2010年03月01日
【メモ】「インビクタス〜負けざる者たち」を読みました!
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【本の概要】
◆この「インビクタス〜負けざる者たち」は、ずいぶん前に読み終わったにも関わらず、いつまで経ってもちゃんとした記事には出来そうもないので、備忘録的にメモ。というか、映画も観てから記事にするつもりだったのですが全然観に行く余裕がありませぬー。
映画も面白そうなんですけど、本もスゴ本でしたよ。

【目次】
はじめに
1章 ホートンでの朝食<1995年6月24日>
2章 司法大臣<1985年11月>
3章 分離施設
4章 ワニを捕らえる<1986-89年>
5章 異なる星の住人
6章 アヤトラ・マンデラ<1990年>
7章 トラの王
8章 仮面<1990-93年>
9章 主張を曲げない人びと<1993年>
10章 将軍に思いを語る
11章 「心に訴えなさい」<1994年>
12章 キャプテンと大統領<1994-95年>
13章 スプリングボク・セレナーデ
14章 シルヴァーマイン
15章 疑い深い人びと----不信のトマスたち
16章 背番号6のジャージ<1995年6月24日----午前>
17章 「ネルソン!ネルソン!」<1995年6月24日----午後>
18章 喉を通る血
19章 汝の敵を愛せよ
おわりに
彼らはいま
謝辞
参考文献について
訳者あとがき
【所感などなど】
◆物語の骨子は、以下の3点。・反アパルトヘイト運動により27年間投獄されていたネルソン・マンデラが、国際世論の後押しもあって1990年に釈放
・1994年、総選挙が行われ、マンデラが正式に南アフリカの大統領に就任
・1995年、南アフリカでラグビーのワールドカップが開かれ、南アフリカが優勝
いずれも歴史的に明らかなことなので、ネタバレとか関係なしw
ただ、この「3行」に「どれほど人々の人生が凝縮されているか」が本書のキモなわけで。
◆本書の主人公はもちろんマンデラ。
映画だとマット・デイモンもクローズアップされているようですが、おそらくそれはラグビーの比重が高いからかと。
本の方では主に「マンデラからの視点」と、「周りの人々のマンデラを見る視点」が交互に語られています。
特に、マンデラ以外の人々からのマンデラへの評価がすこぶる高いことにびっくり。
「なるべくしてリーダーとなった人」という印象を、本の最初から最後まで一貫して受けました。
◆ただし、本書で描かれているのは、「何があっても変わらないマンデラ」もさることながら、「徐々に変わっていく周囲」の方でしょう。
黒人は白人はもちろんのこと、白人のスポーツであるラグビーをも忌み嫌い、国際試合があると相手チームを応援していましたし、白人はそれまでのアパルトヘイト政策ゆえ、黒人を信用することができません。
それがマンデラの手によって徐々に、本当に徐々に変わり始め、やがて「南アフリカがひとつの国になって」いきます。
そして、その頂点にあったのが、「1995年ラグビーワールドカップ決勝」なわけです。
◆結果的に南アフリカは優勝するものの、そこまでの道は決して平坦ではなく、ベスト4で敗退していてもおかしくありませんでした。
しかし、もし優勝できていなかったら、冗談抜きで、「その後の南アフリカはどうなっていたか」わからなかったと思います。
というのも、「優勝」と「国がひとつになること」を同じように全国民が「信じていた」から。
負ければ「裏切られた」と感じた暴徒が、国を台無しにしていたかもしれない中、よくぞ優勝できたな、と。
◆ちなみに決勝戦のスコアは、延長戦の結果15-12という僅差。
しかも、準決勝のフランス戦では、終了間際のフランスのトライが認められなかったことによる薄氷を踏む勝利でした。
そのトライが認められなかったフランスのアブドラティフ・ベナッジは、その数年後、南ア監督だったデュプレシスに偶然出会い「あれは絶対にトライだった」と言い張ったものの、こう付け加えたそう。
そう、それは確かにただの試合ではなく、南アフリカという国が真に1つになった、本当の意味での国の誕生の瞬間だったのだと思います。「あなたのチームに負けて、ぼくらはさんざん泣きましたよ。でも、次の週末に決勝戦を見にいって、ぼくはもう一度泣きました。グラウンドにいるのは、それほど重要なことじゃなかった。目の前で起きていたのは、試合の勝ち負けよりずっと意味のあることでした」
これは映画を観て、もう1度泣かねば!
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【映画予告編】
◆本を読んだ身としては、この予告編だけでウルウル来ちゃいそうなw
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