スポンサーリンク

       

2009年12月24日

【英語】「ビジネスパーソンの英単語帳」関谷英里子




【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、アル・ゴア元アメリカ副大統領、ダライ・ラマ14世、マインドマップのトニー・ブザンといった著名人の同時通訳を務められている関谷英里子さんの、英語版「言葉の使い方」指南。

主にビジネスシーンで用いられる英単語の正しい選び方が学べます。

また、最後に掲載されている「知らないと恥をかく! NG単語&態度」も必見。

私は会社員時代に、知らないで使っていたものがありましたよ!←遅杉


人気blogランキングいつも応援ありがとうございます!




【目次】

STEP 1 自分の思いを的確に伝えるコミュニケーション英単語
STEP 2 相手の感情を動かすエモーショナル英単語
STEP 3 現場で実際に使われているビジネス頻出英単語
STEP 4 表現を洗練させるスタイリッシュ英単語
STEP 5 リーダーが使いこなすパワフル英単語
コラム 知らないと恥をかく!NG単語&態度


【ポイント】

■人の心をつかむリーダーはSHAREを効果的に使う

◆まずは、本書の「はじめに」の部分から、著名人たちがどのような英単語を使っているかのお話を。

何かを人に言う時にはsay(セイ)やtell(テル)を使う、と我々は学校教育を通じて覚えました。それさえ覚えておけば、テストで×になることはありません。(中略)

けれども、人の心をつかむリーダーはsayもtellもthinkも使っていないのです。
彼らはSHAREを効果的に使うのです。

と言うわけで、具体的な例文2つ。

I will tell you what happened to me last week.

I will share with you what happened to me last week.

2つとも意味は同じです。
「先週私に起きたことを君に話そう」
けれどもtellかshareかの違いで、聞く人にはインパクトが大きく違います。(中略)

前者が一方的で上から言っている印象を与えるのに対し、後者は分かち合いの精神がくみ取れます。
単語ひとつでこんなにも印象が違うのです。

なるほど、言われてみればw

本書ではこのように「間違ってはいない」単語の代わりに、「よりインパクトが大きい、または好感度が高くなる」英単語が列挙されています。

以下、私がビビビと来たものをいくつか。


■EXPRESS

●SAY(言う)⇒EXPRESS(表現する)

He said that he appresiated your visit.
(彼はあなたの訪問に感謝していると言っていた。)

He expressed his gratitude for your visit.
(彼はあなたの訪問に感謝の意を表した。)

「彼はこんなことを言った=He said...」とばかり言っていませんか。それだけだと幼稚な印象を与えてしまいます。彼は何を表現したのか?一生懸命なのか、不快感なのか。または喜びを表現したのか、達成感を表現したのか、といったことを間接話法で示すのに最適なのがこのexpressです。

◆うーん、確かに私はsayやtellしか使ったことがなかったかも。

そもそも間接話法自体、あまり使ったことがないですし。


■ISSUE

●PROBLEM(問題)⇒ISSUE((緊急の)課題、(問題の)核心)

We need to talk about this problem.
(この問題を話し合わなければいけません。)

We need to talk about this issue.
(この議題について話し合わなければいけません。)

困難にぶつかるたび、日本人はとかくproblem(問題)を使いがち。それでは話す前に、聞き手が内容をネガティブに捉えてしまいます。

◆あまり仕事で英語を用いてなかったので、problemもissueも使った記憶がないのですが、以後気をつけたいな、と。

なお、problemは、おしまいの「NG単語」でも登場します。


■COMMIT

●DO ONE'S BEST(最善を尽くす)⇒BE COMMITTED TO(コミットする)

We do our best to customers.
(我々は顧客に最善を尽くす。)

We are committed to customer satisfaction.
(我々は顧客の満足にコミットしている。)

欧米のビジネスシーンで、I will do my best.と言ったら「それでは不十分だ、結果を出せ」と必ず言い返されます。結果にコミットしていない人は一人前とみなされません。

◆この「ベストを尽くす」に関しては、本書の「おわりに」で関谷さんご自身が、以前、外国の仕事相手から「あなたの尽くす『ベスト』には興味はない。結果を出せ。先ほど話し合った内容を次回のミーティングまで似達成しろ」と厳しく言われたことがあったことを述べられていました。

なるほど欧米ではそういうものなのか、とちょっとビビリましたがw


■NG単語色々

◆おしまいに掲載されていたNG単語からいくつかご紹介しておきます。

●So-so(まあまあです)

A:How are you today?(ごきげんいかがですか。)

×B:So-so.(まあまあです。)

○B:Great! How are you?(とても元気です。お元気ですか。)

何度も会っていると「いやー、ぼちぼちです」と謙遜する日本人の週刊を英語に持ち込んでしまう方が多いのです!
「ぼちぼちです→まあまあです」から発想してSo-so.と返事をしようとする日本人の多さには愕然とします。そのように返答をするネイティブ・スピーカーは皆無だからです。Great!など、まず前向きに会話を楽しむことが大切です。
ビジネスにおいては挨拶から商談は始まっていることを忘れずに!

◆初っ端「Great!」というのを見たときは吹いてしまいましたが、これがアチラの常識と知り、ちょっと反省。

私も短期留学してたころは、「Not bad.」とか何とか答えて、お茶を濁していた記憶が。


●What's your problem?(なんか文句あんのか?)

◆いきなり横柄な和訳がついてますが、どうもアチラではそういう意味らしいです。

多くの人が勘違いしてしまうのですが、What's your problem?はそのまま「何が問題なのですか」という意味ではないのです。
目が合った際に相手の眼つきや態度が悪く、けんかを売っているように思えた場合に使われる表現なのです。
日本語にすれば「なんか文句あんのか?」といったところでしょうか。

これは全然知りませんでした。

使った記憶は・・・あったようなないような?

そこで、実際のビジネスシーンで、相手の抱えている問題を聞き出したい時には

What is the problem?
What is the issue?


がよい、とのことです。


【感想】

◆思いっきり端折りまくりでスイマセン。

英文や和訳を併記していると、思ったよりも手間もスペースもかかることが判明。

「ビジネス必須60単語」の方は、単純に単語だけを列挙していれば、もっとご紹介できたのですが。

そこで、もうちょっと付箋を貼ったものを列挙してみます。

●TRY(やってみる)⇒AIM(目指す)

●CHANCE(偶然の出来事、チャンス)⇒OPPORTUNITY(機会)

●DO(やる)⇒EXECUTE(実行する)

●THINK(考える)⇒CONSIDER(よく考える)

●MAKE(作る)⇒GENERATE(生み出す)


細かいニュアンスや活用法等については、本書をご参考のこと。


◆ステーブ・ジョブズのスピーチがYouTubeで人気が出たり、つい先日も、オバマ大統領の演説集が売れたりと、欧米のリーダーたちのスピーチに関心を持たれている方は多いよう。

そういう方なら、本書を読むと、何故に彼らの言葉に人の心を動かす力があるのか、がより良く分かっていただけるのではないかと。

ただ、本書の場合、選ばれた英単語はビジネスシーンで用いられるものがほとんどで、その分むしろ、ガチで仕事に活用できるハズ。


◆なお、本書は単純に英単語を言い換えているだけではなく、「例文」「ほかの使い方」、さらには「世界のエグゼクティブはこう使っている!」と題して、その単語を含んだ著名人のフレーズが掲載されています。

関谷さん曰く、

英語はどうしたら上達するのか、という質問を日々いただきますが、学んだことを実際に声に出すのが最短ルート。本書に登場する単語と例文をまず、声に出して読み上げることから始めてください。

とのことなので、例文や、これらのフレーズを音読するのもよいかもしれません。

1つの英単語ごとに、エグゼクティブのフレーズが最低でも2つは付いているので、ここだけ読むのでも結構な量かも。


◆正直私の場合は、仕事で英語を使うことがほとんどなく、また、最低限の単語(have get take等)で何とかするタイプなので、本書を使いこなすレベルに達するには、まだまだ先は長そうです。

そんな私がオススメしても説得力なさげですが、実際に仕事で英語を使わなければならない人は、一応チェックしておくと良いのでないでしょうか?

特に「NG単語」の方は、知らないと赤っ恥かきかねませんし、私は今回挙げなかった中でやらかしていたものがありました。

まさに「備えあれば憂いなし」かと。


ワンランク上を目指す方に!

関谷 英里子 ¥ 1,575


【関連記事】

【英語】『「伝わる英語」習得術』から学んだ「英語活用5つのツボ」&「勉強法4つのポイント」(2009年09月09日)

【英語】「楽しく、ラクに、シンプルに! 英語ハックス」佐々木正悟,堀 E. 正岳(2009年03月06日)

【英語学習】「留学なしでTOEIC985点 彼女は何を選んで勉強したのか」&「カリスマ税理士のオススメ英語書籍」(2008年03月19日)

【英語勉強法】「できる人の英語勉強法」安河内哲也(2007年12月21日)

【英語】「英語学習7つの誤解」大津由紀雄(2007年08月19日)


【編集後記】

◆本田健さんも新刊登場。

本田 健 ¥ 1,260

まさに年末に入って、新刊ラッシュ状態です。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

この記事のカテゴリー:「私と100冊の勉強本」へ

この記事のカテゴリー:「ビジネススキル」へ

「マインドマップ的読書感想文」のトップへ

スポンサーリンク




               

この記事へのトラックバックURL


●スパム防止のため、個別記事へのリンクのないトラックバックは受け付けておりません。
●トラックバックは承認後反映されます。