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2009年10月28日

【スゴ本】ジェイ・エイブラハムの『クラッシュ・マーケティング』がいよいよ登場!【Amazonキャンペーン有り】


クラッシュ・マーケティング
ジェイ・エイブラハム
実業之日本社
売り上げランキング: 448


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、マーケティングの「神本」と言われていた、「ハイパワー・マーケティング」の著者である、ジェイ・エイブラハムの新刊、「クラッシュ・マーケティング」

発売は来月なのですが、今般、出版社さんから原稿のゲラをお借りして、いち早く読むことができました。

いや、ジェイ・エイブラハムの新刊なら、マーケティング好きだったら、どんなことしてでも早く読みたいでしょう、JK。

「献本お断り」でも、ゲラならいいかな(意味不明)、と思ったらB4用紙が300枚以上送られてきて、smooth涙目の巻www

クラッシュ・マーケティング







◆なお、本書の翻訳は、「ハイパワー・マーケティング」に続いて、日本のマーケティング界のグル、金森重樹さん

巻末にはその金森さんの24ページ(!)にも渡るメッセージ有り(これがまた濃厚!)。

そして、本書の発売を記念して、「アマゾンキャンペーン」も実施されます。

その特典には私もちょこっとだけ顔を出している(?)ので、ふるってご応募を!


人気blogランキングいつも応援ありがとうございます!




【目次】

序章■今こそ、ライバルに大差をつけるチャンス

第1章■ビジネスが停滞する九つの要因
第2章■「卓越の戦略」で強力なライバルに打ち勝つ
第3章■販売戦略と広告手法を変革して売上をアップさせる
第4章■「戦略化、分析、システム化」で安定した実績を得る
第5章■時間と行動をマネジメントして戦略的企業となる
第6章■効果測定とアライアンスで強靱な収益構造をつくる
第7章■リミッターを外し、現状を打破する
第8章■「三つのP」で市場における絶対者になる
第9章■マーケティングの力を三〇〇%活用して、価値に気づかせる
第10章■ジョイントベンチャーでビジネスを最大限に活用する
第11章■景気に関係なく繁栄し続けるには

終章■さあ、今すぐ行動を起こそう!
監訳者からのメッセージ


【ポイント】

■マーケティングとは?

◆本書のテーマとは直接関係ないのですが、重要なお話。

ジェイ・エイブラハム自身が定義する、「マーケティング」とは?

私はマーケティングをこう定義している。つまり、ある市場を構成する人々に、「私たちがあなたの問題を解決し、隙間を埋め、機会や望み、目標を実現します。よそに同じことはできません」と「教える」ことに尽きる。

理論や定義は色々ありますが、コレは結構本質を突いていると思われ。


■あなた自身を市場で卓越した存在にする15の作戦(抜粋)

◆本書でも、小見出し的に列挙されているだけなのですが、さすがに15もあると抜粋せざるを得ず。

いくつかピン!と来たものを。

1)クライアント(顧客)のためにすることすべてに、頭に「お客様のために」をつける。これであなたは生涯信頼されるアドバイザーになれる

2)他社がいわないことをあえていうのを恐れない。どんな取引においても、クライアント(顧客)に「誰もあえていわないことですが…」と打ち明ける

5)市場で築く関係はすべて長期投資と見なす習慣を養う。これで人との接し方がガラリと変わる

6)自分の強みと弱みを知り、強みを発揮する。単純なことだが、やっている人は少ない。たいてい弱みを改善することに夢中になるが、そこにレバレッジはない

11)推薦状や感謝状を上手に頻繁に活用する。購入者やコミュニティーの有力者、新聞や雑誌の記事などから入手する



■他社に「先制」する

◆ジェイは言います。

 あなたの会社が特定の基準を満たす「唯一」の企業になれないなら、競争相手よりも「先に」、その基準と、自社がその基準を満たしていることを市場に伝えよう。

要は、「早い者勝ち」ということ。

本書では「ドクターペッパー」の「23種類のフレーバー」キャンペーンが事例として挙げられています。

そもそも他の飲料メーカーも、だいたい2桁の数のフレーバーをブレンドしているのに、ドクターぺッパーの手法は巧みでした。

ドクターペッパーは、コマーシャルやパッケージで「23種類のフレーバー」を謳うことで、他社のフレーバー製法が劣っていることをほのめかした。ドクターペッパーの飲料だけが、ドクターペッパーの基準でいう、「創意あふれる製法」という条件を満たしているというわけだ。

まさに、誰もやっていないことを「最初にやる」から意味があるわけで。

本書では、他にも、クライアントの高級靴の値段の正当性をデータを使って訴えた例もあって、これも秀逸。

私たちの業界でも、何か考えれば「先制」はできるかもしれません。


■ジョイントベンチャーをしかける

◆本書で多く登場するのが、「他者の力を利用する手法」。

ここではジョイントベンチャーの例を。

 昔、私が収集品ビジネスを始めたときの話だ。私たちはまず、コインを集めている人を探し出し、他にどんなものを収集しているか調べた。すると、そのうちのおよそ7割が、銃や野生動物を扱った芸術品を収集していることがわかった。そこで、そういった業界の会社にジョイントベンチャーをもちかけた。その1つの事実の発見だけで、25万人もの新しい顧客にアクセスすることができた。そして一番は、そうした業者に対し、成功報酬しか払わずに済んだことだ。見込み客獲得のための広告には一切お金をかけなかった。

この「成功報酬しか払わない」というやり方は、他にも色々なケースで出てきます。

とにかく余計な固定費は使わないわけですね。


■バーター取引でROI(投下資本利益率)を向上させる

◆第6章には、「バーター取引でROIを向上させる7つの作戦」と題したパートがあり、バーター取引について、かなりのページが割かれています。

いくつも事例がある中から、こちらを。

 数年前、スペインのあるネットワークテレビ局は、クライスラー社との取引で自動車192台を獲得した。ネットワーク7局は、市価の3割引でそれを従業員に販売した。ふつうディーラーは最高でも15%しか値引かないため、従業員は大喜びだった。1台あたりの平均価格は1万ドルで、最終的な売上は現金で192万ドルになった。提供した空き放送枠のコストはゼロ。それは使い道のなかった放送間近の枠で、そのままいけばおそらく使われなかった、つまり取引しなければ収益がゼロになるはずの枠だった。

従業員から感謝されて、キャッシュも手に入って、しかもほとんど原価がゼロというのがスゴイな、と。

何もしなければ、「空き放送枠」が残るだけですから。

このブログでも、何か考えてみたいところ・・・。


■卓越した存在になる

◆これについては、ジェイが、「貴金属の権威」に仕立て上げた、コイン販売店を経営するジムの事例を。

 私がジムのために描いたビジョンは単純明快だった。彼を何千ものライバルから抜きん出させることだ。つまり、彼の少ないお金をダイレクトメールや広告に費やしたり、大手ライバルが使っている大仰で高圧的な販売術をまねるのではなく、ジムをアメリカ屈指の貴金属の権威、貴金属投資における信頼できるご意見番に仕立て上げることだ。

具体的にはこのような手法で。

 効果的な広告文を考えてメディアに大金を使う代わりに、投資家の役に立つ、内容の充実した教育的要素の濃い記事や特別レポートをつくった。そしてそれを売るのではなく、人気のある投資関連のニュースレターを発行する有力者に無償で配布した。

そしてその結果はこうです。

 たった1年半で、ジムの会社、インベストメント・レリティーズは年商5億ドルを売り上げていた。なんと1万6667%の売上増だ。

テラスゴスwww


◆また、ジェイはこうも言います。

 考えてもみてほしい。知識や貢献で他をすべて凌ぐ人と、ごく平均的な人と、どちらと取引したいだろうか。大事なのは、以下の2点だ。

・他をすべて凌ぐ人になろう
・すべてにおいて卓越を目指そう

誰もがジムのように「売上大幅増」にできるわけではないですが、本書の手法によって、売上を何倍にも増やすことは可能です。

やはり正座して読み返すべきですね、本書は。


■メイベン(達人)マトリックスの9つのステップ

◆これに関しては、私自身、特典で触れている関係上、載せないわけにはいかないかとw

それなりのボリュームを持って構成されていますが、タイトルだけ全部列挙してみます(詳細は本書を)。

1)市場の信頼を勝ち取る

2)キャラクターを確立する

3)ビジョンを打ち立てる

4)あなた自身の創世神話を語る

5)対極的な立場を取る

6)独自用語を開発する

7)市場と独自につながる

8)クライアントのVIP待遇を味わわせる

9)メンターの力を借りて最速で成功をおさめる



◆それぞれが、1つの章を構成しても良いくらい広範囲なテーマというのがスゴイです。

特に、2),3),4)あたりは、ブランディングとも密接に関わり、事例も大変参考になりました。

確かに「同業者には先んじられたくない」ですよ、これは・・・。


【感想】

◆本書は300ページを超す厚さなのに、中身も非常に濃かったです。

しかも「これパクって、何かできるんじゃね?」というような妄想が沸き起こるたびに、読書も中断。

おかげで、読み終えるのにかなり時間がかかってしまったという有様です。

特に今回は、冒頭の画像のようなゲラで頂いてしまったため、喫茶店等では読めず、事務所の机の上で、仕事をするフリをして(ry


◆とはいえ、本書のようなマーケティング手法は、私のような自営業の人間にとっては、遊びではなく、ビジネスに直結するコンテンツです。

いかに卓越した存在になり、顧客を集め信頼を獲得し、収益をあげるか。

このブログに比べると、ほとんど工夫もしていない本業の現状を鑑みるにつけ、改善できる点が多い(というか多すぎるw)のに、今さらながら気づかされました(遅すぎ)。

元々士業関係は、参入障壁があるため、ぬるい業界になりやすいのですが、今後はこのような本を読んで研究する若手によって、徐々に変わっていくのだと思いますが。


◆もちろん、士業に限らず、個人でも会社でも、そしてお金がなくても事業を始められるアイデアが、本書には含まれています。

一番大胆だったのが、国有林の近くに済む、カイロプラクターのお話。

彼は、運送会社中古車売り場のオーナー国の林野部を結びつけた、マルチ(農業・園芸用の根覆い)のジョイントベンチャーを立ち上げ、初年度に30万ドル稼いだそう(詳細は本書を)。

何といっても「前金なしで、利益の分け前を払う」という条件にしているため、初期費用もかかっていないのがスゴイです。

こういう話を読むと、自分でも何かできないかと、また妄想が・・・w


◆一方、つい忘れがちなのですが、投資の効果を常に測定するのも非常に大事だな、と。

ジェイ曰く、「どんな営業活動も、その効果を数値化しなければ、ポテンシャルを最大限に実現しているとはいえない」、と。

まったく売上のない営業マンの給与や、人の目に留まらず、レスポンスを得られない広告。また、せっかく獲得した紹介客が売上に貢献していない場合もある。商談はしているのに、営業チームの売上、成約率、平均販売量、売上一件当たりの利益、初回購入者から見込める将来的利益などを定期的に測定していなければ、あなたは大金を浪費している。

そう言えば最近読んだこの記事でも、似たようなお話が。

グリー躍進、本当の理由(前編):日経ビジネスオンライン

ヤフーがテレビCMなど4マス媒体の広告を検討していた時のこと。プレゼンテーションに出向いた小竹の前に、社長の井上雅博が出てきて、こう言った。「媒体を買うのは全然構わないんだけど、それによって売り上げは幾ら増えるんですか」。

さすが、天下のYahoo!は違いますw


「マーケティング」というと、自分には関係ない、と思ってスルーされる方もいらっしゃるかと思います(てか、私もそうでしたしw)。

ただ、これからの時代に必要な能力の1つが、広い意味での「稼ぐ力」であり、それこそ「マーケティング」そのものではないか、と。

本書は事例も大変豊富ですし、直接的にマーケティングに関わっていない方でも、興味を持って読めることウケアイ。


ビジネス書好きの方、全てにお薦め!

クラッシュ・マーケティング
ジェイ・エイブラハム
実業之日本社
売り上げランキング: 448


【アマゾンキャンペーンのお知らせ】

◆冒頭でも書きましたように、本書の発売を記念して、アマゾンキャンペーンが行われます!

『クラッシュ・マーケティング』刊行記念プレゼント:特設サイト

●期間

10月28日(水)〜11月11日(水)

●特典

「クラッシュ・マーケティング刊行記念・特別座談会テキストPDF」

監訳者・金森重樹さんと、今のビジネス書書評の世界をリードする3人が、
■新刊『クラッシュ・マーケティング』の読みどころ
■前作からの進化と深化
■ビジネスに活かせるポイント
■最新マーケティング事情
■これから起業する人へのメッセージ
……などを熱く、濃く語った、今、ここでしか手に入らない稀少なテキストです。


◆…という訳で、座談会メンバーは、上記キャンペーンサイトにてご確認を。

最初に言っておきますと、私は入っておりません(微妙な形で登場してますがw)。

ただし、思わず納得な人選(ビジネスに活かしている、という意味で)ですから、皆さんのご期待を裏切ることはないと思われ。

私は一足先に拝見させて頂きましたが、全52ページの、かなり濃い内容でした。

また、参加メンバーはもちろんのこと、金森さんがそこでしか語ってない話とかもあるので、これはもう必見!

申し込み方法等、詳細は、キャンペーンサイトまで。


【関連書籍】

◆「クラッシュ・マーケティング」をよりよく理解するための3冊をご紹介。


◆旧版の「お金をかけずにお金を稼ぐ方法」が中古市場で数万円で取引されていた2005年、金森重樹さんの監訳により登場。

下記ワンダーマンの手法を、中小企業レベルで展開。

様々なダイレクトマーケティングのテクニックが満載の「スゴ本」です。



「ダイレクトマーケティングの父」こと、レスター・ワンダーマンの「回顧録」兼「ダイレクトマーケティング誕生秘話」。

今、世間一般的に知られる手法が、どんな時にどういう広告で生まれたか等が詳細に書かれており、読んでいて全く飽きません。

インターネット時代にこそ読みたい、これまた「スゴ本」です。


後藤 一喜 ¥ 1,974

◆ダイレクトマーケティングの広告事例が満載の1冊。

同じ商品でも、訴求したい層に向けてどう広告を作り変えるか等まで、細かく解説してくれているのがありがたいところ。

これからの広告は、この本でやっているようにPDCAサイクルを回すようなやり方が主流になると思います。

参考記事:【スゴ本】「費用対効果が見える広告 レスポンス広告のすべて」後藤 一喜(2009年07月30日)


【関連記事】

【フツウにスゴ本】「ザ・コピーライティング」ジョン・ケープルズ (著), 神田昌典 (監修)(2008年10月20日)

【名著!】「売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則」アル・ライ, ジャック・トラウト(2008年04月08日)

「究極のマーケティングプラン」ダン・ケネディ(著)、神田昌典(監訳)(2007年04月16日)

「ある広告人の告白」デイヴィッド・オグルヴィ(2006年07月12日)

「シュガーマンのマーケティング30の法則」 ジョセフ・シュガーマン(2006年03月20日)


【編集後記】

◆『クラッシュ・マーケティング』の監訳を勤められている金森重樹さんは、他にもたくさんの名著の監修・監訳をされています。





実は今回の「特典PDF」には、どういう基準で金森さんがこれらの洋書を選んでいるのかが、サラっと書かれていますので、お見逃しなく。

単に「マーケットプレイスで高値がついている」だけじゃないというのが、「目からウロコ」ですよ!


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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