2010年01月10日
【ブランディング】「ネットがあれば履歴書はいらない」に学ぶ7つのポイント
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、佐々木俊尚さんの最新刊。サブタイトルに「ウェブ時代のセルフブランディング術」とあるように、本書は佐々木さんがネットを活用して、いかに「セルフブランディング」されてきたかが詳細に解説されている「オイシイ」1冊です。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
今回は本書の中から、使えるネタを7つ選んでお送りしようかと。出身大学や企業名を背負って生きる時代は終わり、自分自身をセルフブランディングする現代――twitterやブログなどで自ら情報を発信し、人脈やキャリアをどうアップすべきなのか?ベストセラー『google』の著者、ITジャーナリスト佐々木氏がそのノウハウを開陳します。
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【目次】
はじめに
第一章 「会社の名前で仕事をする」時代は終わった
第二章 ウェブ上でセルフブランディングする
第三章 ソーシャルメディアで人脈を拡げる
第四章 ツイッター活用術
第五章 ウェブサービスの利用法
第六章 情報はどの程度までさらすべきか
あとがき
【ポイント】
■1.自ら情報を公開する◆佐々木さんが独立後に、原稿依頼が殺到するようになったのは、ファイル交換ソフト『winny』での情報流出事件の記事がきっかけなのだそう。
それは、以前からご自分が寄稿した一部の記事の原稿を「ウェブにアップしていた」から。
アップするのはもちろんですが、他者との「差異」を打ち出されていたのも見逃せないところです。03年当時、パソコン系のライターは、有名無名を含めると数え切れないほどの人材が存在していたが、その大半はパソコン関連商品を評価するようなライターが中心だった。インターネットに関連する事件や社会的な見解などの原稿を書いている人はほとんどいない状況である。だからこそ、その分野における原稿を書いた際には、必ずウェブサイトに掲載をするようにしていた。
■2.名刺はしっかりしたものを作る
◆メジャーな肩書きから、フリージャーナリストとなった当時の佐々木さんは、「名刺はしっかりしたものにした」のだとか。
なお、記載した具体的な内容等については本書に譲るとして、「高級な名刺を作る必要はない」とのお言葉も。なぜなら、どこの誰かもわからない「馬の骨」が自分のところに取材に来たら、その人の信用度を測るのには名刺しかない。その名刺が"インクジェットプリンタを使って即席で作りました"という安っぽいものであれば、誰も信用してくれないのではないかと考えたのだ。
「人間国宝名刺」はダメなんですね、分かりますwww
■3.悩む暇があったらアウトプットして、判断は第三者に任せる
◆これは「ツイッター 140文字が世界を変える」の共著者の一人でもある、いしたにまさきさんのお話から。
ブログに関して、いしたにさん曰く「自分で人気記事になると思っても人気が出なかったり、逆に20分程度で書いた記事が大人気になったりする」とのこと。
ゆえに、悩んでいる暇があれば、とりあえずアウトプットして判断は第三者に任せることにしたのだとか。
◆これに関しては私もかなり思い当たるフシがあって、当ブログで最もはてブを集めたこの記事なんか、書くのに1時間もかけていないですからねー。
【英語学習】「留学なしでTOEIC985点 彼女は何を選んで勉強したのか」&「カリスマ税理士のオススメ英語書籍」:マインドマップ的読書感想文
しかもこの記事、対象となっているのは、ムック本の1つのコーナー(数ページ)に過ぎません。
逆に「どれとは言えませんが」、かなり時間をかけて書いて、ホッテントリ入りいけるかも!、と思っていて見事にスカだった記事も結構あるのはヒミツだ!←言いまくりw
■4.発信する情報は厳選する
◆やはりツイッターで鬼のようにつぶやくのは宜しくないよう(当たり前)w
このブログのように1日1〜2記事とはいえ、長文すぐるのも考えものですが。セルフブランディングというのは、コンテンツを増やしつつ中身があることを書くことが大事である。ブログにせよツイッターにせよ、読んでいて疲れてしまうような情報を発信したり、更新が多い方がいいだろうと数分おきに情報を発信するのは大いなる間違いだ。
■5.雰囲気作りに柔らかい話を入れる
◆これはちょっと意外なお話。
私の場合は、以前は「編集後記」で家族の写真(顔バレ自重して)や、ヨメの描いたイラストを掲載していたものの、家族が見たら一発で分かってしまうので、最近は控えておりました。セルフブランディングのために発信する情報は、あまりにも専門性が高いものばかりだと受け取り手に機械的なイメージを与えてしまうこともある。(中略)
若干柔らかい雰囲気を出した方が、相手に与える印象が良かったりするものだ。そこで堅い内容の書籍を読んだと掲載するなかに、漫画や音楽などの情報を織り交ぜた方が無難である。
また、音楽ネタ等、あまり「このブログの多くの読者さんにとって有益ではない情報」を掲載するのはどうかと思っていたのですが、たまにはいいのですかね??
一度結婚式のBGMの記事を書いた際には、微妙なアクセス数だったんですがw
■6.プロフィールサイトを活用する
◆サイトやブログにプロフィールを載せるのは当然なのですが、本書を読んで初めて知ったのが、ビジネス系の人脈をつなぐSNS、『SBIビジネス』のプロフィール欄。
SBIビジネスのプロフィールページは、年齢、HP(ホームページ)、学歴などを書き込む欄があり、すべての欄を埋め込めば、自動的に充実したプロフィールができあがる。プロフィールをどのように書いていいかわからないと頭を悩ませている人にとっては非常に便利だ。
私もさっそく活用してみようと「新規登録ページ」に飛んだところ、初っ端の名前のところで「実名での登録をお願いします。仮名、ローマ字、ニックネームはご遠慮ください。 」とあって、(´・ω・`)ショボーンの巻……。
ただ、実際に使わなくとも、引用部分にもあるように、プロフィールを書く際に、そこにある項目を参考にすればよいかと。
■7.佐々木流ツイッター活用術
◆本書の第4章は丸々ツイッター関連のお話。
その中から「フォロワーを増やすテク」を1つ。
また、佐々木さんご自身は、ニュースサイトの記事を引用してURLを貼る際にも、「情報媒介人」として「どんなことでもいいので自分の考えを一言付け加えておく」のだそう。「Aさんの発言について、Bさんが指摘をしていましたがどう思う?」とAさんに向けてコメントをする。すると、Aさんからのコメントが返信され、その返信をあたかも自分が書いたように「Aさんはこう思っているらしいが、Bさんはどう思う?」とBさんにコメントするという作業を繰り返す。この人はAさんとBさんの伝書鳩としてしか機能していないが、自ら発信した格好となることで多くの人々からフォローを受けたりするのだ。
他にも色々とテクが紹介されてましたが、詳しくは本書にて。
【感想】
◆本書も付箋を貼りすぎて、途中で終わってしまいました(サーセンw)。第5章は「ウェブサービスの利用法」で、佐々木さんが情報収集や情報発信に活用されているさまざまなウェブサービスが紹介されています。
知っているものもいくつかありましたが、面白そうだったのが、「Tombloo」。
各種ソーシャルメディアに一括して投稿できるサービスのようです。
私もブログのアクセス解析を見ると、たまにTombloo経由のアクセスがあったので存在は知っていたのですが、なるほどこういう使い方をするのだな、と。
◆一方、第6章は「実名vs匿名」問題を初めとした、情報公開に関するお話。
佐々木さんは、必ずしも実名でなくとも、長年同じ名前で活動していればペンネームでも良い、というスタンスのようです。
ペンネームというかハンドルで長く活動してきた私としては、激しく同意でございます。結局のところ実名であろうがペンネームであろうが、名前なんてどうでも良い。その名前の先に付随している情報が信頼できるものなのか、信頼できないものなのかが大事なのだ。結局は、特定の名前に関連する情報が重要であって、特定のペンネームでも何の問題もない。そしてインターネット上での活動で得た信頼をリアルにつなげられれば価値を生み出すことができる。
◆そして「プロフィール欄の充実」は、私自身、検討課題の1つでした。
ページ別のアクセス解析を見るにつけ、いかに「プロフィールページを読まれる方が多い」ことか。
その割には、数年前に作ったきりで完全放置だったので、深く反省。
本書を参考にして、マスコミ掲載歴等も加えてみたいと思っております。
◆また、ポイントでは割愛しましたが、本書では実際に「ツイッターを活用して就職」した方のお話もアリ。
いかにウェブがセルフブランディングに活用できるかがよくわかります。
結局、自分自身の中身もさることながら、他人に対して「自分のやってきたこと、できること」を分かりやすく呈示できるのも、ポテンシャルの1つではないか、と。
今や公私ともに、人を探すにも「ネットで検索」の時代ですからね!
これからの時代のセルフブランディングの必読書です!
佐々木 俊尚 (1) |
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【編集後記】
◆本書でもセルフブランディングの最重要ツールとして位置づけられていたTwitter。この本も気になるところです。
特にサブタイトルの『パワーユーザー100人の「技」を公開』ってところが激しく気になるw
ご声援ありがとうございました!
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書評してもらえないでしょうか?
「はじめての速読」という本も気になりますが、まだ発売していない。
宜しくお願いします。
今年は個人的に名刺とプロフィールを
改善していこうと思っているので、
本書はとても参考になりそうです。
さっそく購入してみます。
はじめまして。
コメントありがとうございます。
「記憶によく効く!本の読み方ドリル」は園さんのご本ですよね?
うーん、ちょっと短期間に本を出しすぎのような。
前作はコンテンツ的に良かったのですが、処女作ほど数字が出なかったのは、間が空いていないことも大きな理由だと思うので、本作もご紹介できるかは微妙だと思います。
後の2冊は、実際に本を見てから考えますね。
>長谷川佳之さん
アマゾンアタックありがとうございます(涙)。
この本、かなり役立つと思いますので、ぜひ読んだ上で実践なさってくださいマセ。
ご紹介した私自身がアレなんですが(汗)。