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2009年11月02日

【平常心】「平常心の鍛え方」6つのヒント


平常心の鍛え方 (ベースボール・マガジン社新書)
平常心の鍛え方 (ベースボール・マガジン社新書)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、テンパリやすい私にはうってつけの1冊(?)。

帯にあるように(アマゾンだと見られませんが)「ここというとき、あがらないため」のヒントが71も収録されています。

アマゾンの内容紹介から。

なぜ、自分の本当の力が出せないのか?どうして、つまらないことにいつまでもこだわってしまうのか?どうしたら、いつもと変わらない心を保てるのか?カギは、脳の活性化にあった!脳と心の研究の第一人者である著者が、そのメカニズムと方法をわかりやすく示す。誰でも簡単にできる小さな習慣の数々が、ビジネスに、スポーツに、あらゆる場面で役に立ち、勝負どころに強い人を作る。今日からすぐにはじめたい、平常心の鍛え方。

試験やプレゼン等を控えている方なら、要チェックです!


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【目次】

第1章 「本番」に強い人・弱い人の心と脳

 怒りをコントロールできますか
 イライラに支配されてはダメ
 「後悔の心」を持ち越さない ほか

第2章 とらわれない心の作り方

 ゴムボールのような柔軟な心を持つ
 ミスのことは考えず平常心を取り戻す
 集中力は無限には続かない ほか

第3章 大舞台で実力を発揮できる習慣

 スピーディーに考える習慣をつける
 苦手なことは他人に任せる
 小刻みに目標を設定する ほか 

第4章 あがらない・ドキドキしない・弱気にならない

 事前の発声練習であがりを防ぐ
 祈る気持ちが心を穏やかにする
 自分を、もう一人の自分の目で見つめる ほか

第5章 「心・技・体」を一つにする

 心拍数をコントロールする
 イメージトレーニングの重要性を知る
 効果的な保坂式イメージトレーニング法 ほか


【ポイント】

◆今回は71のヒントの中から6つご紹介します。


■1.ミスをしたら心のスイッチを切り替える

◆プレゼンテーション等でミスをした後、クヨクヨされる方は多いと思います(私もですが)。

しかしユニクロの柳井さんが『一勝九敗』という本を出されたように、1つの失敗にこだわるのは間違いである、と著者の保坂先生は言います。

 ミスをしたときには、なぜミスをしたのかを分析し、反省することは大切です。それが終わったら、「自分はこんなミスを犯しやすい」「こういうケースでこの方法を取らないほうがいい」という「知識」に変換していくのです。そして、「この失敗を知ったことによって、また一歩成功に近づいた」と考えれば、いたずらに心かき乱されることなく、平常心へとつながります。

いつまでもクヨクヨ考えていると、脳の働きとメンタルが萎縮して次の仕事でもミスを犯したり、失敗する可能性が高くなるそうなのでご注意を。


■2.判断に迷ったら深呼吸する

◆武士の心得を示した書として有名な『葉隠』には、「心が定まらず、おろおろしているときにはよい思案などない」という言葉があるそう。

つまり、「何らかの結論を出さねばならないときは、手っ取り早く結論を出さねばならない」ということです。

同じく『葉隠』には「七息思案」という言葉も登場し、これは「息を七つするほどの時間で素早く決断せよ」という意味。

 そんな簡単に決断できないというなら、「深呼吸」を7回してみましょう。時間にして1分もかからないはずですが、深呼吸によって脳に十分な酸素が送られ、ごちゃごちゃと整理がつかなかった気持ちが整い、決断力も増してくるはずです。こうした状態になれば平常心が働き、自然に正しい判断が見えてくるはずです。

受験の際にも「深呼吸をせよ」、という話はよく聞きます。

何かに迷っているときは、呼吸も浅くなりがちですから、これは心がけたいところ。


■3.はやる気持ちを抑えるためには10数える

◆人は「ここ1番」というときになればなるほど、緊張して平常心を失います。

その結果、あせりが生じて一呼吸も二呼吸も早めにアクションを起こしがちです。はやる気持ちを抑えるためには、違うことに集中するのが効果的です。

そこで本書の中で推奨されているのが「1から10まで数える」という方法。

 こうしてほんの一瞬、自分の中の時間を止めることによって平常心を取り戻せれば、本来の実力、いや、ときには実力以上の力を発揮できるはずです。

これは「時間をかける」、というよりも、「一旦他のことに意識を移す」のが大事なのだと思われ。


■4.オフには仕事をしない

「休日にも仕事のことを考えている」という方は多そうですが、仕事のことばかり考えていると「脳の一部分だけが疲労してしてしまう」のだとか。

これでは、本来の実力を発揮することなどできません。オフにはしっかり休んで、酷使した脳を休ませてあげましょう。

一方、「仕事のことを考えると楽しくなる」という人もいるかもしれませんが、それは「仕事がうまくいっているとき」のハズ。

ひとたびトラブルに遭遇すると、スイッチオフの仕方を知らない人は強いトラブルに見舞われます。ストレスが脳の働きを悪くするので、トラブルからの脱出法も思い浮かばず、どんどん悪循環に陥っていきます。

こうしたストレスは、メンタルに悪い影響を与えて「平常心が保てなくなる」ことにもつながるそう。

まぁ、私のように「四六時中ブログのことを考えている」という人には、あまり関係ないような(←ヲイ!)。


■5.完全主義者にはなってはいけない

「完全主義者によく見られるタイプ」というものが本書で列挙されていましたので、引用します。

・他人よりうまくできないのなら最初からやらないほうがいいという気持ちが強い

・自分の弱みは他人に絶対見せない

・引き受けたからにはどんなことがあってもやり通す。無理なら最初から引き受けるべきではないと思う

・自分のパフォーマンスを常に高いところに保っていたいと考えている

ブログをお読みの方には意外に思われるかもしれませんが、「それ、何て俺」状態ですよ、マジで。

ただし、こういう人は要注意。

なぜなら、完全主義者を目指したほとんどがの人が、わずかなストレスで本来の実力を発揮できなくなるからです。

確かに、完全主義者の場合、ほころびが出た場合に平常心を失う、というのは理屈としてわかります。

さらに、完全主義者の場合、「周囲にも完璧を求めようとする」という弊害もあるとか。

ミスがないように心がけるのは当然なのですが、「気質」として「完全主義者にはならない」よう心がけましょう。
 

■6.時間のゆとりは心のゆとり

「極度のあがり症」のため、プレゼン等で実力を発揮できない人に、保坂先生が与えたアドバイスが「プレゼンテーションのスタート時間を、自分の中で勝手に30分早める」というもの。

この方の場合、いつも時間ギリギリまでに到着すればいいだろうと考えるタイプで、重要なプレゼンでも肩で息をしながら説明をするのが常だったのだとか。

それでは「平常心など保てるはずがない」です罠。

 会議やプレゼンテーションであがって困るという人は、「30分前」を目指して行動してみるといいでしょう。気持ちのゆとりは平常心と頭の回転につながりますから、ビジネスもうまくいくはずです。

私も結構「時間ギリギリ派」なので、意識してみたいと思います(反省)。


【感想】

◆上記で「完全主義者」のお話がありましたが、冗談抜きで会社員時代の私はまさにそうでした。

とにかく、何が何でも「完璧」でないと気が済まないタチで、「自分にも部下にも厳しかった」と、ちょっと反省。

何せ、アシスタントの女性が、退職の際の挨拶で「●●さん(私の本名)は完璧でした」と皆の前で言ったくらいですから。

・・・今、こうして書くと「単なるギャグ」みたいですがw


◆こうした「気質」が災いしてか、税理士試験の受験勉強でも「完璧」を求めて、袋小路にはまってしまった感が、なきにしもあらず。

今や、「試験で"完全"を求めてははいけない」というのは、一部の試験を除いては、「半ば常識」です。

逆に1つでも「難しい問題」が出されようものなら、「テンパる」ことウケアイ。

それでは平常心など保てるワケがないですって。


◆同じように、「時間ギリギリ」というのも私の悪いクセです。

ひどい時には、「徒歩●分」という表示を見て、「ここは走れば●分に短縮できる」とか思う方ですしw

たとえ間に合ったとしても、「余裕」のかけらもありませんね。

なるほど、あせりやすいワケですわ。←当たり前


◆本書は「ベースボール・マガジン社」から出た新書ですので、もうちょっとスポーツ寄りの話が多いかと思いきや、意外にスポーツ以外の話が多かったです。

とはいえ、税理士試験は年に1回ですが、オリンピックは4年に1度

「大舞台で実力を発揮する」ためには、きっと様々な研究が行われているのかと。

保坂先生の「日本スポーツ精神医学会理事」という肩書きゆえ、本書で書かれている内容も、きっと効果があるのだと思われ。


あがりやすい方なら、一読の価値アリ!

平常心の鍛え方 (ベースボール・マガジン社新書)
平常心の鍛え方 (ベースボール・マガジン社新書)


【関連記事】

【怒りの制御】「アンガー・マネジメント」安藤俊介(2008年10月14日)

【ストレス耐性】「凹まない人の秘密」アル・シーバート(著) 林田レジリ浩文(翻訳)(2008年04月24日)

【スゴ本】「最強の集中術」はキテます!(2008年04月02日)

【メンタルタフネス!】『「打たれ強さ」の秘密』岡本正善(2007年11月14日)

「仕事に活かす集中力のつくり方」辻 秀一(2007年01月17日)


【編集後記】

◆ちょっと気になる本。

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当ブログとしては、ジャンル的にどうかと思うんですが、かなり面白そうですネ!


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smoothさんの「【平常心】「平常心の鍛え方」6つのヒント:マインドマップ的読書感想文」を見て、メンタル強化中の私は買わなくてはと思い、購入しました。 人は、怒り、焦りなど、人は色々な感情に左右され、常に平常心を保つことはとても難しい時があります。 この本...
【メンタルを鍛えよう】平常心の鍛え方【コロポットン君の本を噛むブログ】at 2009年12月10日 08:53
                               
この記事へのコメント
               
おはようございます。

な・なんと今度は保坂先生の著書ですねーということでさっそくアタック。一度お仕事を一緒にさせていただきましたが、とっても穏やかでステキな先生です。時間ギリギリは私もよくやるのでもう少し余裕を持って、ですね(反省)。
Posted by ニャロメ at 2009年11月02日 09:30
               
>ニャロメさん

アマゾンアタックありがとうございます(涙)。

えぇ?保坂先生とお仕事ご一緒ですか?
さすがALL ABOUTのガイドは違いますね!

そして時間ギリギリは(・A・)イクナイ!!!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2009年11月03日 00:58