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2009年12月14日

【仕事術】「シンプルでうまくいくコミュニケーションの技術」天野雅晴


シンプルでうまくいくコミュニケーションの技術
天野 雅晴
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 151013


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、以前「自分をグローバル化する仕事術」というご本を紹介させていただいた、天野雅晴さんの新刊。

参考記事:【アマゾンキャンペーン有】「自分をグローバル化する仕事術」天野雅晴(2008年08月30日)

本作でも前作同様、世界で通用する「グローバル企業での働き方」を指南されています。

下記目次をご覧頂ければお分かりのように、前作よりもさらに「技術論」への落とし込みがなされているのがありがたいところ。

さらに、おしまいには「英語勉強術」まで収録されていて、お役立ちの1冊です!


人気blogランキングいつも応援ありがとうございます!




【目次】

序章 「シンプル・ルール・コミュニケーション」五つの鉄則

第1章 シンプルでうまくいく会議術

第2章 シンプルでうまくいくプレゼン術

第3章 シンプルでうまくいく交渉術

第4章 シンプルでうまくいくテキストコミュニケーション(メール)術

第5章 シンプルでうまくいくボイスコミュニケーション(電話)術

第6章 シンプルでうまくいくネットワーキング術

第7章 シンプルでうまくいく英語勉強術


【ポイント】

■欧米の会議は「判断・決定」が中心

・違う意見(考え方)であることを確認
・それぞれの主張のぶつけ合い
・リーダーによる判断・決定が目的


■会議のメモの3つの目的

メモの1つ目の目的は、会議中に意見を求められたり、自分から発言したりするためのものです。(中略)

 メモの2つ目の目的は、会議のあとで確認するためのものです。 
会議のあとで確認するためのメモは、アジェンダごとに一定の結論が出たところでとります。(中略)

 メモの3番目の目的は、「自分の持ち場」に必要な情報をまとめることです。これは、2番目の目的のメモの1部としてすでにありますが、自分の持ち場に関する部分は、会議後すぐにチェックしてマーカーでハイライトするか、できれば「To Do List」にまとめます。


■プレゼン資料は、持ち時間30分、5項目、5ページにまとめる

第1項目 プレゼン内容(目次)
第2項目 相手の興味の対象やその関連事項
第3項目 こちら側の提案の主旨
第4項目 提案内容の妥当性
第5項目 結論(まとめ) 

(詳細は本書を。具体例が下記のように掲載されています)

天野雅晴









  


■交渉では譲れない主張を明確にする

 要するに、言わなくてもわかってくれるという日本的な考え方は、多様化社会ではまったく通用しないのです。
 ですからグローバル企業との交渉の場においては、ここは譲れないという主張を少し大げさに、明確に提示することが大切です。


■ストレートな文章表現は「Nasty(失礼)」と思われるので注意する

 私の経験から言うと、日本人には口頭でははっきりものごとを言わないのに、文章になるとストレートに表現してしまう人がたまにいるようです。
 日本のある一流企業の部長さんが仕事相手のアメリカ人に「You don't Know business.」というメールを送ったときには、さすがに私もびっくりしました。(中略)
 でも実際にはアメリカ人にとってこのような表現はタブーであり、「何でそんな失礼なことを言われなくてはならないのだ」という反応になります。


■メールのオープン性とクローズ性を使い分ける

 たとえば、上司をCc:に入れることで「このメールはうちの上司も見ています」と意思表示をすると、相手は「上司が見ているなら不用意なことは言えない」とか「上司が見ているならこういうことを言っておこう」となります。オープンにすることでお互いの原質を取るという効果もあるでしょう。
 日本人はチームや組織を常に意識するので、頻繁にCc:を使いますが、海外とのやり取りでは、きちんと使い分ける必要があります。


■アメリカではボイスメッセージシステムで電話をスクリーニングする

 一般のスタッフはボイスメッセージシステムを使います。(中略)

 つながった時点で相手が出ればそこから会話が始まりますが、そこで相手が出てくれることはほとんどありません。まずはメッセージを残すことになります。
 これが一般スタッフのスクリーニングの手段で、相手は残されたメッセージを聞き、自分に必要な電話にだけ返事をします。
 日本人の感覚からすると失礼な感じがしますが、それがアメリカの商習慣ですから仕方ありません。


■展示会がビジネスや出会いのきっかけになる

 アメリカではコンタクトしたことのない会社に飛び込み営業しても、成功する可能性はほとんどありません。それにコールドコールと呼ばれる飛び込みの営業電話をしても、メッセージシステムにスクリーニングされてほとんど話を聞いてもらえません。(中略)
 
 そこで重要な役割を果たすのが展示会や学会などのカンファレンスです。


■まねることが英語習得の基本

 これは私自身で経験して強く感じたことですが、英語の習得にはネイティブ同士の会話をすぐそばで聞くのがもっとも効果的です。(中略)

 一般にはそのような環境はなかなか得にくいので、海外のDVDを見るのがいいでしょう。(中略)

 お薦めは「ザ・オフィス」や「アグリーベティ」などのオフィスを舞台としたアメリカのテレビドラマです。どちらもコメディーですが、ストーリーもしっかりあって、アメリカの仕事場の雰囲気が伝わってきます。



【感想】

◆そもそも私は会社員時代には海外営業グループだったのに、本書を読むまで知らなかった情報(常識?)がわんさかあって、冷や汗モノでした(天野さんの前作でもそうだったのですが)。

中でも上記ポイントの「ストレートな文章表現はNastyと思われる」と言うのは、多分会社員時代にやらかしていた可能性が大。

これはまぁ、「ストレート」というより、英語力の問題というか、表現方法が稚拙なんで、婉曲的に言いたくでも言えなかっただけのような気がしないでもなく。←言い訳

 メールでは、ストレートに言い切るより、「〜かもしれない」という程度の表現が適当です。メールは履歴が残りますから「〜かもしれない」という表現でさえ、相手に与えるインパクトはかなり大きくなるのです。

了解しました!!

・・・逆に、今考えると、相手がものすごく丁寧に書いてきたメールも、実は心の中では怒り狂っていた可能性もあったのかも。


◆もっと基本的なことですと、「ボイスメッセージ」の存在もそうです。

「スクリーニング」の目的ゆえに、電話をかけても「ほぼデフォルトで直接は出ない」というのは、お恥ずかしながら知りませんでした。

そして、それが故に売り込みをするなら、「展示会」等が重要になってくる、と。

この辺は、日本の営業テクニックとは違うようですね。


◆冒頭でも触れたように、本書は天野さんの前作に比べると、「ハック的要素」が強いと言いますか、より一層「具体的な仕事術」として分かりやすくなった印象を受けました。

「会議術」「プレゼン術」「交渉術」「メール術」「電話術」「人脈術」と、いわゆる「仕事術系」のカテゴリーの「グローバル版」といったところ。

私のように「超ドメスティック」な職業ですと、基本的に仕事で海外に出ることはないのですが、来るべき日のために、知っておいて損は無かったです。

また、こうした海外の商習慣の知識は、翻訳モノのビジネス書を読む際にも、有益だと思いますし。


◆なお、最後の「英語勉強術」のところで紹介しそこなったのですが、『実践英語を「聞く」あるいは「読む」ために書かれた英文法の参考書』として挙げられていたのがコチラ。

鈴木 崇裕 ¥ 2,079

この本は、まさに実践英語を「聞く」あるいは「読む」ために書かれた英文法の本で、「まねる」ための基礎勉強を実践するのに有効な本です。

他にももう1冊、天野さんの会社での「定番の英語教材」が紹介されていますが、これは本書にてご確認を。


ビジネスのグローバル化に備えて読んでおきたい1冊!

シンプルでうまくいくコミュニケーションの技術
シンプルでうまくいくコミュニケーションの技術


【関連記事】

【アマゾンキャンペーン有】「自分をグローバル化する仕事術」天野雅晴(2008年08月30日)

【勝間さん絶賛!!】「ビジネス・ゲーム」を紹介し忘れていた件【今さらですが】(2009年05月18日)

【マル秘転職術】「外資系キャリアの転職術」シンシア・シャピロ(2008年11月16日)

【出世のヒミツ】「外資系キャリアの出世術」シンシア・シャピロ(2008年03月21日)


【編集後記】

◆天野さんのご本の関連書籍で見つけた1冊。

藤井 清孝 ¥ 1,680

こちらもなかなか面白そうですね。


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