谷さんも打ち合わせで素早くメモしたいとき等には、ノートに手書きをされています。
また、たとえ完全なデジタル化を目指す場合でも、こんな問題が。
自分自身だけの問題ではなく、「周りとの兼ね合い」も考える必要は確かにあるかと。一時すべての作業をデジタル化する「デジタル仕事術」を実践していたことがあるのですが、電源の問題と、パソコンの立ち上がり時間の問題、そして一部の方からミーティング中のキーパンチ音にストレスを感じることがあるという声を聞いて、デジタルとアナログノートのハイブリッド型に戻った、という経緯があります。
ちなみにこちらが、中谷さん使用のA4サイズノートになります。
MOLESKINE モレスキン フォリオ ポートフォリオ A4
■4.色付け用の筆記具は「マルチ8」を
◆そのアナログ式のノートに使う筆記具ですが、中谷さんが使われているのは、私も愛用している「ジェットストリーム」。
さらに色を活用して「ビジュアルに見せたい」ときには、以前当ブログでもご紹介した「マルチ8」を使われているとか。
私も以前はマインドマップの着色に使っていましたが、最近はそのマインドマップ自体(ryたくさんの色鉛筆をカバンに入れて持ち運ぶのは大変ですが、これ1本を持ち歩くだけで、色を使ったビジュアル表現を手軽にすることができるようになります。
マルチ8
参考記事:【なんと8色!】色鉛筆「マルチ8」を買ってみました(2008年02月26日)
■5.ストレージサービスは使い分ける
◆オンラインストレージサービスには、「ドロップボックス(Dropbox)」、「シュガーシンク(SugarSync)」、「スカイドライブ(SkyDrive)」、「ライブメッシュ(Live Mesh)」等々いくつもありますが、どのサービスを使うべきか?
中谷さんは必要に応じて使い分けているそうです。
私の場合、使い分け以前に、全部ストレージ代わりにGmailに添付してるだけなので、いいかげん本書を参考に何か使ってみたいな、と…。実際、私は同時に三つのサーピスを使っています。プロジェクトのドキュメント共有のためにドロップボックス、自分のPCのデータバックアップ用にシュガーシンク、会社の経理作業用ファイルの共有のためにライブメッシュをれぞれ利用しています。(中略)
一つのサービスで対応しようと思わず、複数のサービスを上手に利用することで、便利なファイル同期環境が手に入ります。
■6.トイレに行くときには「ケンジントンロック」
◆ノマドワーキングで考えなくてはならないのが、「トイレ問題」。
もちろん「トイレに持っていく」というやり方もありますが、本書を読んで初めて知ったのが、「ケンジントンロック」というツール。
本書ではダイヤル式の画像がありましたが、原始的なこちらの方がアマゾンでの評価は高い感じ。トイレに行くときは、PCをバッグに入れて持っていくか、盗難防止ツール「ケンジントンロック」などで、PCをテーブルやイスにワイヤーで巻きつけておくようにしたほうが安全です。
あまり知られていませんが、ノートPCの側面か背面にはたいがいセキュリティスロットという穴が開いていますので、その穴を使ってワイヤーを取り付けるようにします。
ELECOM ESL-3(ノートパソコン&マウスセキュリティロック)
■7.プリントアウトは「ネットプリント」で
◆PCを持ち運ぶことは出来ても、さすがにプリンターは無理。
というワケで、ノマド派にとっては「どこでプリントアウトするか」は大事な問題です。
ファイルサイズ2MB以内、ページ数99枚までの書類ならプリントアウト可能。今のところ一番便利なのは、セブン-イレブンの「ネットプリント」サーピスです。サイトで会員登録して、ファイルをサイトにアップロードすると、セブン-イレブンに設置されているマルチコピー機で出力できるというものです。
出先で書類のミスに気が付いた場合等に、重宝しそうです。
■8.見栄えをよくするならビジネスサービスセンター
◆ビジネスサービスセンターとは、キンコーズやMBEといったコピーや印刷、製本等のサービスをしてくれるところ。
自分のオフィスで出来る作業も多いのですが、中谷さんが推奨されているのは「製本サービス」です。
確かに、プレゼン等の「見栄え勝負」の書類を作成する際には覚えておきたいところです。私がビジネスサービスセンターを利用するのは、おもに製本サービスをしたいときです。製本することで、クライアントに提出する企画書やレポート、プレゼンテーション資料などの見栄えがぐっとよくなります。マニュアルのような資料の場合、やはり見た目の良さは重要です。
例えば、キンコーズで企画書や報告書に適しているシュア製本をしてもらうには一冊あたり336円かかりますが、クリップ留めとはまったく異なる仕上がりになります。かけても借しくない金額でしょう。
【感想】
◆下書きの段階ではもう2,3ネタがあったのですが、さすがに「長文杉」なのでカットしました。さらに自分が持っていないため完全にスルーしてしまったのが、「iPhone」絡みのお話。
特に、必要に応じて形を変えて組み立てる「レゴのiPhoneスタンド」というのは目からウロコでした。
iPhone自体、色々な使い方が出来るわけで、それに対応して形を変える、というのは鋭いアイデアだな、と。
また、iPhoneはスキャニング・アプリ(DocScanner等)もあるそうなので、まさにノマドワーキングには必須かも。
◆iPhone以外にスルーしてしまったのが、第5章の『仕事とオフィスの「マッチング」』。
ここでは中谷さんがノマドワーキングのための様々な「仕事場」を検証してくれています。
意外だったのが「ルノアール」の健闘ぶりで、特に無線LANが使える店舗が多いとは知りませんでした。
他にも、マックやファミレス、ネットカフェや駅、といった場所について、それぞれ留意点が挙げられているので、これからノマドデビューされる方は要チェックで(かなりの力作デス)。
◆私の場合、そもそも仕事で出歩くことがほとんどない上に、自宅と職場が徒歩15分ほどなので、パソコンを外に持ち出すこと自体滅多にありません。
ネットブックが流行りだした頃も、ヨメと「安いから欲しいナ」「でも、いつどこで使うの?」「(´・ω・`)ショボーン」といった会話をした記憶がw
さらに、iPadどころかiPohneを買う予定も相変わらずないですし、ノマドとは程遠いワークスタイルです。
そんな私ですが、本書を読んで、「つかの間のノマド気分」を味わうことができました。
実際にノマドを実践している方や、これからデビューされる方におかれましては、是非とも実践して頂きたく。
ノマドワーキングのガイドブック誕生です!
「どこでもオフィス」仕事術―効率・集中・アイデアを生む「ノマドワーキング」実践法
【関連記事】
【超仕事術?】「仕事するのにオフィスはいらない」佐々木俊尚(2009年07月20日)【整理術】「整理HACKS!」小山龍介(2009年06月29日)
【モバイル】「仕事ができる人はなぜレッツノートを使っているのか?」山田祥平(2009年02月17日)
【情報処理】「情報力」橋本大也(2009年01月19日)
【仕組み】『「仕組み」整理術』泉 正人(2008年09月29日)
【編集後記】
◆ちょっと気になる本。不運の方程式―あなたの「ついてない!」を科学する
翻訳本なので、クオリティ的には大丈夫かな、とか…。何もかもがうまくいかない、人生史上最悪の一日…風呂では滑って転倒、外に出れば鳥の糞が直撃、大切な鞄も置き忘れ、ワインをリビングの敷物にぶちまける。「できれば遭遇したくない出来事」は、なぜ起きてしまうのか。イギリスの科学者が原因と対策を大解明。
ご声援ありがとうございました!
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