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2010年01月23日

【これは使える!】「“聞き上手”の法則―人間関係を良くする15のコツ」澤村直樹




【本の概要】

◆今日お送りするのは、「人の話を聞かない」ワタクシにとっては、福音のような(?)1冊!

タイトルも地味ですし、新書で装丁も凡庸なので、買ったまま読むのを後回しにしてましたが、読んでビックリこれは使えます!

アマゾンの内容紹介から。

この人といると何だか居心地がいい―。「もっと話したい」「また会いたい」。そう思わせるのは、話し上手よりも聞き上手。自分の話を上手く引き出し、よく聞いてくれる人に、人は好意と信頼感を抱く。それが人間関係を良くする基礎になる。相手に好印象を与える「聞き上手」になるには、どうすればいいか?臨床心理カウンセラーの著者が、実例を交えながら、分かりやすく解説する。

当然のように付箋貼りまくったのですが、その中から使えるネタを7つ、ご紹介してみます!


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Listen / iantmcfarland



【目次】

01相手の「得意なフィールド」を尊重する

02自分の「承認欲求」と「防衛反応」を知る

03話し手が使ったキーワードを共有する

04無能になって聞き、無知になって教わる

05相づちは「話し手のトーン」に合わせる

06「同調効果」の実用的な使い方

07相手の意見を「受容」してから「共感」する

08言葉の意味よりも「気持ち」に耳を傾ける

09求められていないアドバイスをしない

10話し手の存在価値を大きく感じさせる

11前向きさを取り戻させる技術「リフレーム」

12「見えない言葉」で相手の気持ちを支える

13話し手のキャラクターを尊重する

14相手が「評価してほしい部分」を評価する

15「聞き方のクセ」と「心のクセ」を知る


【ポイント】

■1.相手が話しているトーンに合わせて相づちを打つ

◆相手の話を上手に聞くのに「相づち」は欠かせません。

ただし、単純に大げさに相づちを打つのは逆効果

そこで著者の澤村さんが提案されているのが「相手の話しているトーンに合わせる」という方法です。

 例えば、話し手が、「思っていた以上に面白いんですよっ」と文末に小さな「っ」がつくような言い方をしたのであれば、こちらも、
「へぇ〜。そうなんですかっ」と文末に「っ」をつけるようなつもりで返す。

もちろん、相手が「なんですよ…」と「…」があったら、こちらも「そうですか…」で。

こういう応じ方をしていると、話し手が「今の自分の気持ちを尊重してくれている」と感じやすいのだそう。

これは覚えておきたいTIPSですね。


■2.「つまり」「要するに」を使わない

◆これはむしろ、「相手の話を聞いて言い換える」という意味で、逆に「ちゃんと聞いている証拠」だと私は考えていたのですが、どうも違うらしく。

 それを使いたくなるのは、多くの場合、話し手にとって一言で言い表しようのない考えや気持ちを、聞き手の都合で強引に整理しようとしているときだからです。

基本的に聞き手は話し手のことを「ありのままに受容する」のが大事なのだそう。

ところが「つまり」「要するに」は、「ありのまま」ではなく、聞き手が編集しているわけで。

もちろん「でも」「しかし」は反論ですから、なるべく使わないように、と。

「議論」ではなく、「聞き上手」を目指すならば、マストなお話だと思われ。


■3.「そういう形でしか表現できなかった気持ち」を汲み取る

◆本書の事例では、旅行寸前のカップルの女性が、男性に「来週の旅行、やっぱり中止でいいよ」と持ちかけるところから始まります。

その理由を「(男性の)仕事が忙しそうだから」と女性は答えますが、実はもっと根深い部分に原因が。

 そういう形でしか表現できなかった複雑な気持ちがある、ということを受け止めることが大切な場面だと思います。

これって、「仕事と私とどっちが大事?」みたいなものですよ、ハイ。

それに対して「論理的に仕事と彼女と比較する」のが大間違いなように、「間接的な理由」から「本当の理由」を聞き出すのがミソ。

この部分は、ちょっと高度なテクも必要なので、詳しくは本書をご覧アレ。


■4.求められていないアドバイスをしない

◆年取ると、ついつい一言いいたくなるんですがw

 それがなぜ良くないのかは、求められていないアドバイスをしたくなるのがどんなときか考えてみると分かると思います。
 それは、有能感を出そうとしているとき、相手の能力を低く評価しているとき、相手の話を聞くよりも自分が話したいとき、のいずれかである場合が多いのではないでしょうか。

どれであっても、話し手にとっては居心地の良くないものばかり。

もちろん、相手にとって有益なアドバイスもあるかもしれませんが、純粋に相手のためだけを思ってアドバイスをするのは難しいもの。

上記のような理由でアドバイスをしてしまうと、話し手は敏感に察知しますから、注意しましょう。

…かく言う私自身、、「いずれ本を出したい」というブロガーさんに対して、アサマシテクニックをレクチャーしてしまったこともありますがw


■5.話し手との「温度差」に気をつける

◆特に落ち込んでいる話し手とは、相手との「温度差」に要注意。

自分にも経験がある、と言うのはいいのですが、「自分はこうやって乗り越えたから、お前も乗り越えられる」と付け加えるのは、余計な場合が多いです。

「すでに乗り越えた人」と「乗り越えられずに苦しんでいる人」の温度差ができてしまい、自分の気持ちに寄り添ってもらっている感じから遠ざかってしまうのです。

確かに、頭ごなしのアドバイスは「この人は分かってくれない」と思ってしまうもの。

その際には自分の乗り越えた経験ではなく、「話し手の乗り越えた経験」を話してもらい、肯定的な視点を提示するのが良いそう。

うーん、なるほど!


■6.掘り下げないための質問「場面について聞く」

◆話し手の話題が、自分の得意な分野なら良いのですが、まるで専門外のネタですと、話を掘り下げるのも微妙なところ。

そこで澤村さんが多用されているのが「場面について聞く」という方法。

 例えば、「趣味は音楽です」という人に対して、「好きなアーティストは誰ですか?」と聞いてしまうと、センスを問われているようで、答えにくい場面があると思うのですが、「どんなときによく音楽を聴くんですか?」という質問なら無難です。

いやー、私だったら相手がセンス関係なく、相手がドン引きするようなマニアックなアーティスト挙げちゃいそうなw

ただ、場面についての質問なら、「状況」「感情」に広げて話を膨らませることもできそう。

「よく分からないネタ」振られたときの対処法として覚えておきたいものです。


■7.話し手の目を見ることが苦手な人は、目の色を見ようとする

◆人の話を聞くときには、やはり「相手の目を見る」ように心がけた方が、一般的には良いことが多いです。

ただ、相手の目を見るのが苦手な人がいるのも事実。

そういう場合の対処法として本書で紹介されているのが「相手の目の色をみようとする」こと。

 目線を合わせられないのは、じつは相手の目を見ることが苦手なのではなく、自分の目を見られることに抵抗感がある場合が多いので、「目の色を見る」という具体的な目的を持つことで、「見られる側」から「見る側」に意識を変えやすくなるのです。

これは全く知らなんだ!

私自身は、目を見て会話することに全然抵抗感がないので、今ひとつピンと来ないのですが、それが苦手な方は、一度試してみてはどうでしょうか?


【感想】

「人の話を聞かない上に地図も読めない」私としては、本書は「目からウロコが落ちまくり」

目次で挙がっている15のコツについて、非常に分かりやすく解説されており、今まであまり読んでこなかったジャンルであるにもかかわらず、スッと理解できました。

具体例として収録されている会話例も「そうそう!」となるありがちなパターンで、思わずニヤリ(またはギクリw)。

さらに「各章ごとのまとめ」までもが収録されており、最初は「コレそのまま写せばいいじゃん」と思ったくらい(オイコラw)。


◆ただ、私自身が「人の話を聞くのが苦手」なこともあったので、今回は「少ない努力で、大きなリターン」がありそうなところだけ、つまみ食いしてみた次第。

いや、分かってるんですよ、ホントはもっと親身になって聞かなきゃいけないって。

でも、ハイレベルな心理戦を繰り広げるよりは、「形からでも」実践できて、それなりに効果があるなら、それでもいいかな、と。←いい訳乙!

とりあえずは、上記ポイントの1.にあったように「っ」で来られたら、「っ」で応戦しますw


◆ところでフト思ったのですが、これって、ある意味「モテテク」でもありますよね?

上記ポイントの3.とか「モロ」ですし、2.や4.、5.あたりは、ある程度親しい間柄の女性との会話で、1.や6.は合コンや飲み会で、そして7.目を見て会話できない方ならオールタイムで活用できるハズ。

やはり「"聞き上手"はモテます」罠。

というわけで、周りに全然女性がいない、という方以外は、「モテ本」として読むと宜しいかと。


◆実際、冗談抜きで本書の「15のコツ」がマスターできたら、コミュニケーション能力はかなりアップすると思います。

「承認欲求」が高まりつつある現在、自分を「受容」「共感」してくれる人が好かれるのは、当然と言えば当然。

職場でも、アフターファイブでも、家庭でも、どんどん実践して「聞き上手」になりましょう!

喋り上手でなくとも、きっと魅力的な人間になれることウケアイです。


想定外の面白さでした!


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【編集後記】

◆ご紹介が遅くなりましたが、@kohmiこと広瀬香美さんの新譜が発売されております。

1990年代ドラマ黄金期の高視聴率“冬ドラ”主題歌を“冬の女王”広瀬香美が歌うアコーシティック・アレンジのカヴァー・アルバム。1990年代は、日本ドラマの黄金時代。なかでも、1月放送開始クールの“冬ドラ”は例年高視聴率をマークしたほど人気の高い作品が続出。その“冬ドラ”主題歌の中でも、オリコン年間チャート上位をマークしたお茶の間で、耳馴染みの曲が収録された広瀬香美THE90'sカヴァー・ベスト。

これはもう、メガヒットてんこ盛りでやんす。


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