2010年02月26日
【起業&仕事術】「小さなチーム、大きな仕事―37シグナルズ成功の法則」
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【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、久々に「キタコレ感」のある「起業&仕事術ネタ」の翻訳本。最近はてブ界隈で話題になったこちらの記事をブクマされた方なら、「要チェック」の1冊です。
アゴラ : イマドキの起業のしかた - 渡部薫
アマゾンの内容紹介から。
今までの常識とは違った新時代のビジネススタイルが学べます!会社は大きいほうがいいなんて幻想だ。今日では誰でも自分のアイデアをもとにビジネスを始められる。高価な広告枠、営業部隊、オフィス、いや、会議も事業計画もいらない。昼間の仕事をしながら、初めは週末の数時間を費やすだけで十分だ。小さな所帯で、シンプルに、迅速に、臨機応変に―それで僕らは成功している。
いつも応援ありがとうございます!
【目次】
まず最初に
見直す
先に進む
進展
生産性
競合相手
進化
プロモーション
人を雇う
ダメージ・コントロール
文化
最後に
【ポイント】
■現実の世界なんて無視しよう僕たちの会社はあらゆる意味で「現実」世界の試験には落第だ。「現実」の世界では、2つの大陸の8つの都市に散らばる十数人の社員をかかえることはできない。「現実」の世界では、セールスマンや広告抜きに数百万人を超える顧客を引きつけることはできない。「現実」の世界では、成功の公式を公開してはいけない。けれど、僕たちはこれを全部実現し、成功している。
■仕事依存症患者は時間を消費するだけ
結局、仕事依存症患者はそうでない人たちよりよい仕事をするわけではない。完璧主義なのだと主張するかもしれないが、それは次の仕事に取りかからずに、つまらない細部に執着して時間を無駄にしているにすぎない。
■「時間がない」は言い訳にならない
何か本当にしたいことがあれば、他にやることがあろうとも時間を作る。残念なことに、多くの人はそれほどではないのだ。そして彼らは時間を言い訳にして自尊心を守ろうとする。言い訳してはいけない。夢を実現するのは、完全にあなたの責任なのだ。
■売却するつもりのビジネスは廃却されることになる
買収されたいと思って会社を作ると、間違ったことを強調してしまう。顧客に愛されるより、買ってくれる人の方を気にする。間違ったことにこだわってはいけない。
■やることを減らす
物事がうまくいかないと、人はその問題にさらに多くの人、時間、資金をつぎ込もうとする。だが、そうすると問題が大きくなってしまう。進むべき正しい道は逆の方向、すなわち減らすことだ。
■会議を生産的にする方法(抜粋):
・タイマーをセットする。タイマーが鳴ったら会議は終了。そこまで。
・可能な限り少ない人数しか呼ばない。
・常に明確な会議の議題を設定する。
・解決策を出して終了し、誰かにそれを実行する責任を負わせる。
■ToDoリストに数字やラベルで優先順位を付けてはいけない
そのようにすると必ずといっていいほど、優先順位が高いタスクが山ほど生まれるはめになる。これは優先順位付けではない。
そのかわり、視覚的に優先順位を付ける。最も重要なことを一番上に配置する。次に重要なことはその下。こうすれば、最も重要なことは1度に1つだけだ。それだけで十分だ。
■競合相手が何をしているのかなんて気にしない
もしあなたがアイポッド潰しの商品、または次のポケモンを生み出すことを企画していたとしたら、すでに失敗している。あなたは競合他社が特色を強めるのを後押ししているのも同然だ。あなたはアップルよりもアップルらしくすることはできない。彼らはゲームのルールを握っているのだ。そしてルールを作っているものを打ち負かすことはできない。あなたは少しだけ良いものを作るだけでなく、ルールを再定義しなくてはいけない
■観客をつくる
今日、時代の先端を走る会社は、もっとよい方法を知っている。人々に手を伸ばすのではなく、人々に来てもらうようにするのだ。観客というのは、時々あなたのところに自分から舞い戻ってくる。これが、一番理解ある顧客であり、一番の見込み客と言えるだろう。(中略)
だから観客を「つくる」のだ。話す、書く、ブログを書く、ツイッターでつぶやく、映像を作る、何でもいい。価値ある情報を共有し、ゆっくりと、だが確実に忠実な観客を獲得するのだ。そうすれば、何か言いたいときにも、しかるべき人たちがすでに聞いてくれている。
【感想】
◆著者チームは、米ウェブ業界では知られる企業、37シグナルズ社の創業者であり、その10年あまりに渡る会社運営の経験から書き下ろしたもの。上記ポイントにもあるように「2つの大陸の8つの都市に散らばる十数人の社員」といい、ブログ、ツイッターを活用するやり方といい、「今」だからこそできるスタイルと言えます。
同じアメリカ人著者の本でも、以前ご紹介した「完全網羅 起業成功マニュアル」が、外部の資金集めの詳しいノウハウまでカバーしているのとは対照的に、本書は「自前主義」をとことん追求。
人を雇ったり、外注するのも最小限に抑える等、「時間を金で買う」という考え方とも、また異なっているのが特徴的でした。
◆とにかく「小さな組織」でフレキシビリティを高めておいて、その時その時の最善手を打つ、というのが、彼らの勝因の1つかと。
考え方や実際の仕事のやり方は、個人で行うことも可能ですので、個人事業主として独立をお考えになる方にも、きっと参考になると思います。
「小さいなりに何とかやる」のではなく、「あえて小さいまま」を選んでいるフシもあるような。
本の帯の表のフレーズも「小さい会社ですが、なにか?」ですし(マジでw)。
◆そして、その本の帯の裏には「トム・ピーターズ」「クリス・アンダーソン」「セス・ゴーディン」といった有名どころの推薦文が。
ちなみに、トム・ピーターズの推薦の言葉がこちら。
「本書の明快さに涙がこぼれそうだ。くそっ、すごいぜ!」
個人的にはこの3人とも著作が好きなので、私にとって本書がツボだったのも、当たり前なのかもしれません。
◆ところで画像は載せていませんが、本書にはすさまじく付箋を貼っており、今回も割愛しまくりでした。
折角なので、ご紹介できなかった部分をいくつかご紹介しておきます。
●ビジネスを立ち上げるなら、その核は変わらないものであるべきだ
●副産物を売る
●解決策はそこそこのもので構わない
●無料で提供することを怖がっていてはいけない
●経験年数は意味がない
うーん、それぞれカットするのが惜しいくらい、面白いネタなんですがw
これは当然、激オススメっす!
【関連記事】
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【編集後記】
◆勉強本は得意分野なのに、土井英司さんに出しぬかれて(´・ω・`)ショボーンの図。
松原 一樹 (3) |
おかげで発送まで4~5日でございます…。
ご声援ありがとうございました!
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